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半ボケじじィのボケまくり島(別称:ボケモン島) http://boke-jima.com/

ボケても生きとる。生きとりゃ、めしも食うし、クソもする。もちろんモノも言うぞ。ホンネを言うたるワイ!

ボケモン島を浮かべているのは太平洋や日本海なんてケチな水たまりじゃないぞ。この世じゃ。チミモーリョーがウヨウヨ住む世界だ。そんなこの世のもろもろのチリ・アクタが、日々ボケモン島の浜辺に打ち寄せる。それらをいったん呑み込んで、ボケ頭で咀嚼し、吐き出す。とにかくボケても言うことは言うワイ。遠慮も慎みも蹴とばして、ホンネを言うたる。耳の痛いヤツは来ないでいいぞ。しっぽを巻いて逃げてろ! 高齢化ニッポン万歳!

Hanboke-jiji
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2017/08/16

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  • 靴が鳴る

    前回、“老いのツボ”にはまらいようするには、“真面目という病” を遠ざければよい。 そのためには自分の中の真面目を客観視して笑い飛ばせ・・・という、みうらじゅん氏の提言を紹介した。 今回はいわばその実践編なので、面倒でも前回にちょっと目を通しておいて頂ければ話が分かりやすい。(前回『アウト老』はこちらから) 何度も書いているが、わしらはできるだけ毎日、カミさんの手を引っぱってスーパーへ買い物に出かける。 こんなに老いさらばえていても、食べないわけには

  • “アウト老”

     「マイブーム」「ゆるキャラ」「いやげもの(貰った人が嫌がる土産物)」などの流行語の生んだみうらじゅん氏(67歳)が、古希が近くなって、新たな造語「アウト老」を提唱しているという。(朝日新聞5月10日夕刊報道) 「アウト老」とは、文字どおり「アウトローな老人」のこことだ。つまり「はみ出し老人」。わし風に解釈すれば「老人らしくない老人」と言えようか。 「老いる」という現象はすべての生きものの宿命だ。誰にも避けられない。 だから、悩んでも考えてもどうにもならない。

  • 夜寝られない

    最近、夜中の2時3時に眠れなくなって、テンテン反側する。 このように寝られないでいると、たちまち時間が過ぎる。30分、40分などあっという間。場合によっては1時間2時間が飛んでいく。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・って感じで。 そのうちカラスの鳴き声が聞こえてくる。 まず遠くほうで。 そのうち近くから。 連中、朝目覚めたらすぐねぐらの山から里へ降りてくるのだろう。ナントカは三文の得っていう金言が、彼らの社会にもあるのかもしれない。 そのうち、東

  • 日常生活でいちばん重要なもの

    人間には、日常生活を送るうえで特に重要なものがある。 何が重要かは人それぞれによって違うが、年齢によっても違う。 たとえば20歳前後の頃のわしにとっていちばん重要なものは、セックスだった。 ま、重要と言うより、どうしてもそれから離れられないもの、手離せないもの・・・というべきかもしれないが、常に頭のどこかにあって、毎日かならず一度はオナニーせずにはいられなかった。ときには一日に3度も4度もすることさえあって、思い出すだけでマッタク驚き入るというか恐れ入

  • 否応なくトシを感じさせられるコト

    自分で言うのもなんだが、若い頃のわしは、当時していた仕事(テレビのドキュメンタリー番組やテレビ・コマーシャルの制作)のせいもあって、時代の最先端を走っているという自覚があった。 そして時は流れ、今や、時代の最後端に立っている。・・・というか、時代のいちばん端っこにボーゼンと佇んでいる。 先月(3月16日)にNHKで放映された「NHKスペシャル」、そして先日(4月19日)の「プロジェクトX」というの番組で、日本発のボーカロイド音楽が、世界中の若者の間で大ブー

  • コンコルド効果

    住んでいるのは小さなマンションだけど、わしは一応自分専用の自室を持っている。 その自室は、自慢じゃないがモノが溢れ返っている。ほんのわずかな空間でもあれば、そこに何かが押し込まれている。 ま、言い換えれば、“全室完全ゴミ部屋” である。 カミさんさえ足を踏み入れない。用がある時でも、ドアの敷居から足を半歩入れただけで、用を伝える。 とにかく人に見せられたものではない。 ところが去年、首の骨を折って1ヵ月あまり入院した際、必要があってカミさんのケアマネ

  • 苦い記憶

    タレントの中居正広氏がフジテレビの女性アナウンサーにおこなったセクハラ事件の詳細について、最近、第三者委員会が調査報告書を公表し、それを受けて、ここのところマスメディア(特にテレビ)が報道合戦を繰り広げている。 被害者の女性も談話を出して、PTSD的な症状で苦しんでいることを述べ、「こんなことは業界だけでなく、社会全体から無くなることを心から望みます」と訴えていることも報じられた。 この事件に限らず、実はわしは、女性へのセクハラ事件が報道されるたびに

  • 結局、生き物は・・・

    NHKに『ダーウィンが来た』という動物番組があって、よく見る。 先日のこの番組でこんな放送をしていた。 シジュウカラの仲間にアオガラという小鳥がいる。 黄色と青と白の可愛らしい小鳥だが、この鳥はつがい(夫婦)でいっしょに子育てをしている最中でも、メスがちょくちょく他のオスのところへ行って浮気をする・・・という。(冒頭の画像参照) だからオスは時に他のオスの子供を、自分の子供と思って育てることになるらしい。 もっともそのオスだって、他のメスとひそかに浮

  • 死刑台に載る俳句

    私は若い頃からのクセで、新聞を読んでいて何かで引っかかる記事があると切り抜く習慣がある。またはパソコンに取り込む。 そんな記事のひとつに、読み返すたびに心臓を素手で掴まれるような切ない気持ちになるものがある。記事というよりコラムだが・・・。 60年以上も前に、北山河という俳人がいて、彼は大阪拘置所で死刑囚に俳句の指導をしていた。 一冊の本が遺されている。 現在は死刑の執行は当日の朝に本人に知らされるが、当時は執行の2日前に告知されていた。 その

  • こんなときどうすればいいの?

    NHKのEテレで、月曜日から木曜日にかけて毎日、『きょうの健康』という番組を放映している。 「きょうの健康」さえあれば、それだけで何をおいても「神に感謝すべき状態である」というのが、わしら老人の実情である。 ・・・であるので、できるかぎりこの番組を見るようにしている。 あまり楽しくはないけど、努力して毎回見ている。 その番組で、先日、認知症の特徴の一つとして、「意欲がなくなる」ということを挙げていた。 それを聞いてやっぱりと合点するところがあった。

  • 新たな「怪物」現わる

    わしの住む町は、今月からゴミの収集方法が一部変更になった。 これまで個別収集ゴミは、「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」の2種類だったのだが、「燃えるゴミ」が、「生ゴミ(調理ゴミや残飯等の食べものゴミ)」とそれ以外の一般的な「燃えるゴミ」の二つに分けて、別の日に出すことになったのだ。 ちょっと面倒になるが、もともと自分たちだって不要物は固形物と液体の別々にして出しているのだから、まあふつうの人は文句を言わない。大した困難ではないしね。 ところが認知症の老

  • チリ・アクタのように小さいが・・・

    きょうは四月下旬の陽気で、上着はいらない。 ・・・と、テレビが言っていた翌日には、氷点下に近い寒い日になって、ダウンコートを着て震え上がる。 ・・・といった感じで、昨今、狂った蚊トンボのように気温が上ったり下がったりしている。 ところが一方宇宙の動きは、正確無比でチリほどの狂いも乱れもない。。 で、近ごろ夜明けが早くなった。 わしの寝室には東向きの窓があって、朝はその窓からやって来る。 このあいだまでは6時はまだ真っ暗だったが、最近は6時前になる

  • 妻の行方不明

    10日ほど前の朝日新聞の「天声人語」に載っていた。「認知症の行方不明者は、一昨年一年で1万9000人、うち死亡者は502人、見つからないままの人が250人」であると。 その数の多さに思わずわしはドキンとした。 言わずと知れたわしの妻も認知症で、認知症はしっかりとした足どりで、日々、彼女の頭のなかで進行しているからだ。 急に不安になってさりげなく聞いてみた。「いま住んでいる住所、言える?」 すると妻は、間をおかずに返した「自分の住所が

  • ドナルド・トランプの作り方

    若い頃、映画の仕事をしたいと、熱く思っていた時期があった。 ・・・なのに、いまや映画館に足を運ぶことさえない。田舎町で近辺に映画館がないこともあるが、大きなスクリーンに接することがない。 せいぜい町の福祉文化会館で、どこかの文化団体などがやる自主上映映画を、年に2,3回観るていどだ。マラソンでオリンピック代表選手を目指した人間が、ときたま思い出したように家のまわりをジョギングするようなものだ。 そのかわりテレビで放映する映画は、できるだけ観るようにして

  • すべてなるようになる

    キョンキョンって知ってますか? かって日本で一世を風靡したアイドル歌手、小泉今日子。 アイドル業界のことは蛇業界と同じくらい縁遠いわしでも、知ってる。 生きものは例外なく年をとる、ゾウもアリンコも地球も銀河も・・・。 アイドル小泉今日子も、今は還暦に近いらしい。まあバアサンに近くなったということ。 ザマァーミロ! と言いたいわけじゃない。 その小泉今日子が51歳になったとき、60歳以上の女性たち、つまり本物のバアサンたちに話を聞いて廻った。

  • 春節に何が起きるか

    大家族の家にあるどでかい大皿に、蟻の大群を黒々と山盛りにした光景を見たことがあるか? わしは見た。 じつは中国の春節においてである。 中国の春節は旧正月と言い、全世界の中国人にとって、最も大切で伝統的な祝日であるらしい。 今年(2025年)は1月29日がその日で、休み期間は1月28日から2月4日まで8連休あったとか。 この期間は毎年、日本の正月休みとゴールデンウイークを一緒にした以上の大騒ぎになるという。 そこらじゅうで爆竹がはじけ、中空に

  • 見渡せば・・・・

    現在の小さなマンションは、住んでいる人間どうよう老骨である。 で、あちこちにガタがきている。 老母がまだ生きてここに住んでいた頃にも、床下の給水管に水漏れが生じ、階下の家の天井や壁に染みが広がって、大騒ぎになったことがあった。 そのころの当ブログに、その顛末を詳しく書いた覚えがある。 修理を依頼した水道屋がとんでもないアクドイ工事屋で、べらぼうな代金を請求してきたのでカッとなった。 当時は当方も60代半ば。 まだ多少のエネルギーが残っていた

  • 人類史の矛盾?

    周辺には、「私の仕事は、あとは死ぬだけです」 ・・・といった顔で生きている高齢者がゴロゴロいる。 直接そう言った老人もいる。 そう言われたわしは、ほんとうは「当方も同じです」と返す以外にないのだが、それでは身もふたも味もないので、次のようなことをゴニョゴニョ言う。 哺乳動物を対象とした生物学の研究では、霊長類のうち成人後生殖できない期間、すなわち「老後」があるのはヒトだけであると。 たとえばゴリラやチンパンジーは、生まれて数日後には自力で母親の体

  • 老人の楽しみ

    毎日、あさ起きるとワクワクして、「さあ今日も一日、頑張るぞ!」 と布団を跳ねのけて元気よく飛び起きる。 ・・・なんてことは、わしらの年齢の老人にはまずない。 中にはそういう人も全くいないことはないだろうが、ま、そういうのは突然変異的な存在か、どっかが狂ってしまった人だろう・・・と思う。 大方は、「今日いちんち、何をして過ごすか・・・」 とユーウツな気分で布団の上に体を起こす。 そういうのがふつうの老人だが、それにしても、無理

  • ユーレィが出た!?

    先日の真夜中に、尿意で目が覚めて、トイレに起きたときのことである。 ちなみにわしは夜中に起きても灯りはつけない。 明かりに目をさらして、目が覚めて眠れなくなるのを避けたいからだ。 瞳が暗さに慣れているので、無灯のうす暗がりの中でも鼻の頭を柱にぶつけたりはしない。 で、数日前の話。 トイレに起きて便所のドアを開けたときだ。 目の前に黒い人影がボーッと立っていた。 ユーレイ・・・が出た。 まるで予想しなかったので仰天した。 だ

  • 新年

    新年明けましたが、わしらにとっては、それほどお目出度くはありません。 何かに一歩々々近づいていることのアカシだからです。 しかしまあ考えてみれば、辛いことの多いこの世から永遠にオサラバできるのは、ある意味で "お目出度い" こともかもしれません。 いや人生最大のオメデタかも・・・。 ・・・ということを込めまして、改めてご挨拶申し上げましょう。 新年明けましてお目出度うございます。 本年もどうぞよろしく。

  • 妻の認知症

    よく知られているが、認知症はいったん発症すると元には戻らない。 対応の仕方によって多少進行を緩やかにすることはできるらしいが、進行そのものは止められない。 うちのカミさんの場合も、まさにそのセオリー通りの状態を示している。 老化が年を取ることと足並みをそろえて進むように、さながらよちよち歩きの幼児の双生児が、お手々をつないで歩いているかのように、老化と認知症が手を取り合って日々進んでいる。ほほえましい光景だ・・・とは言えないけどね。 今や短期の記憶力

  • 大発見か

    前回にのべた今回の風邪は、これといった面白味のないごく普通の風邪だった。 途中から大肺病にでも大化けして、"人工肺エクモ" につながれて死線をさまよった・・・てなことにでもなっていれば、ここに経過報告を書くにしてももう少しサマになるのだけど・・・。 というのはむろん冗談で、これ以上、人生にツライ思いはしたくないヨ。本音は・・・。 もっとも、平凡な風邪だったが症状はけっこうひどかった。特に咳と痰に長く苦しめられた。 その経験から、思いもしなかった

  • 風邪にやられた

    10日ほど前だった。 唾を呑み込むとかすかにのどが痛んだ。 これまでの経験で、風邪の先ぶれと知れた。 すぐに総合感冒薬を服んだ。 この市販薬は、わしの体とウマが合うのかよく効く。服む時期が早いとまず先へ進まない。リチギな友だちのように・・・。 これまではそうだった。 だが今回は違った。 引きかけの最先端時期に服んだのに、素知らぬ他人と付き合うかのように、どんどん先へ進んだ。 ふつの風邪ではないのではないかと、念のためネットで調べて

  • “白い虎” もけっこういる・・・

    年を取ると、ときどき生きているのがメンドー臭くなる。 お恥ずかしながら、それは誰あろうこのわしだ。(先刻お察しだろうけど・・・) そんなわしには、眩しくて面と向き合えないようなエライ老人も、世の中にはいる。 そういう老人には、励まされたり勇気づけられたりしないこともないが、自身をふり返えさせられて、却って落ち込む場合も多い。 少し前の(いやもうだいぶ前になるか)このブログに、美智子皇后(当時)をじかに見たい・・・と熱望する男の話を書いたことがあ

  • 同じ種で殺し合うのは人間だけではない(下)

    前回からの続きである。(前回まではこちら→上、中) 日が経つと、奴隷の中には死ぬものが出てくる。数が減る。 すると奴隷を新たに補充するために、サムライアリは半年に一度くらい "奴隷狩り" の遠征を行うという。 この遠征にも周到な戦略をもって臨む。 まず斥候を出して偵察をおこない、狙うヤマアリ・コロニーの標的を定める。 標的が決まってもすぐには襲わない。行き帰りに最適なルートを開拓する。こうした準備を固めてから、はじめて総攻撃を敢行する。 こ

  • 同じ種で殺し合うのは人間だけではない(中)

    イソップ物語の『アリとキリギリス』の話などで、アリはみんな働き者だと思いがちだが、以外にもアリの仲間のなかには、働くのが大嫌いなグータラなアリもいるという。まるでキリギリスの上まえを行くようなアリが・・・。 その話を今回はしようと思うが、前回の記事をお読みでない方は何の話か判らなくなるので、お手数でも前回の記事にざっと目を通しておいていただければと思う。(前回の記事『同じ種で殺し合うのは人間だけではない(上)』はこちらから) さて、働き者が多いアリの

  • 同じ種で殺し合うのは人間だけではない(上)

    当方、棺桶に片足突っ込っこんでいる「半ボケじじィ」である。 長年この世で「人間をやってきた」結果、いくつか勝手な持論を持っている。 その一つが、「人間は永遠に戦争をやめない」という見解である。 このブログでも時おり言葉にしているので、初めてする話じゃないけどサ。 先日、このわしの持論の背中を押すような番組を、NHKで見た。 土曜日の夜に放送される『地球ドラマチック』という番組。 フランス西部の小さな村に、一年間カメラを据えっぱなしにし

  • 殴る蹴る、場合によっては殺される

    年を取るととつぜんムセて、激しく咳き込むことが多くなる。 加齢による誤嚥(飲食物が誤って食道ではなく気管の方へ入ってしまう現象)のせいで、一度ムセるとかなり長いあいだ咳き込む。 これはけっこう苦しい。 食事中が多いが、口にものが入っていないときでも、何かの拍子に唾液が気管の方へ行ってしまい(忍び込む感じ) 、ムセる。 ボケぎみの爺さんがうっかり公衆トイレの女性用に入ってしまい、女性たちの烈しい視線を浴びてウロウロしているようなものだ。 意図的でもウッ

  • 男性ホルモンが減る(下)

    前回からの続きデス。(前回はこちら) 男に性欲があるのは、男性ホルモンが有るからだ。 ・・・ということはまあ誰でも知っているが、男性ホルモンの働きは、実は性欲専門ではないらしい。 男が女性に性的興味を失う・・ということは、子供を生み育てる年齢をハルカニ超えたわしのような老男性にとっては、それほど重要ではない。 聞き流せる。 しかし加齢などでこのホルモンの分泌が落ちると、疲れやすい(疲れが取れにくい)とか、やる気や生きる意欲が失われるとか言われる

  • 男性ホルモンと生きる意欲

    前回、数々の慈善活動でフランスで最も敬愛されていた高名な神父が、94歳で無くなるほんの少し前まで、長年女性にセクラハ行為を繰り返していた事実が明るみに出て、世間を驚かせた事件について書いた。(前回「聖人も人間」はこちらから) その流れで、つぎのようなことが頭に浮かんだ。 日本には昔からこんなコトワザがある。「英雄色を好む」 英雄はカラフルな色が好きだ、えてして原色とかサイケデリックな派手な色彩を好む・・・という意味ではもちろんない、よね。英雄といわれ

  • “聖人”も人間

    "聖人" も人間である。 つまり一皮めくれば、"聖人" も "性人" である。 ・・・という実際にあった話。 数ヵ月前にフランスで明るみに出て、世界の人々を驚かせた報道が、数日前、わしの目にも入った。 その人は仏人アベ・ピエール神父(故人)。 彼は生前、住居のない困窮者の救済をひろく訴え、世論を動かした有名人だった。 口だけでなく実際にもきわめて精力的に行動し、困窮者に職を与えて生活の安定化を図ろうとして、廃品を回収し修理・販売する事業を立

  • オワコン的存在

    最近の若い人たちはどんどんテレビから離れているという。 興味・関心が、ゲームやSNS等新しモノに流れているかららしい。 しかし老人にとっては、テレビはやはり無くてはならない存在である。 手間が要らない。テーブルの上にあるリモコンのボタンを押すだけでいい。 SNSの多くはアカウントを作成(会員登録)しなきゃならないが、それだけでも面倒だ。とにかくデジタルと手続きは苦手だ。 ・・・と、それなりの理由はあるが、一番の理由は別にある。老人はほかにすること

  • 人生に起きることは全て必然で必要

    2024年9月1日の当ブログ(http://boke-jima.com/archives/4141)にこんなことを書いた。 寝起きの立ちくらみで転倒し、首の骨を折って救急搬送された病院で、大きな手術を受けて生き返った、と。 が、実は、それには前段階があった。 転倒したのは去る6月7日だったが、それより半月ほど前、朝起きたら首が痛い。 今までにも何度か経験したことのある「寝違え」かと思い、放っておいた。 すると痛みは取れないどころか、少しずつひど

  • 大谷翔平選手はなぜ偉業ができたか

    米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手が、「本塁打-盗塁:50-50」を達成したとき、日本の大新聞は号外を出した。 その後につづく各種報道も派手だ。 彼は今やまちがいなく「日本の輝く星」だネ。 なぜ彼は、そのような誰もなしえなかった "偉業" を成しえたのか。 ・・・ということを書いた記事も数日後に現れた。誰かが書くとは思っていたけど・・・。 臨床スポーツ心理学者・児玉光雄氏は言う。 大谷翔平は「50-50」という結果を狙っていたのでは

  • 食欲を失うと、いっしょに失うモノがある

    退院後すぐにコロナにかかった。 手術・入院で体力が落ちて、一周遅れのランナーに後ろから肩を掴まれた感じ。 流行遅れの伝染病だし、大したことはなかろうとタカをくくっていたら、けっこう痛い目に遇わされた。 まず全身のひどい倦怠感。 朝起きてから夜寝るまで、身体がひどく気ダルい。何をする気も起らない。で、一日中ボーッとしてしていた。 生きているのか死んでいるか判らん状態で生きている・・・というのはかなりシンドイでっせ。 で、かかりつけ医にかかっ

  • 入院中のオシッコ問題

    前回からの続きデス。(前回書いたことにちょっと目を通しておいてもらえると判りやすいヨ、前回はこちら) その入院中の話だが、自分でトイレに行けない時は、看護師を病室へ呼んで助けてもらう以外にない。 具体的には、要するに尿器(尿瓶)をオチンチンにじかに当ててもらう。オシッコを布団に洩らさないように・・・・だ、もちろん。 単純明快な作業だが、そのやり方が看護師によってけっこう違う。 まず布団を剥がさねばならないが、その剥がし方が看護師によって違う。

  • 出したいのに出ない

    夜中の頻尿が激しい。 つまり夜、何度もオシッコに起きる。 しかし、尿意はあるがトイレで便座に座っても、尿はあまり出ない。 何のこっちゃとハラが立つ。 調べてみると、「膀胱過敏症」もしくは「過活動膀胱」という病気の一種だという。 老人には多いらしい。 年をとってイイコトは何もないが、こいつもその例の一つだ。 時にはそのまま眠れなくなる。日昼に倦怠感が強いのも、幾分かはそのせいかもしれない。 で、眠れなくなったときに、このあいだの入院中に味

  • 何が一番ラクか

    首の骨の手術で全身麻酔をしたせいなのか、あるいは退院後にかかったコロナの後遺症なのか判らないが、その後、身体の倦怠感・虚脱感がひどい。 現在も続いている。 とにかく何をする気も起こらない。 何をするのが一番ラクかといえば、安楽椅子に全身を預けて、何もしないでボーッとしていることだ。 つまり、棺桶の中で体を横たえているのと同じ、ネ。 これだから、 "死にたい願望" が起きる。 "死にたいのに死ねない" というのは、若い頃(十七,八歳ころ)

  • あとほんん少しであの世だった!!

    6月に入って間もない朝の6時過ぎだった。 トイレへ行くためにベッドを出て、5,6歩歩いたところで急に意識が遠くなり、真後ろへ転倒した。 寝起きの立ちくらみだった。避けようがなかった。 頭の中に大音響の巨大な雷が落ちた。目の眩むような激痛が走った。運悪くたまたま後ろに堅いモノがあったのだ。 わしは悲鳴を上げた。 認知症のカミさんはオロオロし、大声で泣き叫ぶだけで何もできない。 声を聞きつけた隣家の奥さんが119番してくれて、なんとか病院へ搬

  • ご機嫌で死ぬか、苦しんで死ぬか

    以前このブログにこんな記事を書いたことがある。 昼となく夜となく、そう遠くないどこかから、獣が吼えるような「吼え声」が聞こえてくる・・・という記事。 その声は実は、マンションのわしらの一階下に住んでいる住人(Kさん)が出している声だった。 Kさんはわしより10歳ほど若い男性で、ときたま通路などで出会うと挨拶するていどの間柄だったが、なんでも週一回のゴルフだけが楽しみ、と聞いたことがある。 そのKさんが転倒して、頭の打ち所が悪く、脳出血で

  • この店は実は「焼き鳥屋」です

    わが小さな町にも、商店通りにちょっと小ジャレた構えの店がある。 この店の前を通る通行人は、たいてい、その前でちょっと足を止めるか、歩調を緩める。 そして、ニヤッとする人もいれば、不審そうな顔をする人もいる。 通行人の目をとめる何があるかといえば、その店の入り口のガラス戸に、ちょっと変った張り紙がしてあるからだ。 その張り紙には、大きな黒々とした字でこう書いてある。 "この店は実は「焼き鳥屋」です" つまりこの店は張り紙がなかったら、初め

  • ポチッとしてもらえると、張り合いが出て、老骨にムチ打てます (にほんブログ村) Homeに戻る お知らせ 当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。

    先日、朝起きてテレビのスイッチを入れたら、どの局でも大きく報道していたニュースのひとつは、劇作家・俳優の「唐十郎」の死であった。 彼はわしとほぼ同年代(彼は当方より2歳半ほど年下)で、わしの若い頃(20代後半、30代)には、彼ほど派手に暴れまわった感じの男はいなかった。 妻の李麗仙(当時)とともに、ストリップまがいの金粉ショーをやってキャバレー廻りをし、それで稼いだ金で新宿の花園神社に「紅テント」をおっ建てて、『腰巻お仙の百個の恥丘』などといったキワドげな題名の

  • 老人はテレビのお得意様だけど・・・

    定年になり仕事から解放されて、一日じゅう自由になった老人は、昼日中何をしているか。 ほとんどテレビを見ている。言うならそれが老人の仕事である。 有り余る時間を地域社会に役立つことに使うとか、自由になったらやりたかった勉強とか研究をする老人も、いないことはないだろうが、そういうリッパな老人の数はそう多くない。・・・と周辺を見回して思う。 テレビがなかった昔は、新聞や雑誌の活字を追ったり、季節の良いときには家の前に椅子を出して、何時間も往来を眺めたりしたものだが

  • 名は体を表さない

    むかし小学生のころ、山田ひろしという名の転校生がクラスに入ってきた。 山田ひろし、だなんていかにも凡庸そうな名前で、大したことのなさそうなヤツだと思っていたら、とんでもなかった。勉強はできるし、スポーツは万能だし、人間関係づくりもやたら上手で、たちまちクラス一の人気者になった。 それから80年近く経って、先日、内容は逆だが同じような経験をした。 夕食後テレビを見ていると、急に胸がムカムカしてきて気分が悪くなった。熱もあるようだ。 ま、寝れば良くなる

  • 歩くメモ帳

    何度も書いているが、わがカミさんは認知症を発症している。 大病院の脳神経内科で「アルツハイマー型」と診断され、介護認定で「要介護1(軽い方から3番目)」を公けに貰っている。 公けに貰ったからといって別に有難いわけではないが、有難いのは、彼女の日常の行動がシッチャカメッチャカで片時も目が離せない・・・という状態ではないことだ。 もちろん、こんご時間が経てばドーナッテイクか判らないけれど、判らないことを心配してもしょうがないので、先のことは心配しない。

  • 一袋のナッツが一国を揺るがす大騒動に・・・(下)

    当ブログは一応、毎週金曜日にアップする予定でやっていますが、先週の金曜は、前々日から体調を崩して数日寝込んでしまい、アップ作業ができませんでした。スミマセンデシタ。 当方も80代の半ばを過ぎて、体にも頭にも相当ガタがきております。文字通りガタガタしながら日々を送っていますので、当ブログもいつ突然前ぶれなく大穴に落ち込んで、永遠に姿を消してしまうかしれませんが、ま、続けられるかぎりは続けたいと思っております。そのおつもりでお付き合いのほどを・・・。

  • 一袋のナッツが一国を揺るがす大騒動に・・・(上)

    一袋のナッツ(ピーナッツ・アーモンドなど食用になる木の実)が、一国を揺るがす大騒動の原因になった事件を憶えてイマスカ? 今から10年前に韓国で起こった「ナッツ・リターン事件」デス。 ハナからとんと覚えのない人、わしみたいにそんな事件があったような記憶はかすかにあるが、具体的にどんな事件だったかはしっかり忘れてしまった人もいるだろうから、ネットで調べた事件のあらましをまずざっと紹介しておく。 2014年の師走に入ってまもない頃。 米国のジョン・

  • わが如意棒

    「如意棒」というと誰でもすぐ思い浮べるのは、やはり「孫悟空」が振り回すあの棒であろうが、実はわしも一本持っている。 話はちょっと違うが、春・夏・秋はまだいいとして、寒い冬の間、わしは「袴型足ゴタツ」を愛用している。「袴型足ゴタツ」というのはわしの勝手な命名で、本当の名前が何であったかは忘れてしまった。何しろ買ったのは40年ほども前だから。 ひと言でいえば、袴の先端部に小型の電気コタツを取りつけたようなもので、袴と同じように両足を入れて穿き、上部は

  • カリフラワーと魔法のランプ「生成AI」

    いま世界中で最ももて囃されている・・・というか問題になり話題になっているのは、「生成AI」であろう。 言わずと知れた超高機能な人工知能である。 ふつの言葉で質問すれば、およそどんなことでもすぐさま答えてくれるという。ま、現代の「魔法のランプ」みたいなものか。 卒論や学位論文の執筆に役立てる学生もいれば、小説や漫画の制作、絵画や音楽の創作にも利用できるらしい。・・・というから、いったいどうなっちゃってるの?・・・というか、こんなものが出来ちゃ

  • 見上げた生き方をする91歳

    少しも自慢にならないが、このブログは、長寿でもさっぱりメデタクナイ高齢者や、どこから見ても冴えない年寄りを扱うことが多い。 つまりそれが大方の老人のあるがままの姿だからだ。ドジャースの大谷翔平選手を実況するマスメディアと同じことをやっている結果だ。 しかし世の中には、そういう大方の年寄りの範疇には入らない(傍点)人もいる。 先日、新聞の読者欄にこんな投稿が載っていた。 投稿者は現在91歳の老人である。しかも珍しことに男性(新聞の読者投稿欄の90%以

  • マイナンバーカードを紛失したらどんな目に遭うか?

    このブログでは、たびたびカミさんの「紛失グセ」を嘆いて書いている。 だからちょっと言いにくいんだけど、そのわしが先月ある物を紛失した。それも最も避けるべき、マイナンバーカードをである。 マイナカードは、健康保険証や銀行口座、住民票や印鑑登録証明書など、日本社会で生きていく上に必要な基本的な事柄にデジタルでつながっていて、他人に拾われて悪用されれば、ドえらい被害をこうむる可能性がある。 しばらく使用することがなくて、ふと気づくと見当たらない。 慌てて周辺を

  • ゴミ大ッ嫌い

    カミさんは昔からゴミが嫌いだった。 ゴミが大好き、という人もあまりいないだろうが、カミさんのゴミ嫌いは特別だと思う。 わしは昔から、ヘビが天敵の "ヘビ大嫌い人間" だが、カミさんはまあそれに近い "ゴミ大嫌い人間" ではないかと思う。 ゴミは赤い舌をチロチロ出したりしないし、ましてや噛みついて毒を吐いたりしないから、べつに恐れることはないと思うのだけれど、床(ゆか)の隅などに小さなゴミを見つけると、わしのヘビに対するのに近い反応をする。 そう言えば彼女

  • ケンカの上積み

    先日、買い物に行く途中、すぐ目の前を老夫婦が並んで歩いていた。 70代後半。わしら夫婦より7,8歳くらい年下か。 当方との間には5,6メートルくらい離れていたが、彼らの話声が急に大きくなったので、自然に耳に入ってきた。べつに聞き耳を立てたわけではない。 「お父さんはいつも、わたしの話をいい加減にしか聞いてないのね」「そんなことないよ。ちゃんと聞いてる」「嘘ばっかり、いつも生返事ばかりしてるわ」「そんなことないって」「じゃ、今わたし、何の話

  • 認知症のカミさんが作る”超”料理

    夫婦がひとつ屋根の下にいっしょに住んでおれば、お互い相手の人間性から多かれ少なかれ影響を受けずにはおれない。 少し前のテレビで、一昨年亡くなった作家・政治家の石原慎太郎の逗子の家の生活を撮ったドキュメンタリー番組を見たが、その家はとてつもなく広大で、敷地は一般的な住宅の15軒分の広さ(540坪)があったそうだ。 そんな大きな家に住んでいて、一日ほとんど顔を合わすこともない夫婦だったのに、慎太郎の奥さんは夫の生き方からイヤになるほど影響を受けていた。 一方わが

  • 80歳のばあさんがシクシク泣いた

    先日朝早く、カミさんが寝ている部屋から変な声が聞こえてくるような気がしたので、覗いてみると、カミさんが布団の上に座ってシクシク泣いていた。 隣に抽き出しが置いてあって、中身が周辺に散らばっている。 こういうことは今までにないことだった。 ・・・と書いて、ふと思い出した。そう言えばじつは結婚してまだ間もない頃に、同じようなことがあったのを、である。 夜中にふと目を覚ますと、彼女がとなりの布団の上に身を起こしていて(当時は同じ部屋に寝ていた)、声を忍ぶ

  • 1日24時間で生活する方法

    アーノルド・ペネットというイギリスの作家が『1日24時間で生活する方法』という本を書いて、当時評判になったという。今から100年あまり前のことだ。 泣こうが喚こうが、逆立ちしようがトンボ返りを打とうが、1日24時間は1秒たりとも増えも減りもしない。人間のメタボ腹とは違うからネ。 にもかかわらず、『1日24時間で生活する方法』なんて人を喰ったタイトルの本が出て、しかも大いに売れたというから、いかに「1日が24時間じゃ足りない」と思っていたかを、100年も前から人間

  • 認知症のカミさんがひとりで旧友に会った(続き)

    さいきん記憶力がソートー慎ましくなったカミさんが、しばらく会わなかった旧友と会い、当町の海辺のレストランへ案内することになった。前回にその経緯を書いて、今回はその続きデス。(前回はこちらから) その旧友のKさんには、わしのスマホの番号を知らせておいたので、待ち合わせ時間から少し経って、無事カミさんと出会えた旨の電話が入った。 まずは第一段階をクリアしてホッとした。 カミさんがハナからアサッテの方へ行ってしまう可能性も、なきにしもあらずだったからだ。

  • 認知症のカミさんがひとりで旧友に会った(上)

    長い間会うことのなかったカミさんの友だちから、思いがけなく電話がかかってきた。もう5,6年以上も会っていなかったKさんからである。 きのう会った人でも、名前はもちろん、1日過ぎれば会ったことさえ頭の中から雲散霧消してしまうカミさんの現況では、かつてはたびたびご一緒した仲だったKさんも、もはや誰のことやら濃い霧の中であるらしい。応答にヘドモドしている。 たまた隣にいたまわしが電話を替わって、カミさんの認知状況を説明し、後ほどこちらから掛け直させることにして、

  • 白内障の手術をしたら・・・(後日談)

    老人の日々の暮らしは、ウンザリするほど単調で退屈だ。新年早々パッとしない話だけどネ。 だがそんな老人生活にも、一夜明けたら別世界・・・なんてことも全くないわけではない。 前回、カミさんが白内障の手術をしたら、別世界のように風景が鮮やかにキレイに見える・・・と感動の声をあげたという話を書いたが、それにもう一つ付け加えマス。(前回はこちら) 前回は片目だけの手術だった。 その目には遠目用のレンズを入れたので、鮮明に見えるのはじつは遠くの景色だけだっ

  • 新年は12日(金曜日)から開始

    新年は12日(金曜日)から開始いたします。   お知らせ当ブログは週1回の更新(金曜)を原則にしております。いつなんどきすってんコロリンと転んで、あの世へ引っ越しすることになるかもわかりませんけど、ま、それまではね。 

  • 白内障の手術をしたら・・・

    先日、カミさんがようやく白内障の手術をした。 ようやく・・・というのは、だいぶ前から小さい文字が読めないとか、遠くの風景がぼやけてよく見えないとか言って嘆いていながら、当人が積極的に治そうという行動を取らなかったからである。 しかし認知症が忍び足で進行して、短期記憶はどんどんゼロに近づいているし、日々の生活でやれることは目に見えて減っている。 このまま自然に任せるままにしておくと、文字や遠景のみならず、人生のそのものの先にも明るいものはあまり見えない。

  • 夫婦の相性

    前回、相性について・・・とりわけややこしい "夫婦の相性" について書いたが、充分ではなかったので、補充的にもう少し書いてみようと思う。 夫婦の相性というと、誰でもまず "性格が合う合わない" ということを思い浮かべると思う。 場合によっては、性格が違うから却ってうまくいく、というケースもないわけではないけれど、違うためにイライラしたり、ムカッとする場合のほうが圧倒的に多いと思う。そして無用な夫婦ゲンカを生み出す。 よくあるのが、キレイ好き派か、キタナ

  • 相性って何だ?

    人間の関係には "相性" というものがある。 相性が良くないと折り合いがうまくいかない。 あの人、悪い人間じゃないんだけど、どうもウマが合わないんだよなぁ、一緒にいると何となく居心地悪い・・・もっと言えば、特に理由はないんだけど、どうもイライラしてくる・・・といった感じになる。 人と人との関係に限らない。物との関係にもこの相性はある。身近な例でいえば、かつてわが家の玄関のドアが古くなって、新しいのと取り替えたことがあった。 するとその新しいドア

  • 自転車通学の女子高校生

    前回、わが人生で初めての恋(らしきもの)を書いたが、もう一つあったのを思い出した。高校生のときのことである。 しかしまあこっちは、実際は「・・・らしきもの」とも言えないその前の段階、「恋の匂いのようなもの」かもしれない。 わしの通った高校は、その地方では比較的大きな隣町にあって、生徒は周辺の村や町から自転車で通学した。 わしも自転車で通っていたが、通学路が途中で別の町からくる道と合流する。その道をやはり自転車でやってくる女子高校生たちがいて、その中にな

  • わが初恋(らしきもの)

    前回、『惚れた腫れたは遠くなった』と題して、男と女の艶ごとが遠くなったわが現在の老人状況を書いたら、反射的に、生まれて初めて男女の恋らしき感情を抱いた少年のときの記憶が思い出されてきた。 ・・・で、今回はそのことを書いてみる。 棺桶に片足を突っこんでいるヨボヨボ爺さんが、初恋の話を思い出して書こうというのだから、相当ヨロヘロした昔話になるだろうと思っていたが、記憶の底にフォーカスを当ててみたら、意外にもかなり具体的で鮮明な情景が思い出されてきて、我ながら驚

  • 惚れた腫れたは遠くなった

    こういうタイトルを掲げたからといって、年を取ってわしも色恋ざたや艶ごとがなくなった・・・と嘆いているのではない。アッタリマエだけどサ。 じゃ何の話かというと、色も艶もないジミな話で申し訳ないが、まあヒマな人はちょっとだけ付き合ってみて。鼻クソほじくりながらでいいから。 わしは学生時代に演劇に熱中して、その頃一年の3分の2くらいは昼も夜も一緒にいた親友(・・・といってもホモ友じゃないヨ)がいて、彼がその後プロの演劇人になったこともあって、社会人になってからも

  • 鼻水じゃないけどグズグズする

    自分をかえりみて、「まったく情けないなァ~」と思うことは、自慢じゃないけど風邪のときに出る鼻水ほどどある。 とりわけ「これホント、どうしようもないワ!」とため息が出ることが一つある。「グズグズしていつまでもやらない」ことである。 どこからみてもやった方がいい、いや何をおいてもやるべきだ、と思いながら、そのうち、そのうち・・・と先延ばししてして、結局いつまでもやらない。 そもそも、たいしてヘビーなコトではない。 庭先に前世紀から転がっている1トンの大石

  • 昆虫のように擬態する人間もいる(下)

    前回、超・関白の亭主に、一生奴隷のように従順に従っていた妻が、実は外からは見えない所で密かに反逆をしていた(・・・と思われる)例を義母に見た・・・という話を書いた。(前回はこちら) その同じ義母が、実はこんなこともしていた・・・という別の一面のことを今回は書いてみる。 前回でも触れた経緯で義母の遺品を整理していると、こういうものが出てきた。 それは大きな段ボール箱いっぱいに、小さく畳んだビニール袋が何百何千・・・ひょっとすると何万という数で詰めこまれて出てきたの

  • 昆虫のように擬態する人間もいる(上)

    へえー、ホントに、人は見かけに寄らないなァ~。 ・・・とこの頃、ややびっくりしたり、感嘆したり・・・。 特別の人のことではない。3年半ほど前に亡くなったカミさんの母親のことである。 この義母のことは、このブログにも何度も登場してもらっているが、死後、年月を経れば経るほど、生前には思いもしなかった面が見えてきたのである。 彼女は特に変わった生まれではない。大正時代の中期に、ごく普通の中流家庭の長女として生まれ、普通に育ち、彼女の生きた時代では大半がそ

  • 名医も人間(下)

    "優れた医師(& 歯科医)と出会うことは、一生の一大事業である" と言われるくらい、真の名医に巡り合うことは難しいが、わしは奇跡的に名歯科医に出会ったことがある。・・・といういきさつについて前回に書いた。(前回はこちら) ところが、前回に述べたように、歯科医としては非の打ち所がない完璧な人間でありながら、彼は思いがけない裏面を隠し持っていた・・・という事実がその後見えてきたのである。今回はそのことについて書く。 わしはかつて、体だけでなく歯も大

  • 名医も人間(上)

    もうだいぶ前に亡くなったが、遠藤周作という作家がいた。 『海と毒薬』『沈黙』『深い河』など、神やキリスト教をテーマにした深淵な作品を書き、文化勲章も授与されたが、"狐狸庵先生" という別名も持っていて、ゲラゲラ笑えるエッセイも書きまくった大人気作家だった。 だから元気いっぱいのイメージがあるのだけれど、実態はしょっちゅう入退院をくり返していた病弱な人だったという。 実はこの作家、わしらがかつて東京近郊に住んでいた若いころ、わが住まいから歩いて1分ほどの近

  • 笑えるおバカ動物

    最近テレビのバラエティ番組で、「笑えるおバカ動物特集」などというタイトルで、ドジなペット動物の姿を集めたを映像をよく流す。 近ごろは、小学生から60~70の爺さん婆さんまでスマホを持っていて、動画を簡単に撮れる時代になったからであろう。 おかげで昔は見られなかったような珍しい映像が楽しめる。前記のテレビ番組も、ドジ・ヘマは人間だけではないと分かって、何となくホッとするというか、気持ちよく笑える。 比較的多いのは、犬や猫が細い隙間・・・門扉や柵の仕切りの

  • 幼稚園のふたりの運転手

    わが家のベランダから見える光景を2回続けて扱ったら、金魚のウンコじゃないけど、続いてもう一つ、ベランダから見える光景がポツンと頭に浮かんだ。 余談だがわしは普段からカミさんに「ひつこい」と言われる。「だいたいあなたの話はくどいの。同じことをくり返さないで、もっと簡単に言って」 と文句を言われる。・・・ことがちょくちょくある。 自分でも分かってるんだけど、ま、性格なんだねぇ、直そうとしてもなかなか直らない。書く文章も同じだけど。 で、ベランダから

  • 幼稚園の中の戦争

    何度か書いていると思うが、わが家のまん前は、私道一本を挟んで幼稚園である。かなり大きな幼稚園だ。 うちは2階にあるので、その幼稚園は、ベランダから俯瞰するかたちで丸見えになる。屋舎や運動場はもちろん、教室内での授業(遊び?)情景もそのまま見える。 サスペンス映画の巨匠と言われたアルフレッド・ヒッチコックに、『裏窓』という傑作映画がある。大昔に作られた作品デスけね(1954年制作)。 主人公のカメラマンは足を骨折して、車椅子生活を余儀なくされる。自

  • 「親ガチャ」は植物も同じ?

    前回、父親の小さな心遣いが、子供の人生を大きく変えた話を書いたら、なんとなく連想するあることが頭の隅に浮かんだ。 何度も書いているけど、わが家は老夫婦ふたりが住むに相応(ふさわ)しい小さなマンションで、南側にベランダが付いている。 このベランダが、居住面積に比してかなり広い。 おかげで毎朝の体操も気持ち良くできるのだが、何より嬉しいのは、植木鉢やプランターを多く置くことができて、日常生活に爽やかな緑を提供してくれることだ。その緑の世話をすることが、

  • 「親ガチャ」も親しだい

    少し前、「親ガチャ」という言葉をインターネットやテレビなどでよく耳にした。2021年の大辞泉が選ぶ新語大賞では、大賞にもなっている。 周知のようにこの言葉は、「どんな親に生まれたかによって、当人の容姿や能力のみならず、その後の人生の良し悪しまで決まってしまう」ということを、ゲームの「ガチャ」になぞらえて言う言葉らしい。 つまり人生なんて "賭け" みたいなもんだ、というわけだ。だって親は自分の意志や努力では選べないからねぇ。要するに運しだい。「ガチャ」といっしょ

  • ツイてない日(PART 2)

    2021年12月17日付けの当ブログに、『ツイてない日』と題する記事を書いている。(参照はこちら) あの時のように、強烈に腹にくる(傍点)ような出来事があったわけではないが、先日、同じような「ツイてない日」があった。 よくぞここまで裏目裏目の出来事が続くものだ、わしは何ぞ神サンの気を損ねるようなことやったか?・・・と本気で疑いたくなるような一日であった。 まずその数日前に、カミさんがデイサービスからインフルエンザをもらってきた。それがたちまち当方にもリ

  • 朝起きると・・・

    ある朝、自室のベッドで目覚めると、自分が巨大な毒虫になっていることに気づいた。 ゴメン、驚かして・・・。 これは昔の文学がぶれの青臭い若者が、"世界的名作" の冒頭をまねてよく使った手だった。 よぼよぼの老臭漂う爺さんが使ったんじゃ、鼻がひん曲がるネ。 とはいえ、これほど強烈じゃないが、朝起きたとき自分が別人になったのではないかと思うことがある。じっさい甲殻類の虫になったかと思うぐらい、手足の関節が強ばって固くなる朝がある。 そういう時は

  • カラス撃退の妙手?

    恨みがあるわけじゃない。しかしどうしても好きになれない。 最近は "ルッキズム" という言葉をよく耳にする。 外見の美醜だけで評価や対応の仕方を変えることで、はっきり言って容姿による差別である。 はばかりながらわしだって、そういうことをする人間にはなりたくない。 しかしこの鳥だけはどうしても好きになれない。 まず真っ黒である。羽の端々から嘴の先まで黒一色。印象が陰気だ。(まさにルッキズムだな) 声が汚い。鳥の声はたいてい耳に快いが

  • 妻に優しくなるとき

    どうでもよい私事で恐縮だが、わしら夫婦は結婚して今年の10月で満56年になる。 改めて顧みると、よくも半世紀以上も続いたものだと、奇跡的に思う。「奇跡的」という言葉は安易に使われる言葉なので、本当は使いたくないのだけれど、今のわしの気持ちを表わす言い回しがほかに見つからない。 有りていに言えばじつは結婚当初から、周囲からあいつらはすぐに離婚するだろう、と思われていた。「もって2,3ヵ月だね」とあからさまに言うヤツもいた。ひどいもんだね、ひとのコトだと思っ

  • 86歳老人の恍惚の瞬間

    生きていることはシンドイが、シンドイばかりじゃない。 わしのように、人生の最終ステージに入って、色のない退屈な時間がだらだらと続く老いの日々を送っていても、時に、小さいけれど心動かされる事件(普通は事件とは呼ばない極小のできごと)に遭遇することもある、という話を前回に書いたら、その連想から、ぜんぜん別方向ではあるが、老いの時間にもこんな "恍惚の瞬間" もあるゾ・・・という(少々バカバカしい)話が頭に浮かんだので、今回はそれを書いてみる。3ヵ月ほど前にじっさいに体験

  • 人間に絡む見えない糸

    今はまだ夏の盛りだけど、季節が移って秋が来ると、日に日に光が弱くなって、昼の時間も短くなっていく。 わしの年齢ぐらいまで生きた人間は、言うなら、そうした秋の日の残照のなかに佇んで、暮れてゆく風景をぼうっと眺めているようなものである。 そのような生活は、さぞ色褪せて変化のない時間の連続だろうと思われるかもしれないが、そして実際99パーセントはその通りだが、静かな湖面に気まぐれに吹く風に小波が立つように、ときたま小さく驚くようなことがないわけではない。 そ

  • デイサービスって、何をサービスするとこ?(下)

    最近、「え、ほんと? こりゃ、うかうかしておれんな」と思うことが多い。 そのひとつが、現代日本社会の大問題である少子高齢化問題だが、その大問題の子分格として高齢者の認知症がある。 令和2年の厚労省の報告によると、「要介護認定者数は、65歳から74歳で全体の1割強だが、75歳以上になると9割弱と急増する、という。 言いたくないが、わしが75歳を超えたのはもう10年以上も前である。センセンキョーキョーとならざるをえんではないか。 その認知症の原因のひとつは、

  • デイサービスって、何をサービスするとこ?(上)

    デイサービスって、何をサービスするところか知ってる? 決まってるじゃないの。「デイ」を「サービス」するところだ・・・なんて言わないヨ。それじゃ「アホ」って「ア」を「ホ」することだ、っていうのとおんなじだ。アホくさ。 何度も書いているけど、カミさんは週2回デイサービスに通っている。 彼女は「要介護1(軽い方から3番目)」の公式認定を受けていて、介護制度から出る給付金でデイサービスの費用がちょうど賄える。正直いうと、デイへ通う理由にはこれが大きい。ケチ臭い

  • 吼え声 その後

    前回、封建的・家父長的男性の典型で、レキハク(歴史博物館)に飾っておいた方がいいんじゃないのって男を夫に持った女性の話を書いたら、けなげに一所懸命に生きている女性がもうひとり、すぐ近くにいることを思い出した。 今回はその女性のことを書いてみようと思うが、そこへ行く前に、面倒で申し訳ないけれど、以前当ブログに書いたある記事にざっと目を通してもらえると有難い。今回する話の土台になる記事なので・・・。(その記事『吼え声 唸り声』はこちらから) でも、いちおう念の

  • 人生はトントン?

    認知症の家族が自由にざっくばらんに話し合う会で聞いた話を、5月26日の当ブログ『久しぶりに街でナンパされた』に書いたら、思いがけなく反響があった。今回紹介するのも、同じ集まりで聞いた話である。 その話をしたのは86歳になる女性である。 彼女(仮にAさんと呼ぶことにする)は見るからにお婆さんだ。 体は縮んで小さくなり、顔面はシワが大きな顔をしており、頭髪は白がほぼ支配している。背も少々猫背。 この集まりにも、よくひとりでやって来られるなァ・・・と思う

  • 暴れる窓

    前回、風呂の話をしたので、ついでにもうひと風呂。 わしらどうよう古くなって使いづらくなった住家を、思い切ってリフォームしたら、ドジな失敗を二つやってしまった。その一つがバスタブの選択を間違えて "どざえもん風呂" にしてしまった・・・というサエない話を前回にしたのだが、実はもう一つやりそこなったことがあった。 壊れて用をなさなくなっていた風呂場の窓を、リフォームの際に修理しそこなったのである。 風呂はユニットバスにリフォームしたので、壁面についていた壊

  • どざえもん風呂

    突然ヘンなことを訊くようだが、"どざえもん"って、漢字でどう書くか知ってる? "土左衛門"。 江戸時代に「成瀬川なるせがわ土左衛門」という四股名の角力取りがいて、彼の体はみごとな "色白肥満体" だったらしい。で、水に溺れて死んだ人の体を、この力士に見立てて "どざえもん" というようになった。・・・とちゃんとした辞書に出ている。 とっぱなから縁起でもない話を書いているが、実はわしの頭の隅のほうで、ときたまこの縁起でもない字がチラチラすることがあるのだ。

  • 色鮮やかな袈裟をまとった僧侶

    この人はどういう人かよく分からんな、と思うことがときどきある。 わしにとってそういう人物のひとりに、ほとんど毎日のようにテレビで顔を見る林修という人がいる。「いつやるの? 今でしょ!」 と叫んでとつぜん世の中に出てきたテレビタレント。 本業は予備校の講師だそうだから、イルカが海から陸に上がってきてモダンバレーを踊って稼ぎまくっている・・・ような男といった風にわしには思える。 この林修がやっている番組の一つに「初耳学」というのがある。 一種の

  • いろはにほへとちりぬるぜ(下)

    日本には江戸時代から(もっと前からかもしれないけど)、家の前の道に水をまく習慣があった。 "打ち水" といって、特に夏の夕方の住宅地など、昼間太陽に照らされて熱せられた通りの道が冷やされて、辺りが目に見えて涼しくなる。 そのうえ土埃りも立たなくなるので、気配が爽やかになる。 夏の長い夕暮れどきを快適にすごすために、昔の庶民が生み出した知恵としてはなかなかのモンだと思う。涼しくなった道端に床几台を出して、団扇を使いながら碁や将棋を楽しんだりしたものだった。

  • いろはにほへとちりぬるぜ(上)

    のっけから訳の分からんことを言うようだが、わしは "人間嫌いの人間好き" である。 ゆえに生身の人間と、生の場で接するのは出来るだけ避けて生きてきたが、人間そのものには尽きせぬ興味があって、人間ほど面白いものはないと常々思って眺めている人間である。 この世にはいろんな人間が生きていて、それらの人間の吐く息や放(ひ)る屁で、芳しくない臭いがあちこちに漂っているが、聖人君子ばかりがウヨウヨいて澄んだ清らかな水の満ちている世界だったら、息が詰まって溺れ死ぬだろう。

  • 久しぶりに街でナンパされた

    人間っていくつになっても、あるいは認知症で頭が少々おかしくなっても、人には良く思われたいんだナア・・・って思わせられる話を聞いた。 最近よく「地域包括支援センター」という言葉を耳にしない? ナニをするところか知ってる? 知らない人もけっこう多いけど、「地域包括支援センター」というのは、地域内の高齢者の権利擁護や介護予防、あるいは総合相談などの支援体制づくりに必要な援助を行う公的機関だ。 ・・・なんて知ったかぶりで言っているけど、実はわしも去年、自分

  • メカ音痴 スマホ山へ登る(下)

    機械オンチのカミさんとスマホの、アホみたいな格闘記を綴っているが、その最終回。いい加減で切り上げたい。(前回まではこちら→上、中) こんなに苦労してカミさんにスマホを覚えてもらおうとしているのは、先にも述べたが彼女の認知障害が進行して、外出中に自分の居場所が分からなくなった時に備えるためである。 そこで最初に始めたのは、何はともあれ電話のアプリが使えるようにすることだった。つまり「スマホで電話を掛けたり受けたり」ができるようにすること。 で、まず

  • メカ音痴 スマホ山へ登る(中)

    機械オンチの親玉のようなカミさんが、彼女にとっては急峻なスマホ山に登ることになった経緯を前回に書いたが、今回はその登山の具体デス。(前回はこちらから) スマホを使うに際して、まず端末の電源を入れなくてはならないことは、さすがに彼女にも分かった。ま、蛇口をひねらなければ水は出なことくらい、保育園児でも分かるワね。(しかしその電源キーを別のキーと間違えないで押せるようになるまで、けっこう時間がかかった) パソコンでは、操作をするのにマウスをクリックして行

  • メカ音痴 スマホ山へ登る(上)

    人間には誰しも好き嫌いがあり、得意不得意がある。 ちなみにわしが好きなのは陰徳を積むことであり、得意なのは稼いだ大金を隠匿することである。 ・・・というのはもちろん冗談である。実際に好きなのは平々凡々にコーヒーと甘いモノで、得意なのはド忘れと放屁。 ついでに言うと・・・いや実はこっちが本筋なのだが、カミさんが好きなのは花とバロック音楽で、嫌いで不得手なのは機械類(メカニズム)である。 じっさい機械オンチという言葉に、彼女ほどふさわしい人間をわしは知

  • ふとんの耐えられない重さ

    若い人には絶対に分からない・・・わしの年齢(まもなく86歳になる)くらいにならないと分からない生活実感がある。 ベッドの上で、体に感じるふとんの重さである。女体の重さではないヨ。 わしがいま使用しているふとんは、5,6年前に新聞の全面広告でハデに売り出された、「羽根ぶとんより軽くて保温力が高い」という触れ込みの、しかしそれほど高価ではない化学繊維のふとんである。 最初はあまり信用していなかった。が、実際に使ってみると確かに思った以上に軽くて、温か

  • WBCとコトダマ

    去る3月半ば、プロ野球の世界一を決めるWBC(World Baseball Classic)シリーズが行なわれ、日本中が盛り上がった。 その盛り上がりようが尋常ではなかった。 さながら大盛りカレーの皿の上に大盛りカツ丼を載せて、その上にビッグマックをトッピングしたようだった。 シリーズ中はいうに及ばず、終ってからも1週間はどのテレビへ回してもWBCがらみの番組をやっていた。多くの民放局は、その後数週間ほどもワイドショーで毎日WBCもしくは大谷翔平

  • マスクは顔のパンツである

    本記事のタイトルに掲げた少々エロチックな言葉は、上等な品性に欠けるわしが思いついたものではない。 過日、某大新聞の紙上で、とある女史が言っているのを見たのである。ただ、それが誰だったか思い出せない。かなり名の通っている人だったように思うが・・・。 自慢じゃないが、近ごろますます、固有名詞が突然どっかに遁走する頻度が多くなった。 目の前に年齢を突きつけられてるようで気分はよくないが、年の進行は止めるわけにいかないから致し方ない。昨日も野菜の「ブロッコリー」が急

  • 捨てる神あれば・・・・

    前回、脳梗塞の後遺症ですべりが悪くなったロレツを改善するために、「童謡を唄う会」に出かけたのだが、一回で挫折した、・・・というサエない話を書いたが、今回はそれにちょっとつながる話。 何度も書いているが、わしら夫婦は運動を兼ねて、原則毎日スーパーへ買い物に出かける。老人の足で片道30分ほどの道のり。 時刻は夕方が多いので、帰りはだいたい薄暗くなる。とくに秋や冬期には完全に日が暮れて、道で人と出会うこともほとんどなくなる。田舎町のことで外灯も間遠い。子どもだっ

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