(前回からの続き) 海に魚釣りに行く その翌朝、まだまだ朝が早く、彼の妻が眠っている間に、再びカオペレが起き上がりました。 そして近所の家に行くと、釣り針と釣り道具一式を借してもらいました。 それから自分で餌を手に入れると、海に魚釣りに行き、ものすごく沢山の魚を...
(前回からの続き) 妻が夫を諌(いさ)める 彼が出発した後に、彼の妻がハッとして目を覚まし、夫がいないことに気付きました(*1)。 彼女は両親が眠っている隣の家に行き、彼らを起こして夫がいなくなったことを伝えました。 しかし彼の行方について、彼らは何も知りませんでした...
(前回からの続き) 健気(けなげ)な乙女の主張 このプロポーズは、少女の両親の目から見ると、好ましいものでした(*1)。 そして彼女自身、気が進まない点は何一つありませんでした。 しかし、けなげな乙女らしい礼儀正しさから、彼女はこう強く主張しました。 「私にプロポー...
(前回からの続き) カオペレが生き返る ちょうど6ヶ月が終わったその時、真夜中に雷鳴が轟(とどろ)き、大地が揺れました。 するとカオペレが生き返って、あの祭壇から降りて来ました。 そして、近所の家の隙間から灯(あか)りが漏れ輝くのを見ると、その灯りに向かって歩い...
(前回からの続き) 4度目の挑戦もオアフ島 それでも彼は大望を諦(あきら)めようとせずに、今度はラフイマロに行きます(*1)。 そこもまたオアフ島ですが、彼はそこでもう1つの食用の作物を植えます。 6ヶ月が過ぎて彼は今まさに、労働の成果である作物を食べようとしています...
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(前回からの続き) 妻たちの水汲みが失敗 二人の若い女性、カレレアルアカの妻たちは、彼女らが言われたように、ヒョウタン水容器の注ぎ口を下に向けました(*1)。 そして、「水が上がって来て容器を満たしますように。」 と、はかない望みをかけて、真昼の太陽光線が頭上に直接降り...
(前回からの続き) また敵が攻めて来た 数日後、再びある使者がやって来て、こう知らせました(*1)。 「反逆者クアリイがクラオカフアの平原で戦いを仕掛けています。」 これを聞いて、カクヒヘワは直ちに兵を招集しました。 そしていつものように、足の不自由な元帥は、あらか...
(前回からの続き) カレレアルアカがプウロアに戻る プウロアに戻ったカレレアルアカは、フェザー・クロークとヘルメットをベッドのマットの下に隠しました。 それから、死んだ大将の耳と小指を、壁にしっかりと結びつけると、横になって寝ました。 しばらくして2人の女性、彼...
(前回からの続き) 注意深く私を見ていなさい この言葉を聞いたカレレアルアカは、足の不自由な男(元帥)をつまみ上げました。そして戦場のマウカ(山側)の丘に彼を降ろしながら、こう言いました。 「あなたはここに残って、私を注意深く見ていなさい。 もしも私がこの戦いで殺され...
(前回からの続き) 敵が攻めてくる こうして彼らが楽しく暮らして、恐らく30日間ほど(ヘ・マウ・アナフル)が過ぎた時、ある使者が到着してこう知らせました(*1)。 「クアリイがモアナルアで戦いを仕掛けています。」 カクヒヘワの兵士たちは素早く出征の準備をしました。そし...
(前回からの続き) カルヘは彼の可愛い友 彼らが海岸地方に到着した時には何もかも準備が整い、人々は彼らを待ち侘(わ)びていました(*1)。 大きな声がこう叫びました。 「さあ、これがあなたの家です、ケイノホオマナワヌイ。」 そこで不潔野郎がすぐさま中に入って見ると...
(前回からの続き) その間、マリウハアイノに導かれた一行は、元帥(げんすい)自身が足が不自由なため、ゆっくりと海岸地方に向かって下っていました(*1)。 カレレアルアカはお清めの儀式から戻ると、この一行のすぐ後ろに舞い降りましたが、それまで彼がいなかったことに、誰一人とし...
新年おめでとうございます。 今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
(前回からの続き) 元帥(げんすい)が迎えに来る 家が完成して何もかも準備が整い、ちょうど今、元帥マリウハアイノが、大志を抱く青年カレレアルアカの家の前に到着したところです(*1)。 元帥が大声で叫びました。 「ケイノホオマナワヌイ、外に出て来い!」 そこで彼は、...
(前回からの続き) わしらの死が迫っている さてその朝、不潔野郎が目を覚まして家の外に出ると、王の所有物である石製の武器(パホア)と長槍が立っていました(*1)。 これを見た彼は家の中に駆け込み、仲間たちに大声で叫びました。 「ああ何ということだ、わしらの望みが王に立...
(前回からの続き) あらゆる賢者らを集める 「ちょっと待て、」と王が言いました(*1)。 「そう急ぐな! その男を死刑にする前に、賢者、神官、魔術師、そして預言者たちを招集することとしよう。 ひょっとすると、『クアリイとの戦いに勝つには、その男が必要だ。』と彼らが言う...
(前回からの続き) 彼らの望みを王が聞いた 実のところ、彼らが語り合い互いに望みを打ち明けていた時、王カクヒヘワは既にそこに到着しており、家の外でずっと、彼らの会話に聞き耳を立てていました。 彼らの会話を聞き終えると、王はカレレアルアカの家の囲いの外で、彼の長槍を地中深...
(前回からの続き) 大胆不敵な望み 「ふん! 何とけち臭(くさ)い望みだ!」 と、カレレアルアカが言いました。 「とは言え、君は現実的な望みを持っている、と思った。 ところで、私には偽りのない真の望みがある。だから聞いてくれ。 カクヒヘワの美しい娘たちが、私の妻...
(前回からの続き) なぜ年老いた私を残したのですか? 「ああ、どうして。」 彼女は叫びました。 「何故(なぜ)神さまは私を残したのですか? 私は老いぼれで、ずいぶんと年をとっています。 背中は曲がり、目は良く見えなくなって来ています。 私は働くことが出来ません。...
(新しいお話しの始め) 埋葬の準備が始まる カリマは何週間もの間、ずーっと病気でしたが、とうとう亡くなってしまいました(*1)。 友達たちは彼女の周りに集まり、悲しみのあまり、大きな叫び声をあげました。 そして、彼女への優しい思いや、彼女を失った悲しみについて、あれこ...
(前回からの続き) 神官(ロノプハ)が再び警告する それから時が流れて、もはや王の死は、取るに足らぬ事になりました(イ メア オレ)。 そして王が元のように元気になった時、神官は警告をやめることなく、こう言いました。 「貴方はこの死から逃れることが出来ました。 しか...
(前回からの続き) 大きな鳥が空を舞う それからほぼ3週間近く経った後、再びワイピオで騒がしい歓声が上がりました。 素晴らしく美しい羽根が魅力的な、1羽の大きな鳥が現れたのです。 その鳥は雲と雲の間から飛び出すと、コアエケアとカホロクアイワのパリ(断崖絶壁)上で...
(前回からの続き) ロノプハの警告 ミルがその家に移るに際して、ロノプハはミルにこう助言しました(*1)。 「おお、王よ! 貴方(あなた)は定められた期間、完全に平静な状態で、この家に住まなければなりません。 ですから、万一ここで娯楽に興じた人々が、大騒ぎを始めたとし...
(前回からの続き) ミル王の侍医になる ある時ミルは 、腕の立つヒーラーと伝えられる、ロノプハの評判を耳にしました(*1)。 「もしも彼の治療がなかったら、あの病いに苦しむ人たちは、死んでしまったに違いない。」 そこでミルは使者を出して、ロノプハに伝言を送りました。 ...
(前回からの続き) 別々に住んだほうが良い 彼らがそこに着く前に、カマカヌイアハイロノがロノプハに言いました(*1)。 「貴方のヒーリング診療所が成功するように、私達は別々に住んだほうが良いでしょう。 そうです、貴方は何処(どこ)か他(ほか)の地に住むのです。 そう...
(前回からの続き) ヒーリングを学びたい 彼がのんびりと旅をしていると、苦しそうに息をしながら、誰かが後ろから近づいて来ました(*1)。 振り返って見ると、あの首長がいました。 そこで彼は、首長に尋ねました。 「どうしたのですか? ロノさん。 あなたは何処へ行くので...
(前回からの続き) 首長ロノが倒れる カマカヌイアハイロノの所見を聞いた何人かが首長の元へ走り、あの不思議な言葉を伝えました(*1)。 「あの首長は重病人だ。」 これを聞いて、ロノは彼のオオ(掘り棒)を振り上げて言いました。 「私はここだ、ここにいる。病気の兆候など...
(前回からの続き) これまで言われているように、色々な島々を襲った病いは、カマカヌイアハイロノが施した治療により、あたかも伝染病が沈静化するように、治(おさ)まったのでした(*1)。 これは、タヒチから来た旅する人々を追いかけて、彼が行った医療活動の成果であり、 これにより...
(新しいお話しの始め) タヒチから人々がやって来た 正確な年代は知られていませんが、ミル王がハワイ島ワイピオ渓谷で、国を治めていた時のことでした(*1)。 あの何処(いずこ)とも知れぬ異国の地、タヒチから、沢山の人々が妻を連れてこの国にやって来ました。 それはそうと、...
(前回からの続き) 天国か地獄か? 「あの世における幸不幸について、彼らは幾つかのとても不明瞭でわかり難い、概念を持っています(*1)(*2)。 そして人の死後について、こう言います。 『まず最初に、亡霊はワケアが治める地に行く。 ここでワケアとは、彼らの最初の先祖...
(前回からの続き) このお話しに関連して、アレキサンダー教授は親切にも、以下の情報を提供して下さいました(N.1)(*1)(*2)。 死者の霊はどこへ行く? 「ワイピオ渓谷という場所は、この島の最初の王アケアとミルの居所として、ハワイの歌や伝承に頻繁に取り上げられていま...
(新しいお話しの始め) 入口はワイピオ渓谷にある ヒクとカウェルのお話では、ルア オ ミルの入り口はホルアロアの沖で、カイルアの南方約4kmほどの所にあります(*1)。 しかし地元の人々は、通常、こんな風に説明しています。 「ルア オ ミルの入り口は、あの素晴らし...
新年おめでとうございます。 今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
(前回からの続き) 「悪」とは神への反抗だ ハワイ神話のカナロアは、ある時は堕天使として偉大な神々と対立し、またある時は悪霊やこの世の死者の霊になります。 これと比較するとヘブライの伝説は、悪の原理の存在について、より曖昧(あいまい)で不明確です。 創世記の蛇、ヨブ記...
(前回からの続き) 天地創造と神々 天地創造の説明に関連して、フォルナンダー判事はこう述べています(*1)(*2)。 「ヘブライの伝説では神々、すなわちエロヒムは、混沌と同時に、かつまた混沌から離れて存在した、と推察されます。 一方、ハワイの伝説では3大神、すなわちカ...
(前回からの続き) ハワイ バージョンの誕生は少し後 伝説ヒイアカ-イ-カ-ポリ-オ-ペレにコメントする中で、フォルナンダー判事は次のように述べています(*1)(*2)。 「 もしも、ヘブライの伝説ヨシュア、もしくはそのクシュ版を基にして、伝説ヒイアカが生まれるの...