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  • 映画『スペース・カウボーイ』感想&あらすじ/おすすめ度 ★★★☆☆

    「運び屋」が良かったので、昔のもう少し若いイーストウッドが見たいと思い、これなら少しは若いかな、選んだのがこれ。2000年の作品ですが、若いと言ってもやっぱりおじいさんでした。 スペース カウボーイ(字幕版) あらすじ フランクはアメリカ空軍のメンバーとして宇宙に行く最初の人になるはずだった。しかし新設されたNASAが選んだのはチンパンジーだった。以後、第一線を退いたフランクは技術者として職務を全うし、今は妻とのんびり過ごしている。 しかしあるときロシアの通信衛星が故障し、その軌道システムがフランクが開発した物だと判明。しかも放っておくと地球に落下し甚大な被害となるというロシア側の申し出に、通信衛星の修理にフランクにかかわるようNASAが働きかける。 しかしフランクは協力する条件として、昔の空軍メンバーを集めて自分たちを宇宙に行かせるようにと迫る。NASAとロシアにはその条件をのんでまでも修理しなくてはならない理由があった・・。 感想 非常に楽しい映画、と言っていいでしょう。テンポが良く笑えるところもあり、最後は泣けて、娯楽映画の決定版です。 楽しい映画で、特撮も素晴らしいし、ストーリーもまあ良いのですが、なんとなくB級映画っぽい感が否めません。 フランクのチームのおじいさんたち以外、話の分かる若い男がいないからかな?1人ぐらいNASAの飛行士で話も分かり仕事ができる人物を設定しておくことで、もう少し奥行きが出たように思います。 このあと幾多の映画を作ったイーストウッド監督ですが、「運び屋」では「スペース・カウボーイ」の修正点がすべて補われ、完璧に仕上がっています。地味な題材ではあっても、私は集大成ではないかと思っています。 ベビーフード「manma 四季の離乳食」(6個セット【7か月】)

  • 映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』感想&あらすじ/おすすめ度 ★★★☆☆

    岩井俊二監督が、黒木華をイメージして書き下ろした作品です。確かに全編黒木華のPVみたい。 リップヴァンウィンクルの花嫁【劇場版】 リップヴァンウィンクルとは、1820年のアメリカの短編小説の主人公で、浦島太郎みたいな話のようです。時代遅れの人、眠ってばかりの人、という慣用句にもなっているそうです。 あらすじ 七海は派遣教師だったが、ある時ネットで知り合った男性と結婚することになる。しかしその結婚は一瞬で破綻し、七海はアルバイトをしてなんとなく生きている。 そんなとき結婚式のニセ家族をなんでも屋の安室からの斡旋で引き受けた七海は、女優をやっているという真白と意気投合する。七海はそのあと安室から大豪邸の掃除を100万円で頼まれるが、そこには真白がいた。真白の本業はAV嬢。いつも寝てばかりの真白だったが、明るい性格で正反対の七海とはなぜか気が合うのだった。 感想 不思議な話、と一口に言ってしまうと、価値のない話のように聞こえますが、そうではありません。黒木華のかわいらしさと透明感を十分に引き出した映像ですが、話の根本はとても重いものでした。 ヒューマンドラマはいつも、人が生きていくことの大変さ、重さを伝えて、感動を誘います。「リップヴァンウィンクルの花嫁」も生きていくことって何だろう、と問いかけます。 ネタバレはしませんが、この話は、生と死を問いかけていますので、ぼんやりと見てはいけません。いつしか引き込まれていることに気づくでしょう。それだけ黒木華がうまいということもあります。 真白役のCOCCOさんは、適役ですが、適役過ぎて本人そのものとしか見えないです。 安室ゆきます、というふざけた役名の綾野剛は、彼のカメレオン俳優である悪か善かわからない雰囲気をたっぷり楽しめます。ただ私はもう少し台本に踏み込んで、どこかに彼自身を滲み出してほしかった。 綾野剛は何でもできる俳優さんですが、どんな役をやっても綾野剛自身が見えてこない。何をやっても人間味がないのは、つまらなさにつながります。 さて、映画はこうなるだろうな、というエンディングを迎えます。そして、なんだやっぱりこうなるのか、まあよかったな。と思って終わります。ラストの引きの絵の、黒木華のほほえみでなんか救われた気持ちになります。 毒蛸謹製 ミドルワレット TYPE-W レッドスカーフェイス

  • 映画『ファイト・クラブ』感想&あらすじ/おすすめ度 ★★★★☆

    1999年 デビット・フィンチャー監督。難解で暴力的で、そして優れた映画です。余韻を残し、しばらくは映画のシーンが脳裏に蘇り、「あのシーンの意味は・・」と考えてしまいます。 「セブン」や「ドラゴン・タトゥーの女」の監督ですから、単純な映画は作らないですね。 Fight Club (字幕版) あらすじ 物語の主人公の「僕」は普通のサラリーマン。最近不眠症で悩んでいる。がん患者の会に出席して一緒に泣くことでなぜかよく眠ることができる。しかし最近同じように健康なのに病人の会に参加する女マーラがいて、それ以来よく眠れない。 そんなある日僕は飛行機の中でタイラーという男に出会う。その男は自分と正反対の性格だった。ユーモアと機知にあふれ、そして危険な男だった。 その日帰ってみると自分の部屋が爆破され大騒ぎになっていた。しかたなく僕はタイラーに電話をかけ、彼が住む廃屋で一緒に暮らすことになる。なぜかマーラも電話をしてきて、奥手な自分ではなくタイラーと付き合い始めた。 タイラーは夜の酒場で男たちを誘い、1対1で殴り合う「ファイト・クラブ」をつくる。僕もそれにのめりこみ、不眠を感じることはなかった。タイラーはクラブをどんどん大きくし、やがて反社会的な組織になっていった・・。 感想 偶然にもこのあとに起こった同時多発テロとの類似によって、この作品と原作が注目を浴びることになったようです。 思ったよりミステリー色の高いストーリーで、ええ?という展開になります。うまく伏線をからめ、またこれでもかという暴力の迫力で、観客をじょうずに誘導しました。 暴力シーンがある作品に迫力があるとは思いませんが、フィンチャー監督の演出は、ただ血が流れているというだけでドキドキするような、そんな作り方です。サスペンス作品を怖く作る第一人者です。 ネタバレはいっさいしませんので一度ご覧ください。 主演のエドワード・ノートンは素晴らしいです。そしてブラッド・ピットは彼の作品の中でおそらくもっともハマり役です。見ればわかりますが、理由があります。 2019年3月現在、アマゾンプライム特典で無料です。 HEMNES チェスト(引き出し×8), ホワイト 003.556.99

  • 映画『ドラゴン・タトゥーの女』感想&あらすじ/おすすめ度★★★☆☆

    ものすごくよくできてる映画なんです。ただ、「ここ要る?」というシーンが多くて。だから賛否両論なんでしょうね。 ドラゴン・タトゥーの女 (字幕版) あらすじ 記者のミカエルは大物武器密売人をスクープしたが、名誉棄損で訴えられ敗訴し全財産を失った。失意のどん底のミカエルに、別の大物実業家から仕事の依頼が来る。それは40年前に行方不明になった姪である16歳の少女を探すこと。そうして財産家の一族の秘密を解き明かしてほしいという依頼だった。 ミカエルはスウェーデンにある孤島の街に滞在し、依頼された謎を解き明かすべく仕事に着手する。助手として紹介された、ドラゴンのタトゥーを入れた女リスベットは複雑な過去をもつが、ハッカーの能力と卓越した記憶力で、事件の謎にミカエルとともに迫っていく・・。 感想 スウェーデンの作家の、スティーグ・ラーソンによるミレニアム三部作は彼の死後出版され、大ベストセラーとなりました。 この映画はスウェーデン版の「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」に続いて、ハリウッド版の映画化作品です。 このドラゴン・タトゥーの女を演じているのはルーニー・マーラ。キャロルやソーシャル・ネットワークに出ている可愛い人。でもこの映画では全身にピアスを開け、眉を剃り、タトゥーを入れたハッカーの役をぶっとんで熱演。まったく女優魂がすごい人です。 それに引き換え、いつも007でめちゃ強い役をやっているダニエル・グレイグさんは、最初からちょっと情けない役です。拷問されちゃったりもします。それはまあ逆に面白いですが。 このシーンって必要かな?という、まあ前半の長く感じること。かと言って面白くなくはない。実に面白いんです。エキセントリックなタトゥーの女のことも、すごいインパクトを残します。 見終わったあとも、美しい、押さえた色調の画面が脳裏に残り、疲れたと同時に満足はします。ただ、点数をつけると、どうしても星の数が増えません。それは見た人がみなさんそのようです。点数って何なのでしょう。 だからやっぱり、点数には左右されてはいけない、とは思います。だから見てよかったな、ただし夜中に見たので失敗だったな、トイレに行けなくなっちゃった、と思います。 ですが、おすすめはどうなのか、というと。この映画をおすすめするのは、いかがなものか・・というところに落ち着くのです。

  • 映画『運び屋』感想&あらすじ/ん、いい。おすすめ度★★★★★

    クリント・イーストウッド監督は、面白くない映画は作らないようです。 【映画パンフレット】運び屋 監督 クリント・イーストウッド キャスト クリント・イーストウッド あらすじ アールは「デイリリー」という花を育てる仕事をしていたが、仕事に打ち込むあまり、家庭をないがしろにしてきた。90歳になって事業はうまくいかなくなり、家族とも離れてしまっている。 そんなある日、男に声をかけられアールは荷物を運ぶだけという仕事を請け負う。長い距離ではあるが、ある場所に荷物を届けただけで、大金の報酬を得ることができた。 その金で孫娘の結婚式に金を出し、疎遠になっていた家族と少しでも近づけた。 アールはその後数回、荷物を運んで報酬を得た。そしてあるとき荷物の中身を見てしまう。中身は大量のコカインだった・・。 感想 実際に起きた87歳の運び屋の事件をもとに脚色されています。クリント・イーストウッドがはまり役でした。 予告編は見ていましたが、なんとなくあまり期待できない気がして、どうしようかなと思いながら映画館へ。でも本編は予告編とは全く違いました。素晴らしい作品です。 脚本がとても良くて、テンポよく飽きさせない展開です。イーストウッドの演技もしっかりしています。88歳は88歳なのですが、気骨あるユーモアたっぷりの天然おじいさんを、とてもうまく演じています。麻薬組織の悪人たちを、極悪人に描いてないのもうまい。 またお得意の、ブツブツ切る編集が、なんと心地よいこと。あの雑なところがたまらなく娯楽映画らしくて快感です。だって映画は芸術である前に娯楽なんだから。 ブラッドリー・クーパーも実にいい仕事をしていました。体もすっきり絞って、銃の扱いや身のこなしもセリフもかっこいい捜査官です。 イーストウッドとレストランで会話するシーンは、2人のサシの勝負という感じで、緊張感がありました。イーストウッドはさすがの貫禄。クーパーもなかなかいい演技で応酬。でも緊張しているのが画面から伝わってきました。 ここからネタバレ クライマックスで捜査のヘリに追われるアール(イーストウッド)が、ヘリを見上げる厳しい表情は、一瞬、ダーティ・ハリーに見えました。さすが元祖アクションスターであります。 ASPENSPORT ボストンバッグ メンズ 防水 ダッフルバッグ 大容量 ドラムバッグ ビジネス トラベルバッグ スポーツ

  • 映画『パッセンジャー』感想&あらすじ/おすすめ度★★★☆☆

    ほんとは3.5ぐらい。批評家の点数はあんまりのようですが、私は好きです。 パッセンジャー (字幕版) あらすじ 5000人の宇宙移民をのせた巨大宇宙船アバロン。あるとき小惑星軍の衝突でシステムが狂い、エンジニアのジムが冬眠ポッドから目覚めてしまった。 しかしアバロンが目的の星に到着するのは90年後。もう一度冬眠するすべもない。話す相手はアンドロイドのアーサーだけ。絶望の中ジムは1年間なんとか生きていたが、時に自殺を考えるほど追い込まれていた。 しかしあるときポッドの中で眠る、理想の美女を見つけるジム。オーロラというその女性について調べるうちに本当に恋をしてしまう。迷いに迷い、葛藤した末に、彼女のポッドを壊し、眠りから覚ましてしまった。 オーロラは事態を把握し、絶望しながらも、次第にジムに惹かれていく。2人は恋に落ち、ジムがプロポーズしようとしたとき、アンドロイドのアーサーがオーロラに告げてしまう。オーロラの目を覚まさせたのは、ジムだということを・・。 感想 この映画の主題は、究極の愛だと思います。つまり、相手を独占して自分のものにしたい、という利己主義な考えこそが愛そのものではないかと。 SFなのに、科学的におかしい、と言われて評価が低いこの映画ですが、描きたかったのはそこではなく「愛」のみだったのでは。極限状態に2人を置くには、遠い宇宙の真ん中しかない、ということではないでしょうか。 そしてオーロラはジムを拒絶し、怒りをあらわにします。でも宇宙船が壊れそうという、もっとたいへんなことが起こり、2人は力を合わせざるを得ません。 若いながらも著名なライターだったオーロラですが、一番大切なものが何か、ということに、極限の中で気づいていきます。 ネタバレ感想 実は一人分だけ冬眠できる装置があるとわかり、ジムはオーロラに冬眠をすすめます。 しかし最後は、2人で生きていくことを選択したオーロラ。ラストシーンではそれが最良の選択であり、幸せな人生だったというオーロラの言葉で終わります。 さあ、でもいかに極限状態だったとはいえ、けっこう簡単に愛に走ってしまったオーロラさん。ジムがハンサムだったから、と言ってしまえばおしまいですが、このラストシーンはどうでしょう。一度は愛を選択しても、何十年の間に心は変化するのではないかしら。

  • 映画『グリーンブック』感想&あらすじ/私たちも有色人種 おすすめ度 ★★★★☆

    第91回アカデミー作品賞を受賞しました。この受賞に対してアメリカ国民は賛否両論だそうです。こういう問題については、単一民族国家である日本に住む私たちには、完全に理解するのはちょっと難しいです。でもただ一つ言えることは、日本人も有色人種であるということです。ですから、あのレストランで食事はできないのです。 グリーンブック~オリジナル・サウンドトラック あらすじ 1962年のアメリカ。ナイトクラブで用心棒をしていたトニーは、有名な黒人ピアニスト、ドン・シャーリーのツアー運転手に雇われる。しかも行先は人種差別が色濃く残る南部の街だと言う。 また保守的なイタリア人のトニーは、黒人に雇われるということに抵抗があった。 しかし2か月間、ツアーで旅をする間に、さまざまな出来事とともにトニーの黒人への偏見の気持ちは消えていく・・。 感想 アメリカにおける人種差別の歴史について、私たちはほんのうわべだけしか知りません。日本人はほんとうにぼんやりした国民です。 私はこの映画に感動し、クライマックスでは涙まで出ましたが、アメリカでは多くの人々がこの映画が作品賞を取ったことにがっかりしていると言う。 映画は万国共通の文化だと思っていましたが、すべてがそうだとは言い難いようですね。 でも一つだけはっきりしていること。それは最初に書いたように、私たち日本人も、62年のあの南部のレストランには入ることができなかった。なぜならジム・クロウ法で白人以外は入ることができない、と決められていたから。 そのことに気づいたとき、この映画の見方が変わります。トニーの立場で見ていたものが、そうではない、私たちもあの南部の農夫たちなのだ・・。 ただの友情物語なら、本当に素敵な映画だった。ドンを演じたマハーシャラ・アリの助演男優賞もほんとうによかった! だけど、人種問題は、日本のふつうの人々には、理解するのが難しい問題です。

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