chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
haru
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2016/03/09

arrow_drop_down
  • 誇り高き絆 16

    偶然にもほどがあるだろう。予期せぬ出来事に柄にもなく狼狽えてしまい、レインは一瞬、判断に迷った。職務中ならまだしも、今はプライベートタイムなのだ。場所が場所なだけに、邪魔にならないように会釈のみで通り過ぎようとしたところ、オーターの同伴者にも気づかれてしまった。歩み寄ってくるのを見て、休日は気を使いたくないのにな……、と思いながらそっと小さく溜息をついたレインは、普段通りの顔で仕方なくそちらへ足を運...

  • 誇り高き絆 15

    「フィン、お前に大事な話がある」ふたりで夕食をとったあと、弟が後片付けを済ませたのを確認して、レインはすかさず声をかける。五日間実施したサマーインターンシップはすでに滞りなく終わっており、フィンの親しい友人であるマッシュたち三人はそれぞれ帰省した。屋敷には兄弟ふたりだけになっていたが、手際のいい弟は料理や洗濯などを請け負ってくれ、日中、職務に従事しているレインは何かと助かっている。いつになく改まっ...

  • 誇り高き絆 14

    一週間が瞬く間に過ぎていく。妖魔族を一掃して以降、神覚者が駆り出されるほどの重要案件が発生していないことから、魔法局本部内の各部署において業務効率化を推進する動きが一様に広がっていた。八月に入り、レインが局長を務める魔法道具管理局では、以前から着々と準備を進めていた魔法道具の精査に関する新規プロジェクトの立ち上げがいよいよ間近に迫っている。魔法界にあるすべての魔法道具を地下倉庫で厳重に管理、保管し...

  • 誇り高き絆 13

    そよそよと西から吹く風が、何とも心地いい。中と外を自由に行き来できるように芝生の庭に設置しているため、ウサギ部屋は明るい陽射しが差し込み、土曜日の昼下がりは実に平和だ。モスグリーンの半袖パーカーにデニムというラフな格好で仰向けに寝転がったレインの周りでは、ふわふわの毛に覆われた九匹のウサギたちが各々好きなことをしていた。ウサ山は牧草を美味しそうにむしゃむしゃと食べ、ウサ吉は念入りに毛繕いをし、ウサ...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、haruさんをフォローしませんか?

ハンドル名
haruさん
ブログタイトル
青の日々
フォロー
青の日々

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用