昔々あるところに「高雄」という可愛い男の子がいました。 それはそれは可愛い男の子で兄の「安雄」も可愛がっていました。 ところが高雄は夜泣きがひどく、いつも安雄がおんぶをして、家の周りをゆっくりと歩きながらなだめていたのです。 「ほら、高雄。お空がきれいだぞ」 「えーん、えー...
ただいま執筆中です。 なかなか進まず、公開できなくてすみません。 頑張って書きます!!(>_<)
長い白い壁の廊下を進んでいくと目的地が見えてくる。引き戸を開けるとぼくの友だちがいる。 「こんにちは!」 迎えてくれる君はいつも優しく微笑んで、嬉しそうに頭を撫でてくれる。 「今日も来てくれたんだね」 「うん。毎日会いに来るよ!」 「ありがとう」 君は少しさびしそうに...
肌寒さを感じる季節。私は喫茶店でミルクティーを飲んでいた。 窓から見える景色は少しずつ、クリスマス色に変わってきていた。喫茶店の窓にも星や雪の結晶の形をしたペイントがされている。 「時間について考えたことある?」 ふと、友人と喫茶店でお茶をしているとき、そんなことを言...
とある場所に喫茶店『Together』(トゥギャザー)という店がある。そこには男性の店長と女性の店員が二人いて、店内にはセピア色の写真が飾られていて、購入もできるようになっており、定期的に変わるようになっていた。 「ブレンド二つ入ります」 「アメリカン一つ入ります」 「ブ...
彰宏が言っていた例の女の子、美江と言っていただろうか。彰宏に相談した話しを聞かされ、三人で話し合いをしたが、嘘を吐いていたこと、彰宏のことが好きだったとも白状したと言っていたが、途中で急に馬鹿馬鹿しくなってしまい、その場から離れたと言っていた。彰宏らしいと思っていた。その...
則子が会社を休職するようになってから、二ヵ月が過ぎようとしていた。 あれからすぐ眞琴が則子を心療内科のある病院に連れて行くことが出来た。最初は戸惑っていた則子も今の心身共に状態が良くないことを一番知っているのは則子自身だった。 「これ以上は迷惑掛けられないので」 病院...
「ただいま!」 バタンッ! 勢いよく扉が開くと怒ったようにも聞こえる彰宏の声が耳に入ってきた。 「おかえり…この子は?」 彰宏の背中に担がれるように女の子を背負っていた。質問に答えるようにしながら女の子を降ろす。 「会社の後輩」 「どうしたの?」 「とりあえず手当てし...
「佐野さん、大丈夫?」 今からら思えばあれがきっかけだったのかもしれない。彼女が苦悩することはなかっただろう。 昼休み明けに、コールセンター室のデスクで苦しそうお腹を抱えるようにしている風に見えた則子に声を掛けたのは彰宏だった。 「すみません。大丈夫です。少し体調が良く...
電車を乗り継ぎ、会社の更衣室に入ると新田トモ子が着替えをしていた。 「おはようございます」 「佐藤さん、おはよう」 トモ子が着替えている姿は何となく嬉しそうに見え、聞いてみようか迷っていると、また別の女性社員、田所美江が入ってきた。 「おはようございます」 「田所さん、...
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