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2016/03/09

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  • 誇り高き絆 12

    「さすが史上最年少」「いえ、オーターさんの助けがあったからです」目の前で立ち止まったカルドが開口一番にそう言い、面食らったレインは咄嗟に名前を出す。オーターに感謝しないわけにはいかなかった。危険を顧みず救ってくれたのは、紛うなき事実なのだ。「オーターもナイスアシスト。ふたりのお手柄だね」「当然だ」人好きのする笑顔を浮かべたカルドに褒め称えられ、オーターはいつもの無表情で返した。「本当に頼りになりま...

  • 誇り高き絆 11

    「気をしっかり持て! こんなことでやられるようなお前じゃないだろう!」いつになく鋭い声で一喝されて、意識が遠のきそうになっていたレインは弾かれたように大きく目を見開く。掴んでいた腕を放すなり、オーターは懐から取り出した杖を素早く振り下ろした。始祖の肉体からレインに伸びている黒い触手を切り離そうと、槍のように細く尖らせた砂が勢いよく次々と放たれる。にもかかわらず、始祖は分子構造を自在に変えて液状化に...

  • 誇り高き絆 10

    雲が厚く垂れ込め、仄暗い陰鬱な空の下、地響きのような轟音がびりびりと空気を震わせている。レインは眉を顰めて、妖魔族の始祖と思しきこの世ならざるものを仰ぎ見た。顔の中央に赤く光る眼のようなものがひとつあるだけで、鼻や口は確認できない。黒い靄が人型のような正体不明の生き物の全身を渦巻くように覆い、何やら奇怪に蠢いているのがわかった。――何なんだ、こいつは。見た目が異形すぎる。始祖は格好の獲物を見つけたと...

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