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スカラ座の夜 https://note.mu/nao_msng/m/m708875d37447

一橋大学大学院博士後期課程在学中。ルネサンス期イタリア史が専門. 現在、ミラノ大学にて在外研究中。 主に、ミラノ、たまにパリや東京の街の情報と歴史、文化について書いていきます。

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2019/05/08

  • カーザ・カンパニーニ(Casa Campanini):さくらんぼ柄の天井やステンドグラスが素敵なミラノのリバティ様式の邸宅

    ミラノの街中では、美術館やお店ではないにもかかわらず一際目をひく美しい造りの建造物があちこちで目にすることができる。 世界中から音楽家が集まるジュゼッペ・ヴェルディ音楽院(Conservatorio di Musica "Giuseppe Verdi")があるミラノのポルタ・モンフォルテ(Porta Monforte)エリアや、ポルタ・ヴェネツィア(Porta Venezia)エリアでは、特に美しいアール・ヌーヴォー様式(リバティ様式)の建物を多く目にすることができる。 今回紹介するカーザ・カンパニーニ(Casa Campanini)も、以前記事にしたカーザ・ガリンベルティと同様に

  • 本の持ち主を語る小さな紙片、エクス・リブリス(Ex Libris)についての特別展:Liberty per le donne:Le Donne negli ex libris della collezione Ivan Matteo Lombardo

    1. エクス・リブリス(Ex Libris)、蔵書票とは? ミラノの図書館ビブリオテーカ・ソルマーニ(Biblioteca Sormani)にて2023年3月から4月にかけて「女性のためのリバティ:イヴァン・マッテオ・ロンバルドのコレクションより、エクス・リブリスにおける女性」(Liberty per le Donne: Le Donne negli ex libris della collezione Ivan Matteo Lombardo)という特別展が開催された。 まずエクス・リブリス(Ex Libris)という言葉を初めて聞いた人もいるであろう。 エクス・リブリス(Ex

  • カーザ・ガリンベルティ(Casa Galimberti):1905年建設、見事なリバティ様式のミラノの名所

    ミラノのポルタ・ヴェネツィア駅(Porta Venezia)近くは、ミラノの中でもアール・ヌーヴォー様式の建物を比較的多く目にすることができる印象である。 その中でもカーザ・ガリンベルティ(Casa Galimberti)という1905年に建てられた瀟洒な建物は、植物モチーフの装飾にセラミックでできた壁の絵が美しく、一際目立っている。 今回のnoteでは、ミラノの隠れた名所カーザ・ガリンベルティについて書いていきたい。 1. イタリアのアール・ヌーヴォー運動 リバティ リバティ様式の傑作と名高いカーザ・ガリンベルティの説明に入る前に、まずリバティ様式とはどんなものかについ

  • ロンドンのおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 1

    今回のnoteでは、2022年から2023年にかけてロンドンを訪れた際に利用したカフェやレストランについて書いていきたい。 なおその際の価格などは、値上がりが激しい今、変化しているかもしれないが、ひとまず筆者がロンドンに滞在中に利用した際の料金を書き留めておくこととする。 1. ザ・バンチ・オブ・グレープ(The Bunch Of Grapes) こちらはヴィクトリア&アルバート博物館近くのパブ。 筆者はビールを飲めないが、博物館を出た後、なんとなく店構えが気になって入ることにした。 この看板にはザ・バンチ・オブ・グレープが1777年に作られたと書いてあるが、公

  • ミラノからロンドンへ、弾丸旅行の記録

    今回のnoteでは、2022年4月にロンドンへ訪れた時のことを書いていきたい。 それ以降も何度か格安航空チケットを利用してミラノからロンドンに訪問しているが、ミラノからロンドンまで飛行機で約2時間。 2022年4月は渡航制限も解け、だいぶヨーロッパ間の移動もしやすくなった時期である。 たまに往復で20ユーロと破格の値段でチケットを購入することもできる。 そんな感じでミラノから気軽に行くことができるロンドン、旅の様子を紹介しよう。 1. ミラノ・マルペンサ空港からロンドン・スタンステッド空港へ ミラノ・マルペンサ空港で搭乗手続きを済ませ、ゲートへ向かう。 ライアンエア

  • 小泉八雲記念館・小泉八雲旧邸:島根県松江市ゆかりの文人の足跡を辿る旅

    今回のnoteでは島根県松江市ゆかりの文人、小泉八雲記念館と小泉八雲旧居を紹介していきたい。 なお記念館の方は、ライブラリーとエントランス以外撮影不可だったので、写真は少なめ、公式ホームページの情報を参照しつつ記述を進める。 1. 小泉八雲記念館 1-1. 小泉八雲の生涯 紀行や随筆、民俗学などの分野で様々な作品を残した、島根県松江市ゆかりのラフカディオ・ハーンこと小泉八雲(1850-1904)。 代表作の『怪談』については、一度は目にしたことがある人も多いであろう。 ラフカディオ・ハーンは、イギリス国籍を持ちながらも、当時の日本ではまだ珍しかった国際結婚をし、小泉八雲(以下

  • 【島根県松江市】亀田山喫茶室/ 興雲閣:お城の中の洋館と喫茶室

    前回のnoteでは、島根県松江市に訪れることになった経緯や旅程を紹介したが、今回は滞在中に訪れた松江城内の洋館・興雲閣と亀田山喫茶室について書いていきたい。 1. 亀田山喫茶室:お洒落な洋館でおやつの時間 松江城の一角に佇む洋館・興雲閣。 この洋館の説明は次の章で行うことにして、ここではその興雲閣に併設するカフェ・亀田山喫茶室をレポートしていく。 薄緑色の外装が美しい興雲閣。 その一階で亀田山喫茶室は営業中である。 こちらが2022年11月時点のメニュー。 いずれも季節のフルーツを使ったものである。 木の窓枠や重厚な椅子やテーブルなどは古いものだろうによく手

  • 【島根県松江市】小泉八雲ゆかりの地への旅: 松江城/ 喫茶きはる

    1. 福井県から大阪府、島根県松江市へ:小泉八雲がつないだ縁 1-1. とんとん拍子に島根県松江市に行くことになる 唐突な話だが、2022年11月、帰国中であった筆者は、島根県松江市へ一泊二日の旅をした。 実はこの旅、noteで執筆したこちらの記事がきっかけとなってとんとん拍子に実現したものである。 これらは、2022年秋から2023年にかけてイタリア・ミラノの文化複合施設・TENOHA(テノハ)で開催された特別展『日本の幽霊:赤い橋を渡ってはいけない』(Fantasmi & Spiriti del Giappone – Don’t cross the red br

  • ミラノで開催、世界最大の国際眼鏡見本市MIDO(ミド) 2023をレポート

    1.    MIDO(ミド)とは? その50年の歴史を辿る 1-1. 世界最大の国際眼鏡見本市 イタリア・ミラノで毎年2月に開催される国際眼鏡見本市MIDO(ミド)をご存知であろうか? 世界各地で眼鏡の展示会は開催されているものの、毎年9月にフランス・パリで開催されるシルモドール(SILMO D’OR)とこのMIDOは、特に注目度も高く、歴史ある展示会なのである。 一流の眼鏡デザイナーやメーカーのブースが立ち並ぶ見本市には、世界各国のバイヤーたちが逸品を求めてやって来る。 眼鏡を作る人と売る人が直接コミュニケーションを取ることによって、新た

  • 「ファッションの瞬間、コルセットからサロペットまで」(Momenti di Moda. Dal busto alla salopette):ミラノのパラッツォ・モランドにて開催、20世紀イタリアのファッションを辿る特別展

    序. ミラノの小さな服飾美術館  パラッツォ・モランド(Palazzo Morando) ミラノにおいて様々な高級ブランドのブティックが立ち並ぶモンテナポレオーネ(Montenapoleone)エリア。 ここには特に服飾品のコレクションが充実している小さな美術館パラッツォ・モランド・アッテンドロ・ボロニーニ( Palazzo Morando Attendolo Bolognini)がある。 16世紀末に建てられたこの建物には、数世紀にわたってミラノの貴族が住んでいた。 20世紀前半にこの建物に住んでいたリディア・カプラーラ・ディ・モンタルト伯爵夫人(&nbs

  • パリのおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 6

    今回も前回までの特集に引き続き、パリでおすすめのお店を紹介していこう。 参考: 1. フレクアンス(Fréquence) こちらは11区にあるバー。 お酒だけではなく簡単なフードも楽しむことができる。 筆者が飲んだのは苺のノンアルコールカクテル。 フードメニューには餃子や唐揚げなどちょっとアジアンチックなものもあり。 でもアジア料理店ではないのでメニューの多くはパリ風のお洒落なおつまみといったところ。 いずれも食べ応えがあるだけではなく、味付けも良くてパクパク食べてしまった。 夏の季節、21:00を過ぎても日は暮れず明るいので、外の公園でジェラートを食べる。

  • パリ10区 ブイヨン・ジュリアン(Bouillon Julien):アール・ヌーヴォー様式の傑作、世にも美しいお手頃レストラン

    パリには魅力的な飲食店が数多くあるが、今回紹介するブイヨン・ジュリアン(Bouillon Julien)はその歴史もまたお店のコンセプトもとても素敵なお店である。 場所はパリ10区、お店のモットーは「ここでは、すべてが美しく、美味しく、お手頃」( Ici, tout est beau, bon, pas cher)である。 写真を見ただけでも、一体なんのお店だろうと俄然興味が湧いてくるであろう。 まずはお店の歴史から紐解いていきたい。 1.ブイヨン・ジュリアン(Bouillon Julien)の歴史と内装 19世紀半ば、肉屋のピエール=ルイ・デュヴァル(Pierre-L

  • 【後編】ラ・ギャラリー・ディオール(La Galerie Dior):パリで受け継がれるディオールの物語、ディオール本店併設の美術館

    【前編】、【中編】とディオールの美しい作品を紹介してきたが、まだまだ目を見張るような展示が続く。 今回のnoteでその紹介は最後になるが、最後まで楽しんでいただきたい。 10.ディオールの舞踏会(Le Bal Dior) クリスチャン・ディオールは、夢と現実が交差する、抗い難い魅力に満ちた舞踏会から大いにインスピレーションを受けていた。 「そのけばけばしさに苛立つ人もいるかもしれないが、人々の真の楽しみの感覚を取り戻すことができるならば、それは望ましく、必要で、重要なことなのである」 (People may be irritated by their ostentati

  • 【中編】ラ・ギャラリー・ディオール(La Galerie Dior):パリで受け継がれるディオールの物語、ディオール本店併設の美術館

    今回のnoteでも引き続きパリのラ・ギャラリー・ディオールの展示を紹介していきたい。 5.芸術との親和性( Les Affinités Artistiques) 芸術や文化に恵まれた環境で育ったクリスチャン・ディオールは、若い頃から画家や音楽家、映画制作者といった芸術家たちと親交を深めていた。 またディオールは、1921年の創業以降、多くの前衛芸術家たちの憩いの場となっていたル・ブフ・シュル・ル・トワ(Le Boeuf sur le Toit)にも足繁く通っていた。 (Paul Strecker (1898-1950), Portrait de Christian Dio

  • 【前編】ラ・ギャラリー・ディオール(La Galerie Dior):パリで受け継がれる物語、ディオール本店併設の美術館

    パリ8区のモンテーニュ通り30番地(30 Av. Montaigne)に本店を構える、1946年創業のパリの老舗ブランド・ディオール(Dior)。 創業以来、メゾンの心臓部として様々な作品を世に送り出してきたこのディオール本店は、2022年3月、およそ2年にわたる改修を経て、ブティックのみならず、レストランやカフェ、庭園、ホテルも併設する文化複合施設として生まれ変わった。 その中でも本店に併設するディオールの美術館、ラ・ギャラリー・ディオール(La Galerie Dior)は、2022年冬現在なかなか予約もすぐにいっぱいになってしまうほど人気のスポットとなっている。 そこにあ

  • 慈愛と美(La Carità e la bellezza): ルネサンス期の名作絵画がミラノ・マリーノ宮に、クリスマスシーズン限定の展覧会

    毎年クリスマスシーズンになるとミラノのマリーノ宮(Palazzo Marino)では、イタリア各地の文化施設から貸し出されたルネサンス期の作品にクローズアップした特別展が開催される。 これは、ミラノのレアーレ宮(Palazzo Reale;ミラノの大聖堂の前に立つ美術館)が、銀行インテーザ・サンパオロ(Intesa SanPaolo)と共同で、ミラノの百貨店のリナシェンテ(Rinascente)の支援を得て毎年行っている催し物である。 2022年のクリスマスシーズンにあたり、ミラノは、フィレンツェの協力も得て、ベアート・アンジェリコ(Beato Angelico)、フィリッポ・リッ

  • フランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)生誕100周年を記念した特別展がミラノ・スカラ座にて開催:Zeffirelli, gli anni alla Scala

    1. ゼフィレッリ、スカラ座での日々(Zeffirelli, gli anni alla Scala) 『ロミオとジュリエット』といえば、美しい黒髪につぶらな瞳のオリビア・ハッセーがジュリエットを演じた1968年の映画を思い浮かべる方もいるのではないであろうか。 そんな名作を撮った監督フランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli;1923-2019)の生誕100周年を記念して、ミラノ・スカラ座ではゼフィレッリ、スカラ座での日々(Zeffirelli, gli anni alla Scala)と題し、彼の生涯とその作品を辿る特別展が開催されている。 今回のnoteでは

  • パリのおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 5

    今回もカフェやベーカリーがメインであるが、パリの美味しいお店を紹介していきたい。 1. BO&MIE こちらはシャトレ駅周辺に三店舗もあるチェーンのブーランジェリー。 店内は広々としており、またケーキや甘いパン、そして惣菜パンなど種類がとても豊富である。 また定休日はなく、いつでも空いているのは便利なポイント(休みは12月25日と1月1日のみ)。 値段はケーキならば5.5ユーロ前後、具材たっぷりパニーニならば6ユーロ前後だが、ミニクロワッサンは0.8ユーロと定番パンはお手頃である。 定番のクロワッサンとパンオショコラ、ショーソン・オ・ポム(Chauss

  • ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.14:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで

    すでに第14段となったこちらのミラノのカフェレストランシリーズ、今回も色々なお店を紹介していきたい。 1. トラ・レ・リーゲ(Tra le Righe) こちらはミラノ工科大学やランブラーテ駅(Lambrate)近くにあるカフェである。 Google マップ上では、Tra le Righeをそのまま英訳したBetween the linesという名前で出てくることもあるので注意。 カラフルで可愛らしいインテリア。 ショーケースには様々なお菓子やパンが並んでいる。 ジェラートもお店の売りらしく、2022年に訪れた時点ではワンフレーバー2ユーロと市内の他のお店に比べてお手

  • 福井のおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 1

    今回のnoteでは筆者の地元である福井県内のおすすめのカフェ・レストランを紹介していきたい。 福井県は2022年現在、まだ新幹線が開通していないのと県内に空港がないこともあり(福井空港は一応あるのだが旅客機の発着場所としては使われていない)、首都圏からのアクセスがあまり良くない。 それゆえに県外からの観光客の方は決して多いとは言えないのだが、せっかくなので筆者が帰省中に尋ねた色々なお店について書いていきたいと思う。 1. くじら珈琲 こちらは眼鏡の街・鯖江市の神明駅前にあるコーヒー屋さん。 ちょうど雪が降った日に訪問した。 自家焙煎コーヒーが自慢のこちらのお店、お店の中に

  • イタリア・ローマのおすすめカフェ・レストラン5選 vol. 5

    前回までの特集に引き続き、今回もローマのおすすめカフェ・レストランを紹介していく。 1. フォルノ・コンティ & Co.(Forno Conti & Co.) こちらはヴィットーリオ・エマヌエーレ駅(Vittorio Emanuele)とマンゾーニ駅(Manzoni)の中間くらいにあるカフェベーカリー。 シンプルな内装はとてもスタイリッシュ。 ショーケースに並ぶパンの種類はとても豊富。 いずれもしっかり食べ応えがありそうなものばかり。 店内にはカフェスペースがあり、こちらも賑わっていた。 オーダーしたのはパン、バター、ジャムセット。 ハード系

  • 【考察】ファッショニング・マスキュリニティーズ(Fashioning Masculinities: The art of Menswear)展 :ファッションはブルジョワの趣味ではない?

    1. ファッショニング・マスキュリニティーズ(Fashioning Masculinities: The art of Menswear)展が想定する「男らしさ」とは? これまで3回にわたり、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(以下、V&Aと略記)で開催された特別展をファッショニング・マスキュリニティーズ(Fashioning Masculinities: The art of Menswear)紹介してきた。 そこでは、身体から見る「男らしさ」(Undressed/ power)、上流階級のファッションから見る「男らしさ」の変遷(Overdres

  • 【後編】ファッショニング・マスキュリニティーズ(Fashioning Masculinities: The art of Menswear):ロンドン ヴィクトリア・アルバート美術館で開催、「男らしさ」について考える特別展

    1. Redressed 【前編】と【後編】に引き続き、ここでは、三部構成の本展の最後を飾る章「Redressed」にクローズアップし、見ていくことにしよう。 フランス革命(1789-99)後、急速な変化を遂げたヨーロッパのファッション。 婦人服には豪華なテキスタイルや装飾が施された一方で、紳士服は合理主義の精神のもと、より実用的な形へと変化していった。 テーラーは、落ち着いた色味の上質な生地を巧みに裁断し、体にピッタリとフィットするスーツを仕立て、男性的な美しさを表現する繊細なスーツは、都市に生きる男性のステータスシンボルの一つとなった。 その後、徐々にスーツは工場で大量生

  • 【中編】ファッショニング・マスキュリニティーズ(Fashioning Masculinities: The art of Menswear):ロンドン ヴィクトリア・アルバート美術館で開催、「男らしさ」について考える特別展

    1. Overdressed: 上流階級のファッションから見る「男らしさ」の変遷 【前編】に引き続き、【中編】ではイギリス・ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(以下、V&Aと略記)で開催中の特別展「ファッショニング・マスキュリニティ」(Fashioning Masculinities: The art of Menswear)より、その第二部にあたる「Overdressed」にクローズアップしたい。 歴史的に見ると、ヨーロッパの王侯貴族の男性(※注)にとって、華美な服装は権力や富を誇示する手段であり、服装は、性別や階級によって定められるものであった。 貿易

  • 【前編】ファッショニング・マスキュリニティーズ(Fashioning Masculinities: The art of Menswear):ロンドン ヴィクトリア・アルバート美術館で開催、「男らしさ」について考える特別展

    1. 「男らしさ」(Masculinities)とは?:本展の構成と目的 ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(以下、V&Aと略記)で開催中の特別展「ファッショニング・マスキュリニティ」(Fashioning Masculinities: The art of Menswear)。 グッチをパートナーに迎えた本展は、「男らしさ」(Masculiniteis)をファッションを通じて問い直すものである。 V&Aが所蔵する作品に加え、様々な作品が集結する会場は「Undressed, Overdressed, Redressed」という三つのセクショ

  • ヴァンヴの蚤の市(Les puces de Vanves):アンティークなものがいっぱい、パリのおすすめ蚤の市

    パリの見所の一つ、それは、なかなかお店ではお目にかかれないアンティークなものを買い求めることができる蚤の市(les puces)。 パリでは、クリニャンクール、モントレイユ、ヴァンヴの3つの蚤の市が、三大蚤の市として挙げられているが、今回のnoteでは、ヴァンヴの蚤の市(Les puces de Vanves)を紹介していきたい。 ヴァンヴの蚤の市の会場は、パリ南西部に位置するメトロ13番線のポルト・ドゥ・ヴァンヴ(Porte de Vanves)駅前。 パリ中心部から結構な距離に感じるかもしれないが、メトロで簡単にアクセスすることができるので安心である。

  • イタリア・ローマのおすすめカフェ・レストラン5選 vol. 4

    第一弾から第三弾に引き続き、今回のnoteでもローマのおすすめカフェ・レストランを紹介していく。 1. エンポリオ・サンテウスタキオ(Emporio Sant'Eustachio) こちらは1938年創業のローマの有名な老舗カフェ・サンテウスタキオの系列店。 場所はボルゲーゼ宮やコルソ通りから徒歩圏内と街中での休憩に最適である。 お馴染みの黄色のパッケージのグッズも多数揃っている。 カウンターのショーケースには様々な食べ物が並ぶ。 マキネッタや本のディスプレイもオシャレ。 ショーケースには、クッキー、チョコレート、カンノーリ、ブラウニーやキャロ

  • イタリア・ローマのおすすめカフェ・レストラン5選 vol. 3

    第一弾、第二弾に引き続き、ローマのおすすめカフェ・レストランと紹介していく。 参考: 1. マート・ストリートフード(Mató Street Food - Via Venti Settembre) 青い外装が特徴的なこちらのカフェ。 テルミニ駅からも徒歩圏内。 イギリス風の朝食とイタリア風の朝食、どちらも楽しむことができるとのこと。 店内も映画のセットみたいで可愛らしい。 ショーケースにはピザ、パニーニやブリオッシュ、マフィンやクロスタータ、クッキーなど、イタリアの甘いものとしょっぱいものの定番は大体揃っている。

  • 【後編】TENOHAにて開催、日本の怪談をイタリア・ミラノで味わう企画展:Fantasmi & Spiriti del Giappone – Don’t cross the red bridge

    【前編】に引き続き、ミラノのTENOHA(テノハ)で開催中の日本の怪談についての特別展を紹介していこう。 1. 夏の日の夢 小泉八雲の『夏の日の夢』(1894年)は、浦島太郎をもとにした話である。 浦島太郎のストーリーといえば、日本人ならば誰しもが絵本で読んだことがあるであろう御伽噺の中でも有名なストーリー。 浦島太郎は海辺で亀を助け、亀を助けたお礼にと竜宮城に招かれる。 竜宮城で夢のような時間を過ごすうちにあっという間に3年の月日が経ってしまった。 「残してきた親のことが心配だから」と浦島太郎は地上に戻ったが、地上と竜宮城では時の流れが異なり、地上で

  • 【前編】TENOHAにて開催、日本の怪談をイタリア・ミラノで味わう企画展:Fantasmi & Spiriti del Giappone – Don’t cross the red bridge

    1. TENOHA (テノハ)にて開催、『日本の幽霊:赤い橋を渡ってはいけない』(Fantasmi & Spiriti del Giappone – Don’t cross the red bridge) 世界各国にはそれぞれの民話や昔話が存在するが、その中でも日本の怪談というとどのようなイメージが浮かぶであろうか? おどろおどろしい、ゾクゾクする、背筋がスーッと凍る... 幽霊やおばけ、怪物など、世界各地域では、その地ならではの怖い話が語り継がれているわけだが、日本の怪談というとことさらジメジメ、湿っぽい話が多いような気がする。 ギリシャ出身の文学者・小泉八雲(

  • ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.13:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで

    第13回目となったこのシリーズ、今回もサクサクミラノのカフェを紹介していく。 1. イル・カフェ・アンブロジアーナ・ミラノ(Il Caffè Ambrosiano Milano) ミラノの守護聖人、聖アンブロジウスの名前がついたカフェ。 こちらはイーゾラ地区にある。 生クリームやムースを使ったパスティチーノはないが、トルタやクッキー、ブリオッシュの種類はかなり豊富。 クッキーもザクザク、ごろごろ系のものが揃っており、またヴィーガンやグルテンフリーのものもある。 フルーツがのったタルト、こちらも結構な大きさだが3ユーロと安い。 イタリアのお菓子の定番

  • イタリア・ローマのおすすめカフェ・レストラン5選 vol. 2

    今回のnoteでは、前回まとめた第一弾に引き続き、イタリア・ローマでおすすめなカフェ・レストランを紹介していきたい。 参考: 1. ミスター 100 ティラミス(Mr. 100 Tiramisù) こちらは100ものティラミスのレシピがあることが売りのバー。 ティラミスだけではなく、プロシュートやチーズ、様々な料理やワインも楽しむことができる。 お店を見渡してみると、ティラミスだけテイクアウトしている人もいた。 こちらがティラミスを作るブース、様々なシロップやペースト、ナッツ、フルーツなどがある。 またプロシュートやチーズ

  • パリのおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 4

    今回も前回までのパリの美味しいお店特集に引き続き、とっておきのパリのお店を紹介していきたい。 参考: 1. ベクッティ(Beccuti Bar) こちらはイタリア風のカフェバール。 せっかくパリにいるのになぜイタリア?という感じかもしれないが、エスプレッソなどイタリアのメニューが、パリのカフェに比べて若干安く入りやすいのがポイント。 コンセントをつなぎノマド作業をするスペースもあり。 店員さんはイタリア語が話せる方だった。 イタリアのお菓子、バーチ・ディ・ダーマやクロスタータ、ティラミスがあるがメニュー表記がイタ

  • 【後編】『Love Brings Love』(ラブ・ブリングス・ラブ):アルベール・エルバスにオマージュを捧げる、パリ・ガリエラ美術館にて開催の特別展レポート

    【前編】に引き続き、パリ・ガリエラ美術館で開催されたアルベール・エルバスのトリビュート展『Love Brings Love』(ラブ・ブリングス・ラブ)の展示作品を紹介していきたい。 参考: 1. A to Z:LからZまで 1-1. L 次の部屋に移ると、大きくアルベール・エルバスの顔がプリントされたドレスが目に飛び込んできた。 こちらはランバン(LANVIN)の作品である。 (Bruno Sialelli, LANVIN) 現在、ブルーノ・シアレッリがデザイナーを務めるランバンは、アルベール・エルバスが手がけた2008年春のランバンのコ

  • 【前編】『Love Brings Love』(ラブ・ブリングス・ラブ):アルベール・エルバスにオマージュを捧げる、パリ・ガリエラ美術館にて開催の特別展レポート

    序. パリ・ガリエラ美術館で開催、アルベール・エルバスにオマージュを捧げる特別展 2022年春から初夏にかけてパリのガリエラ美術館では、デザイナーの故アルベール・エルバス(Alber Elbaz;1961-2021)にオマージュを捧げた特別展『Love Brings Love, Le Défilé Hommage à Alber Elbaz』(ラブ・ブリングス・ラブ)が開催された。 2021年4月に急逝したアルベール・エルバス。 この才能溢れるデザイナーの生涯と今回の展示のコンセプトを簡単に説明しよう。 序-1. ランバン再生の立役者、アルベール・エルバス(1961-

  • フィレンツェ・ローマ・スポレート・オルヴィエート、イタリア4都市周遊の記録(2021年10月)

    今回のnoteでは2021年10月にミラノからフィレンツェ、ローマ、スポレート、オルヴィエートと約一週間で4都市を旅した話を書いていきたい。 各都市の観光名所やカフェについては別の記事で書いていくつもりだが、ここではどの公共交通機関を使って、どのように乗り換えをして旅したのかという記録を残せたら面白いかなと思っている。 1. ミラノからフィレンツェへ、フリックスバスの旅 この時は旅程を決めてから出発日までいつもよりあまり時間がなかったため、少しでも切符代を節約するために高速鉄道とフリックスバスを併用することにした。 まず初日はミラノからフィレンツェへ。 所要時間3時間ち

  • 缶の中に詰めたもの

    ケイト・ウィンスレットが年下の恋人を情熱的に愛する気高い女性を演じた映画『愛をよむひと』(The Reader、アメリカ・ドイツ合作、2008年)。 物語は第二次世界大戦後、1958年のドイツにて、15歳の少年マイケル(ダフィット・クロス)と36歳の女性ハンナ(ケイト・ウィンスレット)が深く愛し合うことから始まる。 ここでは作品のあらすじ紹介をすることはないが、映画の終盤のとあるシーンに簡単に触れておこう。 第二次世界大戦中、ユダヤ人の強制収容所の看守であったハンナは、終戦から20年以上が経った1966年、勤務中の罪を問われ刑務所に収監された。 それから時が流れ、1983

  • パリのおすすめカフェ・レストラン 5選 vol. 3

    今回のnoteでは前回までのパリのおすすめカフェ・レストラン特集に引き続き、パリで見つけた美味しいお店を紹介していきたい。 参考: 1. クッパ(Cuppa - Salon de Café) こちらはオルセー美術館近くのカフェ。 店内に入ると、まるで映画『アメリ』のポスターのようなグリーンの壁紙が広がっている。 エスプレッソマシーンもグリーン。 グリーンの壁によく合う木の家具。 バナナケーキ、美味しそう。 メニューはこちら。 エスプレッソは3ユーロ、フードメニューには、サンドイッチやワッ

  • ミラノのおすすめ、イタリア料理を楽しめるお洒落なレストラン5選 vol. 2

    前回、ミラノの今風のお洒落なイタリア料理店をいくつか紹介した。 今回の特集ではちょくちょくイタリア料理専門ではないお店も混じっているのだが(ちょっとどこのnoteにカテゴライズするか迷ったのもあって)、筆者がミラノで訪れて美味しかったお店をイタリア料理店メインで色々紹介していきたい。 1. ビョーク(Björk) こちらはスウェーデン料理のお店(いきなりイタリア料理ではなくて申し訳ない)。 内装はとても凝っていて素敵。 カウンターの中にはバターが並んでいるのが見えた。 丸くてころんとしており可愛らしい。 店内ではお店のオリジナル食品も扱

  • ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.12:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで

    第12回目に突入したこのミラノのカフェ紹介シリーズ、今回もおすすめカフェを紹介していく。 1. マイホーム・カフェ(My home café) こちらはポルタ・ロマーナ駅(Porta Romana)近くのカフェ。 ブルーの内装、中は広々。 平日のお昼時、ランチ客で賑わう。 こちらでは食事メニューのほか、ブリオッシュやパニーニ、焼き菓子などカフェメニューは随時オーダーできるようである。 クッキーは0.9ユーロからとお手頃。 他、クロスタータやマフィンも。 筆者がオーダーしたのはヴェンタリオ(ventaglio;イタリア語で扇という意味)と

  • ミラノのヴィンテージショップ 6選 vol.4:一点ものに出会えるこだわりの店

    ミラノのヴィンテージショップ特集も第四弾に突入した。 ヴィンテージショップに混じって、どちらかというとさほど古くはないセカンドハンドの品を扱っているお店もあるが、今回もおすすめのお店を紹介していきたい。 参考: 1. メルカティーノ・ミラノ・チェントラーレ(Mercatino Milano Centrale)  こちらはチェントラーレと名前はあるものの、ミラノ中央駅からは少し行ったところにあるお店。 確かに線路沿いにあるのだが、ミラノ中央駅からアクセスする場合には、5番か10番のトラムに乗るのがおすすめ(15分弱)。 写

  • ミラノのヴィンテージショップ 5選 vol.3:一点ものに出会えるこだわりの店

    今回のnoteでは、過去のミラノのヴィンテージショップ特集に続き、ミラノで訪れてみたいヴィンテージショップについて紹介していく。 参考: 1. ROOM 37 こちらはイーゾラ地区(Isola)にあるヴィンテージショップ。 レディースとメンズ、バランス良く揃っている。 取扱ブランドは、バーバリー、ラルフローレン、アイスバーグ、ラコステ、サンローランなどなど。 ハイブランドとノーブランドが満遍なく混ざっているが、質の良いものが多い。 中でもバーバリーのアウターの品揃えがとても充実していた。 値段も割とお手頃。

  • ミラノでおすすめ、アジア料理店5選 vol. 1

    なぜイタリア・ミラノでわざわざアジア料理店なのか、と思う方もいるかもしれないが、今回のnoteではミラノの美味しいアジア料理店を紹介していきたい。 言わずもがな、美味しくて人気のイタリア料理店は星の数ほどあるミラノであるが、長い間、イタリアに滞在していると無性にアジア料理を食べたくなる。 いや、和食は普段の自炊で作ることもできるので、日本食以外のアジア料理をお店で食べたいというのが正直な気持ちかもしれない。 今回紹介するのは、筆者が行き、美味しかったお店ばかりである。 1. リセイ デリ(li-sei deli) こちらはナヴィリオ運河近くの韓国料理屋さん。 お洒

  • イータロー(Italo)でお得にイタリア国内を旅しよう!

    今回のnoteでは、イタリアの高速鉄道イータロー(Italo)のお得な使い方を紹介する。 1. 必見!イータロー(Italo)のお得なクーポンコード 現在イタリア国内を走っている主な鉄道は次の二つ:トレニイタリア(trenitalia)とイータロー(italo)。 前者はイタリアの小さな都市まで線路が走っているのに対し、イータローの方は、イタリアの主要都市を結ぶ高速列車という感じである。 それゆえにトレニタリアは発着するけど、イータローにはそこから乗ることができないという都市は数多くある。 逆にミラノ、ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィア、トリノ、ナポリなどの大都市にはイータロ

  • ミラノのアペリティーボ5選 vol. 2:おすすめのハッピーアワースポットまとめ

    前回のミラノのおすすめアペリティーボスポットに引き続き、今回も楽しい・美味しいお店を紹介していきたい。 参考: 1. グラム・カフェ(Gramm Cafe) こちらはナヴィリオ運河沿いのカフェバー。 カフェ特集でもこのお店は紹介したが、今回はアペリティーボで利用した。 夜に見ても可愛らしい店内。 赤いカーテン、まるでサーカスの出番待ちのような、ちょっと面白い気持ちになれる。 ミシン台を利用した机も相変わらずお洒落。 店内のディスプレイ、これは売り物なのか単なるオブジェなのか気になるところ。 アペリティーボは10ユーロほ

  • ドリンク1杯で食べ放題?!お手頃に楽しむイタリア・ミラノのアペリティーボ

    今回のnoteでは、イタリア・ミラノのアペリティーボ(aperitivo)、つまりハッピーアワーについて、その歴史とおすすめのお店に分けて紹介していきたい。 1. イタリア・ミラノ発祥、ドリンク一杯でお腹一杯になるアペリティーボの歴史 ドリンク1杯8ユーロから15ユーロ。 これだけ聞くとラグジュアリーなバーのカクテル1杯の値段かと見紛う。 ところが、このドリンク1杯の値段で、前菜からデザートまで、全ての料理が取り放題だとしたらどうだろうか。 これが、よくミラノで見かけるアペリティーボ(aperitivo)、いわゆるHappy Hourのシステムである。 もちろん

  • ミラノのカフェ・パスティチェリア10選 vol.11:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで

    このシリーズも第11回目となったが、今回もミラノのカフェを紹介していく。 1. C&D カフェ ビストロ デザイン(C&D Café Bistrò Design) こちらは通りがかりに見つけたカフェ。 朝から夜までやっているこじんまりとしたお店。 夜のお酒の種類も豊富。 コーヒーに合う焼き菓子も、お酒に合うおつまみメニューもあるとか。 混みすぎず、かといって寂しいわけではなく、程よく地元の人が訪れるお店といった感じ。 マキアートは1ユーロとお手頃価格。 カウンターにあったクッキーが美味しそうだったが、この日はお腹が空いていなかっ

  • アスティエ・ド・ヴィラット(Astier de Villatte):パリに来たら訪れたい、アトリエのような店構え

    インテリア用品や雑貨が好きな方ならば、一度はアスティエ・ド・ヴィラット(Astier de Villatte)の名を聞いたことがあるのではないであろうか。 独特の白い色合いの陶器は、プレートや小物入れ、お香立てなどバリエーションも豊富で、デザインも洗練されている。 今回のnoteでは、パリの店舗に訪れた時の写真とともにアスティエ・ド・ヴィラットの魅力を紹介していきたい。 (注意:写真の転載厳禁) 1. アスティエ・ド・ヴィラット(Astier de Villatte)の歴史 1-1. メイドインパリにこだわりを持つブランド アスティエ・ド・ヴィラット(

  • オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(Officine Universelle Buly):パリの店舗を覗いてみました

    今回のnoteでは、総合美容薬局オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(Officine Universelle Buly)のパリ・ボナパルテ通り店、そしてミラノ店の紹介をしていく。 1. 1803年創業、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(Officine Universelle Buly)の歴史 1-1. 始まりは「お酢」から? 19世紀パリ最新の美容法 もとより調香師として有名であったジャン=ヴィンセント・ビュリー(Jean-Vincent Bully)。 そんな彼は、1803年にパリにて、香水とスキンケア用品を扱う店オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュ

  • ア・ラ・メール・ドゥ・ファミーユ(à la Mère de famille):パリにて250年以上続く老舗チョコレート屋さん

    世界中にファンを持つショコラティエが集結するパリ。 そんなチョコレートショップ激戦区パリで250年以上営業を続けるのが、今回紹介するア・ラ・メール・ドゥ・ファミーユ(à la Mère de famille)である。 今回のnoteでは、そのこだわりと歴史、お店の様子を紹介していきたい。 1. 250年以上続くこだわり シャンブレ=レ=トゥール(Chambray-lès-Tours)、それは、フランス中部のアンドル=エ=ロワール県 に位置するア・ラ・メール・ドゥ・ファミーユ(à la Mère de famille)の生産拠点である。 そこでは、原料カカオの選定か

  • ボワシエ(Boissier):缶の容器も可愛い、カラフルなお菓子が魅力のパリの老舗コンフィズリー

    食べ終わった後のお菓子の缶が素敵でついコレクションしてしまう、またそれを洗って小物入れにしているという方はいるであろうか。 今回紹介するボワシエ(Boissier)は、まさに取っておきたくなるパッケージのお菓子ばかりのパリの老舗コンフィズリーである。 お店の歴史とともに、パリのお菓子の魅力を書いていきたい。 1. 1827年創業 ボワシエ(Boissier)の歴史 1-1. 全てはマロングラッセから 19世紀初頭、ベリゼール・ボワシエ(Bélisaire Boissier)は、菓子職人になるという夢を持って地方からパリにやってきた。 駅のホームで栗を積んだ列車

  • 2021年6月、ミラノからパリへ渡航した話

    今回のnoteでは、2021年6月にミラノからパリへ渡航した時のことについてである。 すでに一年近く時間が経過してしまっているが、この時に渡航に際しどのような手続きが必要だったのか、街の様子はどのようであったのか、記録のために書いていきたいと思っている。 なお、渡航に関する諸手続きは、日々変化しているので、最新の情報は領事館など、公的な機関の情報を確認することをお勧めする。 1. ミラノからパリへ渡航前のPCR検査 2021年6月時点では、ミラノからパリへの渡航の際にもPCR検査が必要だったので旅行前にミラノ市内の病院へ向かった。 日本帰国の際のPCR検査と違って、政府

  • パレルモウーノ(Palermouno):暮らしを楽しく、独特なデザインが光るミラノのデザインショップ

    今回のnoteでは、パレルモウーノ(PalermoUno)というデザインショップ を紹介していく。 もともとこちらのお店は、ギャラリーとしてミラノのパレルモ通り1番(Via Palermo 1)に店を構えており、そこは、インテリア用品や雑貨の展示場兼販売スペースとして評判を呼んでいた。 2020年9月、創始者のソフィー・ワンネーネス(Sophie Wannenes)は、新たにミラノのサンタ・マリア・アッラ・ポルタ通り5番(Via Santa Maria alla Porta 5)に店をオープンした。 こちらはサンタ・マリア・アッラ・ポルタ通り5番にあるお店の様子。 食器や

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