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2020/01/23

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  • Besonderer üblicher Morgen104.5

    あれは、公衆衛生学の授業で扱ったdataだった。二年生の時だったから2000年ぐらいのものだ。そのdataでは我が国の性体験のある男子大学生においては19~20歳が初体験の年齢の最頻値とされていた。ただそれは男性全体の平均値ではない。あくまでも“性体験のある大学生”のdat

  • しがつばか…は腐の数

    SIEBENUNDDREIBIG37在米韓国人の両親を持つイ医師は、一年程前に、大学時代の恩師に引き抜かれる形で今の職に就いた。それまではずっと米国で育ち政治的な傾向に特に顕著なものは見られない。政治にはどちらかというと無関心な典型的な理系タイプだった。ウンスの行動確認に

  • 玫瑰思色

    「違うな…。」ヨンは手に取った赤い玉を掌で転がしたり日に当てて光の具合を見た後直ぐに興味を失ったように仰々しい羅紗の布包みにその玉を戻した。― またか…マンボは呆れたように溜息をつくと無駄のような気がしたが「そいつぁ、めったに出回るもんじゃないんだぞ。そ

  • 投果夫問

    「いい香りですね。」「あら、いらっしゃい。」開けたままの扉に大きな影が差すと甘い匂いの広がる部屋の中が少し狭く感じる。「さっき薬草園で棄てるっていうから貰ってきたのよ。虫食いとか傷とかがあって薬に出来なかったのね。これを捨てるなんてもったいないでしょ?こ

  • le matin pour les deux

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  • la nuit de les deux

    ― 今日はそうなんだ。部屋に入ってきた時から、何とはなしにヨンからそんな気配がした。ヨンの所在無げな様子にも気づいていたが、知らぬふりで作業を続けて忙しく手を動かし、ウンスは手元から目も上げなかった。「まだ終わらないのか。」「うん。」― 目を見たら負けち

  • 2016 white day ヨン

    天界からお連れするとき、天門近くの宿から逃げ出したこの方を連れ戻すとき、そして、チョルの屋敷で倒れそうになったこの方を後ろから抱き止めたとき…。それから…。この方の柔らかな重みが少しずつ俺の中に積もっていく。微かに、静かに、俺も気づかぬくらいに。一片…一

  • 2016 white day ウンス

    追えば逃げる。気付けば合う。合うから追う。追えば逃げる。気付けば…。黒目勝ちの静かな目が見ているのは、…。トクマンさん。ああ、トクマンさん、叱られちゃう。頭…叩いた。でも、大丈夫。目の奥が笑ってた。次に見ているのは、…。チェ尚宮。今、「まずい。」って顔し

  • 羽翼2 chocolat très doux

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  • 羽翼 chocolat amer

    泣いていた。目覚めた俺は頬を伝う自分の涙に気付いた。あの方を失ってからもう一年だ。今でもあの方の姿を寸分違わず描くことができる。あの朝、自分の腕の中で眠るあの方の白い背に翼を捥(も)がれた痛々しい傷跡のような対の窪みが、仄やかに影を作っていた。あの時は、

  • 朱夏 chocolat doux

    寺へ向かう参道の入口に、参道とは別の細い小道があって、沢のほうに続いている。夏の夜、沢へ下っていくとそこは蛍の繁殖地になっていた。近くまで行くと蛍の光で沢の場所が知れるほどだった。その日の夕刻、タルとヨンはメヒを誘って蛍を見に行くことになった。タルが白蓮

  • Cadeaux de Noël ソウル 20xx

    「いいのよ。」妻の差し出した大学の入学願書には一冊の通帳が添えてあった。「でも…。」困ったような少年の手はテーブルの上でこぶしを握ったままだった。少年の両親も少年の為に学費の積み立てをしていたようだったがまだ全てを終えていなかったようだ。「私達にはもう使

  • Cadeaux de Noël 開京 1356

    約束を守るにはチュホンに少々無理をさせることになりそうだ。それに、「テジャン、すまないが。」いつものことながら、またチュンソクに仕事を振ってしまった。「お待ちなのでしょう。どうぞ、後は私が。」「いつもすまない。」ヨンは、手綱を持ち直してチュホンの腹を軽く

  • Cadeaux de Noël 開京 1351

    「王妃様、トギ、チェ尚宮に武閣氏のお姉さんたち…」ウンスは急に言葉を切ると何もない宙を見つめた。そして、独り満足そうに微笑むと「王様、チャン侍医、テマン君…」再び独り言ちた。そして、また言葉を切り、「あっ。ねぇ、王様に何か差し上げる時ってしきたりとか何か

  • 萌蘖

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  • 迂達赤のための応急処置講座 心肺蘇生術

    非番の迂達赤が雁首そろえて医仙の話にいちいち頷くと気を良くした医仙はさらに滑らかに弁舌をふるった。此度の講座は、事前に医仙と隊長との綿密な打ち合わせがあっての開催故、チュンソクは他の隊員と共に聴講するだけでよかった。しかも助手は”気の毒にも“トクマンが務

  • 迂達赤のための応急処置講座 止血術

    「矢傷は無理に引き抜くと鏃の返しで神経まで傷つけることがあるから…。トクマンさん、ちょっとそれ貸して。」トクマンから受け取った矢を手にしたウンスが「その場で無理に引き抜かず。傷口にが広がらないように、この長い部分…箆のっていうの?」矢を示しながら居並ぶ髭

  • 迂達赤のための情報管理術

    「弩」「五十張」「弓」「六十二張」兵舎の武器庫において次年度の予算請求に備えた備品台帳と実数とを照合中のトルベとトクマンだったが…。「トクマン、次の帷子は?」「ええっと、どこだっけかな。」トルベを待たせたまま、もたもたと収納庫をひっくり返すトクマンに苛立

  • 迂達赤のための…

    「次。」「チョ・トクマン、行きまーす。」テャー上段に構えた木大刀を完全に振り下ろす前にその刀身を通してトクマンの腕に強い衝撃が走った。そして、痺れる程の痛さの中手の中の木大刀が何時の間にか宙を飛んでいたのに気付いた。― 傍によることすら出来なかった。「次

  • 迂達赤婦人之会 緊急連絡

    秋冷の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。平素は迂達赤婦人之会の活動にご理解とご協力を賜りありがとうございます。さて、既にお聞き及びとは思いますが、此度、皇宮に置きまして危急の事態と相成り、今上及び王妃の御身の安寧を図るべく迂達

  • 迂達赤婦人之会 明月初陣

    「お義母様、これでよろしいですか。」チュンソクの母は部屋に入ってきた嫁に何か言わねばと思ったが暫くは言葉が出ずにいた。「お義母…さま? おかしゅうございますか。」「いえ、そういうわけではないのよ。」そう、いつもの通りミョンウォルは可愛かった。早くに嫁いで

  • 迂達赤のためのビジネス天界語講座 第二回

    「えー、本日は天界語について、えー医仙殿に講義して頂くことになって…。」先日頓挫した天界語講座が医仙の要望によって再び開かれることになった。しかし、チュンソクは正直なところやらずに済むならその方がいいと思っていたのでこの事で眠れぬほどの心労を負っていた。

  • 迂達赤のためのビジネスメイク講座

    「おおー、これはすごい。」「でしょ?」ウンスは手持ちの化粧道具を駆使して、トクマンの額に大きな痣を作って見せた。「それに、この傷もとても作り物には見えませんよ。」トルベが、チュソクの頬に出来た傷に顔を近づけてしげしげと見ていた。「ああ、でもそっちはあんま

  • 迂達赤のためのビジネスマナー講座

    典医寺に向かうヨンの足が自然と速くなっていく。今朝通った時に東屋の傍の桜の花が何輪か咲いていた。以前、桜が好きだと言っていたウンスの言葉を記憶していたヨンは、暖かくなってからは、毎朝桜の樹を確認していた。『桜の花はね、咲き始めるとあっという間に散っちゃう

  • 迂達赤のためのビジネス天界語講座

    迂達赤兵舎食堂にて「天界語講座」開催中講師 迂達赤副隊長 特別講師 医仙「本日は『ぱーとなー』について学んでいく。」チュンソクは居並ぶ迂達赤を見渡した。最近、迂達赤から医仙の警護をするにあたり「医仙の言葉がわからず警護に支障を来たすおそれあり」との声が

  • 凍雨霏霏 余話

    温かい部屋を一歩出ると急にひんやりとした外気が首筋を撫でていく。慌てて出てきたため外衣を置いてきてしまった。後ろからついて来るチェ尚宮の乱れた足音も聞こえていた。きっと、心配して外衣を持ってきているとわかっていたが立ち止まって確認するのも、もどかしい。何

  • 凍雨霏霏

    ― 雪…?灰色の空を見上げると、白い欠片がふわふわと落ちてきた。乾いて軽い雪は地面を白く刷いたように埋めていく。ウンスが手で受けると雪は夢のように消えてしまった。後には微かな冷たさしか残らない儚い雪だった。一昨日から急に寒くなった。火が入った為、典医寺で

  • 雪膚花貌

    鈍色の空は今にも雨が降りそうだ。― いや、この寒さでは雪になるか…。空を見上げたヨンは、またウンスの顔を思い浮かべた。近頃は何かにつけて、それが習い性になっていた。勿論、こちらの都合でこの地に留まる事になってしまった…という申し訳なさから、彼女の事を気遣

  • 沫雪

    「おはようございます。すみません、こんなに朝早くに…。」メタリックのソナタの後ろのドアが開いて白い息が大きな塊になって浮かんだ。「何言ってるの早く乗りなさい。寒いんだから、こんなとこで風邪ひいたら困るじゃない。」車から伸びてきた温かい手に引かれるようにリ

  • 泡雪

    「用意できた?お父さんはもう車で待ってるわよ。」丁度一週間前に高熱を出した娘は母の言葉にマスクの奥でもごもごと曖昧に返事した。「お粥を入れてるけど食べられればおかずも食べてね。」母の差し出したランチジャーを受け取る娘の手はまだ少し熱っぽい。治りきっていな

  • 淡雪

    空から降ってくる白い花弁は、何かに触れる前に儚く消えてしまう。小学生の頃、雪が降ると校門まで母が迎えに来てくれた。もっと小さな頃、朝起きて庭に雪が積もった事が知れると一目散に玄関の戸を開けた。そうすると父が作った小さな兎がウンスを待っていた。差し出した掌

  • 雪紅梅ver2

    ふと目覚めると、余りの静けさにこの世の音が全て消えてしまったかのような錯覚を覚えた。自分の耳がおかしいのかと声を出してみると「あー。」あたり前だが夕べと変わらず聞こえた。― 馬鹿だなそう思うと少し笑えた。底冷えのする空気のせいで部屋の中にいても自分の息が

  • 雪紅梅

    ふと目覚めると余りの静けさにこの世の音が全て消えてしまったかのような錯覚を覚えた。自分の耳がおかしいのかと声を出してみると「あー。」あたり前だが夕べと変わらず聞こえた。― 馬鹿だなそう思うと少し笑えた。底冷えのする空気のせいで部屋の中にいても自分の息が白

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