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  • ジェフリー・ディーヴァーの『ハンティング・タイム』

    ◇『ハンティング・タイム』(原題:HUNTNGTIME)著者:ジェフリー・ディーヴァー(JefferyDeaver)訳者:池田真紀子2023.9文芸春秋刊超優秀なエンジニア、アリソン・パーカーが娘のハンナとともに姿を消した。勤務先のハーモン・エナジー・プロダクツ社の社長マーティー・ハーモンは青くなった。同社の目玉商品小型原発の基幹部品SITの開発者であり、今や同社の要だからである。アリソンにはジョン・メリットという、夫がいた。3年ほど前アリソンに対する暴力行為があって服役中であったが、2年も早く仮釈放された。そのジョンが服役中「ここを出たらアリソンを探し、殺すつもりだ」と言いふらしていたというのである。マーティは警官としては凄腕だったジョンの追跡を恐れ、懸賞金ハンターで知られたコルター・ショウにアリソン親...ジェフリー・ディーヴァーの『ハンティング・タイム』

  • 人情時代小説傑作選『親不孝長屋』

    ◇『親不孝長屋』著者:池波正太郎平岩弓枝松本清張山本周五郎宮部みゆき20015.7新潮社刊(新潮文庫)世話もの時代小説に定評のある作家五人衆のアンソロジーである。いずれも江戸時代の庶民の哀歓を描いた傑作である。とりわけ最終に置かれた<神無月>(宮部みゆき)が一番と思う。山本周五郎の<釣忍>もよかった。<おっ母、すまねえ>池波正太郎生さぬ仲の息子市太郎を可愛がって育てたおぬい。夫が死んで再婚したが市太郎は新しい父になつかず、グレ出した。かつての職場岡場所の朋輩お米は”殺し”を勧めるのだが…。おぬいは心の臓の発作で死んでしまう。それがきっかけで市太郎は立ち直って親父の煙管職仕事に精を出すようになった。「おっ母のおっぱいを、ほかの男にはやりたくなかったんだ」市太郎は継母の墓前で述懐するのだった。<邪魔っけ>平岩...人情時代小説傑作選『親不孝長屋』

  • ふきのとう顔を出す

    ◇自然界は時を忘れず大きな地震があったり、季節外れの高気温が続いたり、春は通り過ぎたのかと思っていたら、小旅行から帰って見たら庭にはふきのとうが。昨年も同じ時期でした。地面の外の気温はあまり影響がないのかも。タラの芽は山菜の王者などともてはやされていますが、フキノトウは苦み走って、香りに気品があって、コシャブラと共に一級品と軍配を上げます。(以上この項終わり)ふきのとう顔を出す

  • 黒川博行の『勁草』

    ◇『勁草』著者:黒川博行2017.12徳間書店刊巷間オレオレ詐欺と呼ばれる特殊詐欺がテーマの作品である。今の日本では小金を持った高齢者がターゲットにされ、いくら注意を呼び掛けても被害者は増える一方である。詐欺グループにはターゲットを探る名簿屋、ターゲットの財産、家族状況など情報収集を受け持つ下調べ屋がいる。掛け子、出し子、受け子と分業システムになっていて、指示役に従って動くので基本互いに連係はない。本作では橋岡と矢代という名簿屋のリストに従って下調べをするチームと特殊詐欺グループを追う大阪府警特殊詐欺捜査班の佐竹と湯川という二人の刑事の戦いが中心である。ちなみに詐欺グループのリーダーは高城という名簿屋上りで、「ふれあい荘」というアパートを持っており受け子供給源である。また「大阪ふれあい運動事業推進協議会」...黒川博行の『勁草』

  • ロバート・クレイスの『天使の護衛』

    ◇『天使の護衛』(原題:TheWotchman)著者:ロバート・クレイス(RobertCrais)この作品の主人公ジョー・パイクは大富豪コナン・バークリーの娘ラーキンの警護を依頼された。パィクはロサンゼルス市警の警官だったが、辞めて私立探偵をしている。パイクを推薦したのはバッド・フリンだが彼はパッドが新米警官だった時教育警官だった。今は企業調査会社をやっている。二人はLA市警以来強い絆で結ばれている。パイクはバッドから得難い教訓を受けた。”我々の仕事は人を殺すことではない。人を生かし続けることだ”はバッドの理念。だがパイクは最初の仕事で二人に抵抗した銃器犯罪者ともみ合ううちにバットをナイフで狙った被疑者を射殺してしまった。パイクはバッドの命の恩人である。そんなことで二人に絆は一層強くなった。警護対象の女性...ロバート・クレイスの『天使の護衛』

  • 温井 徳郎の『誘拐症候群』

    ◇『誘拐症候群』著者:貫井徳郎2001.5双葉社刊作者の「症候群」三部作『失踪症候群』、『誘拐症候群』、『殺人症候群』の一つ。主役を演じるのが警視庁人事二課の環敬吾が指揮する特殊工作班の一人武藤。警察組織の枠外グループで、諸般の事情で警察が表立って扱いにくい案件を処理するいわば時代物の「必殺仕置人」の現代版と言った役回りである。今回の「誘拐」案件は身代金小口誘拐(身代金が何とか都合できる額)と営利誘拐対象者(男児)が殺害されるという本格大型誘拐(身代金1億円)が交錯し、誘拐グループを暴く環班の面々も交錯し合うところが読みどころ。環のグループは概ね元警官である。世間的には私立探偵や建設現場作業員、ホームレスなどさまざまである。チームの何人かが事案の調査データを持ち寄って犯人の特定し、環の指示で対処する。今回...温井徳郎の『誘拐症候群』

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