子供の頃、母ちゃんが料理をしている時に 後ろから抱きつき腰の脇からひょっこりと顔を出して まな板の食材が包丁で切り刻まれる様子をみるのが好きであった。 強風に流され形を変えていく雲を眺めるのに似ていた。 動きにくいからあっちで遊んでいなさい、とよく怒られたのもだ。 それでもじっと見つめ続けた。母ちゃんの匂いも好きだった。 (その匂いを今も思い出すことができる。) 鍋に調味料を入れる時、一つひとつそれは何かと質問した。 何故酒を入れるのか?なぜ砂糖を入れるのか? 今思い返すと少々迷惑な少年であった。 ばあちゃんも叔母もみんな料理が好きだった。 肉まんも麻婆豆腐もベーコンもピザも味噌も、なんでも手…
マスクを持っていない。売っていないから。 食糧を買い物に行く時に外に出なければいけない。 何故かみんなマスクをしている。 僕が寝ているときに配られているのだろうか。 努力が足りないのだろうか? 朝方のコンビニをはしごしてみたけれど どこにも見当たらない。 すれ違うマスクたちの視線が痛い。 「なんでマスクがないのに出歩いているの?」 などと被害妄想の声が聞こえる。 マスクさえしていれば無敵のような目をしているように見える。 自宅に在庫が潤沢にあることからくる安堵感を感じる。 それはただの妄想でしかない。 ウィンドブレーカーのジッパーを口元まで上げて 俯いたまま早足で歩き抜ける。 息が上がらないよ…
好き。 Penguin(ペンギン)なが〜く使える5倍巻き 3月末の下北沢 トイレットペーパー品薄の最中トモズにて偶然見つけた。 大きな地震に備えてトイレットペーパーを常に備蓄していたのだけれど 日毎に在庫が減ってゆく様をみて、不安になってきた。 このままいけば近い将来、尻が拭けなくなる日がくるかもしれない。 探しに行こう。 運が良ければ12ロール、8ロールのフルパッケージを発見する時もあったが それは大抵最後の1袋なのである。 一度手に取ってはみるものの、悩んだ挙げ句棚に戻してしまう。 家の在庫が無いわけでは無いのだ。本当に困っている人が買うべきだ、 という罪悪感からそう考えることを辞められな…
子供がいるお母さんが 週末の昼間からビールを飲むことについてどう思う? という質問を受けた。 授乳が終わっていて、やることやっていれば別にいいと思うと答えた。 僕もお酒が好きだから昼間に飲むビールの素晴らしさを知っている。 妊娠してから授乳を終えるまで およそ3年のあいだ禁酒してきたのだろうし、それ位いいではないか。 どうやらこの事例は欧州では離婚案件らしい。 お酒が好きで外国人と結婚を考えている人であれば話し合いが必要のようだ。 (夜に飲もう。) アルコールに対して日本人の認識は緩すぎるのではないかという話になった。 諸外国に比べてコンビニに置いてある酒の種類が異常だということ。 路上飲酒が…
ボディソープより固形石鹸派です。 都内に住みはじめて借りたアパートはすべてユニットバスであったが、その構造故の利点があります。 花王ホワイトパイセン 1つの石鹸で手も身体も清潔に 空間を増やしゴミを減らす 安くて、長持ち。 石鹸特有の残り香 僕が好きな3つの石鹸 1つの石鹸で手も身体も清潔に バスタブ寄りの洗面台端、すなわち境界線近くに置くとシャワーの時に手が届くので 体を綺麗にするのも手を洗うのも1つの石鹸でまかなえる、暮らしの知恵であります。 空間を増やしゴミを減らす これは液体のハンドソープとボディーソープ、ボトル2本分の面積が空くということに繋がります。出費もゴミも減らせますね。 安く…
多分テレ東だったと思うのだけど、ハロプロの番組がやっていて研究生の女の子たちが慣れない様子でしかし一人前になろうと懸命に踊っていた。 なんの曲かはわからなかったのだけれど、サビに聞き覚えがあったから歌詞(初恋をした時_ハロプロ)で検索してみた。 youtu.be 「愛あらば IT'S ALL RIGHT」モーニング娘。 素敵な曲だ。ダンスもいい。つんくってすごいな。 なっち、矢口、ジョンソンの初期メンバーがいたから辛うじて僕の知っている時代の曲である。(圭ちゃんがいないのが寂しい。)なんで知らなかったんだろう? その流れでモーニング娘。の曲をYouTube自動再生で酒を飲みながら聴き続けた。 …
性欲は強い方だけれど、自分で慰めるだけで大抵の日は満足できる。もともとセックスに重きを置いていないせいもある。セックスを欲した時はテキストを打つなり行動に移し、運が良ければ、会う。そうやって暮らしてきた。 ただしそれはそう望めば誰かと会うことが当たり前にできること前提のもとの思考である。それが失われてしまった。こんなにも辛いだなんて。 今は先日までの日常がとても恋しい。なんて幸せな日々だったのだろう。 人類がこのウイルスを解決済みの案件に出来た後に、人々は小さな日常のあたりまえを愛するだろう。そしてすぐに大きな幸せを求めて、先日までの欲望の世界に戻っていくのだ。 それでいい。今はじっと耐えて、…
4月2日の正午。渋谷は久々に晴れて気持ちのよい青空であった。 北風と南風の影響によりかなり強い風が吹き荒れており、部屋の中はひんやりとしていた。 体感温度は寒そうだ。 クレジットカードの締め日が過ぎたため、月初恒例の買い出しに行くことにした。 スーパーまでは500メートルほどしか離れていないが、人通りも少ないと予想して突然散歩がしたくなってもいいように有線のブルートゥースイヤホンを首にかけた。 量ヘッドのお尻には磁石がついており、くっつけるとネックレスのように輪になる仕組みである。落とすことは念頭にない。使い始めて5年以上、かなり愛着があった。バッテリーがダメになるまで使い続けることを心に決め…
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