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日本人の死因のトップ3はがん・心臓病・脳卒中です。その中の脳卒中に特化して、脳卒中にならないように、またなったらどうすれば良いのかをわかりやすく解説していきます。

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2019/02/06

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  • くも膜下出血の検査と診断

    くも膜下出血が疑われる場合の検査 くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が原因で起こります。 それによってくも膜下腔に大量の血液が流れ込んでしまい、頭蓋内圧が上昇して脳実質を圧迫します。 脳実質が圧迫されると、圧迫されて障害を受けた脳部位に沿った症状が出現し、呼吸や循環などの生命維持の機能も障害され、最悪、突然死を招くこともあります。 また、動脈瘤は24時間以内に再破裂する確率が高いので、早期に動脈瘤の発見、検査と治療を行うことが重要です。 CT検査 くも膜下出血が疑われる場合にはまずはCT検査が行われます。 脳出血とくも膜下出血では、同じ脳の出血ですが鑑別は容易です。 脳出血は脳の中に白く血腫が写りますが、くも膜下出血の場合は、脳の表面で頭蓋骨のすぐ内側に血腫が写し出されるのです。 MRI検査 くも膜下出血が疑われる場合でもCTに写し出されないこともあります。 それは出血量が少なかったり、出血から時間がたつと血腫が自然と吸収されることがあるためです。 この場合にはMRI検査を用いることがあるのです。 脳血管造影検査 くも膜下出血が確認できたら、詳しくどの部位にあるのか、他の動脈瘤がないかも調べるため、脳血管造影検査を行います。 脳血管造影検査は、足の付け根の動脈からカテーテルを挿入して脳血管まで運びます。 そこで造影剤を注入して脳血管を造影します。 しかし、発症直後であれば再破裂の危険性もあります。 そこで最近では、CTAやMRAなどの他の造影方法を選択することが増えています。 これらの方法は造影剤を使わないため患者の負担が少なく済むのです。 脳血管造影検査でわかること くも膜下出血の原因の判別 脳動脈瘤によるものなのか脳動静脈奇形によるものなのかを判別 脳動脈瘤の大きさと場所 脳動脈瘤が原因の場合は、その位置や部位、数を知ることができます。 未破裂の動脈瘤もみつけれるため、その後の再破裂を未然に防ぐこともできます。 腰椎穿刺 CT検査とMRI検査でもくも膜下出血を確認できない場合には、腰椎穿刺を行います。 腰椎穿刺は、腰の脊椎に針を刺して脳脊髄液を採取します。 正常の場合は髄液の色は透明ですが、くも膜下出血の場合は髄液は赤や黄色に濁っています。 腰椎穿刺を行ってはいけない場合 腰椎穿刺は、脳のくも膜と軟膜の間に存在する髄液を採取する検査です。

  • 心房細動の血栓形成予防で心原性脳梗塞も予防しよう

    抗凝固薬で血栓の形成を防ぐ 心原性脳梗塞は名前の通り、心臓が由来で起こる脳梗塞になります。 心臓病すべてではなく、心房細動という不整脈が最大の原因になります。 心房細動では、心臓の拍動のリズムがバラバラになります。 通常は心臓に血液が充満して、一回の拍動で空っぽにするわけですが、心房細動の場合は、心臓に血液が充満しないまま血液を送り出してしまうため、心臓の中に少し血液が残ってしまいます。 その滞留している血液で血栓ができてしまい、その血栓が脳に達してしまうと脳梗塞になるのです。 心原性脳梗塞は、ほかの脳梗塞よりも重症化しやすく、死亡率も高いため、予防することが重要です。 心房細動による血栓形成を予防するためには抗凝固薬のワルファリンとNOACが多く処方されています。 抗凝固薬の再発予防効果は60~70%とされています。 しかし、血液の固まりやすさは個人差があるため、抗凝固薬の服用量は個人にあったものにしなければなりません。 多すぎると出血したときに血がとまりにくくなりますし、脳出血になった場合は重症化につながります。 ワルファリンとの飲み合わせ、食べ合わせ ワルファリンはほかの薬や食べ物を一緒に摂取していると、薬の効果を強めたり、弱めたりするものがあります。 抗生物質と一緒にワルファリンを服用するとワルファリンの効果が強くなってしまいます。 逆にビタミンKの成分が入った薬や食べ物だとワルファリンの効果は少なくなります。 ビタミンKは緑黄色野菜や海藻類に多く含まれていますので、ワルファリンの効果を弱めます。 また、納豆やクロレラ、青汁はワルファリンの効果をゼロにしてしまう可能性があるため注意が必要です。 最近ではNOACが主流 ワルファリンは飲み合わせ、食べ合わせがあり食べ物に制限が出てしまうため、最近ではNOACが処方されることが増えてきました。 NOACはワルファリンと同等の効果を持ち、ビタミンKの影響を受けにくいためです。 まとめ ・心房細動による血栓形成の予防は抗凝固薬が用いられる ・ワルファリン服用中は食べ合わせに注意する必要がある ・最近では、ビタミンKの影響を受けにくいNOACが処方されることが多い。

  • 脳出血になったときの検査と診断は何をする?CTとMRI検査以外には?

    まずは問診とCT検査で診断する 脳出血の場合は、出血した箇所や出血量により治療方法が異なります。 部位によっては血腫除去やドレナージをする場合もありますし、深部の出血であればリスクが高いため手術適用になりません。 運動麻痺や感覚障害の程度や部位、意識障害なども判断のポイントになります。 また、病前の生活歴、飲酒・喫煙、発作があったときの状況などの問診も行います。 CT検査では、出血している部位は白く映し出されます。 くも膜下出血も白く映りますが、くも膜下は脳の頭蓋骨に近いところなので、脳出血とくも膜下出血の鑑別は容易です。 CT検査に併せて、MRI検査を行うこともあります。 CT検査とMRI検査によってほぼ100%診断をつけることが可能になります。 また、必要であれば脳波検査や脳血管造影検査も行います。 高血圧の有無や出血箇所の数も重要 脳出血では、その後の治療のためにも高血圧の有無や出血箇所の数も把握していなければなりません。 慢性的な高血圧がある場合 慢性的な高血圧があって、その治療がなされていない場合は、高血圧性の脳出血の可能性が高くなります。 被殻出血、視床出血、脳幹出血、小脳出血のいずれかの可能性が高いです。 出血の数が複数ある 血圧が正常である場合は、高血圧以外が原因ということになります。 高齢者の皮質下出血の場合や出血箇所が複数の場合は、アミロイド血管症や出血傾向のある可能性が高いです。 意識レベルが低い場合 意識がはっきりしている場合や傾眠状態の場合は、脳ヘルニアには至っていないと判断します。 脳ヘルニアは脳を圧迫してしまい、他の健康な脳を圧迫して重症化してしまうため注意が必要なものになります。 昏迷(意識はあるが外からの刺激に反応しない状態)、半昏睡(強い刺激を加えると少し反応する状態)、昏睡(意識が消失し、強い刺激にも反応しない状態)の場合は脳ヘルニアに進行していると判断します。 まとめ ・脳出血は、CTとMRIなどの画像診断でほぼ100%診断がつく ・意識障害がある場合は脳ヘルニアに至っている可能性がある

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