詩20篇6節「あなたの救いを喜び歌おう。我らの神の名により旗を揚げよう。主があなたの望みをすべてかなえてくださるように」聖書協会共同訳1節「指揮者によって、賛歌。ダビデの詩」小見出し「ダビデの詩」とあるが、民が王と共に戦いに出陣する時の歌である。本詩はその祈りであり、21篇は感謝。背景としてサムエル記下10章1~19節が考えられる。この時祭司が王に呼び掛け、執り成す祈りである。2節「苦難の日にあなたに答え、ヤコブの神の名があなたを守ってくださるように」。「あなた」は以下王を指している。イスラエルを救出したヤコブの神(出エジプト記19章3節see)の御名が崇められ、戦場で起こり来る苦難に助けられるようにと願う。3節「聖所からあなたに助けを送り、シオンからあなたを支えてくださるように」民の真ん中にある神殿から勝利の...あなたの救いを喜び歌おう
詩19篇3節「その声は全地にその言葉は世界の果てにまで及ぶ」」聖書協会共同訳1~2節(小見出し)指揮者によって、賛歌。ダビデの詩。「天は神の栄光を語り、大空は御手の業を告げる」。本詩は2~7節と8~15節との二つの詩が結び合わされている。前者は神(エル)の御手で万物の創造を支配している事を讃美する。それは天の栄光を物語る(原文メサペリーム)働きとして示している。後者は神(ヤーヴェ)が大空を両手(原文マギッド)の業として創造された事を言い表している。3~4節「昼は昼に言葉を伝え夜は夜に知識を送る。語ることもなく、言葉もなく、その声は聞こえない」これは8篇2、4にも詠われている。5節「その声は全地に、その言葉は世界の果てにまで及んだ。そこへ神は太陽のために幕屋を張った」。大空に張られた弦の響きは世界に伝えられるとい...天は神の栄光を語り、大空は御手の業を告げる
詩18篇3節「主はわが岩、わが城、私を救う方、わが神、わが大岩、私はそこに逃れる。わが盾、わが救いの角、わが砦」聖書協会共同訳1節「小見出し:指揮者によって、主の僕ダビデの詩。主がダビデをすべての敵の手、またサウルの手から助け出した日、彼はこの歌の言葉を主に語った。同じ詩がサムエル記下22章に出てくる。サウル王から逃れて読んだ詩は52,54,57篇にもある。全体を五つに区分できよう。①苦難の中から神に呼ばわる(2~7節)②神の顕現(8~16節)③救いは正しい者に与えられる(17~31節)④神こそわたしの力、敵を滅ぼす(32~46節)⑤感謝と讃美(47~51節)2節「主よ、わが力よ、私はあなたを慕う。」以下九つの表現で神を告白する。主はわしの岩、砦、逃れ場、わたしの神、大岩、避けどころ、わたしの盾、救いの角、砦の...主はわが岩、わが城、私を救う方
詩17篇3節「私の歩みはあなたの道を守り、足取りの揺らぐことはありません」聖書協会共同訳1節「主よ、私の正しさをお聞き下さい。叫びに耳を傾けてください。偽りのない唇から出る私の祈りに。」無実の訴えである。ダビデの生涯では、マオンの荒れ野に逃れた時(サムエル記上23章24~29節が想定される。「正しさ」原語は義(ツエデク)である。2節「御前から私のために判決が出され、あなたの目が公平に注がれますように」神の義(ツエデク)をもって訴えを聞き、公平(ミシュパト)をもってご覧下さいと強く迫る。3節「あなたは私の心に試練を与え、夜訪れて私を試みましたが、何も見出すことはありませんでした。たくらみなど口にすることはありません。」あなたが私の内側を火で精錬して不純物があるかどうかを試しても、何一つ無いでしょうという。4節「人...あなたの道を守り、足取りの揺らぐことはない
詩16篇9節「それゆえ私の心は喜び、心の底から喜び躍り、この身もまた安らかに住まう」聖書協会共同訳1節小見出しミクタム、ダビデの詩「神よ、私を守ってください私はあなたのもとに逃れました。」ミクタムの意味は明らかでないがカタムが「金の飾り」から最高に美しいと解説される。直訳「神よ守り給え、あなたの中に逃げ込む私を」11篇1節と似ている。「お前は言う、わが主あなたの上にわたしの幸いはないと」(2節)あなたは眞の保護者、助言者であると告白している。1節の神は「エる」は力強い神を示し、2節は「アドナイ」である。3節「この地の聖なる者らに私の喜ぶ力ある者すべてに言う。」この地にある聖なる者とは誰か。私の喜び力ある者とは誰を指すのか。大きく二つの解釈に分れる。一般的にはイスラエルの共同体であり、神によって聖別された人々と理...私の心は喜び、心の底から喜び躍り
詩15篇5節「利息を取って金を貸さず賄賂を取って罪なき人を苦しめないこれを行う人はとこしえに揺らぐことはない」聖書協会共同訳1節「主よ、だれがあなたの幕屋にとどまり、聖なる山に宿る事が出来るでしょうか」本詩の構成は1節の問い掛けに対して「それは~」という答えが2節から5節aになり、5節bが、その結語になっている。巡礼者がエルサレム神殿に入城する時に門前で祭司とする問答と解釈され「入城典礼」と呼ばれる。2節「それは、全き道を歩み、義を行い、心の中で真実を語る者」。ここで三つの立場が語られる。先ず自分自身の事柄である。①「完全な道を歩く人(足)②「義(ツエデク)を行う者(手)、③「心の中に真実を語る者。3節「舌で人を傷つけない、友に災いをもたらさない、隣人をそしることもない。」ここで三つの対人関係が語られる。①舌で...とこしえに揺らぐことはない
詩14篇6節「だが、彼らは恐れおののく事になる。神が正しい人の輪の中におられるから」聖書協会共同訳1節「(前書き指揮者によって、ダビデの詩)愚かな者は心の中で言う『神などいない』と。彼らは堕落し、忌むべきことをした。善を行う者はいない。」この詩は53篇と殆ど同じであるが、両者の神名が異なることから、時代的背景の相違が推定される。14篇では神を貧しい人の避け所としているところ(4~6節)が53篇とは異なっている。「忌むべきこと」とは動詞と名詞の二語よりなっている。1節「愚か者」(原語ナーバール)を「神などない」(エンエロヒーム)としている。無神論者ではなく「神を無視する人」(10篇4節)を指し、神の創造的な知恵の欠洛した考えを持つ者で、その心は腐敗した状態で、憎むべき行い=偶像礼拝に陥っている。神の善を行う者はい...神が正しき人の輪の中におられるから
詩13篇6節「私はあなたの慈しみに頼り、私の心はあなたの救いに喜び踊ります。『主に歌おう主が私に報いてくださった』と」聖書協会共同訳1、2節「(前書き指揮者によって、賛歌、ダビデの詩)嘆きの歌であるが、『いつまで』(アッドアーナ)が以下のように2節から4節までに四回も繰り返されている。2節「いつまで主よ、あなたは私を永久に忘れるのですか」。「いつまであなたは私から御顔を隠しておられるのですか」3節「いつまで、私は、心に悲しみを日々抱き(直訳エツオト計画する)続けるのですか。悲しみが魂の計画になっていると告白している。いつまで敵は私に対して高ぶるのですか」。(直訳敵はわが上に高くなっている。これはダビデ自身の個人的経験に留まらず、ヨブもそうであったが、信仰者が陥る嘆きの現実である。敵がいつまで誇っているのかとある...私はあなたの慈しみに頼り
詩12篇7節「主の仰せこそ清い仰せ。主の炉で精錬され、七度純化された銀」聖書協会共同訳本詩は大きく三つに区分される。先ず2~4節「主の助けを求める訴え」である。2節(前書き指揮者によって、シュミニトによる。賛歌。ダビデの詩。)「主よ、お救いください。忠実な人が消え、真実な人は人の子の中から去りました」。先ず「お救いください」(ホシーア)が冒頭に出てくる。「忠実な人」は、へブル語では「敬虔な人」(はスイード)は消え去った。「慈しみに生きる人」とも訳されている。「信仰の達人」(エムニーム)は人の子から消えた。11篇4節では「人の子」は主から見つめられる者であった。信仰の継承者がいないということか。3節「人々は互いに空しいことを語り、滑らかな唇で、二心をもって語ります」。「空しいこと」(シャーヴ・虚偽)。岩波訳は3~...主の仰せこそ清い仰せ
詩11篇心の真っ直ぐな人は御顔を仰ぎ見る7節「主は正しき方、正義を愛される。心の真っ直ぐな人は御顔を仰ぎ見る」聖書協会共同訳1節(指揮者によって、ダビデの詩)「主のもとに私は逃れた。なぜあなたがたは私の魂に言うのか。「小鳥よ、山に飛んでゆけ」と。「主を私の避け所とする」詩篇は7,11、16、31、57、71篇など多い。ここではそれに反対する者がいる。2節「見、悪しき者が弓を張り、矢をつがえた。闇の中、心の真っ直ぐな人を射るために」。鳥のように山に逃れて自分の才覚で戦いを避けようとする選択だが、真っ暗闇の中で待ち伏せし、弦に矢をつかえ射落されてなす術がない。3節「礎が崩れてしまっては正しき者に何ができよう」。「礎が崩れる」はヘブライ語直訳では「キー・ハシャトット(時の柱)で統治権を指し、土台が崩れてしまう状態で、...朝が来る度に、身を整えて待ち望みます
詩10篇14節「あなたは苦しみと悩みをご覧になり御手によって救おうと顧みて下さる。不幸な人はあなたに身を委ね、あなたは孤児の助け手となられた」聖書協会共同訳1節(アルファベットによる詩)「主よ、なぜあなたは遠く立ち苦難の時に身を隠されるのですか」。9篇の続きでアルファベット後半部分(ラッメド~タウ)の歌。岩波訳「なぜ」(ラマー・ラッメド)が最初に来る。そのように翻訳すべきであろう。10章は立場の違いが一層明確で神に強く不義不正を訴える祈りとなっている。2節「悪しき者は高ぶり苦しむ人を追い回している。彼らが自らの謀に陥りますように」共同訳は原文に近く直訳は「悪しき者の驕りに燃えて貧しい者は捕らえられている」となる。詩人の立場は「貧しい者」「苦しむ人」(9、12、14、17節)「不幸な人」8、14節)「みなしご」(...御手によって救おうと顧みて下さる
詩9篇9節「主は義によって世界を裁き、公平に諸国の民を裁かれる」聖書協会共同訳1節表題(アルファベットによる詩9章ではアーレフからコフまである)「指揮者によって、ムトラベンによって。賛歌。ダビデの詩」。小見出し共同訳では「ギテイトに合わせた賛歌」となっていたが「ムトラベン」は意味不明である。この詩の伴奏メロデイ―の名か琴の一種という節もある。ペリシテの町ガテの兵士が楽器を奏して行進した曲とか、他に81,84篇がある。2節から始まり10節で同じ歌を繰り返して終わる。これは42、46、57、103篇にある。2節「私は心を尽くして主に感謝を献げ、その奇しき業をすべて語り告げよう」。私は感謝する」。わたしは感謝する(オデー・ヘブライ語アーレフ)で始まる。「心を尽くして」は心のすべてをもって(withallmyheart...身を横たえて眠り、目覚めます
詩8篇3節「幼子と乳飲み子の口によって砦を築かれた。敵対する者に備え敵と報復する者を鎮めるために」聖書協会共同訳3節1節「指揮者によって。ギテイト(ギツテイ―ト)に合せて。賛歌。ダビデの詩。小見出しギテイトに合わせた賛歌とある。ペリシテの町ガテの兵士が楽器を奏して行進した曲とか、他に81,84篇がある。2節から始まり10節で同じ歌を繰り返して終わる。これは42、46、57、103篇にある。2節「主よ、我らの主よ御名は全地でいかに力強いことか。あなたは天上の威光をこの地上に置き」。直訳すると「アドナイ、アドネーヌ、何と力強いあなたの名は、全地に、与えられた至るところに。天にあるあなたの威光が」となる。その威光を讃えることは7章18節と結びつく。それはどのようにしてか。3~7節で示していて、大きく二つに分れる。3節...幼子と乳飲み子の口によって砦を築く
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