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彼が担当するメロディに入る。ソロパートだ。静かな緊張と、若さゆえの自信から、息は僅かに震えているように聞こえる。でも力強い。高音も安定している。むしろその僅かな震えが、フロアの空気を揺らしている。そして空気の振動が、観客の内部を揺らし始める。どよめきが感嘆に変わっていく。キレイだ。僕には、彼が遊んでいるように見えた。誰よりも楽しんでいるのだ。
先日東京大学大学院を卒業しました。これで休学の1年を含む、7年続いた大学生活も終わりました。 修了式 本当は3/31に投稿したかったのですが、まとまりせんでした。本当は節目の気分はFacebookに投稿したかったのですが、諸事情ありFacebookはやめました。だから代わりにこのブログで、今の自分の考えを少しだけ書きたいと思います。(結局まとまりもしませんでした。) 端的に僕の大学生活を振り返ると、正直に言って、すごく孤独だったなと思います(自己憐憫は嫌いですが、本当のことを書かないと意味がない)。誰にも相談できない悩みを抱え、比較的明るいキャラを演じた。誰も見ていないところで溢れそうになる感…
先日毎日更新すると宣言して、なんだかんだ2平日に1更新くらいになっています。 が、ここで追い討ちをかけるように、請け負っている仕事の締め切りが迫っているので、もう少しスローペースになります。。。
車内には観光客は1人もおらず、全員現地住民だった。座った瞬間嫌な感じがした。車内のあちこちからニヤニヤした顔が向けられ、「Chino, Chino」と呼ばれた。アジア人差別を感じた。無視して耐えた。
「ピンチ!復学届!」サンティアゴ・デ・クーバ|中南米旅エッセイ12
もし、カード会社から電話がかかってきていなかったら、Wi-Fiにつなぐこともなく、催促のメールには気づかなかった。もし、そのタイミングで知り合いに合わなかったらパソコンを借りれなくて復学届は書けなかった。さまざまな偶然の連携で、見事にピンチを乗り切った。
塔に登って、楕円形に切り取られた壁から、遠くまで続くカリブ海を眺めた。イヤホンをつけて「彼こそが海賊」を流した。初めて海外に行ったのは、小学6年生でハワイだった。海の見えるホテルのバルコニーから、iPodを片手に「彼こそが海賊」を聞いた。当時12歳。今や23歳だった。自分自身、前に進んでいるのか、後ろに進んでいるのかわからなかった。
正しさが暴走するとき。正義の名の下に、あるいは経済的合理性の名の下に、本当は正しくない何かが正しいとされてしまったとき。社会は真っ暗闇の中、ブレーキをかけることなど考えもせず、崖へと続く道をアクセル全開で進む。次に社会が止まるのは、崖から落ちたあとだ。
先日修論の提出を終えたので、卒業までの2か月弱でブログを完結させるべく、これから平日毎日ブログ更新します。 …っていうのを昨日インスタで宣言したにも関わらず、初日からできませんでした。明日からやります。。
最近落ち込んだことがありました。 12月です。友人から電話がかかってきました。 結論から言うと、その友人は難病になり目が見えなくなったとのことです。 あとで補足説明しますが、全然読まなくても構いません。 一つ言いたいことは、「彼が病気に関してYoutubeを始めたので、よかったら見てください」です。 youtu.be
「老人と海」は僕はあまり好きではない。それよりも「日はまた昇る」とか「武器よさらば」の方が好きだ。でもそこには共通した感覚がある。僕がヘミングウェイの小説を読んだ後に想うのは、いつも一人の人間の後ろ姿だ。
ピンクラグーン 僕らのしている「旅」と彼女たちのしている「旅行」は、別物なのだと思った。
僕にとってこの旅は、他の旅とは少し違う意味合いを持っていた。他の旅のコンセプトが「未知との遭遇」だとすれば、この旅のコンセプトは「過去との再会」だった。
「恋・ドストエフスキー・盗難未遂」パレンケ|中南米旅エッセイ7
「その目は、その目はまるで…」と、心が呟いていた。そして次の瞬間、僕はその言葉の後に何が続くのかを悟った。自分が何を考えているのかわかってしまった。僕は全身の力を抜き、再び席に座った。彼女のことを引き止めるのはやめた。
「カルチャーショック」サンクリストバル・デ・ラス・カサス|中南米エッセイ6
でもきっとそれは、羨ましいと感じている自分の本音を誤魔化すための言い訳だったのだと思う。
番外編エッセイ「コンビニ」 - 悩める東大生の休学タビ記録
よし自分も脱ぐか、と思って思い切って水着を脱いだ。
夏という季節はどうしてこうも郷愁を誘うのだろう。 どこまでも続くような空の向こう側から 夏休みの記憶が降ってくるからだろうか。 あ、そうか。去年の夏は日本にいなかったのか。 空を見上げる。 同じように空を見上げていた去年の自分が蘇る。 僕はカンボジアにいたのだった。 そして数日後に始まるダイビング講習を受けに、タイに向かっていたのだった。 毎日が楽しくて、毎日に期待していた自分。 満面の笑みをした僕自身の姿が、まぶたの奥に思い出される。 今の僕はどんな顔をしているのだろうか。 あの夏と同じくらい、今年の夏も笑えるだろうか。
休学が終わって、早3ヶ月が経とうとしています。
旅で得られるもっとも重要な経験の一つは、こういう何気ないものなのかもしれない。 年齢も性別も職業も関係なかった。そういう経験が一つの心象風景となって、今の僕をしっかりと裏から支えてくれている。その風景は僕にとって、好きな時に帰れる場所なのだ。そんな気がする。
「世界は僕を泣かせた」サンミゲル・デ・アジェンデ|中南米旅エッセイ③
それは、突然のことだった。 身体中に鳥肌が走った。 僕は気がつくと、涙を流していた。 サンミゲル・デ・アジェンデ
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