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誉の日記的物語 https://www.homarex-homare.com/

日記がてら書きたい事を好き勝手に書いています。 小説を書いており面白い小説がかけるようになりたいと、構成などはちゃめちゃですが書いてます。 読んで頂けると嬉しいです。どんな事でも意見貰えると助かります。

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2019/01/19

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  • 籠り物語 シーズンⅡ

    久々の康めしはやはり絶品であった。 少食の卓は普段一般男子の半分程の量しか食べないのだが、康めしの時は大皿に大盛りをぺろりと食べるのだ。 「あんたほんまにこれだけはようさん食べるでなぁ。普段からそんだけ食べたらこっちも作り甲斐があるんやけど」「これだけは別物なんです」そう答えた卓は、ふと気になる事があった。 「そういえば、たかしはまだ帰ってきてないんですか?」この質問に康之さんとチカさんは顔を見合わせた。それから康之さんが「たかしもう来えへんらしいわ、親族がどうこう言うてたけど実際はよくわからん。まぁ本人が決めたんやからしゃあないけどな」「そうなんですね、まあしゃあないですよね。僕はスノーボー…

  • 籠り物語 シーズンⅡ

    時計の針は12時近くを指していた。神戸屋の安心感にすっかり寝入ってしまっていた。 一眠りし、すっかり元気になった卓は今度こそ滑りに行く準備を始める。「ガタン、卓起きてるか?昼飯食うか?」康之さんの声だ。急いで屋根裏のはしごへと近寄り下を覗く。「気づいたら寝てました。お昼頂きます」「りょうかい。滑りに行くんか?」「はい。今用意してました」「ほな用意できたら降りてきい。飯用意しとくから」「わかりました。ありがとうございます、すぐ行きます」 卓はウェアのパンツを履き、ジャケットと小物を持って下に降りる事にした。 厨房には既にお昼ご飯が用意されていた。神戸屋の康之さん特製やきめし、康めしだ。これに味ぽ…

  • 籠り物語 シーズンⅡ

    今回は到着日時と大体の時間を神戸屋へと伝えていたため、バスで到着した時には見覚えのあるバンが既に卓を待ってくれていたのだ。 車へと近づきドアを開けると康之さんだった。「ただいまです、朝から迎えありがとうございます」そう言って車へと乗り込んだ。「お帰り、長旅ごくろうさん。ほな行くで」 卓を乗せた車は見慣れた雪道を勢い良く走り抜け、あっという間にペンションへと到着した。 「ありがとうございます、早速着替えて仕事しますね」そう言って降りようとした卓に「今日は朝はえぇよ、寝るなり滑りに行くなり自由にしとき」 バスの長時間の移動で疲れた卓にとって、この言葉は有難い事この上無かった。 「わかりました、あり…

  • 籠り物語 シーズンⅡ

    卓は別れも早々に出発の準備をして、夜行バスの出る新大阪へと向かった。 さっき別れ話をした後とは思えない程ドライな感覚で電車に揺られる。 新大阪のバス乗り場にはスキー・スノーボードツアーに向かう客でごった返していた。 卓はバスを待つ。 隅の方で人の居ないスペースに荷物を起き、その上に座り込み携帯灰皿を片手に煙草を吸った。いつも楽しそうな話し声、仲間内で盛り上がるその姿を見て、一人で白馬へ向かう卓は、少し寂しい気持ちになるのだった。 乗り込むバスが到着し案内が始まる。一人であるという姿を隠すかのように、そそくさとバスへと乗り込むのだった。 いつもの如く数ヵ所のサービスエリアでバスは止まる。卓はトイ…

  • 籠り物語

    「まぁせやな」卓も微笑した。 このやりとりのおかげで空気は少し和らいだ。「中途半端な気持ちで関係を続けるのはなんか違う気がすんねん。白馬に行ってせっかくスノーボードにも集中できる環境やし。この中途半端にミホを繋ぎ止める時間も勿体ない時間になるやろし」 卓は自分の都合の良い事ばかり言っている事は自覚しているのだが、本心でミホの輝かしい今の時間を無駄に過ごさせている事に責任を感じていた。無論、高校生の恋愛でそこまで重たく考えるのは珍しい事のようにも思えるのだが… 「うちも卓にはせっかくのスノーボードやし思いっきり楽しんでほしいと思う。卓はきっと言い訳してるみたいで嫌な気分で今喋ってくれたんやろうけ…

  • 籠り物語

    テスト最終日の夜行バスで再び白馬へと戻る予定なのだが、今回の大阪での最大のミッションが今日残されていた。 テストを終え家へと帰った卓はひとまずゆっくりする事にした。 夕方頃から彼女と逢う約束をしていた卓は、先に白馬へと戻る準備を終わらせてその時を待った。 彼女からメールが来た。卓は原付で彼女の家へと向かう。慣れた裏道を通れば信号に一つもかかる事なく10分程で辿り着いた。 家の下で彼女のミホは待っていた。その雰囲気からどんな話になるのか既に悟っているようだった。 「おつかれさん、お待たせ」「おつかれさま」どことなくぎこちない雰囲気が漂う。 卓にとってもミホにとっても話す事は山程ネタとしてあるはず…

  • 籠り物語

    大阪での学校生活へと戻った卓は日々退屈な学生生活を送っていた。 卓は中学の頃から学校が好きでは無かった。友達とも普通に遊ぶし部活もする、しかし、家で一人ゲームをしている時間が一番幸せな時間だった。 何の刺激もない学校生活を淡々とこなし、3年生最後の学年末テストが始まる。 日々の授業をこなすだけで卓にとってテスト勉強等は不要だった。 卓の成績は学年2位だが、クラスでは常にトップだった。 そんな卓はカンニングという行為など全く興味が無いものだったが、仲の良い隣の席の本田をいつも助けていた。 卓のカンニングの手助けはこの上なく大胆なやり方だった。 コソコソと答案を見せるやり方がただ面倒だったのだろう…

  • 籠り物語

    フロントのチカさんを呼びに行き皆で夕食を食べた。 卓はそれほどゆっくりしている時間が無かった。 神戸屋はこれから宿泊客の夕食が始まる。卓はオーナーに夜行バスの乗り場まで送ってもらう事になっていた。 車で送ってもらう道中「学校頑張っておいでや、また戻ってくるの楽しみにしてるからな」そう優しい言葉をオーナーは卓へとかけてくれた。 今晩はまた雪が大量に降り注いでいる。車の窓からそれを焼き付けるように外を眺める。 大阪へ戻ってからの事は後回しにしよう、今はこの景色とこの時間を最後の最後まで噛み締めよう。 また戻ってくるのだからここまで神妙になる事はないのだけれど、卓にとっては今回大阪へ戻るにあたって、…

  • 籠り物語

    帰り支度を済ませ荷物を持って下へと降りた。 自分のために夕食の準備をしてくれている厨房へと行き、いつも通り準備を手伝った。 「そういえばタカシも学校ちゃうの?」「俺は明日帰るよ」「そうか、また来るんやろ?」「そのつもりやで」タカシも同様に卒業の年のため一度名古屋へと帰るのだった。 そんな二人の会話を聞いて康之さんは「しっかりテストクリアして来いよ、補習とかなったらめんどくさいからな」しかし、卓はそんな事全く気にしていなかった。「それは全然大丈夫です、こう見えて優秀なので」卓は自信満々に答えた。 それを聞いたタカシは「僕はなんとか頑張ってきます」そう答えた。「しっかり頼むで。卓えらい余裕やけどお…

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