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馬屋記 MAYAKI?2CVという名の古民家 https://blog.goo.ne.jp/dolphin18blue

駅屋跡の古民家2CV 自転車、バイク、車 骨董、レコード、JAZZ ワイン、日本酒、自然を楽しむ

馬屋記 MAYAKI-2CVという名の古民家
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2018/03/06

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  • 6月の山羊句

    6月30日眼球を切子に削り虹の橋 6月29日朝を抜けボート河口でキスをする 6月28日考えに菊挿して花園を呼ぶ 6月27日マシュマロが奇怪をしゃべる金魚草寝ころべば愛慕のかたち金魚草 6月26日天空のノコギリに育つ子蟷螂 6月25日恋降る淵ぺらっと跳ねる囮鮎 6月24日梅雨茸の思案めぐらす菌糸かな遅延する鏡像をハンカチで拭く 6月23日夏至の木は夜間飛行で夕陽追う 6月22日山羊兄妹のほほんとして夏至の虹 6月21日ネギを噛む夏至ふくよかな濁音で 6月20日水門をのけぞりこゑる濁り鮒 6月19日欄干を失語がこゑる桜桃忌 6月18日夕暮れを煮つめてジャムに桑苺 6月17日浜昼顔にカニが訊く君の名は竹植ゑてを終ひに凛ひとしづく 6月16日浜昼顔が運命を立ち泳ぐ 6月15日水しづく弾む廃墟や苔の花 6月14日人...6月の山羊句

  • ゆらぐかけらShakenFragments(28)海流

    海のゆらぐかけらがぐるぐる海の中にどうして川が流れているの?風と温度差(=密度差)で冷水のうえに熱水が動くから?コリオリの見かけの力*がもうコリゴリの渦をつくって地球のおなかをくすぐっているから*ガスパール=ギュスターヴ・ドゥ・コリオリGaspard-GustavedeCoriolis1792-1843はフランスの物理学者・数学者・天文学者・機械工学者・土木技師。コリオリの力とは「回転系における運動(例えば回転している地球表面での空気、水や物体などの運動)の計算をするためにしばしば導入される見かけの力」(A.アイザック編『サイエンス物理学辞典』より)。1836年には、微分解析を機械化するための機械装置を設計したことを『微分方程式で得られる曲線を描く方法に関するノート』Notesurunmoyendetra...ゆらぐかけらShakenFragments(28)海流

  • ゆらぐかけらShakenFragments(28)海流

    海のゆらぐかけらがぐるぐる海はどうして流れるの? 風と温度差(=密度差)冷水のうえに熱水が動く コリオリの見かけの力*が渦をつくって地球のおなかをくすぐっている *ガスパール=ギュスターヴ・ドゥ・コリオリGaspard-GustavedeCoriolis1792-1843はフランスの物理学者・数学者・天文学者・機械工学者・土木技師。コリオリの力とは「回転系における運動(例えば回転している地球表面での空気、水や物体などの運動)の計算をするためにしばしば導入される見かけの力」(A.アイザック編『サイエンス物理学辞典』より)。1836年には、微分解析を機械化するための機械装置を設計したことを『微分方程式で得られる曲線を描く方法に関するノート』Notesurunmoyendetracerdescourbesdon...ゆらぐかけらShakenFragments(28)海流

  • 詩育日誌06.29風に会った日

    こうもりからあまもり雨が止んだのにもっともな答えから吊り下がるもしもをタタキではたいて怱怱の読み方にうずくまるどうして、それ?バットマンに訊いてみた落ちた井戸でこうもりに襲われたから後ろから恐怖が釣瓶でのぼってくるダントツって断然トップの略だったからそっちかよ。から何度でも始まろうとする小学生のころがいそいで変数を駆けていく音もなくごめん、驚かして。そこで風に会う詩育日誌06.29風に会った日

  • つらなりのほつれfray of sequence(20)ニーナの首飾り

     花をころがる首に笑顔を飾り、橋を渡る。月を渡ってしまった、と手を挙げて発言したのは、ニーナ。ざぶん、ざぶん。ハーゲンだったかシモンだったか。水辺がその内側に月を宿していた、だけかもしれない。もっとしっかり、たまちばしのたちばなしを筆記するために、耳を日頃から石ころの呟きに傾けて、おぼろげな記憶には掃除機をかける。月夜と言っても、大げさでしょ、太陽は月をとても愛しているので月に呼吸をさせるために毎晩消えてなくなり、お返しに月は太陽の愛を映し出している*、だなんてニーナ。花をころがる首に笑顔を飾り、橋を渡る。*プエルトリコPuertoRicoのサンファンSanJuan生まれの詩人ジェフリー・フライJeffreyFryの『蒸留された思考』DistilledThoughtsより引用。原文は“Thesunlove...つらなりのほつれfrayofsequence(20)ニーナの首飾り

  • 詩育日誌06.27たまちばし、雨花。

    すこしは発語の間をあけて居ない人を呼びこむそりゃ、楊梅か?ちばけな。焼け残ったたまちばしで立ち話やまももさんは脳内では紫のレインコートだ過ぎ去った私語からラララが落ちて雨の中でダンスする飛び散るしずくは優しさの戦士でピシャっと岩に穴を空けるそら、また咲いた。たしかに六月のハミングは雨を花にする詩育日誌06.27たまちばし、雨花。

  • いま世界はうなだれている(52)月傘、可笑しい。

    消えてしまっても雨を感じて月が滲むせえでええんか?(雨のすきまを菌糸が走りまわっているように粘る考えそげなこと、ゆーな。しずくの光っているとこだけ舌で舐めるどこが、可笑しい?(誰にもらったのか忘れたハンカチで拭く遅刻した言い訳を指先でやせた意味をつくろってきみもきみでないこころをまとう(つくねんと私語に座している楊梅は中国産やまもも昆虫や植物石ころそのものとして好きな人とごろんと世間にころがって(ただ濡れるだけの冗談をドン臭くととのえる待つたのしみをブラシで研いで食べるどこも、可笑しい。月の傘さして(つづく)いま世界はうなだれている(52)月傘、可笑しい。

  • つらなりのほつれfray of sequence(18)月桃魚図①

    差異/外遅。とってもイヤらしい、あきれるほどの、人魚たちだ。月魚は木魚の身うちである。寝声がいい、本人はそう申しておりますがさて、うぉーうっぅという啼き声は、怪しい。山鹿のような山羊になって、その薄皮をかぶった差異/外遅が、とっても怪しい。わたくしは自分の生が無駄に潰えても辛くないし、寂しくもない。そういう金魚の酸素不足を松魚は満足げに見つめて、死後のふたりは皿のうえで双魚になる。イヤらしい、があきれるほどの、人魚たちだ。つらなりのほつれfrayofsequence(18)月桃魚図①

  • 詩育日誌06.24うずくまる

    周到を口語のまま夜からはじめてはなしを彫る爾来[じらい]のかたちになるまで静かな空気をこわしたくない故、絶対に。だれに会いたいと思わない逝ったものいがいということはどろついた生活しかない失念のまま眠りのなかのはなしからはじめておどけを磨く遅延/外縁はかねてからつややかな磁器の頭部をつれてけえなら、ええんか?いぶかりの声で出あうべき悲哀に後生だから、がうずくまっている脚注を抱きしめて口述的に丹念を切りとって詩育日誌06.24うずくまる

  • いま世界はうなだれている(50)のほほん、ブニュっと。

    (山羊兄妹はいつものほほんとして話しをもぐもぐよく噛むとなか身がブニュっと外に出る(楽しみを皿に多めによそってるわけじゃないほとんど、あるがまま。腹が減ってくるつらい心を裏がえした声になる(おーい、おーい、柵のせまいところに頭がはいって抜けない角がひっかかるからだがどんなに苦しくても夏至の虹で思索する(バラ科のくせにサクラの子どもを撥音便してさくらんぼうブニュっとがそのことを露呈させてもバレないことに気をくばらない(超ぶっとい白ネギを噛むつぶらな目とふくよかな濁音でどんなにつらくてもがのんきに冗談ばかり言っているようにのほほん(つづく)いま世界はうなだれている(50)のほほん、ブニュっと。

  • つらなりのほつれfray of sequence(17)雨も土も、栗花落。

    悲哀に満ちた物語を読む力だけがずば抜けて秀でた女がいる。なぜあの人は泣いているのか。知りたくはない理由も、読めてしまう。栗花落、「ついり」と読む、は梅雨のことで、この季節の鳥たちのささやきにも耐えがたいほどの苦難の物語があることを暗示している。ほら、また。激しい雨が栗の花を落としている。鳥たちは啄めない。呆然として空を仰ぎ見る。その虚しさにも、匂ひがある。この季節に咲くすべての希望は、花が咲く前に落ちるというのに。あなた、まだ、ましよ。幾分かは。物語を落ちてしまうにしても。後に、雨も土も、残さない。つらなりのほつれfrayofsequence(17)雨も土も、栗花落。

  • つらなりのほつれfray of sequence(16)ミロの石

    愛しています、泥ぬまのように。そこまで、行きたい。そしてもう少しだけ生きたい。それは、ミロになる。空洞がすすむと。奪い合う。愛も、アイスクリームも。人間の定義は、石よりも頑なで、非言語化を加速する。養父の愛情を導くように、あられもない日常が言語化される。愛しています、泥ぬまのように。つまり欺くことで、情がでる。情があなたをうんざりさせることで明日が来る。それはきわめて、やさしい愛の営みであり、論的的に恐怖の糸を縦横に織り上げる叙情である。そこまで、行きたい。そしてもう少しだけ生きたい。そう思うことは悪いことですか?対称性に、あなたとその夜に従いたい。そうして石を拾う。と、それは単なる石のまま。ところが空腹が進んで、ミロが石を拾う。その石そのものが、ミロになる。つらなりのほつれfrayofsequence(16)ミロの石

  • 06.20ハーブ園

    門と塀の外にあるスペースをハーブ園にした。オレガノ。2種類。右側のオレガノには薄紫の花が咲いた。オレガノは生でも香るが、乾燥したほうが炒め物には向いてるようだ。ローズマリー。これも2種類ある。ジャガイモのバター炒めには欠かせない。こちらの、くねくねしているワイルド・ローズマリーは、シルクスクリーン作家・高原洋一さんから頂いた苗が順調に大きくなったもの。高原ご夫婦は私たちの仲人みたいな存在であり、農業の先輩でもある。高原さんからオリーブの苗も2株頂いたが、両方ともしっかり根づいた。今、小さな実をたくさんつけている。オリーブの塩漬けはワインのつまみに最高。フェネル。この株も、もとは高原さんからもらったもの。サラダや魚料理に使う。 そのほか、タイム、ミント、セージ。放っておいてもよく育つ。育ちすぎるのでスペース...06.20ハーブ園

  • 詩育日誌06.19たかる

    パン、パン、パンツに穴。塔にたかる忘却尻ポケットにハサミを入れていた行き先を切りとるために生きる理由に架けられた橋で迷子になってから向こう岸に着くまでライミング傷ついたリズムで下手だよ、許して。命はいともあっけなく日常的な非日常で不協和音を奏でて終わるのだが泣き出しはしない説明的な声で人生はいつまでも理解されないまま命にことばが群がって詩育日誌06.19たかる

  • 06.18ジャガイモを掘る

    ジャガイモを掘る。去年はあまり出来が良くなかった。原因は、土づくり。石灰をまいたのがよくなかったらしい。今年は、ヤギの糞と藁をまいて鍬こんだ。結構、立派なのができた。全部掘り起こしたかったが、午前中田んぼの草刈りで腰がへろへろ。とりあえず食べる分だけ掘った。茹でたてほくほくを塩で食べる。ローズマリーと炒めてもおいしい。06.18ジャガイモを掘る

  • いま世界はうなだれている(49)雨のかたち

    (雨の速度は、20~30㎞/hらしいへえ、意外にゆっくり。あんなに高いとこから落ちてくるのに頭とか腕とか当たっても痛くないどうして?雨のかたちはまん丸じゃないからどうして?空気の抵抗でへこんでるからあんぱんみたいに雨のかたちは、優しい。(平べったいから速度が落ちて、カタくんの頭に当たっても痛くない竹の葉に当たるとバリバリ派手に音がして痛そうだけど笹の葉先にみどりの涙がひとしずく落ちそうで落ちないたしかにこれは痛々しい(丸い水が滴になって落ちるとき水は悲鳴をあげている。そういえば、この初夏の水を含んでいるすべての存在が思っている「自分は丸くなりたい」と(安定してものを包み込んでいたい、そう思うのは自然なことであり水が自分の体を丸く小さくするのは自分にとってそのほうが楽だからシャボン玉ももっといえば地球だって...いま世界はうなだれている(49)雨のかたち

  • いま世界はうなだれている(49)アジサイ、愛らしく。

    きみまでのすき間に落ちるときめきにちょっとだけ用事があった(わし忙しいんじゃが原っぱに来た宣伝カーに貼紙「獣医のおしゃれドクターコート」こうゆうキャッチにすぐ捕まるなんとかしたいしかしときめきを止められない(空の先っぽの先まで届かないからって我がままな意味がブランコに乗ってその馬乗りが獣医の顔で笑っている存在があやしいなに、なに?「白衣を、特集。」から(剥がされた白衣がもう帰れよ!をねばつかせるこの社会の重力を落ちるぞんざいが愛らしいときめきを無視できない事情があった(着付け教室でアジサイがモチベーションUPなんであんなに豪勢なのか?なにも分からないまま夏を上昇する論外に加速させてきみまでのすき間を埋めるいま世界はうなだれている(49)アジサイ、愛らしく。

  • つらなりのほつれfray of sequence(15)色男を、ぐびぐび。

    畝のカフェで休んでいると冷蔵庫の形をした彼が走ってきた。よう、っていうので、よう、って答えた。そのあと、こんな静かな女ってなによ!が、騒がしい場所にどすんと、腰をおろす。かなりネガティブなため息をつきながら勝手にしやがれの真似して唇に指。あっ、色男の、ドアが重い。ちょっとこれ言い訳っぽいの、引っ、ぱって。と小脇に、よく冷えた別れ話を抱えている。あまりにも怪しいので無視。日焼けしていない気持ち悪い白い肉体に真っ赤な口紅は似合わないぞと攻め込むと、泣きながらケツで走って逃げた。女がたの冷蔵庫は傷つきやすい。コーラが一本、ひかえめに畔に落ちている。そいつ、飲んだ。口に出せない、ぜったい、ありがとうなんて。それから、雲ひとつない青空を飲んだ。カフェのマスターが心配そうに、覗き込んだ。大丈夫。ただひたすら、ぐびぐび...つらなりのほつれfrayofsequence(15)色男を、ぐびぐび。

  • 青いイルカの夢(43)ワークショップ

    夜も溜口が明るい未来で化学プラントを見学した油田だって危うい棒グラフの高いところへ無理やりがドバイ沖を逆立ちさせているはいそこの面くらってる人イルカごっこじゃないんだからハメはずし過ぎですよ冷酷なスズキをかぶって高速で移動するビキニ姿の案内人出身地をたずねるとシマウマを参照してくださいってこれどうっしょ声が縞模様している魚類じゃないのにはいここまでセスキ水でよく洗って湾に放魚される人工島で失われたニュートリノ夜は来ないマジっすかにいつまでも夕暮れるキスを哲学させたそれサイコーになるまで青いイルカの夢(43)ワークショップ

  • つらなりのほつれfray of sequence(15)オネエさん、光る。

    有翅類の翅音は、けた外れ。帰ろう、たって、帰さない。エレベーターのドアが開くと、蝉の頭になった課長の声が銀色に降りしきる植田のミルフィーユだ。なんで銀色かというと、銀月が水面に映っている。しかも千枚田。水門の外からはいつものピンポンパン体操が聞こえてくるが、何もない現実の畔岸には、淡い殺意の泥もべっとり。♪から手をビシビシ、パンツをするする♪で、また蝉が鳴く。月が隠れた、と思ったら位相をたがえた主語がもとに戻らない。有翅類の翅音は、けた外れ。幽かな月光だけで感光できるか。帰ろう、たって、帰さない。水気を含んだ健康的なウィンクって、これのことなんじゃ。でパシャリ、なんじゃあの企画書の山、その木葉に隠れている蛇の眼が色っぽくオネエさんして、光る、ギラっと。つらなりのほつれfrayofsequence(15)オネエさん、光る。

  • 詩育日誌06.12さんしょ、バッハ。

    手首、傷だらけ。痛々しいを踊るように追いかけて2つの声が答えを探しているもっと大事な仕事がどこかにあるはずがない急いでいないのに忙しくて奥のほう鋭い棘で守られている手榴弾?いやこれ、ブドウの房みたい。受け方に軸がある食べるとモソモソするから庭でゆっくり対位法がかわいくなるこのダンス、止まらんなあ。あわてないピアノのすき間からアルミボールにころころ音符が落ちた別の声を求めて詩育日誌06.12さんしょ、バッハ。

  • 06.11山椒の実

    山椒の木に、実がなった。2本あるうちの1本だけ、毎年5月から6月にかけて実をつける。葉っぱも大活躍だが、実山椒は保存できるのがうれしい。鮮やかな緑のうちに収穫する。実は奥のほうになっている。枝の鋭い棘で守られているから、穫るの一苦労。実の表面には手榴弾のような模様がある。ブドウの房みたいなかたまりを根元から刈っていく。結構たくさん穫れた。翡翠の色、しかも透明感あり。ここからがたいへん。実を一粒づつ、フサから切り取る。太い軸を残しておくと、食べるときモソモソする。中庭で音楽でも聴きながら、ゆっくりやる。あわてない音楽、やっぱりバッハのピアノ曲がいい。「2声のインベンション」だ。3声より2声のほうが、すき間があって、この細かい仕事にあっている。音符みたいにころころ、実がおちてアルミボールでおどる。これを水でよ...06.11山椒の実

  • いま世界はうなだれている(48)はじける、山椒。

    そこのひと、ちょっと。蛇のような質感で受け答えそんなんじゃ、草もらえない。(刈り草が燃えているあいだはおとなしい、火はこわいからなにかがパンとはじける手榴弾のような模様が割れて山椒の実(かわいた音のうえでいとおしさがはめを外すあれもこれも、をやめる。翡翠の艶に透きとおった静脈がウサギのように飛び跳ねて(また飛沫ともなってやってくる組成分子の音波をおおうもの、なにかないのか。簑笠でしのごう頭からっぽにしていま世界はうなだれている(48)はじける、山椒。

  • 青いイルカの夢(42)赤エビさん

    執着がもろい赤エビさんの面倒をよじ登ってくる強がらない弱く生きているほうが強い海に迷ったとおもったらもう、あきらめた。カニみそが降ってくる誘惑がきつい苦しいのは当たり前その記憶に穴があいているたぶん帰るのはこっちまだ、あきらめるな。ひらけた甲殻に出られるかも触角かっこいいツヤツヤつめの毛で覆われた赤エビさんの忍耐を泳がせる青いイルカの夢(42)赤エビさん

  • 詩育日誌06.08雨の上を急いで

    また雨がきたなにもないところに帰ろうそっちへ急行うしろ姿だけ揺れている入射角のすきまでしばらく我慢この電車はいつも傾いて走る窓から日本海水平視線で見ると島と半島の区別はないやさしい色ですね、意外と。あれやろうと思ってはじめてから何をやりたかったのか忘れたままきみのような前髪の雨が椅子に座っている波がきた、窓から。荒々しいひとみからでてくる言葉許せないけど仕方ないその上を急いで詩育日誌06.08雨の上を急いで

  • つらなりのほつれfray of sequence(14)薄い皮

    形象が揺れるほど、想像は沈溺する。波は前に進んでいるように見えても水はそこに留まっている。形象が揺れるほど、想像は沈溺する。流した涙をグラスについで飲み干すという比喩のほうへ、進む時間だけが、ふわふわ波打つように上下している。ウシのこころは真っ暗だから外の世界がまるで見えていない。そら、靴が脱げた。そこまで、行けない。けど、春巻きの皮をうすく焼くのが得意だった叔母さんは思い出を発酵させた醤酢につけて笑いながらいただきんさいと教えてくれた。それから土壌を味わって、日常を成形するまで、じっと目を閉じているんだよ。富貴と長春。ヴェトナムの美味しいレストラン、たしかそんな名前だった。眠りを薄い皮でつつむ、竹の長椅子で、孤独をしっかり乾かして。つらなりのほつれfrayofsequence(14)薄い皮

  • 詩育日誌06.07逃走論

    そうなんだ、前髪が、細く。世情をさいてしばらくは我慢ってありだよね窓から日本海わずらわしい風が吹けば島と半島区別ないやさしいヒトですね、意外と。陽ざしがあなたと椅子に座っている波がきた、彼の。荒々しいひとみからでてくるよく似た漢字って許せないけど無事だよ、がシコを踏む。それでも逃げる、文字のたましいその上を飢餓が走って逃げるんだ詩育日誌06.07逃走論

  • 詩育日誌06.06空欄

    このもやもや前科歴あり空欄のまま履歴書じっと見てそねーにさばったら、あちーが。をまるで放射させるみたいに地球の裏側でも戦場に夕日が落ちているから背中の傷を消してだいぶあとで名を記したそねーにつらがったら、こっちもつれーが。このゆるゆる離婚歴あり空欄が痛い詩育日誌06.06空欄

  • つらなりのほつれfray of sequence(13)ホタル

    甘い生活。その痕跡として、帯状に風が光るのはホタルのせいだ。ホタルは光るのに、ヒトは光らない。しかしオリーブの種を吐き出すときだけは微光するのだが……とアンドレ・ルヴォフは教室で語った。よく覚えている。オーヴェルニュの甘い生活。その痕跡として、帯状に風が光るのはホタルのせいだ。それはカフェの床に種が落下する音をウシの脳が別れの音声として認識するからだ。そしてキッコーマン醤油がミストラルに吹かれながらルシフェラーゼを大量生産する。電気信号は脳内で明らかに発光する酸素になる。それがここにある前頭葉の窓から流出して空に昇り、成層圏のオゾンを刺激する。あの微生物学者がオリーブ種のかわりに吐いた戯言は、いまも光っている。光る風の、夏がきた。つらなりのほつれfrayofsequence(13)ホタル

  • 詩育日誌06.03蛍夜市

    舞いあがる蛍を見てしわがれ声のDJまたしてもヘイ、ヘイねじれた口から逃げていく()だと歌っている()が聞こえないおっと、子供たちにバースデーケーキ買って帰ろう過去ではなく未来に今夜は、遠回りして。詩育日誌06.03蛍夜市

  • いま世界はうなだれている(47)吊るされて

    (熱くなってきた地表がフライパンのように騒がしくて助けて、の悲鳴が高いぴりッ、ぴりッ、神経を渡ってきた救急車は夢?じゃないのか(もうこれ以上がんばりませんをがんばっていう新人、縦縞スーツ着てここが居場所、なのか。こうして縦縞にこだわるトラ太郎が出しゃばってくるもう、帰る時間ですよ。(グチにしがみついて歩いてきた先輩女子のかけことば長年働いてたった、これだけ?もう草はないすり減ったアディダスを夏でも着こんで(壁に貼られた整頓!のしたで忍耐が散らかっている事務机から、もう、ええんよ。肉球がかってにトラを発火させるえらい、痩せたベースだな。JohnnyB.Goode錆びた罠に吊るされて(つづく)いま世界はうなだれている(47)吊るされて

  • つらなりのほつれfray of sequence(12)瞳に立つ虹

    虹が立つ、瞳のなかで霧雨がふる。その虹は悲しんでいないのだが空想の雨に吸いこまれる。空穴。この穴はまるで空に開けられた瞳である。空洞がつぶやく隙間がいつのまにか五段活用して感情の裏がわを記録する。ワタシは、ハカナイがカナシイ。そのように屈折したメッセージも、ブルーの水晶体を通ってきた。だから紫角膜で歪んだ性格になったガラス体液のなかでわたしはさらに高速化して、ついに虹彩を見た。かの女の瞳に広がるヤギたちの原っぱに、虹が立つ、瞳のなかで霧雨がふる。つらなりのほつれfrayofsequence(12)瞳に立つ虹

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