日本を含む東アジア原産で、畑の隅や道端で見かけることの多い雑草のひとつ。 古くから知られ、万葉集にも登場する。 早朝に咲き始め、強い日光に当たるとしおれてしまう短命な一日花。 ただ、つぼみが苞葉に2~3個包まれて次々に咲くため、2~3日咲いているように見える。 市街地の空き地や郊外の農耕地、道端、草地、土手で群生して姿がよく見られる。 よく分枝して、高さは50cm 前後になり、茎は地面を這うが、直立す...
山歩き・ウォーキングで見た、野の花・山の花を紹介していきます。
北海道オホーツク圏で、週に1-2回の近郊山歩きとウォーキングで毎日7-8km歩きながら、季節の花々を切り撮って紹介するブログです。
ミズキ科ミズキ属の落葉高木で、和名由来は「枝を折ると水が滴り落ちる」ことからと言われておる。 高木で、枝の上が平らに広がると段になっているように見え、別名「クルマミズキ」とも言われる。 花は上向きに出る散房花序に多数つき、花弁は白色、4又は3個つき、長さ5~6㎜。 核果は直径6~7㎜、紫黒色~黒色に熟し、先端が少し凹む。 雄しべは4個あり花糸は長さ5-6mm、雌しべは1個で子房は2室、花柱の長さは3mm。萼...
マメ科の植物で、ヨーロッパから入ったようじゃが、今では全国に広がっておるようじゃな。 道端や牧草地などを含め、広い範囲で繁殖しておるのぅ。 茎は断面が四角で、這うように伸び、やや斜上し、茎に毛がある。 クローバーと似たような3小葉で、先は丸いか平たく、まばらに毛が生えておる。 花は総状花序となって20~30個が集まってつき、花は蝶形花、黄色で長さ2~3mmじゃ。 シロツメクサやムラサキツメク...
以前は「イチヤクソウ科」として扱っておったが、分類法変更で今は「ツツジ科」に含まれるんじゃ。 高さ20~25センチ、花色が淡紅色の「半寄生植物」の多年草で、登山者にも人気がある花じゃな。 花期は6-8月上旬。葉の間から長さ15-25cmになる花茎を伸ばし、総状花序をつけ、8-15個の花がつく。 花は桃色から濃桃色、花弁は5個あり離生して径約13mmの広鐘形になり、下向きに咲くんじゃ。 花柱は湾曲し、長さ6-8mmになり柱...
バラ科サクラ属の落葉高木で、別名「ミヤマイヌザクラ」、「シオリザクラ」とも呼ばれる。 日本では北海道に多く、本州の中部地方以北、隠岐の島にも分布しておる。 ウワミズザクラとも似ておるが、より高冷地に生育する樹木じゃな。 「ボトルブラシ」のような円柱形の花序に、淡黄色を帯びた白色の5弁花をたくさん付けるんじゃ。 雄蕊は多数あり、花弁より短いかほぼ同じ長さ、雌蕊は1個あり、無毛で花弁と同じ長さじゃ...
ミツバウツギ科ミツバウツギ属の落葉低木で、ほぼ全国の山林などで見られる。 若葉はゆでて山菜として食用にされるそうじゃが、花爺は食べたことはないのぅ。 開花は5~6月(花爺の地域で6月)で、小さな花が15輪ほど円錐状に集まって咲き、枝にぶら下がる。 花には白い5枚の花弁があり、裏側にある萼も白いため、花弁が10枚あるように見えるんじゃ。 雄しべは5個で花弁とほぼ同じ長さ、雌しべは1個ずつあるが、花弁...
高さ5–15センチメートルで、葉は2枚の対生葉と液性の短枝に2個ずつ葉が付き、計6枚の輪生に見える。 花の咲く株は葉が6枚にまで成長したものであり、4枚のものに花は付かない。 春~初夏の登山時に山裾などでよく見かける花じゃな。 4枚の白い総苞に囲まれた花は、ハナミズキやヤマボウシに似ているじゃろ? 白い部分は装飾花で、真ん中の小さな集まりが花なんじゃ。 真ん中に10-35個が集まってついており、花は4数性で花...
かつては「ヒロハノマンテマ」と呼ばれた植物で、花爺が花を撮り始めた頃はこの名前じゃった。 北海道~九州でみられるが、北陸・四国・九州地方では稀に見られる程度と言われておる。 ナデシコ科マンテマ属の多年性草本植物で、夕方から夜間に開花するんじゃ。(日本での開花期は6-7月) 花は単生で、雄花だけと雌花だけの株があり、見分けは「萼筒」の膨らんだ方が雌花じゃな。 花弁は5個で先は2裂する。雌雄異株で、...
ナナカマドと言えば、まさにいま時期が一番目立つじゃろうな。 花ではないが、赤く染まる葉と赤く小さな実が、山でも公園でも目を引く存在じゃからのぅ。 じゃが、ココは花のブログじゃから、花が優先じゃ。 花はバラ科の他の樹木とそっくりじゃな。花だけ見ると区別はつかんじゃろう。 開花時期は初夏で、白い花を多数咲かせ、5枚の花弁からなり、雄蕊は20個で、花柱は3 - 4本じゃ。 山岳地帯では背丈は低いが、平地...
普通に公園や沼などで見られるアヤメ科アヤメ属の植物じゃが、帰化植物なんじゃな。 アヤメと言うとは「日本の花」みたいなイメージじゃが、明治時代に日本に観賞用として入ったものじゃ。 いまでは全国に普及・野生化もしておる水辺の花じゃ。 西アジア~ヨーロッパが原産と言われており、日本では早々に野生化が進み、水辺以外でも育っておるとか。 ハナショウブに黄色が少ないことで、一気に広がったとも言われておるの...
かつては別名の「コンフリー」の方が有名となっていた植物じゃな。 日本へは観賞用として明治時代に導入され、家畜の飼料や食用として利用されておった。 昭和40年代に健康食品として一時期大ブームとなり、栽培されたものが一部野生化ておるんじゃ。 植物は「ムラサキ科」に属しており、日本に帰化しておる植物じゃ。 茎の上部に巻いた花序を出し、長さ2cmほどの鐘形の花をつけ、花は紫色、淡紅色、白色など。 花糸は...
キンポウゲ科の植物で、北海道から九州まで広く分布する大型の野草じゃな。 夏山を代表する植物のひとつでもある。 長い茎の先に、白く細い糸状の小花をつけるが、花弁はなく、開花時にガクが落ちるんじゃ。 花のように見えるのは、残った雄しべの集まりじゃな。 花糸は白色、先が棍棒状に幅広くなり、雌しべは子房と柄が紅紫色になる。 育て方が簡単であることから、園芸品店で普通に売られておるようじゃな。 50...
サクラソウ科の花で、北海道、本州、四国の亜高山の草地、半陰地、林縁に自生する植物じゃ。 和名の由来は、花弁の先端の淡い紅色の縁が、鎧の威色目の一つである「褄取り」に似ているためとか。 「妻取り」かと思われることが多いそうじゃな。 とても清楚感もあり、可愛らしい花の代表格かもしれんのぅ。 花は茎の上部の葉腋にふつう単生し、径1~1.5cmで白色じゃ。 花冠は7裂し(5-8とバラつきあり)、裂片は長楕円形で...
キンポウゲ科トリカブト属の植物で、名前では「エゾノレイジンソウ」と「ノ」が入ることもあるのぅ。 トリカブト属ということは有毒植物じゃな。 レイジンソウとは色も異なるので問題は無いが、「オオレイジンソウ」と混同されることもあるんじゃ。 単なる大型植物というだけでなく、詳細な研究で違う植物と判断されておる。 北海道には双方あるが、オオレイジンソウは道南でしか見られないそうじゃな。 草丈50-100cm...
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日本を含む東アジア原産で、畑の隅や道端で見かけることの多い雑草のひとつ。 古くから知られ、万葉集にも登場する。 早朝に咲き始め、強い日光に当たるとしおれてしまう短命な一日花。 ただ、つぼみが苞葉に2~3個包まれて次々に咲くため、2~3日咲いているように見える。 市街地の空き地や郊外の農耕地、道端、草地、土手で群生して姿がよく見られる。 よく分枝して、高さは50cm 前後になり、茎は地面を這うが、直立す...
近年は「セイヨウオニアザミ」と呼ぶことも多くなっている。 実際はヨーロッパ原産なので、勘違いを防ぐためと言われるが・・・ キク科アザミ属の多年草で、北海道、本州、四国に移入分布する。(外来種) 茎の高さは0.5-1.5m程で大きいものは2mにもなる。 根生葉は羽状に深裂しロゼット状になる。 葉や茎、総苞片には鋭い棘があり、手袋をしていても貫通するため注意を要する。 茎頂や葉腋から花茎を伸ばし、直径3~...
ユリ科からワスレグサ科、ススキノ科、そしてツルボラン科と変化が激しい植物。 科学的分類により変化が大きいが、ユリ科が特に多いようだ。 北海道から九州まで分布しており、野原や山麓、薮などやや湿った場所に群生する。 どこでも見られそうで国産と間違われるが、原産国は中国。 葉は先がとがった細長い形で、その長さは50cmにもなる。 冬になるといったん葉は枯れるが、春になると再び芽吹いて成長する。 花は直...
長野県&石川県以北~北海道の日当たりのよい草原、道路法面などに群生する。 基本的には雌雄異株だが、ときに両性の株もある。 茎の高さは30から70cmほどになり、茎には灰白色の綿毛が密生する。 葉は無柄で茎に互生し、形は線状披針形。 葉の表面はつやのある緑色だが、裏面は茎と同じ灰白色の綿毛が密生する。 葉脈は3本あり、縁は全縁でやや裏面に巻き込む。 花期は8月から9月で、頭花は茎頂に散房状につく。頭...
和名は海岸に生え、葉がベンケイソウに似ていることからついたもの。 北海道、本州(日本海側は隠岐の島以東、太平洋側は東北地方以北)に分布し、海岸の砂地や礫地に生育する。 茎はよく分枝し横に這って広がり、長いものでは1mほどに延び大きな株をつくる。 本体は無毛で青白色をおび、多肉質。 葉は互生し長楕円形から広卵形で、先端は円頭で縁は全縁になる。 根出葉や下部の葉には長さ9cmに達する長い葉柄がある。 ...
キク科コウゾリナ属の越年草(二年草)または多年草。 日本全国の野原や道端でふつうに見みられる野草で別名、カオソリナ、タンポポナ。 茎は直立し根は紡錘状、伸びると高さ40~100cmになる。 全体に褐色の毛がびっしり生えているのが特徴で、若い時期は柔らかく生長した茎葉では毛が硬くなる。 多くは葉の中心軸が赤褐色を帯びていて、触るとざらざらした感触がある。 茎につく葉は互生する単葉で茎を抱き、葉身は長...
セリ科ミシマサイコ属、またはホタルサイコ属の多年草。 北海道~九州に自生するが、図鑑によっては本州以南となっている。。。 山野の日当たりのいい草地や海岸などに分布する。 茎は株状になり、上部は分枝し、高さは50-150cmになる。 根出葉は長い葉柄があり、葉身は卵形から長楕円形になり、縁は全縁になる。 茎につく葉は互生し、無柄で基部が広がり茎を抱く。 葉の表面は緑色で、裏面はやや白色を帯び、葉脈は平行...
キク科ノコギリソウ属の多年草で、北海道から本州の中部地方の原野や海岸の草地に生える。 ただし、大半は北海道と青森県に咲くようだ。 別名「ホロマンノコギリソウ」と言われ、環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 青森県では個体数は多く「エゾノコギリソウ」とともに海岸部ではよく目につく。 しばしば分枝し、高さは30-70cmになる。 全体に白毛が多く特に花序に多い。 茎先に散房状の花序を出し、花径12~...
ナデシコ科ナデシコ属の1種で、本州中部以北~北海道で見られる。 カワラナデシコより花がやや大きく、色が鮮やかな傾向がある。 海岸から山地の草原や岩場に生え、丈は30-50cmで、茎は叢生して直立し、上部で分枝する。 茎や葉は緑色~わずかに白粉を帯びる。 葉は長さ3~7㎝、幅2~5㎜の線状披針形、中脈は明瞭、基部は茎を抱き、先は尖る。 花期は6-8月頃で、花は茎頂に疎らに数個付き、上向きに咲く。 花は淡紅色...
大雪山の固有種で、高山帯の湿った礫地や草地に生える多年草。 和名は千島列島のウルップ島で最初に採集されたことから名づいた。 高さは50センチほどになる。葉は長楕円状披針形で、多肉質で光沢がある。 全体に無毛で根出葉は長楕円形で大きく、先は尖り縁には波状の鋸歯がある。 茎につく葉は卵形で小さい。 花期は7~8月で花は穂状に密につく。 花冠は筒状で、上下唇状に裂け、下唇は2裂する。雄しべは2個。...
北海道の大雪山系のみに分布する北海道固有種。 オオイワツメクサに似るが、全体にやや小さく葉の縁全体に細かい毛がある点で異なる。 赤岳および周辺の山で夏場に出会う、清楚な涼しげな花である。 大きいタイプで「オオイワツメクサ」もあるが、そちらは日高山脈、夕張山地の固有種。 高さは5~10cmで、ナデシコ科などというよりもハコベの仲間に見えそうじゃな。 葉は細い線形、縁全体に細かい毛がみられる。 ...
タデ科オンタデ属の多年草で北海道に分布し、高山の岩場や砂礫地に生える。 「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。 草丈5~30cm程の多年草。 茎は細く、よく分枝して下部は這うように広がり、毛がないか伏毛がある。 葉は卵状披針形~披針形、長さ3~7cm。 先は鋭形~鈍形、基部は細まってくさび形で柄はなく全縁。 質は厚く表面はへこみ、しわのように見え両面に短毛があるか、...
キキョウ科ホタルブクロ属に属す多年草。 本州中部地方~北海道の高山帯の岩場や砂礫地に自生しておる。 高さは4-15cm。 根生葉は多数集まって付き、倒卵状披針形でやや厚く光沢があり、縁には細かい鋸歯がある。 葉には殆ど毛はないが、稀に葉裏の中脈上や葉の縁に長い毛を持つものもある。 茎の下部には根生葉と同形の葉を付けるが、上部にはごく小さく、先端が鋭く尖った葉を2-4枚付ける。 7-8月に茎の先に濃青紫色...
北海道から東北地方の高山帯の礫地に分布する高山植物。 ベンケイソウ科イワベンケイ属の多年草。 雌雄異株で日本固有種。 高さは10-25cmで、近縁種のイワベンケイよりも葉が細長く縁がギザギザしている。 全体に肉厚の円柱形で、たくさんの茎が出て株立ち状となる。 密に生える葉は倒披針形で細長く、互い違いに生える(互生)。 葉には艶があって、明るい緑色をしている。 茎頂の集散状花序に、黄緑色の花を多数つ...
前回は「キバナシオガマ」を掲載したが、今回は「ヨツバシオガマ」じゃ。 分布が少し広く、地域での名前の違いなどもある同じハマウツボ科の花じゃな。 北海道、本州(中部地方以北)の高山帯に生育している。 シオガマギクの仲間では最もよく見られる種であるが、複数の仲間もあり見分けは難しい。 北海道のものは「キタヨツバシオガマ」とも呼ばれたり、ヨツバシオガマに1本化の話もある。 高さは20-50cm。名前の由来のと...
大雪山固有種として知られ、高山帯の砂礫地や草地などに生える。 ハマウツボ科 シオガマギク属の高山植物。 シオガマの花の種類は多く、日本国内にも15種ほど分布し、その多くが日本固有の種。 そんな中で黄色の花を咲かせる種は「キバナシオガマ」のみじゃな。 自生の場所も数も少ないことから、絶滅危惧ⅠB類(EN)に指定されておる。 茎は根際で分枝し株を作り、4稜あって毛が散生する。 葉は根元に集まり、羽状に全...
北海道の高山の砂礫地に生えるスミレ科スミレ属(ビオラ属)の多年草。 ビオラ属は世界に500種くらいが分布する(スミレ、パンジーも含め園芸種は多種)。 日本固有種で北海道に分布し、高山や亜高山の砂礫池に生える。 基本種は高嶺菫(タカネスミレ)で、本種はその亜種となっている。 草丈5~10cmの多年草で有茎種。 地下茎は短く、匍匐し、節間は短い。 葉は互生、葉身は円形で3cm程で厚くて硬く、暗緑色で光沢...
東北地方~北海道の高山帯に分布する高山植物で、ツツジ科の常緑小低木。 チシマツガザクラ属は本種のみの一属一種じゃな。 高山の礫地や岩場に生え、高さ5cmほどで枝は地を這いマット状に広がる。 茎は細く、分枝しながら匍匐して広がる。 葉は1~3年目の枝に密に互生、線形~広線形で長さ3~4mm、幅は縁が裏面に巻き込むので約1mm。 質は厚く裏面の中軸の両側に毛が密生し、それを覆って翼状の稜がある。 ...
北海道の高山の礫地に生えるオミナエシ科の高山植物。 別名でタカネオミナエシ(高嶺女郎花)とも呼ばれる。 草丈10~15cmの多年草。 根元から出る葉はさじ形で長い柄があり、羽状に深く裂ける。 茎葉は0~2対で、小さい。 茎先の集散花序に、直径4ミリほどの黄色の花を多数つける。 花冠は5裂し、内側に毛がある。雄しべは4個で、雌しべは1個。 蕾の形は何の変哲もないが、一つ一つの花が咲きだすとそれ...
北海道、本州(中部地方以北)の亜高山~高山帯の低木林に生える落葉低木。 ヒョウタンボクの名は、2つの果実が赤く熟す頃に合着して瓢箪形になることから。 高さは1~1.5mほどになり、よく分枝して全体無毛。 葉は広卵形から楕円形で長さ4~5cm、葉裏は粉白色を帯び全縁で短い葉柄がある。 新しい枝の先端の葉腋に紅紫色の花を2個ずつつける。 花冠は上唇と下唇からなる唇形で、長さは8~9ミリ。 基部は片側が...
北海道〜九州の山地の林内や縁に生え、草丈は60〜100cmほどじゃ。 茎の基部はやや木質化する。 ヌスビトハギの変種で、葉は茎の中央から下に集まってつき、互生で狭卵形の3小葉からなる。 葉柄が長く、質が薄く、毛が少ない。 小葉は中央より基部に近い側で最も幅が広く、葉脈は葉の縁まで届く。頂小葉は長さ4-7㎝、幅3.5-6㎝。 茎先の細長い総状花序に、長さ3~4ミリの淡紅色の花をまばらにつける。 花冠は旗弁、翼...
北海道、本州の中部以北に分布し、7-9月に花を付けるキク科の植物じゃ。 山地の湿った草原や林縁に生える大型の多年草で、茎は直立し高さ1-2mになる。 葉は葉柄をもち、茎に互生する。形は羽状深裂で3から7つの深い切れ込みが入る=見た目の特徴。 先は尖り、縁は鋸歯状で、裏がざらつく。 茎先の散房状花序に、直径約2センチの黄色の頭花を多数つける。 頭花は直径2cmで筒状花と舌状花からなり、舌状花は5-7個で長さ1...
見るからに「シソ科」らしい花と葉じゃろう。 草全体に特有の香りがあり、茎は高さ0.4〜1mになり、上部で枝分かれする。 葉は対生、卵状披針形で鈍い鋸歯があり、葉裏に微細な白毛があり白っぽく見える。 枝先きの長さ5〜15cmの花穂に、紫色の唇形花を多数密集してつける。 花冠は紅紫色で長さ8~10㎜、上唇は浅く2裂し下唇は3裂し中央裂片が大きい。 雄しべ4個が花冠から突き出るが、下側2個の雄しべが長い。 萼は細...
カヤツリグサ科ワタスゲ属の多年草で、別名でスズメノケヤリ(雀の毛槍)とも言われる。 多くは綿になったところで目に付くが、花は目立たず見逃されがちなんじゃ。 北海道から中部地方以北の高山帯から亜高山帯の高層湿原に分布し、大群生をつくることが多い。 高さ30-50cmほどで花期は5-6月。白い綿毛を付ける果期は6-8月じゃな。 茎頂に、長さ1-2cmの卵形の小穂を1個つけ、鱗片が黒っぽい灰色で、葯が黄色の花を多数...
ニシキギ科(旧;ユキノシタ科)でウメバチソウ属の多年草じゃ。 北海道〜九州の山野の日当たりのよい湿地に生え、8-10月頃に花が見られる。 茎先に白い5弁花を上向きに1輪つける。 花弁には緑色の脈が目立つ。 花の中央に雄しべが5本あるが、1日に1本だけ立ち上がって花粉を出す。 雄しべの隣に細かく分裂した「仮雄しべ」があるが、仮雄しべは花粉を出さない。 真ん中に白い帽子のような形をしたものが雌しべじ...
大雪山系と知床山系の高山帯に生え,大型の頭花を点頭して咲かせるアザミの一種。 「エゾノサワアザミ」の高山型とも言われ、平地や低山では見られないようじゃな。 日本固有種で茎は高さ30~50cmほど、直立し葉と共に開出する長毛が多い。 分枝しないか一回分枝し,大型の頭花を1つないし2つ頭部に咲かせる。 花期は8~9月で、根生葉,茎葉共に羽状深裂し,羽片は約6対。 総苞片は11-12列、卵形で先端は尾状に伸び、ゆ...
キク科ムカシヨモギ属の多年草で、アズマギクの高山型亜種と言われておる。 中部地方以北~北海道の高山帯の乾いた礫地や草地に生える高山植物じゃな。 高山植物なので草丈は低く5~15cm程、葉は地際から出る根生葉で、両面に疎らな毛が生える。 茎葉は2-4個つき、上部のものほど幅が狭くなるようじゃな。 頭花は1個が上向きに咲き、直径2.5-4cm。総苞は長さ7-9mmの広鐘形で長い軟毛が多い。 総苞片は線形でとがり3列。...
キキョウ科ホタルブクロ属に属す多年草で、本州中部地方以北の高山帯の岩場や砂礫地で見られる。 高山植物のなかで、名前をよく知られたもののひとつじゃな。 最大の特徴は花冠の内部から縁にかけて白色の長毛が生えることじゃな。 高山帯の岩礫地や岩場の割れ目にしがみついて咲く高さ5-15cmほどの紫の花じゃ。 茎の先に濃青紫色で長さ3-4cmの筒状鐘形の花を横向きかやや下向きに1個つける。 萼裂片は3角状披針形で全...
バラ科ワレモコウ属の多年草で、北海道・本州の関東地方・中部地方の高山帯の草地に生育する。 シロバナトウウチソウが分布する東北地方には分布しないそうじゃな。 高さは40~80cmほど、根生葉は奇数羽状複葉で、楕円形から卵状楕円形の小葉が9~15個つく。 縁には鋭い鋸歯が疎らに見られる。 8月から9月ごろ、真っ直ぐに穂状花序を出し、分枝した枝先に1個ずつ白色の花を咲かせる。 花には花弁はなく、4裂した萼や4...
アブラナ科ハクセンナズナ属の多年草じゃが、アブラナ科のイメージと違うのでは?と思われたりする。 北海道、本州中部地方以北に分布し、高山帯のやや湿った草地や砂礫地、山地の斜面などに生育する。 茎は分枝しないで、直立し、高さは100cmほどになる。 茎葉は多数つき、長卵形~広披針形で、先は鋭く、下部の葉には葉柄がある。 花期は7-8月。茎の先端に長さ15-40cmの総状花序をつけ、下の方から咲く。 花序と水...
今回の花はタンポポの一種じゃが、図鑑には掲載される頻度は低いんじゃ。 解説を見ても全てが同じ見方をしているとも思えず、詳細な説明は無い。 タンポポは大きく分けて在来種と外来種でわかられておるが、この花は当然在来種の特徴を持つ。 花の下側にある総苞外片が反り返るのがセイヨウタンポポ(外来種)じゃが、この花は反り返らない。 この花は高山性で葉の切れ込みは浅めで不規則。 総苞は長さ12-15mm、総苞内...
北海道の複数の高山帯の風衝砂礫地に 生育するキク科の多年草。 アザミの仲間とも言える種類で生育する場所などにより、変異が多い植物でもある。 草丈5~15cmで、根生葉は卵形~長楕円状披心形~披針形と変異が多い。 葉質は厚く、全体にくも毛と縮毛が多いが、生長すると薄くなる。 花期は7月下旬から8月で、茎頂の散房状花序に,赤紫色の頭花を4~8個かたまってつ ける。 頭花はすべて筒状花。総苞は筒状鐘形...
北海道・本州・四国・九州の小川沿いや沼沢地、湖岸などに分布する。 水が豊かで栄養価が高めの場所に群生していることが多い。 茎は地をはい節から根をだし、上部は立って30〜70cmとなり、まばらに逆刺がある。 花の色や濃さには様々な物があり、ほとんど白色に見える物から全体が淡紅色の物まである。 花は枝の先に頭状につき、花柄に腺毛がある。 花被は紅紫色で下部は白色、長さ4〜5mmで5裂する。 近寄ってみる...
ウリ科スズメウリ属のつる性1年草で、原野や水辺などに生える雑草と言われる。 実はスズメウリの自生地は本州~九州であり、北海道には自生しないとされておる。 葉は長さ3〜6cm、幅4〜8cmの三角状卵心形で、しばしば浅く3裂する。 雌雄同株で雌花、雄花ともに葉腋に単生するが、枝先では時に雄花が総状につくこともある。 花期は8〜9月で花は直径約6mmで深く5裂し、雌花は下部の子房が目立つ。 果実は直径1〜2cmの球形...
「晒菜升麻/更科升麻」と表記されるが、若菜を茹で、水でさらして食べたということが名前の由来じゃ。 根の部分には解毒、解熱、抗炎症作用などがあり、“升麻(しょうま)”と呼ばれる生薬として、漢方薬に利用される。 キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草の植物。 山地に生えており、夏から秋にかけて、白い小花をブラシのように咲かせる。 多年生の草本で、背丈は40-150cmで茎は直立する。(実際は2mを越すものもあ...
以前は「ナガボノシロワレモコウ」と言われておったが、分類が変わり「シロ」が削られた。 色が赤い「ナガボノアカワレモコウ」は現在は「ミヤマワレモコウ」と名前が変わっておる。 また、シロもアカも同一と見なす分類もあるそうじゃな。 茎は太く、直立し、葉は奇数羽状複葉。小葉は長さ3~8㎝、幅5~20㎜、長楕円形で5~15個つく。 茎頂の多数枝分れした枝先に、穂状花序が垂れ下がる。 花は先端から咲き始めるが、...
北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布し、水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。 色合いからか「ムラサキツリフネ」とも呼ばれるようじゃな。 草丈は、40-80 cmほどに生長し、茎はやや赤みを帯び、節がふくらみ、葉の縁は鋸歯で互生する。 花序は葉腋から斜上し、紅紫色の花を数個つける。 ツリフネソウ属の花は日本では3種と言われるが、変異のあるもので名前が付いているものが他にあるようじゃ。...
とても美しい花じゃが、話題になるのは『猛毒の植物』というところじゃろう。 知られている限りでは、『世界で最も強い毒性をもつ』植物だと言われておる。 基本的に北海道で見られるトリカブト属の一種じゃが、分布は道北・道東を除くとなっておる。 花爺の地域は道東と道北の間とも言えるが、トリカブトでは「エゾトリカブト」がほとんどじゃ。 茎の高さは60cm~150cmほどで、茎は弓なりに曲がり上部で枝分かれする。 ...
北海道~東北地方北部で見られるキク科「シオン属」の植物じゃ。 そっくりな「シラヤマギク」と花期が重なるが、葉の形や基部に翼がないことで判断できるじゃろう。 茎の高さは1~1.7mほどで、茎の上部で分枝し、枝先の散房状花序に白色の頭花を多数つける。 葉は互生し基部には翼がなく長楕円形で先がとがり、縁に粗い鋸歯がある。 葉の両面に細毛があり、裏面には腺点がある。 直径1-1.5cmの小さな頭花を散房状に密生...
ヤブマメは北海道から九州に見られるマメ科ツル性の一年生草本じゃ。別名は「ギンマメ(銀豆)」 林縁や草原などに生育し、花はあまり目立たないが蔓性なので比較的見つけやすいじゃろう。 茎の長さは1m~2m前後になり、茎・葉柄にやや開出ぎみの毛が生える。 葉は3小葉、小葉の長さは3~6㎝の広卵形、両面に毛がある。 花は短い総状花序に密集してつく。 花冠は長さ1.5~2㎝の白色で、旗弁が淡紫色。 閉鎖花を総状花...