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2019/01/22

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  • 感想の経済学

    「感想が何よりの糧です、だから感想を送ってあげましょう」という意見をSNSで散見します。事実その通りであることは、これをお読みの同人作家のあなたであればよく理解できることかと思います。 しかし、ここで一つ疑問です。感想を"送ってあげましょう"、という呼びかけ、なんだか違和感を覚えませんか? ミクロ経済学(※1)風に考えてみる 経済において、市場は常に需要と供給によって成り立っています。財市場(※2)とみなせる即売会も例外ではない気がするので、この観点から考えてみます。 まず、ここで言う「財」は作品ですね。しかし、その価格は500円か1,000円の場合がほとんど、かつ「制作費の回収」程度が目的なので、購入されること自体は需要のモノサシですが、その「付加価値」が頒布価格から見るとほぼ0であると言えそうです。 しかし作品は購入されます。では、買い手は一体作品に対してどのように「付加価値」を支払っているのでしょう。 「感想」で成立する経営 少々荒唐無稽なのを覚悟で述べますと、それは「感想」なり「承認」による支払いではないかと考えます。 まず、実際の頒価は示し合わせたみたいに500円か1,000円じゃないですか。となると、前述のように価格自体は大した意味を持たないように見えます。 供給に対して需要が少ないと会社はつぶれてしまいます。しかし、同人サークルに破産はありませんので、理論上いつまでも続くはずです。それでありながら、「続けられなくなった」という理由で消滅するサークルがたしかに存在しています。これはなぜでしょう。 そこで出て来るのが「モチベーションが尽きた」という理由です。 人間は欲で行動する生き物です。「お金が本質ではない」と仮定するならば、金銭の欲求や所有欲求ではなく、即売会やSNSのつながりを中心とした「承認欲求」で運転されるのが同人サークルであると考えられます。そして、それをむりやり解釈するならば、「付加価値として感想・承認を受け取ることで、モチベーションを資本にして同人サークルの経営ができる」と言えるのではないでしょうか。 感想が来ない=需要がない そう考えると、最初の問いの「違和感」はなんとなく理解できるはずです。なぜならば、「あげましょう」という促しが相手の意志や利益を無視しているからです。

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