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  • 鈴木荘一の『ロシア敗れたり』

    ◇『ロシア敗れたり』<日本を呪縛する「坂の上の雲」という過ち>著者:鈴木荘一2023.9毎日ワンズ刊日露戦争前後の歴史に関する著作。司馬遼太郎は自作の『坂の上の雲』について、「この作品は、小説であるかどうかじつに疑わしい。ひとつは事実に拘束されることが百パーセントにちかいからであり、ひとつは、この作品の書き手ー私のことだがーは同にも小説にならない主題をえらんでしまっている」とあとがきで書いているという。これは一切のフィクションを排した史実デア履歴書であると主張しており、著者は『坂の上の雲』を繰り返し何度も読んだあげく副題にあるように国民的作家司馬遼太郎によってゆがめられた史実が、あたかも日本の正史であるがごとく定着することを憂いた。そして『坂の上の雲』が通俗小説の枠を超えて人々の深層心理に食い込んでいる以...鈴木荘一の『ロシア敗れたり』

  • みかんとメジロくん

    ◇我が家のメジロくん”我が家の”などと、まるで自分が飼っているように聞こえてしまうが、実感としてはその通りである。今年はみかんが豊作で毎日メジロくんたちのためにみかんを半分に割って柿の木の枝に吊るす。向こうにも時間表があるのかすぐには現れない。しばらくするとすごい速さで偵察に来て、前後左右に視線を巡らし、異様なものの気配がないかを確かめながら、柿の木の枝から枝を渡りながらミカンに辿り着く。とにかく気配に敏感である。カメラのレンズを少し方向を変えるだけで、すっとミカンを離れる。大体番いなのか2・3羽で現れる。上の枝で啄む順番を待っていて、適当なところで交代する。ツグミなど大型の鳥もこうした獲物を狙っていて木のミカンを襲撃するが、吊るしたミカンには足場がないので寄ってこない。みかんが終わったら砂糖水で歓迎する...みかんとメジロくん

  • ロバート・B・パーカーの『盗まれた貴婦人』

    ◇『盗まれた貴婦人』(原題:PaintedLadies)著者:ロバート・B・パーカー(Robert・B・Parker)訳者:加賀山卓朗2010.11早川書房刊パーカーのスペンサーシリーズ第38作である。パーカーは39作『春嵐(Sixkill)』を最後に2,010年に亡くなった。今回の事件は題名にあるように17世紀の名画『貴婦人と小鳥』という名画が美術館から盗まれ、犯人から身代金の要求があって、スペンサーは受け渡しに向かうという美術史教授プリンスの依頼でその警護を請け負った。しかし金を渡し受け取った絵画(とみられた)が爆発、依頼人は爆死した。ろくに仕事をしなかったスペンサーは依頼料を返したものの腹の虫が収まらないので無報酬で事件の背景を探る。関係者を探っているうちに犯人の痛いところを突いたのか、スペンサーの...ロバート・B・パーカーの『盗まれた貴婦人』

  • デニス・ルヘインの『シャッターアイランド』

    ◇『シャッターアイランド』(原題:ShutterLsLand)著者:デニス・ルヘイン(DennisLehane)訳者:加賀山卓郎2003.12早川書房刊ミステック・リバー』でおなじみのデニス・ルヘインの作品。本書は一味違う。保安官を主役としているが、捜査小説でも、冒険小説でもない。読んでいくうちに「シャッター・アイランド」という孤島、密室、暗号の登場でまるで本格ミステリー小説と見紛う構成である。物語は1954年9月、主人公のアメリカの連邦保安官テディ・ダニエルズと相棒のチャック・オールが、ボストン沖のシャッターアイランドにあるアッシュクリフ病院という精神障害犯罪者病院を訪れるところから始まる。女性患者の一人が行方不明になったことで二人が派遣されたのである。主人公のテディは放火事件で妻を亡くしており、放火犯...デニス・ルヘインの『シャッターアイランド』

  • 2023年の大みそかを迎えて

    ◇疾風怒濤の一年いつも感じることながらこの年も実に慌ただしい一年でした。我が国の宰相岸田さんなどはもっと慌ただしく感じているでしょう。埒もない些事が因で(晩秋のパーティー券事案はダメ押し)、幾度もボディブローを食らって、支持率がみるみる危険水域(喫水線?)を超えるとは思ってもいなかったでしょう。大仕事はやっていないものの、それなりに一生懸命に仕事をしているのに、取り巻く人達が足を引っ張ってダメッジを与えているのが実態で気の毒です。岸田さんを例に出し失礼千万ながら、かくいう小生も寄る年波には勝てず、身体的にダメッジを受け、日常の活動が停滞し、あまり間を置かず更新を心掛けてきたブログを中断することもあって本人もショックでした。若いころは高度成長期の初期で明日に、あくる年に夢と希望が持てました。30年も給料が上...2023年の大みそかを迎えて

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