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Soul Cinema http://dante2019.livedoor.blog/

鑑賞直後の映画のHOTな感想を綴っています。コメント歓迎です。皆様のご意見も、ぜひ聞かせて下さい。

The caged panther
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2019/03/15

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  • 「魂のゆくえ」(2017年)

    ポール・シュレイダーが構想に50年を費やしたという本作は、彼が脚本を手掛けた「タクシー・ドライバー」の世界観をさらに深く掘り下げたものと言え、神への信仰と併せて現代のシステムが抱える問題に対しても警鐘を鳴らす作品だ。この映画で重要な役割を果たすのは、

  • 映画「幻の光」(1995年)

    新設大学のテニス部を舞台にした宮本輝の小説「青が散る」は、登場人物たちと年齢の近かったティーンエイジャーの私に感銘を与え、以降しばらくはその著作をよく読んでいたのだが、私の関心が海外の翻訳物へと移りだした頃から次第に遠ざかっていき、最近は全く手にとること

  • 映画「僕の村は戦場だった」(1962年)

    タルコフスキーの作品を観るのは今回が初めてだ。ただ何となくタルコフスキーは難解、そう考えていてこれまで借りることがなかったのだが、パンクの女王パティ・スミスの「Banga」(2012年)に収録された「Tarkovsky:The second stop is Jupiter」という曲が「僕の村は戦場だっ

  • 映画「スーパーマン」(1978年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.22 】マーロン・ブランドの師ステラ・アドラーの学校で演技の手ほどきを受けたベニチオ・デル・トロは、型にはまらないスケールの大きさが先輩のブランドを彷彿とさせる俳優である。そのデル・トロがスター・ウォーズに出演するという話

  • 映画「無防備都市」(1945年)

    戦争で犠牲になるのは、常に罪なき市井の人々だ。そのことを為政者は真剣に考えなければならない。やたらと好戦的な某国の大統領や、平和を謳った憲法を改正しようとする某国の首相は、ゴルフなどをする時間があるならば、共にこの映画を観るべきであろう。およそ文化的なも

  • 映画「レイジング・ブル」(1980年)

    私の場合、DVDを購入したものの開封をせずにしばらくそのままになっていることが、たまにあって、この100分に及ぶ特典ディスクの付いた「レイジング・ブル」にしても、およそ10年程前に手に入れながら、ずっと薄いセロハンをかけた状態で棚にしまわれていたものだが、世間の

  • 映画「ランド・オブ・プレンティ」(2004年)

    9・11から2年後のアメリカ。ベトナム戦争で受けた心の傷に苦しむ元兵士のポールにとって、9・11のショックは想像以上に大きく、それは彼が取り憑かれている「姿の見えない敵から攻撃される」というトラウマ的妄想を増長させ、祖国を守るためにLAの街中で行う単独パトロールへ

  • 映画「鍵」(1959年)

    よくよく考えてみれば、私は"文豪"と称される谷崎潤一郎の小説をひとつも読んだことがない。例えば「刺青」などを、読んでみようかと思ってみたこともあるのだが、新潮文庫の、一連の谷崎作品に共通するちょっと毒々しさを感じさせるような表紙が、それを書店のレジに持って

  • 映画「ノクターナル・アニマルズ」(2016年)

    ジェイク・ギレンホールは、役柄によって全く別の顔を見せるカメレオン俳優の中でも最も脂が乗っているひとりであろう。そのギレンホールがこれまた演技力に定評のあるエイミー・アダムスと共演し、グッチなどのデザイナーとして有名なトム・フォードが監督した本作。フェリ

  • 映画「麦の穂をゆらす風」(2006年)

    ポール・グリーングラス監督が「ブラディ・サンデー」で扱ったのは、北アイルランドで起きたイギリス軍による市民の虐殺(1972)だったが、ケン・ローチ監督が「麦の穂をゆらす風」で描くのは、そのおよそ半世紀前アイルランドとイギリスが激しい戦闘を繰り広げて最終的にアイ

  • 映画「ミズーリ・ブレイク」(1976年)

    【マーロン・ブランドの軌跡 No.21】1972年製作「ラストタンゴ・イン・パリ」の主演で精神的に大きく消耗したマーロン・ブランドが、その後約4年のブランクを経て出演したアーサー・ペン監督の作品「ミズーリ・ブレイク」(THE MISSOURI BREAKS)を観た。『モンタナの

  • 映画「オープニング・ナイト」(1978年)

    マートル・ゴードンは人気と実力を兼ね備えたスター女優だ。今取り組んでいる舞台は、年齢的に下り坂へと差し掛かった孤独な女性が愛を求める話で、これはそのままマートル自身の抱える問題でもあったが、この主人公をどう演じたらいいのか、うまく答えが出せずに苦悩してい

  • 映画「陽のあたる場所」(1951年)

    マーロン・ブランドの好敵手と言われながらも悲劇的な末路を辿った"伝説の名優"とも呼ぶべきモンゴメリー・クリフトが主演し、ジョージ・スティーヴンスが監督した1951年度作品「陽のあたる場所(A PLACE IN THE SUN)」を観た。『貧しい家庭で育った青年ジョージ・イース

  • 映画「或る終焉」(2015年)

    2015年のカンヌ映画祭で最優秀脚本賞を受賞しているミシェル・フランコ監督作品「或る終焉」(CHRONIC)を観た。ティム・ロスは、その眼差しに善意と悪意が複雑に混ざり合っているような印象を受け、存在自体に何か得体の知れなさを感じさせる俳優だ。タランティーノが彼

  • 映画「ラストタンゴ・イン・パリ」(1972年)〈その3〉

    ベルトルッチはブランドに、ポールを自分の分身であるかのように即興で演じてほしいと依頼した。そのためブランドの出演シーンの脚本は彼自身が書くことになった。従ってポールが自分の過去を語る台詞には一部ブランド自身のことが含まれていたりする。更にベルトルッチ

  • 映画「ラストタンゴ・イン・パリ」(1972年) 〈その2〉

    映画冒頭のクレジット場面で使われるアイルランド生まれの画家フランシス・ベーコンが描いた男と女の2枚の絵画。監督のベルトルッチはこの絵を展覧会で観て強く触発されたらしい。ゲイだったベーコンの恋人をモデルにした絵では、男は白いTシャツを着ているが、これは劇中で

  • 映画「愛の嵐」(1973年)

    何十年ぶりかでリリアーナ・カヴァーニ監督の「愛の嵐」(THE NIGHT PORTER)を観た。忌まわしい過去の記憶により、心では激しく拒絶しながらも、悦楽を知る体が何よりも相手を求めてしまう哀しき女の性(さが)。この映画は女性のカヴァーニだからこそ作れたものであり、男

  • 映画「ゴッドファーザー」(1972年)〈その3〉

    映画の冒頭、娘を暴行された葬儀屋が犯人たちに制裁を与えてくれとドンに懇願する暗い室内と、かたや陽光輝く屋外で繰り広げられるドンの娘の結婚式との、裏と表、闇と光、この対比が素晴らしい。この作品でアカデミー撮影賞を受賞したゴードン・ウィリスのカメラワークも「

  • 映画「ゴッドファーザー」(1972年)〈その2〉

    ドン役へのマーロン・ブランドの起用は、彼がトラブルメイカーの烙印を押されていたこともあり、プロデューサーが難色を示したが、原作者のマリオ・プーゾと監督のコッポラの強い希望もあって、最終的にはスクリーンテストを経たうえでブランドに決まった。難航したのは

  • 映画「ゴッドファーザー」(1972年)〈その1〉

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.19 】「ゴッドファーザー」(THE GODFATHER) 1972年 177分監督:フランシス・フォード・コッポラ、脚本:フランシス・フォード・コッポラ、マリオ・プーゾ、撮影:ゴードン・ウィリス、音楽:ニーノ・ロータ、共演:アル・パチーノ、ジェー

  • 映画「妖精たちの森」(1971年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.18 】「妖精たちの森」(THE NIGHTCOMERS) 1971年 93分監督:マイケル・ウィナー、脚本:マイケル・ヘイスティングス、撮影:ロバート・ペインター、音楽:ジェリー・フィールディング、共演:ステファニー・ビーチャム、ソーラ・ハード

  • 映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」(1991年)

    LA、NY、パリ、ローマ、ヘルシンキ、これら5つの都市の同時刻に展開されるタクシー運転手と乗客のやり取りをオムニバスで描いたジム・ジャームッシュ監督の1991年度作品「ナイト・オン・ザ・プラネット(NIGHT ON EARTH)」を観た。葉によってお茶の味が異なるように、5話

  • 映画「キャンディ」(1969年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.17 】「キャンディ」(CANDY) 124分 1969年監督:クリスチャン・マルカン、脚色:バック・ヘンリー、撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ、音楽:デイヴ・クルーシン、共演:エヴァ・オーリン、リチャード・バートン、ウォルター・マッソー、ジェ

  • 映画「禁じられた情事の森」(1967年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.16 】「禁じられた情事の森」(REFLECTIONS IN A GOLDEN EYE) 1967年 109分監督:ジョン・ヒューストン、脚本:チャップマン・モーティマー、グラティス・ヒル、ジョン・ヒューストン、撮影:アルド・トンティ、音楽:黛敏郎、共演:エリザ

  • 映画「裁かれるは善人のみ」(2014年)

    2014年度カンヌ映画祭で最優秀脚本賞を受けているアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の「裁かれるは善人のみ」(原題「LEVIATHAN」)を観た。『小さな町で自動車修理工場を営みながら、一族が代々暮らしてきた家で妻子と暮らすコーリャ。再開発のため、土地買収を画策する市長

  • 映画「スリ」(1960年)

    後進の多くの監督たちに影響を与えたと聞いて以来、ずっと観たいと思っていたロベール・ブレッソン監督の1960年度作品「スリ(PICKPOCKET)」をようやく鑑賞した(借りようと思いつつも、ずっと先延ばしにしていただけのことだが)。冒頭まず「本作は刑事ものではない。映像

  • 映画「伯爵夫人」(1966年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.15 】「伯爵夫人」(A COUNTESS FROM HONG KONG) 1966年 108分監督:チャールズ・チャップリン、脚本:チャールズ・チャップリン、撮影:アーサー・イベットソン、音楽:チャールズ・チャップリン、共演:ソフィア・ローレン、ティッピー・

  • 映画「シェラマドレの決斗」(1966年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.14 】「シェラマドレの決斗」(THE APPALOOSA) 1966年 99分監督:シドニー・J・フューリー、脚本:ジェームズ・ブリッジス、ローランド・ギビー、撮影:ラッセル・メティ、音楽:フランク・スキナー、共演:アンジャネット・カマー、ジョン

  • 映画「こわれゆく女」(1975年)

    ウッディ・アレン監督の「女と男の観覧車」を観ていて、何となく思い出されたのが、かつてビデオで鑑賞した"アメリカ・インディーズ映画の父"と呼ばれるジョン・カサヴェテス監督の「こわれゆく女」(A WOMAN UNDER THE INFLUENCE)だったのだが、その詳しい内容を忘れてしまっ

  • 映画「逃亡地帯」(1966年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.13 】「逃亡地帯」(THE CHASE) 1966年 133分監督:アーサー・ペン、脚色:リリアン・ヘルマン、撮影:ジョセフ・ラシェル、音楽:ジョン・バリー、共演:ジェーン・フォンダ、ロバート・レッドフォード、アンジー・ディッキンソン、ロバート・

  • 映画「モリツリ 南太平洋爆破作戦」(1965年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.12 】「モリツリ 南太平洋爆破作戦」(MORITURI) 1965年 123分監督:ベルンハルト・ヴィッキ、脚本:ダニエル・タラダッシュ、撮影:コンラッド・ホール、音楽:ジェリー・ゴールドスミス、共演:ユル・ブリンナー、トレバー・ハワード、ジ

  • 映画「狩人の夜」(1955年)

    現役の映画監督たちに「影響を受けた作品」について尋ねれば、必ずや誰かがその名前を挙げ、フィルム・ノワールの傑作として今尚語り継がれるチャールズ・ロートン監督の「狩人の夜(THE NIGHT OF THE HUNTER)」を観た。『ある死刑囚から、銀行を襲って手に入れた1万ドル

  • 映画「片目のジャック」(1960年)

    【 マーロン・ブランドの軌跡 No.11 】「片目のジャック」(ONE-EYED JACKS) 1960年 141分監督:マーロン・ブランド、 脚色:ガイ・トロスパー、カルロ・フィオーレ、カルダー・ウィリンガム 、撮影:チャールズ・ラング 、音楽:ヒューゴー・フリードホーファー、 共演:

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