実は小松菜、買ったことがなかった。 いつもスーパーでお手頃お求めやすい価格で並べられているのは見かけていたが、なんというか、手に取ることはなく、いつも見送るだけの存在だった。 年中見かけるし、青菜としてはほうれん草に次ぐレベルのトッププレーヤーだろう。 気になってはいた。 見かけるたびに、価格のポップと目が合う気がしていた。 それでも「自分には関係ない」「どう調理していいか分からないし…」と、どこか小松菜を避けていたところがあった…気がする。 その日野菜の買い出しに来ていた私は、代り映えしない野菜たちの陳列に、どこか辟易していたのだと思う。 あれは作った。あれは苦手な人がいる。あれを作るには他…