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  • ブランドン (最終編)

    父親を亡くし、がっくりしている夫のためにダイアナは奔走した。葬式の準備をせねばならない。彼女は辛抱強く、黙々と準備に取り掛かった。病院、葬儀社との連絡、駆け引き。親戚、友人たちへの連絡。いつも明るい嫁の顔から、疲れのせいであろう、だんだんと笑みが消えていくのがわかった。私とて、ぼんやりしていたわけではない。親戚や友人たちが出たり入ったりするので、料理、接待、幼い孫たちの世話をした。気が付くと、「I'mtired.」だの「Sowipedout.....(ぐったりだ...。)」と言う言葉が口からでてきた。ヴェトナム戦争帰還者であったブランドンの葬儀費用の一部を、少しであるが、VeteransAdministration(退役軍人管理局)が負担してくれるという事がわかり、息子夫婦は地下室の端から端まで必要書類を...ブランドン(最終編)

  • ブランドン (その3)

    ブランドンが次男家族と暮らすようになってから、6回目の新年(2024年)を迎えた。この頃彼は地下室にこもり、めったに出てこなくなった。「最近オヤジの機嫌が悪い。話しかけてもぶっきらぼうだし、庭仕事もやらなくなった。」「あの人も、75歳だからね。しんどいのかもよ。」しかしそれから数日後、シェインは父親を病院へ連れて行った。息子から聞いたが、体のあちらこちらに癌が見つかり、苦痛のあまりたいそうな苦しみ様だったらしい。ニュージャージーとボルティモアからは親戚一同が駆け付け、誰も口に出しては言わなかったが、皆これが最後の別れとなる事を予想していた。その数日後、彼が私に会いたがっているという事を聞いた。行きたくなかった。まだこの時点ではブランドンが死ぬとは思っていなかったので、「めんどくさ...。」と思った。だが、...ブランドン(その3)

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