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2019/01/21

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  • 『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』ミック・ジャクソン

    今日は珍しく海外文学なんです。背伸びしてます。 でも内容的には難しい本じゃあありません。『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』は寓話的な内容になっています。平たくいうと、日本昔ばなしみたいな感じですね。 実際イギリスには野生の熊がいないそうですね。大昔はいたそうなんですが、絶滅してしまったようです。本当にいなくなった理由はわかりませんが、この本の中では〈人間の愚かさによって〉熊はいなくなった。と書かれています。熊を中心に描きながら、人間の本質を描き出した一冊ですね。 『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』ミック・ジャクソン ところで、熊って不思議だと思いませんか。日本において熊のキ…

  • 『最終兵器彼女』高橋しん②

    昨日のつづきです。 ちなみに最終兵器彼女は実写映画化されています。わたくし、見ましたが、見なくて良かったです。 ちなみに、ノベライズもされています。これは、読む価値アリです。でも漫画でじゅうぶんですけど。 最終兵器彼女はアニメ化もされております。僕、正直に申しましてアニメから入りました。もちろん内容は原作そのままですし、谷戸由李亜さんの歌うop曲・ed曲、これがまた素晴らしくいい!!最終兵器彼女の世界観にすごく合ってます。ぜひお聞きいただきたい。 ああ、やっぱりいくつになっても好きな作品っていうのは色褪せないものですよね。もちろん新しい作品が次々と生まれていて、それもすごく面白い。でも、自分の…

  • 『最終兵器彼女』高橋しん①

    今日は珍しく漫画の話をしたいなあと思います。 僕が一番好きな漫画の話です。 漫画『最終兵器彼女』1~7巻 手前は一番お気に入りの4巻の表紙 僕のアンダーグラウンドはここから始まってると思うんですよね。たしか中学生のころでした。最終兵器彼女を初めて読んだときに驚きを隠せませんでした。それまで僕が読んでいた漫画はワンピースやナルト、いちご100%などでしたね。それも懐かしいですが。とにかく最終兵器彼女の衝撃は今でも忘れられない。 平和ボケのアホな中学生には、とにかく色んな意味で衝撃的でした。こんなにも次々と人が死ぬ漫画を読んだのも初めてでしたし、こんなにも堂々とセ◯クスという単語が登場する漫画も初…

  • 『リバース』湊かなえ

    今日の一冊はこちら。湊かなえさんの傑作ミステリ『リバース』。藤原竜也さん&戸田恵梨香さん主演でドラマにもなりましたよね。もちろんそちらも面白かった。 湊かなえさんはこの小説を書き始める前に最後の一行だけ決めていたそうですね。読み終わったあと「なるほどね~」と思いました笑 もちろん伏線もたっぷりあってミステリ好きの人にはすぐにわかっちゃうのかな? わたしには最後までわからず、謎のままで楽しめました。読み返すと「あっ」って気づくのがまた楽しいんですよね。 『リバース』湊かなえ 講談社文庫 水筒の中身はもちろん蜂蜜入り珈琲 序盤の展開を話しますと、主人公〈深瀬和久〉のゼミの友人が死んでしまうんですね…

  • 『君の膵臓をたべたい』住野よる

    「キミスイ」の愛称でお馴染みですかね。そう呼んでしまうと軽くなってしまいそうで、あまり略称は好きではありませんが。 ちなみに未読の方がいらっしゃるかわかりませんが、一応断っておくとカニバリズム(食人)のような描写は一切ありません(主人公のツッコミには登場する)ので悪しからず。 まあお涙頂戴の予定調和小説ですよね、と言われてしまうとちょっと悲しい。たしかに物語の枠組みはそれほど新しいものとは呼べないかもしれません。余命を宣告された女の子。その事実をたまたま知ってしまう〈僕〉。死ぬまでにやりたいことをひとつずつ達成することが、彼女と〈僕〉の時間になっていく。そして別れは訪れる。 『君の膵臓をたべた…

  • 『星の子』今村夏子

    インフルエンザがようやく治りました。初めて罹患しましたけれど、辛いものですね。「まあ、風邪でしょ?」とか言ってた自分にドロップキックしたいですね。インフルエンザは悪魔のウイルスや!! 今日の読書はこちら。今村夏子さんの『星の子』です。今村さんの著書はまだ多くないのですが、どれも面白いです。デビュー作の『こちらあみ子』、芥川賞候補作『あひる』、そして野間文芸新人賞受賞の今作です。どれも薄気味悪さを感じさせる不穏な空気感が漂う面白い読み応えになっています。 『星の子』朝日新聞出版 主人公のちひろは小さいころ体が弱く、両親は困り果てていました。そこに会社の同僚から勧められた「奇跡の水」を試してみたと…

  • 『コンビニ人間』村田沙耶香

    今日はわたしが大好きな作家さんのお話を。 今回は村田沙耶香さんです。彼女は作家仲間のあいだでは"クレイジー沙耶香"と呼ばれているとか。ラジオやテレビでもほかの作家さんがよくそのクレイジーぶりを紹介していたりしますね。そのクレイジーぶりが村田さんの魅力を一層ひきたたているような気がします。かわいい。 そんな村田さんの著書は、やはり一風変わった作品が多いです。 とくに性に対して、いびつな捉え方をした主人公が多いように思います。著書のなかではかなりおもいきった表現が見られます。ちょっと普通ではいいにくいようなことも、鮮やかに描いてのけるところが華麗です。そんなわたしの一番の愛読書がこちら。 『コンビ…

  • 『檸檬』梶井基次郎

    京都に3年ほど住んでいた。休日に風情あふれる街並みを散策するのが当時の楽しみだった。古都の街並みはいつでもわたしの期待に応えてくれた。ダークトーンで統一された平屋の連なり、隅々に京都らしさを感じさせる家屋のディテール。時折顔をみせる、昔ながらの商店。それらはわたしのこころに沁みて、今も残っている。 京都を舞台にした小説は多い。それは京都が個性にあふれた街であるからだろうか。その個性にインスピレーションを受けて、ふわりと頭に物語が浮かぶのだろうか。いずれにせよ、それが京都のひとつの魅力であることに違いはないだろう。 『檸檬』梶井基次郎 表題作含む20篇。 『檸檬』はわたしの最も好きな短編である。…

  • 『騎士団長殺し』村上春樹

    久しぶりに村上春樹の1000頁を超える長編小説ということで、読むこちらとしてもなぜか肩に力が入ってしまいました。みなさんも経験がおありでしょう、好きな作家さんの小説を読むとき、わたしは高揚感で満たされます。 春樹さんの小説は読みやすいのが一番ですね。文も歯切れがいいし、わくわくするような比喩もその楽しみの一部になっています。今回の『騎士団長殺し』もいままでの文体をそのままに、読後は「ああ、春樹を読んだ、堪能した」と満足する内容でした。 『騎士団長殺し 第1部・第2部』『多崎つくる~』以来となる長編。 画家の〈僕〉は、妻に「一緒に住むことはできない」と唐突に告げられる。それからあてもない旅をする…

  • 『博士の愛した数式』小川洋子

    わたしが先生と呼んでいる(勝手に)小川洋子さんの感動の名作『博士の愛した数式』。私は読み終わるまでに2回泣きました。とはいっても、悲しいお話じゃありません。辛いシーンもありますが、読み終えたときにはしっかりと前を向いて生きていくための力をもらえている。そんなお話だと思いました。 こういうお話って、ちょっと元気がないときにすごく心に沁みるんですよね。 『博士の愛した数式』新潮社 主人公は家政婦の女性です。あたらしく務めることになった先の老人がどうやら変わり者のようで、警戒しながら家に向かうとそこで待っていたのは「80分」しか記憶の続かない老人でした。老人は当然〈わたし〉のことも覚えられず、いつも…

  • 『イニシエーション・ラブ』乾くるみ

    これはもう名作の域なのでしょうね。 いまさら解説やネタバレもないとおもうのですけども、読んでしまったものはしかたがありませんので、紹介していきます。前田敦子さんと松田翔太さん主演で映画にもなりましたね。いや、まさかこの小説が映画になるなんて……。と誰もが思ったわけです。それにはある理由が……。『イニシエーション・ラブ』を未読の方はここで引き返して、純粋な気持ちで読んでからこちらに帰ってきてほしいですね。そのほうが100倍楽しめるので。 『イニシエーション・ラブ』文春文庫 だまされましたね…… この作品の素晴らしいところは一見するとただの恋愛小説、ラブ・ストーリーのように読みすすめてしまえるとこ…

  • 『カンガルー日和』村上春樹

    本を好きになる。 わたしたちはその瞬間を経て、本を読み続けています。 そのきっかけは人それぞれでしょう。 はじめて読書の魅力を感じたのは国語の教科書でした。 学生のとき、ぱらぱらと教科書をめくっていると「鏡」という短編が載っていました。その短いはなしの面白さが、わたしを掴んで離さないのです。わたしは家にあまり本がありませんでしたので、その出会いは新鮮でみずみずしいものでした。それがかの有名な村上春樹の著書と知るのは、わたしが大人になってからのことでした。 『カンガルー日和』講談社文庫 少々くたびれている 『カンガルー日和』は村上春樹の短編集です。あとがきの日付が1983年になっていますので、か…

  • 『蛇を踏む』川上弘美

    先日、家にくつ泥棒がはいった。 玄関先に置いていたスリッパやくつが片方ずつ無くなっているのです。両方なら使いみちもあろうというものですが、使い古しのスリッパ片方になんの価値があるのやらと訝っておりました。するとそこに新たな事実、どうやらくつ泥棒はこの街一帯に出没しているようなのです。 怒れる住民は捜索の末、犯人を絞り出すことに成功します。まあ、防犯カメラに写っていたわけですが。犯人は……たぬきでした。そう、あのたぬき。その寝床も突き止められ、あえなくご用となりました。そこには数百足のくつやスリッパが……なんともかわいらしい事件でした。 ということで今日の一冊はこちら。 『蛇を踏む』文春文庫 芥…

  • 『キッチン』吉本ばなな

    こんばんわ。kuroiです。 今日はひっこし記念に吉本ばななさんの『キッチン』をよませていただきました。 ばななさんの著書は死をテーマに書かれることが多いですね。ばななさんのデビュー作でもあるこの作品ですが、やはり死がテーマになっています。それでも暗い雰囲気ばかりではなく、明るくチャーミングな部分もあって大変読みやすい一冊だと思います。 『キッチン』新潮文庫 『キッチン』には表題作の「キッチン」とその続きの物語にあたる「満月―キッチン2」、そして泉鏡花文学賞受賞の短編「ムーンライト・シャドウ」が収められています。初版が1988年ですから、昭和の一番最後の年ですね。世界的に評価されている作品です…

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