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奴隷の旅路 https://blog.goo.ne.jp/nanaya29

ひとりの女は奴隷に間違われ売られた。その為運命が変わってしまい、それは良かったのか、自分だけしか分か

奴隷の旅路
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2017/04/01

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  • 奴隷の旅路 1話

    卑しい身分から脱皮昔、遠いが然程、昔でもないある国の話。エラム王国の一角にある小さな領土の田舎から始まる。この時代贅沢に食べて行けるのは、商人と貴族だけで一般庶民は、地べたを這う様な生活だった頃の話、ひとりの女の人生に起きた事だ。この国はまだ、王族により支配され、地方の領土を一族の貴族で公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の貴族が取り仕切っていた。数十年、いや……数百年という間、国王の一族が支配していた時代の話だ。この地は王族の親戚筋の1番末端の格付けではあるが、この男爵の領土で、現代では考えれない奴隷売買が普通にあったのだ。不運にもそんな日に、ひとりの男が幼い妻と歩いていた。自分達の田舎から出た事のない、子供に近い女と、男。混み合った市場の中へ仕事を捜しに来たのだ。男は自分の妻には深い愛情があり、面倒をよく見ていた筈...奴隷の旅路1話

  • 奴隷の旅路 2話

    第一側室何が気に入ったか、男盛りの男爵は若い16歳のキルスの許に一週間、10日と、毎日通う男爵だった。男爵の妻は侍女に、その様子を聞くと自分に叶わなかった事が、もしかして、この若いキルスが実現するのではと、期待をする。当然キルスは妻のクレイのお気に入りとなり、1ヶ月もするともっと大きな部屋が与えられる事となった。そうしている内にキルスの体の変調をお風呂番の下女が気が付く。キルスはまだ若い16歳、周囲が先に騒ぎ出し、当然、男爵の妻クレイに報告される。だが、手放しで喜べないのはキルスが1番分かっていた。それは…もしかして奴隷になる前の出来事かも知れないからだ。だが、勝手に動き出すキルスの周囲。男爵の耳にまで届いた。女の子であれ、男の子であれ、兎に角めでたい懐妊。そうなると周囲がそのように言うなら男爵の子だろう…と信...奴隷の旅路2話

  • 奴隷の旅路 3話

    ゴアの過去男爵の領土は先祖から受け継いだ広大な領土。それらの民たちは土地の持ち主に年貢を払い、借りているのだ。つまり今でいう年間の税金を支払い、それで男爵の生活が成り立っているのだ。その中から領土が国に税金を支払い国王が成り立っていた。如何に多くの税金を支払う者の企業がいるかで、その領土の繁栄に繋がる。支払えない者には当然、罰則があり、民である以上、当然の義務だ。それは厳しい現状であった者もいれば、お金も無いがうまく切り抜ける姑息な者もいる。男爵の領土は山間部の土地が多く、海がなかった。米や、麦、綿花と農業の方では困る程ではないが、それなりに収穫があった。しかし、そんな条件の年ばかりではなく、干ばつの年もある。うまくやりくりのできる百姓は乗り越えられるが、子沢山の貧困の家族も多い。そんな家族はやはり、人身売買で...奴隷の旅路3話

  • 奴隷の旅路 4話

    男爵の視察ゴアの雇い主、ゲオダ元締めの家にも歓迎会の催しの準備の協力要請の声が掛かった。その催しは隣村の豪商のお屋敷で開かれる段取りに、それに向け周囲の村の村長や、庄屋さん達の協力が必要とされる。それで屋敷の手直し改修工事は、ゴアの雇い主のゲオダ元締めに回ってきた。丁度同じ村の商人の屋敷の仕事が終り、そのまま仕事に入る手筈になった。仮の宿とは言え男爵の一行は大勢、近くの民家にも宿を借りるようになった。そんなこんなで早急に準備が進み、宿泊先の視察も滞りなく済み、男爵の視察の日程まで、あと数日となった。「ああ~ァ、厄介な仕事も無事終わったし、しばらく男爵の一行が通り過ぎる迄は仕事も出来ないなァ……オレは、この時期に見ておきたい所があるんだ。山に入って来るとするか、丁度いいゴア、お前も付いて来い!」と、元締めのゲオダ...奴隷の旅路4話

  • 奴隷の旅路 5話

    田舎の出来事「母上……兄上も誘えばよかったね。少しは息抜きも出来ただろうに……」小高い丘の所まで、馬で走ってきた一行は休憩をし、弟は最近忙しくなってきた兄を気遣い言うのだった。少数のお伴でキルスは屋敷を抜けだし、息子のコールズの言うように、息抜きに来ていた、側室のキルスだった。傍に付いていた側近のイーガンは、次男のコールズに口添えをする。「コールズ様……アスリエル様は今度の元服式に向け準備が忙しく、コールズ様のお相手をする暇がございません。もう少しの辛抱でございます。コールズ様もそのうちに15歳に成られ、母上様とこの様に出歩く事もそう、幾らも無い事と思います。ゆえに今の内だけですよ、ご一緒できるのも」イーガンの差し出す竹筒の水を飲み干し、カラになった容器を馬の鞍に取り付け、分かってるよ……と、言いながら鞍に手を...奴隷の旅路5話

  • 奴隷の旅路 6話

    遠征の要請更に時は流れ……。この城下のキルスの時代にも平穏は長くは続かなかった。お隣の領土の子爵から戦の兵備の要請が来た。この国は、王から貰った称号が古くから与えられ、五等爵がそれぞれで領土を守っていた。その祖先は、元々王族の一族ではあったと言う。その子爵から、地続きの伯爵から領土の権利争いで戦にまで引き起こしていたのだ。伯爵は譲らぬ領土に、とうとう怒りが炸裂した子爵側は、力ずくでも取り返したい。それは最近親から受け継いだ土地が、伯爵の所有として扱われ、年貢が自分の領土に入っていなかった事が発覚した。それは20年に渡って切り替えられていたのだ。そんな経緯など、亡くなった父からも聞く事もなく引き継ぐ土地、財産などの資産贈与の内訳で明白になった事実、家臣の長老に聞けば。「とんでもない、お父上様や、その昔先祖の時代か...奴隷の旅路6話

  • 奴隷の旅路 7話

    アスリエルの遠征宮中にキルスと同時期に入ったクアン側室は、キルスの全てを知り得る人物。が、キルスに対し一抹の不信感と、妬みを持っていた事は間違いなかった。自分には後ろ盾がクレイ妃と勘違いをする余り、出過ぎた真似をするクアン側室とその侍女達。ある日の事、キルスの西の館に側近の侍女を連れ、現れたクアン側室。我がもの顔でキルスの部屋を歩き回る態度に、キルスの侍女は面白くない気分だ。それらを見てもキルスは顔には出さない落ち着いた態度にクアンは薄ら笑い。「ご機嫌よう……この度、大事な次期男爵様は、お隣の子爵様の領土へ遠征に行かれるとか、何かとご心痛の事と存じます故に、お見舞いに伺いました……」キルスを気遣ってのようにも聞こえるが、実は何か口実を付けキルスの屋敷に来たがる、年が上の側室だ。キルスの特別扱いが気にくわないのだ...奴隷の旅路7話

  • 奴隷の旅路 8話

    キルスの屋敷凱旋から帰ったアスリエルに平穏な日々が戻った頃、老体のルーバス男爵の体調が思わしくなく、床に伏せる日々となった。68歳のルーバス男爵はこの時代にしては長生きのようだ。加え、妻のクレイも同じように年を重ねていた。3人の側室の中で1番若いキルスは42歳に対し、クレイ妃は推定60歳の年齢を超える。この頃から宮廷の女子の権力が少しずつ変わっていた。奥の取り締まりは、やはり、一番権力がある男爵の妃。その次にキルス第一側室だ。この頃はクレイ妃は奥向きの取り締まりを、キルスに任せて来た。その事情を知ってる業者は、何かにつけ、キルスに取り入ろうする者が増えて来たのだ。しかし、面倒な事が嫌いなキルス、教官だったイーガン側近が執事の役目を果たし、それなりに奥の取り締まりを処理をしなければならない。それは殆ど、イーガンの...奴隷の旅路8話

  • 奴隷の旅路 9話

    キルスの剣舞数週間前のから考えていた出来事は大変なもの、命がけの訓練だった。「ダメだ!そんな事では私の首が完全に飛ぶぞ……お前の、その剣で私を殺す気なのか?」自分の侍女達の中で、1番の剣の達人、クマシを叱るキルス。イーガンの従姉妹のひとりだ。キルス側室と変わらぬ年齢40には、なるだろうか。キルスの剣の相手をいつもしていて、息が合ってるつもりだが、やはり剣舞となると又、異なり相手の体と自分の体、背中、腕などが触れ、更に、真剣の剣を交差させるなど、女のキルス達には大変な技。毎日生キズ痕が絶えない、2週間だったのだ。その余興を盛り上げる、小太鼓。膝の間に挟み、軽やかに叩き、音を入れる。これは、イーガンが他国に出向いたおり、聞いたどちらかと言うと早いテンポは、今の時代のラテン系に近い。この時代にラテン系と言う言葉があっ...奴隷の旅路9話

  • 奴隷の旅路 10話

    親衛隊長はゴアの息子アスリエルは、お気に入りの護衛達の若者を連れ、母の屋敷に大勢で来ていた日の会話。その若者は田舎の山村で育ち、気の合う者同士が集まり、山や河原で武芸に励み、更に上手く兵士に取り立てて貰い、ひと儲けが出来ると考えた。キルスは、何気に傍にいる兵士に聞いた。向こう側でアスリエルと話している、リーダー格の若者の素性を聞く。「ああ…アイツの親父さんは大工です。アイツは姉弟が5、6人いて、2つ違いの姉さんが、この城下町に働きに来ていますから、余計に田舎の村を出たかったようです。都会にあこがれていたとか、言ってました」その姉はもう、25になってくるのに、嫁にも行かず、親戚の店を手伝っているのだと言う。まあ…器量が今イチで、若い割に容姿が不細工だと、友達の姉ちゃんを笑い飛ばしているのはザックと言う護衛兵。だが...奴隷の旅路10話

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