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脳卒中レター~治療・予防・リハビリの情報をお届け~ https://stroke-therapy.com

日本人の死因のトップ3はがん・心臓病・脳卒中です。その中の脳卒中に特化して、脳卒中にならないように、またなったらどうすれば良いのかをわかりやすく解説していきます。

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2019/02/06

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  • 血圧の上の血圧と下の血圧どちらに注意するべきなのか解説します。

    なぜ上の血圧(収縮期血圧)と下の血圧(拡張期血圧)の二つで表示されるのか 血圧は上の血圧と下の血圧で表示されます。 上の血圧のことを収縮期血圧下の血圧のことを拡張期血圧と言います。 収縮期血圧はその名の通り心臓が収縮した時の血圧のことです。 拡張期血圧は心臓が拡張している時の血圧のことです。 収縮期血圧は心臓が収縮して心臓に溜め込んでいた血液を一気に送り出すため、その時に一番血管に圧力が加わるため

  • 血圧を正しく測ろう!高血圧の人は毎日チェックを!!

    上腕にベルトを巻く血圧計と手首に巻く血圧計のどちらがいいのか 手首にベルトを巻いて血圧を測れるものは軽く小さくて持ち運びに便利です。 上腕にベルトを巻くタイプは手首で測る血圧計と比べ正確に数値を測れます。 血圧は心臓から離れた場所ほど変動が大きくなってしまうため手首よりも心臓に近い長安で測った方が誤差が少なくて測定できます。 日本高血圧学会でも上腕で測る血圧計を推奨しています。 家庭でも血圧を測る

  • 高血圧になりやすい人って?遺伝や年齢、性別も関係あるのか疑問を解決します!

    高血圧は遺伝するのか? 高血圧には遺伝的な原因があるとよく言われています。 一つの報告としては 両親が揃って高血圧の場合はその子供が高血圧になる確率は約50%。 両親のどちらか一方が高血圧の場合はその子供は約30% で高血圧になるという報告があります。 しかし、これは高血圧の遺伝子があるということではなく、体質が遺伝することが大きいようです。 また家族で生活をしているので、食習慣や生活習慣は両親と

  • 高血圧の分類~生活習慣がやはり重要

    高血圧の原因について解説していきます。 高血圧の原因としては血管の老化であったりホルモンのバランスや遺伝によるものもあります。 そして生活習慣が影響して起こります。血管の老化や遺伝に関しては予防は難しいので、 生活習慣を改善することで血圧のコントロールしていく必要があります。 高血圧の分類 高血圧は本態性高血圧と2次性高血圧に大きく二つに分類されます。 本態性高血圧 本態性高血圧の場合は特に明確な

  • くも膜下出血の検査と診断

    くも膜下出血が疑われる場合の検査 くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が原因で起こります。 それによってくも膜下腔に大量の血液が流れ込んでしまい、頭蓋内圧が上昇して脳実質を圧迫します。 脳実質が圧迫されると、圧迫されて障害を受けた脳部位に沿った症状が出現し、呼吸や循環などの生命維持の機能も障害され、最悪、突然死を招くこともあります。 また、動脈瘤は24時間以内に再破裂する確率が高いので、早期に動脈瘤の発見、検査と治療を行うことが重要です。 CT検査 くも膜下出血が疑われる場合にはまずはCT検査が行われます。 脳出血とくも膜下出血では、同じ脳の出血ですが鑑別は容易です。 脳出血は脳の中に白く血腫が写りますが、くも膜下出血の場合は、脳の表面で頭蓋骨のすぐ内側に血腫が写し出されるのです。 MRI検査 くも膜下出血が疑われる場合でもCTに写し出されないこともあります。 それは出血量が少なかったり、出血から時間がたつと血腫が自然と吸収されることがあるためです。 この場合にはMRI検査を用いることがあるのです。 脳血管造影検査 くも膜下出血が確認できたら、詳しくどの部位にあるのか、他の動脈瘤がないかも調べるため、脳血管造影検査を行います。 脳血管造影検査は、足の付け根の動脈からカテーテルを挿入して脳血管まで運びます。 そこで造影剤を注入して脳血管を造影します。 しかし、発症直後であれば再破裂の危険性もあります。 そこで最近では、CTAやMRAなどの他の造影方法を選択することが増えています。 これらの方法は造影剤を使わないため患者の負担が少なく済むのです。 脳血管造影検査でわかること くも膜下出血の原因の判別 脳動脈瘤によるものなのか脳動静脈奇形によるものなのかを判別 脳動脈瘤の大きさと場所 脳動脈瘤が原因の場合は、その位置や部位、数を知ることができます。 未破裂の動脈瘤もみつけれるため、その後の再破裂を未然に防ぐこともできます。 腰椎穿刺 CT検査とMRI検査でもくも膜下出血を確認できない場合には、腰椎穿刺を行います。 腰椎穿刺は、腰の脊椎に針を刺して脳脊髄液を採取します。 正常の場合は髄液の色は透明ですが、くも膜下出血の場合は髄液は赤や黄色に濁っています。 腰椎穿刺を行ってはいけない場合 腰椎穿刺は、脳のくも膜と軟膜の間に存在する髄液を採取する検査です。

  • 心房細動の血栓形成予防で心原性脳梗塞も予防しよう

    抗凝固薬で血栓の形成を防ぐ 心原性脳梗塞は名前の通り、心臓が由来で起こる脳梗塞になります。 心臓病すべてではなく、心房細動という不整脈が最大の原因になります。 心房細動では、心臓の拍動のリズムがバラバラになります。 通常は心臓に血液が充満して、一回の拍動で空っぽにするわけですが、心房細動の場合は、心臓に血液が充満しないまま血液を送り出してしまうため、心臓の中に少し血液が残ってしまいます。 その滞留している血液で血栓ができてしまい、その血栓が脳に達してしまうと脳梗塞になるのです。 心原性脳梗塞は、ほかの脳梗塞よりも重症化しやすく、死亡率も高いため、予防することが重要です。 心房細動による血栓形成を予防するためには抗凝固薬のワルファリンとNOACが多く処方されています。 抗凝固薬の再発予防効果は60~70%とされています。 しかし、血液の固まりやすさは個人差があるため、抗凝固薬の服用量は個人にあったものにしなければなりません。 多すぎると出血したときに血がとまりにくくなりますし、脳出血になった場合は重症化につながります。 ワルファリンとの飲み合わせ、食べ合わせ ワルファリンはほかの薬や食べ物を一緒に摂取していると、薬の効果を強めたり、弱めたりするものがあります。 抗生物質と一緒にワルファリンを服用するとワルファリンの効果が強くなってしまいます。 逆にビタミンKの成分が入った薬や食べ物だとワルファリンの効果は少なくなります。 ビタミンKは緑黄色野菜や海藻類に多く含まれていますので、ワルファリンの効果を弱めます。 また、納豆やクロレラ、青汁はワルファリンの効果をゼロにしてしまう可能性があるため注意が必要です。 最近ではNOACが主流 ワルファリンは飲み合わせ、食べ合わせがあり食べ物に制限が出てしまうため、最近ではNOACが処方されることが増えてきました。 NOACはワルファリンと同等の効果を持ち、ビタミンKの影響を受けにくいためです。 まとめ ・心房細動による血栓形成の予防は抗凝固薬が用いられる ・ワルファリン服用中は食べ合わせに注意する必要がある ・最近では、ビタミンKの影響を受けにくいNOACが処方されることが多い。

  • 脳出血になったときの検査と診断は何をする?CTとMRI検査以外には?

    まずは問診とCT検査で診断する 脳出血の場合は、出血した箇所や出血量により治療方法が異なります。 部位によっては血腫除去やドレナージをする場合もありますし、深部の出血であればリスクが高いため手術適用になりません。 運動麻痺や感覚障害の程度や部位、意識障害なども判断のポイントになります。 また、病前の生活歴、飲酒・喫煙、発作があったときの状況などの問診も行います。 CT検査では、出血している部位は白く映し出されます。 くも膜下出血も白く映りますが、くも膜下は脳の頭蓋骨に近いところなので、脳出血とくも膜下出血の鑑別は容易です。 CT検査に併せて、MRI検査を行うこともあります。 CT検査とMRI検査によってほぼ100%診断をつけることが可能になります。 また、必要であれば脳波検査や脳血管造影検査も行います。 高血圧の有無や出血箇所の数も重要 脳出血では、その後の治療のためにも高血圧の有無や出血箇所の数も把握していなければなりません。 慢性的な高血圧がある場合 慢性的な高血圧があって、その治療がなされていない場合は、高血圧性の脳出血の可能性が高くなります。 被殻出血、視床出血、脳幹出血、小脳出血のいずれかの可能性が高いです。 出血の数が複数ある 血圧が正常である場合は、高血圧以外が原因ということになります。 高齢者の皮質下出血の場合や出血箇所が複数の場合は、アミロイド血管症や出血傾向のある可能性が高いです。 意識レベルが低い場合 意識がはっきりしている場合や傾眠状態の場合は、脳ヘルニアには至っていないと判断します。 脳ヘルニアは脳を圧迫してしまい、他の健康な脳を圧迫して重症化してしまうため注意が必要なものになります。 昏迷(意識はあるが外からの刺激に反応しない状態)、半昏睡(強い刺激を加えると少し反応する状態)、昏睡(意識が消失し、強い刺激にも反応しない状態)の場合は脳ヘルニアに進行していると判断します。 まとめ ・脳出血は、CTとMRIなどの画像診断でほぼ100%診断がつく ・意識障害がある場合は脳ヘルニアに至っている可能性がある

  • 高血圧指針が5年ぶりに改訂!厳しい降圧目標を設定

    高血圧治療指針が5年ぶりに改訂 日本高血圧学会は4月に高血圧の治療指針を改定しました。 脳卒中や心筋梗塞などは高血圧が主な原因として挙げられます。 そのため今回の改定は血圧を下げる降圧目標を厳しく設定した形になります。 高血圧の診断 医師が高血圧と診断する基準は 「上の血圧は140mmHg以上、下の血圧は90mmHg以上のいずれかに該当」 する場合になります。 この高血圧と診断する基準に関しては従来と変化がありません。 新たな血圧の基準 正常血圧 「上は120mmHg未満かつ下は80mmHg」 正常高値血圧 「上は120~129mmHgかつ下は80mmHg」 高値血圧 「上は130~139mmHg、下は80~89mmHgのどちらか」 これらの正常高値血圧と高値血圧は高血圧手前のグレーゾーンになります。 改訂された降圧目標 今回の改定では、合併症のない健康な75歳未満の成人の降圧目標を最新の研究をもとにして厳しく設定しました。 従来よりも血圧の上の値も下の値も10ずつ引き下げ、 「上は130mmHg未満かつ下は80mmHg未満」 の降圧目標としました。 また、外来で通院できる75歳以上の降圧目標は 「上は140mmHg未満かつ下は90mmHg未満」 と設定しました。 国内の高血圧患者数と治療をしている人、していない人 国内の高血圧患者はおよそ4300万人いるとされています。 高血圧に対して治療をし、従来の指針の降圧目標である上の血圧140未満、下が90未満に達している人は1200万人にとどまり、3割にも満たしていません。 治療をしていない残りの3100万人は ①自分が高血圧だと知らないが1400万人 ②治療を受けているが、降圧目標に達していないが1250万人 ③知っていても治療をしていないが450万人 となっています。 高血圧と診断はされていなくても生活習慣の見直しが必要 新指針では 「上は120、下は80を超えると、脳卒中や心筋梗塞・狭心症に代表される脳心血管病や慢性腎臓病などの罹患、死亡リスクが高くなる」とされています。 そのため高血圧の診断基準である「上は140以上、下は90以上」に該当していなくても、早くから生活習慣を見直していくことが重要になります。

  • 脳梗塞の前兆であるTIAはなぜ一過性の症状がでるのかを解説します!!

    TIAはなぜ一過性に症状が生じる? 心臓から脳に通じている血管は内頚動脈と椎骨動脈という血管になります。 これらの血管の動脈が硬くなるとTIAが起きやすいです。 特に内頚動脈の動脈硬化がTIAの原因になります。 血管にできるこぶ「プラーク」が悪者 内頚動脈は首の前の方を通っている左右2対の動脈です。 この内頚動脈に「アテローム」というコレステロールなどが血管の内壁に付着してできたお粥状のこぶのことで、「プラーク」とも呼ばれるものができ、血管の内腔を狭めてしまいます。 血管の壁が弾力性がなくなった動脈硬化の状態の血管にはこのプラークができやすくなっています。 何らかの原因によってこのプラークに亀裂が入ると、この亀裂を修復しようと血小板が集まって血栓を作ります。 この血栓のことを「血小板血栓」といい、この血栓が血流で流れて脳の血管を詰まらせてしまうと脳梗塞が出現します。 血小板は血液を固める効果がありますが、溶けやすいという特徴もあります。 できたばかりの血栓はなおさら溶けやすいために、もし血管が血栓によって詰まって症状が出現しても、すぐにこの血栓が溶ければ、血流は流れるため、症状も消えるのです。 これがTIAの症状が一時的であることの理由なのです。 脳梗塞の危険度を知ろう「ABC²Dスコア」 脳梗塞や脳出血のような脳卒中は、治療をしなければ時間がたてばたつほど後遺症は重くなります。 逆に、早期発見ができすぐに治療ができれば、後遺症は軽く済むということもできます。 ただの体調不良と思わずに、速やかに医療機関を受診することがとても重要です。 TIAが起きた後に実際に脳梗塞が起きるリスクは、患者さんによって異なってきます。 そのリスクの程度を簡単に評価できるものが「ABC²Dスコア」になります。 ・年齢 ・血圧 ・麻痺が体の片側に出現しているか ・麻痺はないが構音障害があるか ・TIAの持続時間 ・糖尿病があるか を確認します。 各項目の点数を合計して点数が高いとリスクが高いことを表しています。 最高点は7点、6点以上がハイリスク、4点以上が脳梗塞のリスクが高いとなります。 このスコアは特別な器具は必要なく、ベッドサイドで簡単に評価することができます。 しかし、4点未満だからといっても脳梗塞を発症する患者さんは多くいます。

  • 脳梗塞の詰まった場所別の症状の出現の仕方、代表的な症状を解説!!

    梗塞がおきた脳と反対側の半身に麻痺が出現する 脳は、それぞれの部位によって、手足を動かしたり、見たり、記憶したり、話したり、などの様々な役割が分担されています。 そのため、脳梗塞によって出現する症状は ・詰まった場所や ・梗塞の大きさ ・徐々に詰まったか、急に詰まったか などの梗塞の条件によって症状は様々なものになります。 症状の特徴としては 多くの場合、梗塞が起きた脳の反対側の半身に出現します。 ・右脳で梗塞が起きた場合は、症状は左半身に出現 ・左脳で梗塞が起きた場合は、症状は右半身に出現します。 これは、運動の指令は運動前野からはじまり錐体路とよばれる伝導路を通って脊髄、そして手足に伝達されますが、この錐体路は首あたりで左右に交差しているために、梗塞した脳とは反対側に症状が出現する理由なのです。 脳のどこが詰まるとどんな症状が出現するのか 内頚動脈が詰まった場合 内頚動脈は首の前の方を通っている大きい血管で、左右2本通っており、左の内頸動脈は左の脳を栄養し、右の内頚動脈は右の脳を栄養しています。 この内頚動脈は太い動脈なのであまり詰まることはありません。 もし詰まった場合は、 ・反対側の手足の運動麻痺 ・反対側の顔や手足の感覚障害 ・言語障害 ・嚥下障害 ・失語 などの症状が出現します。 内頚動脈は眼球にも栄養を送っている血管なので、ここが詰まると失明する場合もあります。 中大脳動脈が詰まった場合 中大脳動脈は最も詰まりやすい血管であり、脳梗塞全体の60~70%とされています。 内頚動脈は首から脳に入ると、そこで前大脳動脈と中大脳動脈に分かれます。 中大脳動脈のはじまりの部分で梗塞が起きると様々な症状が出現します。 ・反対側の手足の運動障害 ・反対側の感覚障害 ・失語 ・失読 ・失書 ・失認 ・失行 ・同名半盲 などが出現します。 特徴的なのは利き手の反対側の脳を優位半球(ほとんどが左側の脳)と呼びますが、ここには言語中枢があるため、失語症や失読、失書などの症状が出現します。 前大脳動脈が詰まった場合 前大脳動脈は、内頚動脈が脳に入ってから枝分かれした動脈で、主に前頭葉を栄養しています。 ・反対側の手足の運動障害 ・反対側の感覚障害 ・記憶障害 ・尿失禁 ・注意障害 ・脱抑制

  • 脳梗塞の発症急性期の全身管理と合併症の予防

    脳梗塞の発症直後は絶対安静!! 急性期では全身状態がそれ以上に悪化しないようすることが重要になります。 そのために発症後24時間はベッド上での絶対安静とし、血圧や呼吸状態、体温、水分のin/outバランスなどの管理を行います。 脳梗塞急性期の血圧のコントロール 脳梗塞の発症直後は脳浮腫による頭蓋内圧亢進などによって血圧が上昇しやすくなっています。 しかし、血圧をこのタイミングで下げるよう降圧治療を行うと、脳への血流が減少してしまい症状の悪化につながるため、原則としては降圧治療は行いません。 血圧は発症後1週間ほどで自然と下がってくることがほとんどです。 しかし、t-PA療法によって血栓溶解療法を行っている場合や心原性脳梗塞のため抗凝固療法を行っている場合は出血性梗塞を予防する目的で降圧治療をすることもあります。 脳梗塞急性期の呼吸管理 意識障害があり呼吸困難のケースの場合はまず気道確保を行います。 それでも気道確保が十分に行えていない場合は、気管内挿管をの処置をします。 意識障害がなかったり、明らかな低酸素血症でない場合は、酸素投与はしないことが原則です。 高濃度の酸素は活性酸素を増やしてしまうために脳組織にダメージを与える危険性があるためです。 脳梗塞急性期の体温管理 急性期には体温が上昇することが多いですが、脳梗塞の場合は体温上昇が1~2℃でも脳損傷を悪化させる危険があります。 たいおんが上昇している場合は、その原因の除去とアイスノンなどを使用して体温を下げる処置が必要になります。 水分補給と栄養補給 脳梗塞の急性期は嘔吐や発汗のために脱水症状を引き起こすことがあります。 体内の水分量の減少は脳血流の減少につながり、症状の悪化を招き、また血液の粘度が高まり新たに血栓ができやすくなってしまいます。 そのため点滴などによって水分補給を行う必要があります。 しかし、水分も摂取すればいいというわけではありません。 過剰な水分補給は脳浮腫の悪化を招くため管理しなければなりません。 水分補給も大事ですが、栄養補給も必要です。 脳梗塞で意識障害や嚥下障害があると食事摂取ができなく栄養補給ができないことがあります。 ・静脈栄養 ・経鼻栄養 ・胃ろう ・経口摂取 これらの栄養摂取の方法を患者さんの状態をみながら選択していきます。

  • 脳梗塞を発症しやすい時間、場所、季節は?それがわかれば対策をとれることも!

    脳梗塞が起こりやすい時間帯 脳梗塞は血圧が変動したり、脱水が原因となって起こりやすい傾向にあります。 時間帯で言うと、 ・睡眠中 ・起床時 ・活動開始時 に起こりやすいとされています。 睡眠中は汗をかくためそれにより脱水になりやすく、血圧も低くく血流がゆるやかなために血栓ができやすくなるのです。 脳梗塞のおよそ4割は睡眠中におこるといわれています。 脳梗塞にも種類がありますが、 ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞は睡眠中に起こりやすく、 心原性脳梗塞は起床後2時間以内に起こりやすいとされています。 脳梗塞が起こりやすい場所 先ほども説明したように、脳梗塞は睡眠中に起こりやすいです。 そのため自宅にいるときに発症するケースが多いといえます。 自宅といっても様々ですが、 ・寝室 ・浴室 ・脱衣所 ・玄関 が多いとされています。 浴室で発症するケースは、発汗によって多くの水分が失われて、血液の粘度があがり血栓ができやすくなるためです。 脱衣所や玄関で発症するケースは、特に冬に急激な温度変化によって血管が急に収縮し血流が悪くなり血栓ができやすくなるためです。 浴室から脱衣所にでたら寒いという経験は誰しもしていると思いますが、暖かいところにいて血管が拡張しているものが、寒いところにでると急に血管が縮こまるためです。 起こりやすい季節は? 脳出血や脳梗塞を含めた脳卒中は冬に多いというイメージがあります。 屋内と屋外の気温差が大きく血管に負担がかかることが、冬に多く発症するというイメージに結びついているのでしょう。 実際には脳梗塞と脳出血で発症しやすい季節は違います。 脳梗塞は6~8月の夏に多いとされています。 夏に多い理由としては脱水症状が起きやすいことと関連しています。 厚生労働省の統計によると、 夏に次いで多いのは秋(9~11月)、その次に冬(12~2月)、最も少ないのは春(3~5月)という順番になります。 脳出血は、逆に冬に最も多く、夏は少ないとされています。 しかし、これはあくまでも傾向であり、発症の危険性は季節に関わらず常にあると考え予防に努めることが重要です。

  • 2020年に脳卒中の患者数は300万人に達している!?

    脳卒中は日本人の死亡原因の第4位 脳梗塞や脳出血などのいわゆる脳卒中は1980年までは日本の死亡原因の第1位でした。 それ以降は、徐々に減っていき、 1位:ガン 2位:心臓病 3位:肺炎 4位:脳卒中 の順番になっています。 厚生労働省の統計によると 2013年の死亡総数のうち、脳卒中で亡くなった人は11万8347人で、全体の9.3%という報告があります。またそのうち脳梗塞は6万9967人で、脳梗塞は脳卒中で亡くなった人の約6割を占めていると報告されています。 脳卒中は日本人の寝たきり原因の第1位 日本人が寝たきりになる理由はさまざまですが、脳卒中が原因の場合が18.5%を占め、第1位となっています。 2位:高齢による衰弱(13.4%) 3位:骨折・転倒(11.8%) と2013年の国民生活基礎調査で報告されています。 脳卒中の死亡率は低下しているも患者数は増加? 治療法の進歩や高血圧にたいする意識変化などにより、脳出血の発症患者は少なくなっており、死亡率も低下しています。 しかし、食生活が肉食に変化していることや高齢化にともない、脳梗塞の発症患者が増加しており、脳卒中全体の患者数は変化していないのが現状です。 また、脳卒中は加齢による動脈硬化が原因にもなるため、高齢者のほうが発症しやすいです。 そのため、高齢者の数が激増している日本では、今後、脳卒中患者は増えることが予想でき、2020年には患者数は300万人に達するとされています。

  • 糖尿病対策~糖質を制限するべき?それともカロリーを制限するべき?

    食事をとると血糖値は上がるのですが、そのあとにゆるやかに血糖値は下がっていきます。しかし、糖尿病であればその血糖値が下がらなくなります。 糖尿病であれば糖質制限をしろと言われますが、それは「カロリー制限」なのでしょうか「糖質制限」なのでしょうか。 糖尿病とは?膵臓の機能低下が原因 糖尿病の原因は血糖値を下げるホルモンを分泌している「膵臓」の働きが悪くなることが原因として挙げられます。 カロリー制限をすることは、摂取カロリーを減らすことで、糖尿病を引き起こすリスクファクターである「肥満」を解消するという方法です。 糖質制限のほうは「血糖値は糖質を摂取するから上昇する」ことに注目して、糖質の摂取量を減らすことで血糖値の上昇を抑えるのです。 糖尿病の対策では糖質制限とカロリー制限のどっちが良い? 糖尿病の対策としてどちらがいいのかに関しては医学的なエビデンスはないようです。しかし、その人の生活スタイルによってどちらが適しているかはあります。 1日3食食事をとる場合は、 どうしても糖質の摂取量が増えやすいため「カロリー制限」のほうがやりやすいです。 夜にたくさん食べる人 一方、朝・昼の食事は仕事の関係であまり満足に摂取できない人は夜にたくさん食べると思います。 この場合は「糖質制限」をするほうがいいでしょう。 午後9時以降に炭水化物を摂取すると、寝ている間に血糖値が上昇してしまいます。 すると睡眠時に膵臓が休まらなくなり、膵臓の機能低下につながり糖尿病えお発症しやすくなります。 寝る前にお腹がすいた場合は糖質を減らすことを心がけてください。

  • 脳卒中片麻痺の自主トレ~膝を曲げて振り出して歩くコツ

    膝を曲げて振り出すコツを解説していきます。 麻痺の方は、麻痺の足で支えるときに膝が「カクン」とならないように膝を突っ張らせて支えている人は多いと思います。 そのため、麻痺の足を振り出すときに、足が突っ張ったまんまになってしまい、足をぶん回したり、骨盤を「よいしょ」と持ち上げることで麻痺の足をつまずかないようにしてしまいます。 それでも歩けますが、やはり大変で疲れてしまいます。 疲れないで歩けるほうがいいですよね? 今回は楽に歩けるように、膝を曲げて振り出せるようになるための自主トレ方法の解説をしていきます。 振り出す麻痺側の足全体に力が入っているのが原因!? まずはいつもの歩き方を感じてみましょう。 いい方の足(左足)を一歩前に出して、麻痺の足(右足)を後ろから前に振り出してみましょう。 膝が曲がらずに、外からぶん回していませんか? それか骨盤をを持ち上げて振り出していませんか? これを自主トレが終わって変わっているかがわかるので、最初に確認しておきます。 どうやって足をふりだしているのかを細かく確認していきましょう。 どこの関節を動かしているのか? どこから動きを始めているのでしょうか? 多くいるのは骨盤・腰から動かしているのではないでしょうか? これは間違った振り出し方になります。 2.正しい足の振り出し方を確認していきましょう。 いい方の足(左足)で確認していきます。 では麻痺の足(右足)を一歩前にだした姿勢からいい方の足を振り出していきます。 このときに、麻痺の足をだしたときみたいに骨盤・腰を持ち上げてはいないと思います。 ではどこから動いているでしょう? 動き始めは股関節が曲がっていませんか? 股関節が曲がって太ももが持ち上がると同時に膝が自然と曲がっていると思います。 膝だけに意識が向いてしまいがちですが、股関節も動いているというのもポイントです。 注意したいのはけっして太ももを上に持ち上げているわけではなく、膝のお皿が前に出されているということです。 3.麻痺の足でも同じように膝を前にだすように股関節を曲げる このやり方、感覚を麻痺の足でも同じになるようにやってみましょう。 ではいい方の足を一歩前にだした姿勢になります。

  • 効果的な脳卒中片麻痺の自主トレ~膝折れしないで歩くコツを解説!!

    今回は歩いているときに、麻痺の膝が「カクン」とならないようにする自主トレを解説していきます。 立って行う自主トレになるので、転んでしまわないように、ダイニングテーブルであったり手すりがある環境で、倒れそうになったらすぐに支えられるものがある環境で行うようにしてください。 安全第一です!! 麻痺の足の膝折れは足の裏で体重を感じていないのが原因!? 麻痺側の足の裏でどのように体重がかかっているのでしょう 麻痺の足(右足)を前にだしましょう。 そして歩くときのように前の足に体重をかけるようにしましょう。 このときに膝が「カクン」と前に曲がったり、逆に「カクン」と急に伸びきってしまうことがあると思います。 この症状をみなさんは膝の筋力が足りないからなるんだと思っていたり、そう言われている人が多いと思います。 だからといってスクワットをたくさんしたり、歩く距離を多くしたりしても、特に変化がでないという場合があると思います。 それは筋力が足りないというよりも、力の入れ方がうまくいっていない、筋力はあるのに膝に力をいれるタイミングで力が入っていないということが考えられます。 この力の入れ方や、力を入れるタイミングがうまくないというのは、足の支えるときの感じ方、支え方が間違っているといえます。 そのため、正しいその足で支えるときの足の感じ方、支え方がわかると、膝が「カクン」となりずらくなります。 まずは麻痺の足の感じ方を知りましょう。 麻痺側の足を前に一歩出します。 麻痺側の足に体重をかけていきます。 このときに体重をのせると、麻痺側の足のどこに体重がかかっているでしょうか。 足の裏はどうなっているでしょうか。 つま先で踏ん張っていませんか? 踵が浮いてしまっていませんか? 踵で体重を支えてつま先側は浮きそうになっていませんか? 2.ではいい方の足の裏の感覚を知りましょう そしていい方の足(左足)に体重をかけていきましょう。 このとき体重のかかり具合はどうでしょう? 前や後ろに偏っているなんてことはないと思います。 いい方の足はつま先にも踵にも均等に体重がのっていると思います。 これが正しい感じ方になります。

  • 簡単で効果的!脳卒中片麻痺の自主トレ~膝のロッキングしないであるくコツ

    歩いていて麻痺の足を振り出して、麻痺の足に体重を乗せたときによく膝を突っ張らせてしまう方は多くいると思います。 それは多くの理由として、麻痺の足に体重をかけると「膝折れ」してしまうため、「頑張って膝を伸ばそう!踏ん張ろう!」としていることが考えられます。 それで歩けるのでいいと言えばいいのですが、やはり非効率ですし、疲れてしまいます。見た目も少し不格好にもなるでしょう。 そこで今回は、足を突っ張らせずに歩くコツを解説していきます。 膝を突っ張らせて(ロッキング)しまう原因は体重のかけかた!? 1.麻痺の足ではどのように支えているか 足を突っ張らせているときは足の裏ではどこで支えていますか? 麻痺の足(右足)を一歩前に出して、その足に体重をかけていきますが、みなさんは足の裏のどのあたりで体重を支えていますか? 踵ですか? 全体? つま先? 足を突っ張ってしまう方は踵で押していたり、つま先で踏ん張っている場合もどちらもあります。 踏ん張って突っ張らしてる人ではなかなか足の裏全体に体重がのっているよという人は少ないです。 ではどのように足の裏に体重をかけると膝は突っ張らないのでしょう? 2.正しい足の裏の感覚は? 体重をかけたときの正しい足の裏を知るために、いい方の足(左足)で体重を支えているときはどうなのかを感じとる必要があります。 いい方の足を一歩前に出しましょう。 麻痺の足を振り出す動きをしてみます。 このとき足の裏の感覚はどうでしょうか? 麻痺の足(右足)を振り出す直前は、いい方の足(左足)の踵に荷重がかかっています。 そしていざ麻痺の足が持ち上がった時には、いい方の足の真ん中(全体)に、つまり踵にもつま先にも真ん中にも均等に荷重がのっています。 最後に麻痺の足が振り出されて足をついたときには、いい方の足のつま先側に荷重がのっているはずです。 つまり踵からつま先に荷重が移動していくことになります。 これが正しい体重の乗り方になります。 3.麻痺の足裏でも感じ取ります 麻痺の足(右足)を一歩前に出した姿勢から始めます。 いい方の足の裏で感じ取ったのと同じように、踵からつま先に荷重が抜けていくことを意識しましょう。 ここで一つ注意点!!

  • 血圧が下がったら薬は「やめる」か「飲み続ける」べきなのか?

    生活習慣病の治療薬を飲んでいると、薬の効果によるものか数値が改善することはあるでしょう。 そのときに「数値が良くなったから薬を飲まないどこうか」という考えになるかもしれません。 今回は血圧の薬は「やめていいのか」「飲み続けるべきか」を解説していきます。 血圧を下げる降圧剤は一生飲み続ける? 降圧剤は「一度飲み始めたら一生飲み続ける必要がある」とされていますが、多量の降圧剤を飲み続けると、血圧が低下しすぎてふらついたり、心臓の収縮機能が弱まる危険性もあります。 高齢者の場合は複数の種類の降圧剤を飲んでいるケースも少なくないと思います。 気づいたら多量の降圧剤が処方されているかもしれません。 適切な食事と運動などにより生活習慣の改善により血圧がコントロールできるようになってきたのなら降圧剤の量を減らせないかを医師に相談してみましょう。 医師とともに降圧剤の量を「ここまでは減らしても正常の血圧をコントロールできる」というラインを見極めていき、薬の減量を行っていきましょう。 しかし、心臓の病気を合併している人は注意が必要です。 降圧剤によって心臓の働きを弱めていたのに、降圧剤の量を一気に減らされてしまうと弱った心臓を頑張らせたりしてしまうことで症状を悪化させてしまう可能性があるからです。 あくまでもこの降圧剤の量の調整は自分で勝手に判断するのではなくて、医師に相談して指導を受けて行うべきものになります。 高コレステロールの治療薬は「やめてもいい?」 血圧を下げる降圧剤とは違い服薬をやめれる可能性があるものとして高コレステロールの治療薬になります。 2014年に発表された研究では、高コレステロール治療薬の「スタチン」は80歳を過ぎて服用した場合は、心疾患のリスクを下げられないどころか、かえって副作用のリスクが高まることがわかっています。 しかし、それも自分で判断はしてはいけません。 医師への相談のもと服薬を中止できるかどうかの判断を仰ぐ必要があります。

  • 簡単で効果的!脳卒中片麻痺の自主トレ~肘の曲げ伸ばし編

    脳卒中で片麻痺になった肘に関してどういった悩みがあるでしょうか? ある程度動く人であれば、曲げ伸ばししたら重たい感じがするとか 伸ばそうとすると勝手に力が入って伸びきらないといった方がいると思います。 動きが悪い方であれば、いい方の手でストレッチしようと思っても曲げにくかったり、伸ばしにくかったりすると思います。 肘を動かす筋肉はてくびや指の筋肉とも関わりが深いので、肘の動きが柔らかくなると、手の動きが柔らかくなることにもつながります。 なので、手の動きにくさがある人はこの自主トレをしたあとに手の動きも確認してみてください。 少し軽く動かせるようになるかもしれません。 脳卒中片麻痺で動かしにくくなった腕の原因 肘の動きにくさは麻痺があるから仕方がないわけではなく、 脳の指令の出し方が勝手に力が入るように指令を出してしまっています。 この指令の出し方を変えなければ動きは変わりません。 この指令の出し方が間違うのは、肘の感じ方が間違っているために起こります。 ではどうすれば良いのか? 正しい肘の感じ方を学習することが必要になります。 今回はその肘の正しい感じ方を学習する自主トレを解説していきます。 麻痺した肘の自主トレの実際 1.麻痺の肘の状態のチェックをします。 肘のどこで曲がって伸びるのかをチェックしていきましょう。 麻痺側を右と仮定して話していきます。 いい方の手(左手)で麻痺の手(右手)をもって曲げ伸ばしします。 このときに麻痺の肘に力を入れないようにします。 肘といっても、肘の柔らかい方、骨が出っ張った方も肘です。 なので、目をつぶって集中して、肘のどこが曲がるのか、どう感じるのか意識してみます。 肘の骨が出っ張ったとこが動いているとか、肘の外側の骨が動いていると感じるかもしれません。 あとは動き具合もチェックです ・硬い? ・重たい? など 2.正しい肘の動く感じを確認します いい方の肘(左手)を曲げ伸ばししましょう。 どう感じるでしょうか? そうすると肘の出っ張ったとこで曲がっているというよりも 肘の折れ曲がるちょうど"肘窩"と呼ばれるよく採血するところの皮膚が、

  • 簡単で効果的!脳卒中片麻痺の自主トレ~曲がった手・指を伸ばす編

    麻痺側の曲がった指を柔らかく伸ばすコツを解説していきます。 指がまがってなかなか伸びないという方に役立つ内容になります。 麻痺して硬く曲がった指をストレッチするのはダメ!? 緊張が高くて硬い腕の場合は、腕と指が勝手に曲がってしまいます。 そのときにみなさんはどうしますか。 固まるのは嫌ですから、いい方の手で「ぎゅっ」伸ばしている人が多いと思います。 なかには「ぎゅっ」と伸ばすことで痛みが出てしまう人いるのではないでしょうか。 実はそれはあまり良くありません!! 伸ばしてあげることはいいことですのでやってほしいですが、「ぎゅっ」と伸ばしてすぐに手を離している場合はあまり良くありません。 伸張反射という言葉は聞いたことありますか? よく小さいころに膝の腱を叩いて膝が「ポーン」と勝手に伸びる"脚気"というのをしたと思いますが、あれがまさしく伸張反射というものです。 腱は急に伸ばされると、そのあとに縮まるという反射があるためです。 そのため指を「ぎゅっ」と伸ばしてすぐに手を離してしまうと、伸張反射で手はすぐに曲がってしまいます。 伸ばしたいのに、曲がることを助長させてしまう恐れがあります。 なので、「ぎゅっ」と伸ばさずに「ジワー」と伸ばしてその伸びた状態を手が勝手に曲がろうとしなくなるまで、およそ10秒くらいでしょうか、伸びたままをキープするようにしましょう。 しかし、これは一時的に柔らかくなっている状態であり、また動いたりすると手や肘は曲がってきてしまいます。 脳に手・指が曲がる癖がついている 一時的に柔らかくなるものの持続しない理由はなんなのでしょうか? 脳の中で勝手に麻痺の手が曲がるという癖みたいなのが染みついてしまっているからです。 なので癖ついたものを、正しい動きを学習して癖をとっていく必要があります。 そのポイントは「手の正しい感覚を身につける」ことです。 動く指令を出すためには、手の正しい感覚が脳に届いていないといけないのです。 麻痺した手・指の正しい自主トレの実際 1.まずは麻痺の手の感覚を知ろう 実際にどんな手の感覚が大事なのか、いまの麻痺の手がどう間違った感覚を身に着けてしまているのかを確かめてみましょう。 麻痺側を右手と仮定して話をします。 いい方の手(左手)で麻痺の指(右手)を伸ばしていきましょう。

  • 簡単で効果的!脳卒中片麻痺の自主トレ~ボールを使った手のリハビリ編

    今回はテニスボールを使って、麻痺の手を柔らかく、使いやすく、感覚もわかりやすくなるような自主トレーニングを紹介していきます。 テニスボールを使った麻痺の手の自主トレ 麻痺の手は曲がってしまって指が開きずらい方は、いきなりボールを握らせていくのは手の痛みにもつながることもあるので、まずは手のマッサージやこのブログでも紹介している手の自主トレを行ってから、少し指が開きやすくなってからこの自主トレを行うのが良いでしょう。 ボールを握っていく 麻痺の手でボールを握ると多くの人は指と指の間に隙間がなく握ってしまっていると思います。 この状態では、いい方の手でボールを軽く引っ張っただけですぐに抜けてしまいます。 すぐに物が抜け落ちてしまうと安心感がないので、これをしっかり抜けにくい機能的な手を目指していきます。 いい方の手を使っていいので、 指一本一本をしっかり開いて伸ばしていきます。 まず親指からしっかり外側に開いていきましょう。 またこのときに指の第1関節や第2関節が曲がってボールに指先が食い込まないように、指の関節も伸ばしてあげて指の根元から指先までの皮膚が全体的にボールにつくように指をのばしていきます。 これを指5本ともしっかり開いて伸ばしていきます。 こうするとボールを包み込んでいるような手の形になると思います。 あとは指だけではなく、手の平もボールに密着できるようにもします。 このように握れると、いい方の手でボールを引っ張っても、最初の指の間が開いていない握り方よりも抜けずらくなっていると思います。 握ったら手を開いてボールを落とす 握ったら、その次は手を開いてボールを落としていきます。 なかなか最初は麻痺の手の力だけでは手を開いて落とすことは難しい人もいるかもしれません。 その場合は開こうという意識は持ったまま、いい方の手を使って指を伸ばしてボールを落とします。 自分の力で開ける場合は、ゆっくりでいいので自分の力で手を開いてボールを落としましょう。 そしてまた麻痺の手にボールを握らせていきます。 握るときも、まずは手を開いてからではないとボールを握れません。 ここでもしっかり手を開く・指を意識して開きましょう。

  • 脳卒中(片麻痺)のリハビリはなぜ必要なのかを解説します

    なぜ脳卒中患者にリハビリをするのか 脳神経は虚血状態に極めて脆弱で3分ほどの血流障害(虚血)により神経細胞は死滅してしまいます。 死滅した脳神経細胞は再生成しないのです。 (最近では極一部の部位のみ再生が認められる場合もあるが機能を回復するほどのものではないとされている。) 死滅した脳細胞が復活するわけではないのになぜリハビリをするのでしょうか。 神経細胞の死がその機能の完全な喪失を意味するのであれば障害は一生残るはずです。 ではなぜリハビリをするのでしょうか。 急性期の脳損傷の回復 急性期の場合は二つの条件(出血と梗塞)により回復のしくみに違いがあるがどちらも可逆性(一度機能が停止した神経細胞が再度元の機能で機能し始める!)が関与しています。 急性期の脳出血の場合時間経過と共に病変部位周囲に浮腫や脳血流低下、もしくは脳圧の上昇を生じ虚血状態に陥ります。 ペナンブラと回復の関係性 脳梗塞では脳梗塞の周囲にペナンブラと呼ばれる領域ができます。 このペナンブラ領域は機能の障害を受けるが細胞は死滅しておらずごく少量の血流増加により回復が見込まれる領域のことをさします。 急性期での機能回復はリハビリの効果よりも早期治療によるこれらの死滅していないペナンブラ領域の機能障害の受けた脳細胞の自然回復によるところが大きいといえるのです。 この時期のリハビリでは機能回復の意味よりも廃用症候群の防止と、機能障害となる『学習された不使用』を防止することにあります。 ※学習された不使用とは非麻痺側を主に使用することで徐々に麻痺側を用いる機会が失われ、麻痺側を用いることがなくなりネットワーク再構築の妨げとなることです。 亜急性期から回復期の脳の可塑性変化 亜急性期から回復期にかけてのつまり脳障害後3~4週後の機能回復は脳の可塑性が関与している。 機序としてはもともと存在していたネットワークが血流低下などにより抑制されていたものが顕在化されたり、本来副次的に働いていたネットワークを用いることによる機能代償、または機能動員によるものと考えられます。 高度の神経細胞障害はリハビリによる五感刺激や学習を通して新しい神経回路の獲得やシナプスの形成が起こるので神経可塑性を介した神経ネットワークの再構築により数か月かけた機能回復が起こりうると考えられています。

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