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化学徒の備忘録 https://www.syero-chem.com/

化学に関することを記事にしています。大学レベルの内容が多いですが、高校や中学レベルの内容もあります。また化学であれば、無機化学、有機化学、生物化学、分析化学、物理化学、量子化学、電気化学など幅広い分野の内容の記事を書いています。

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2019/06/05

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  • 【論文紹介】MOFに関する論文に多数のデータの使い回しの疑い

    結晶学に関する論文で800報以上の論文で、架空の金属有機構造体(Metal-Organic Frameworks, MOF)や、架空のMOFの医療分野への応用についての論文が出版されている可能性について、指摘している論文を紹介します。 doi.org 研究職やアカデミックポストを目指す研究者にとって、学術論文の投稿と出版が、研究者の能力の指標の一つとなっています。そこで論文を出版するために、必要なデータの捏造や悪意のあるデータの加工などを行って、論文を投稿し、そういった論文が出版されるという事件が、残念ながら日本の研究室からも何度も起こっています。また、論文の著者が論文の原稿を執筆するというこ…

  • 【錯体化学】配位子場遷移と電荷移動遷移・分光化学系列

    配位子場遷移と電荷移動遷移 遷移金属錯体は特有の色を示すものも多い。そのため、可視吸収スペクトルなどを測定すると、可視領域に特有の吸収が表れる。吸収は錯体の分子軌道では、電子によって占有されたエネルギー準位から空のエネルギー準位へ電子が可視光によって励起されることに由来している。遷移可能な軌道の間のエネルギー差をΔとすると、吸収振動νはΔ=hνとなる。 光による励起によって起こる電子遷移は大きく2種類に分類することができる。 遷移可能な分子軌道が両方とも、主に金属のd性をもつ場合はd-d遷移もしくは配位子場遷移という。吸収波長は配位子場分裂の大きさに依存する。 片方の軌道は金属性が大きく、他方…

  • 【錯体化学】遷移金属錯体のσ結合とπ結合

    遷移金属錯体の結合 金属d軌道と配位子軌道の相互作用の結果、結合性、非結合性、反結合性の錯体分子軌道が形成される。一般に配位子軌道の方が金属結合より低いエネルギー準位にあるため、結合性軌道は配位子性が大きく、非結合性および反結合性軌道は金属性が大きくなる。 σ性とπ性の分子軌道の形成について考えると次のようになる。 σ結合 直行座標系の原点に金属を、座標方向に配位子を配置し、金属のs、p、d軌道と配位子の軌道の相互作用のうち、M-Lのσ結合を考える。σ結合は結合軸方向に節がない結合である。そのため、配位子のσ性の軌道と、+、-の符号で表される対称性、軌道の形が適合する場合は、金属のs結合(a1…

  • 【錯体化学】配位子場理論と6配位正八面体型錯体・平面正方型錯体・ヤーンテラー効果

    配位子場理論 配位子場理論は錯体の電子構造の理論として知られているが、もともとはイオン結晶に関する理論である結晶場理論を錯体系に適用したものである。 6配位正八面体型錯体 遷移金属の陽イオンの5つのd軌道は縮退している。そのため5つのd軌道のエネルギーは等しい。金属陽イオンの周りに球対称の負電場が来ると、静電相互作用によって全エネルギーは自由陽イオンのときよりも安定化する。しかし同時に、金属軌道の電子と負電場の反発相互作用によって不安定化もおこり、ある程度相殺される。その変化を縦軸をエネルギーとして考えると、下図のようになる。 錯体形成による電子エネルギー変化 球対称の負電場の代わりに6つの配…

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