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認知症診療あれこれ見聞録 https://kotobukireha.hatenablog.com/

日々認知症診療に携わる病院スタッフのブログです。診療の中で学んだ認知症の診断、治療、ケアについて紹介していきます。

きた みちを
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2019/06/25

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  • 発達障害ともの忘れ(8)

    前回は、発達障害の人は覚醒度が低下することで、もともと持ち合わせている「注意障害」が前景化し、そのために「もの忘れ」を訴えることもあり得るというお話をしました。 さらにその原因として、発達障害の人は「覚醒度」を保つうえで中心的な役割を果している「前頭葉」機能がそもそも低下傾向にあることが考えられるというお話もしました。 今回は、その続きになります。 発達障害の気質のある人が「もの忘れ」を訴えるようになるパターンを整理すると 前回までに、20~50歳代で発達障害の気質のある人が「もの忘れ」を主訴に受診されてくる場合、その「もの忘れ」は認知症疾患が原因で生じたものではないことが多く、何らかの原因で…

  • 「認知症診療あれこれ見聞録」記事一覧

    おかげさまで2019年6月から書き始めたこのブログも、もう少しで記事数が200に到達します。 当初は日々認知症外来で学んでいることを記録に残すとともに、「認知症」で苦しむ多くの人たちに少しでも役に立てばと考えて書き始めたブログですが、いざ文章を書こうとした時に自分では分かっているつもりだったことが実はあいまいで調べ直すことができたり、しっかり説明しようとしてあれこれ考えることが自分自身の理解や知識の整理につながったり、そうすることでさらに新たな疑問や気づきが生じたりと、いまではブログを通じて自分自身が受ける恩恵が一番大きいのではないかと思うようになりました。 また、書きたいけれども、うまくまと…

  • 発達障害ともの忘れ(7)

    前回は、20~50歳代で「もの忘れ」を主訴に当院を受診される発達障害の気質が強い人の場合、「ストレス」が原因でさらに「注意障害」が増悪し、その結果「もの忘れ」を訴えるのに至ったのではないかと考えられるケースがほとんどだというお話をしました。 これは「ストレス」が加わったことで、もともと低下している「注意の容量・ワーキングメモリ(作業記憶)」がさらに低下し、一度に処理できる情報容量が減ることで、本来入力されるはずの情報が入力されないために起こると考えられ、そのため「記憶」そのものが形成されていないので、厳密にいえば「もの忘れ」と表現するのは正確ではないというお話もしました。 今回はその続きになり…

  • 発達障害ともの忘れ(6)

    前回は、「注意障害」があって「注意の容量」や「ワーキングメモリ(作業記憶)」が低下すると、その人が行っているあらゆる活動において、その作業効率や精度、スピードなどが下がりやすくなるということをお話ししました。 また、そもそも発達障害の気質が強い人には「心身の状態」や「周囲の環境」の変動に敏感で影響を受けやすいという特性があり、ちょっとした変動でも過敏に反応し「注意の容量」が低下しやすいというお話もしました。 今回はその続きになります。 「注意機能」を低下させている主要な要因は「ストレス」がほとんど 前回お話ししたように、「注意機能」の低下を招く要因としては、「心身の状態」や「周囲の環境」を変動…

  • 発達障害ともの忘れ(5)

    前回は、発達障害の気質が強い人の「もの忘れ」は認知症疾患が原因でないことが多く、その原因として私たちは「注意機能」と「覚醒度」の関与を考えているというお話をしました。 そして、発達障害傾向の人が合併していることが多い「注意障害」の理解を深めるうえで、まずは「注意機能」は5つの機能に分けられるというお話ししました。 今回はその続きになります。 「注意障害」による「注意の容量」と「ワーキングメモリ(作業記憶)」の低下 「注意障害」は、前回お話ししたように「注意機能」の「選択性」「持続性」「転導性」「多方向性」「容量」の5つの機能が単独もしくは重複して低下することで生じます。 この5つの機能の中で「…

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