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2015/11/20

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  • 無能に対する焦(あせ)り

    若い人はとかく不満を持ちやすい。自分の不幸の原因を親のせいにしたり、兄弟姉妹のせいにしたり、学校のせいにしたり、社会制度のせいにしたりするものだ。そうして、荒れ狂ったり、自傷行為にふけったり、犯罪行為にのめりこんだりする。自己愛が強すぎるために、あるいは、子供時代に甘やかされたために、わがままになっているのがどうやら分からないらしい。世間は厳しいものだ。若者の持つ不平不満や小さな不幸など、利根川にこぼした一滴の酒程度にしか感じてはくれない。若者よ、自分の無能に対する焦りを合理化しようとするな。人のせいや社会のせいにするな。自分がアリとキリギリスのキリギリスであったことを気づくことが、まず、幸福への第一歩だ。---owari---無能に対する焦(あせ)り

  • 読書の魅力!意思の鍛錬

    読書には知識を得る、という面もありますが、それ以上に大事なのは、意志の鍛錬(たんれん)ができるということです。活字となった書物を読むことには、いつの時代においても必ず努力が伴います。その努力こそが、意志の力を強くするのです。読書の習慣を確立しえた人は、たえず学び、絶えず向上していこうとする意志力が強くなります。そして、それ自体が、大きな仕事をするようになるのです。---owari---読書の魅力!意思の鍛錬

  • 読書の方法

    読書の方法には、まず精読と多読とがある。精読は分析的で緻密な読み方だ。教科書の読み方がこれだ。多読とは文字通り大量の本を読むことだ。無限の時間を持っている人でなければ、普通、速読を伴うものだ。読書家たらんとする人は精読と多読の成立に苦しむものだ。これは遅読と速読の対立でもあるからだ。私の結論は、情報の網を張るためには多読し、網にかかった良い本、重要な本は精読せよ、ということだ。精読することであなたの頭脳が鍛えられ、あなたの思考力は深められるだろう。そして、もっとも大切なことはあなたの心に残った本を、一定の時間をおいて繰り返し読む、ということだ。愛読書で身の回りを囲っていくことこそ、知的生活の本質なのだ。---owari---読書の方法

  • テレビと読書

    テレビは進化するメディアだ。200年前の人が本や新聞を見ても驚かないだろうが、テレビには驚くだろう。誰もが容易に情報を入手できるという意味で、テレビの実力は侮りがたい。子供や老人、仕事から遠ざかっている主婦は、難しい本や新聞は読みたがらないが、テレビなら簡単に知識が得られるのだ。こうして、ずるずると流されるとテレビを見る時間は増える一方だ。しかし、エンターテインメントと雑学が多いのには、やはり用心しなくてはなるまい。テレビを長時間見ても、知的な人間にはならないのだ。読書は意思の力を鍛え、考える力を身につけさせ、繰り返し読める点がテレビとの違いだ。孤独な時間が、知力を目覚めさせるという事実を忘れてはならない。---owari---テレビと読書

  • 読書の習慣

    最初に読書を始めるには、意志の力がいる。テレビを見るのは受動的で意志の力はいらないが、活字を一字一字読み続け、行を追い、ページをめくるには、意志と忍耐の力が必要だ。それゆえ、読書の習慣のある人は、目に光が宿り、独特の知性的な顔立ちとなり、周りにオーラを放つようになる。読書の一冊一冊が、人生修行なのだ。心の修行なのだ。初めは楽しみのための本を読んでよい。次には、実用のための本を読んでよい。そして、三段階目で人生のための本、魂を練り上げるための本を、読みぬく習慣を身につけるとよい。意志の力を習慣の力に変えてゆけ。---owari---読書の習慣

  • 読書と人生

    読書とは実に素晴らしいものだ。現実世界では、実際に会うことのできない人たち、特に、過去の偉大な人々とも出会うことができるからだ。彼らの言葉や思想、物語を読むだけで、どれだけ心が豊かになるか、どれだけ心が癒(いや)されるか、わからないものだ。読書によって、人は知恵を磨き、経験を学び取る。読書によって、人は幾十、幾百の人生を学ぶ。読書は、尽きせぬ心の糧を与えてくれる。ゆえに、善であるのだ。読書は頭脳を鍛(きた)え、魂を向上させる。人生の無明と闘うための、光でもあるのだ。---owari---読書と人生

  • 「日本人という生き方」(下) ~ ウガンダ高校生たちの志

    日本の躾を身につけたウガンダの高校生たちは、「母国を良くしたい」と志すようになった。(ウガンダのために働いている日本人)「ウガンダの父」と呼ばれている日本人がいる。現地で45年以上もシャツ製造会社を経営している柏田雄一さんである。ある日、小田島さんは選手たちを連れて、柏田さんの工場を訪問した。柏田さんはウガンダの歴史、環境保護、そして工場内で実践している躾の大切さを語った。話の終わりに柏田さんは「私は、もう引退して老後をゆっくり日本で暮らすこともできるのに、なぜここにいると思う?」と選手たちに尋ねた。誰も答えることができなかった。その答えは「ウガンダを愛しているから」であった。その言葉を聞いたとき、選手たちの背筋がピンと伸びたように思えた。この人はお金のためでなく、ウガンダのために働いている日本人なんだ、という...「日本人という生き方」(下)~ウガンダ高校生たちの志

  • 「日本人という生き方」(上) ~ ウガンダの高校生を変えた日本の躾

    「時を守り、場を清め、礼を正す」の躾で、彼らは野球に真剣に打ち込むようになった。(生徒に夢を持たせるには)札幌の中学校教師だった小田島裕一さんが、青年海外協力隊の一員としてアフリカのウガンダ共和国セントノアセカンダリー高校に赴任したのは、平成19(2007)年9月のことだった。「野球を通じた国際貢献」を志したのは10年も前のことだった。教師生活も5年経ち、無気力な生徒たちを見て、「何か生徒に夢を持たせ、それに向かわせたい」と思っていた。平成8(1996)年、元近鉄バッファローズの野茂英雄投手がメジャーリーグで大活躍した。当時は日本人がメジャーで活躍するのは「絶対に無理」だと考えられていた。野茂投手は日本での実績をすべて捨て、その「常識」に挑戦して、成功したのだった。小田島さんは、野茂投手の夢に挑戦する姿勢を見て...「日本人という生き方」(上)~ウガンダの高校生を変えた日本の躾

  • お母さん議員の教育再生(後編)

    60年ぶりの教育基本法改正の原動力は、家庭と地域の実情を知るお母さん議員だった。(学力調査で見えてきた学力格差)その後、安倍総理(第一次)は辞任したが、入院先から山谷議員に電話をしてきて、「法律を変えただけではまだ十分でないから、引き続き補佐官として現場の制度調整をやって、予算をつけるまで見てほしい」と言った。安倍総理の山谷議員への期待は後継内閣にも引き継がれ、次の福田内閣では補佐官として教育制度を整え、麻生内閣では大きな教育再生予算をつけることができた。制度としての大きな柱は、全国学力調査であろう。43年間、日教組の反対で行われていなかったが、それを安倍内閣で再開し、あわせて体力調査、生活習慣調査も開始した。この調査の結果、学力格差の存在とその要因が見えるようになってきた。学力テストで1、2位となった福井県、...お母さん議員の教育再生(後編)

  • お母さん議員の教育再生(前編)

    60年ぶりの教育基本法改正の原動力は、家庭と地域の実情を知るお母さん議員だった。(行動派・山谷えり子議員)山谷えり子参議院議員は行動派である。拉致議連(北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟)の副会長として、拉致された横田めぐみさんの母・早紀江さんと一緒に平成15(2003)年3月、訪米し、アーミテージ国務長官などと面会してこの問題を訴えた。平成18(2006)年4月には、内閣府政務官(拉致問題担当)として再び横田早苗さんと訪米し、ブッシュ大統領との面談、および米下院公聴会に出席した。さらには国連で北朝鮮の拉致問題が議題として出される場合に備え、黄熱病などの予防注射をたくさん打って、アフリカ諸国を根回しして回った。海上自衛隊のインド洋補給活動に関しては、インド洋上で補給艦「とわだ」と護衛...お母さん議員の教育再生(前編)

  • 山谷えり子 ~ 過激な性教育との戦い

    行きすぎた性教育から子供たちを守り、家庭を守るお母さん議員の戦い。(お母さん議員「山谷えり子」の挑戦)日本の家族や教育をまともな姿に戻そうと、頑張っているお母さん議員がいる。地盤も看板もない、族議員でもない。山谷さんのホームページには、政策として以下の3項目が掲げられている。それぞれについて、詳細が挙げられているが、ごく一部のみ例示すると:【家族】それは社会の基礎単位です。●個人単位に傾きすぎる家族政策を見直し、家族が支えあう育児・介護制度を実現します。【教育】それは子供たちの未来です。●行き過ぎた「ゆとり教育」と「性教育」にストップをかけます。【国なおし】それは日本が大好きだからです。●拉致議連副会長として引き続き、拉致問題の解決を目指します。山谷さんは長年、拉致問題に取り組んできたので国会議員になったとたん...山谷えり子~過激な性教育との戦い

  • 365人の「名作と言えるような人生」が詰まった本

    「人の生き方そのものが名作と言えるような人生もある」、そういう365人の「名作」が詰まった本です。『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』から抜粋しました。本書には稲盛和夫氏、王貞治氏、千玄室氏などの著名人から、世間的にはさほど知られていなくとも自らの人生を真剣に切り拓いてきた人たちが登場している。一人一ページながらいずれも熱いドラマがあり、尊い教訓に満ちていて、一冊丸ごと仕事と人生の教科書になっている。365話、いずれのページを開いても心に響く話だが、その中からアトランダムに2話をここに要約、紹介する。―――――――――川辺清氏は、全国に200店舗を展開し、3,000人の従業員を擁する外食グループの代表である。川辺氏は子供の頃、病で左足が不自由になり、貧乏ゆえにガリガリに痩せていた。父親は靴の修...365人の「名作と言えるような人生」が詰まった本

  • 「国民の敵」NHKの正体(後編)

    天ぷらそば定食を注文したのに、中国の毒入り餃子を出されても、代金を払う義務があるのか?(NHKで無くならないパワハラセクハラ)和田議員の「NHKで無くならないパワハラセクハラ」含め、多発する不祥事で多くの国民を怒らせている。たとえば、Wikipediaによれば、昨年(2018年)1年間で次の4件が記録されている。・2016年及び2017年の紅白歌合戦の責任者を務めていた元部長の男性職員が、女性職員にセクハラをしたとして、停職3ヵ月の処分。・オウム真理教の後継団体であるアレフの取材をしていた札幌放送局のディレクターが、住民らへのインタビューを録音したデータの含まれたサイトをアレフ本部へ誤送信。(インタビューに答えた住民の安全を脅かす恐れ)・同局のバラエティ番組『テンゴちゃん』の制作の委託を受けている会社が、街頭イ...「国民の敵」NHKの正体(後編)

  • 「国民の敵」NHKの正体(前編)

    天ぷらそば定食を注文したのに、中国の毒入り餃子を出されても、代金を払う義務があるのか?(NHKの国際放送が中国の反日番組を流している!?)パリのホテルでテレビをつけたら驚いた。NHKの国際放送をやっていたので、日本のニュースでも見られるかと思ったら、放映していたのは何と中国のある地方を取り上げた中国製の観光番組だった。「NHKは日本の公共番組だろう。なんで日本の視聴者の金を使って、中国の宣伝をしているんだ」とあきれてしまった。こんな経験は私だけではない。もっとひどい番組もあったと『増補版これでも公共放送かNHK!:君たちに受信料徴収の資格などない』を読んで知った。平成25(2013)年4月12日、自民党の鬼木誠・衆議院議員は予算委員会において、NHKの反日偏向報道の問題を提起した際、次のような自身の体験を披露し...「国民の敵」NHKの正体(前編)

  • 国際社会は嘘ばかり ~ 北野幸伯『クレムリン・メソッド』を読む(後編)

    アメリカ、中国、ロシア等々、それぞれが自国の戦略に沿ったプロパガンダで国際社会を騙(だま)している。(戦争とは、『情報戦』『経済戦』『実戦』の3つである)続く第10の原理が「戦争とは、情報戦、経済戦、実戦の3つである」。武士道の伝統を持つ日本は、戦争と言えば、武器を持って戦う戦闘という先入観がある。その「実戦」の前に、相手を周囲から孤立させる「情報戦」、相手の経済力を弱める「経済戦」がある。孫子を生んだ中国人は「戦わずして勝つ」ことを目指す「情報戦」が得意である。北野氏は、先の大戦での我が国の敗戦は、日本が孤立してアメリカ、イギリス、中国、ソ連と戦った点にあるとして、その起点を1932年11月、「満洲国問題」を検討する「国際連盟理事会」に求める。この理事会で中国側代表は、すでに「偽書」と判明している「田中メモリ...国際社会は嘘ばかり~北野幸伯『クレムリン・メソッド』を読む(後編)

  • 国際社会は嘘ばかり ~ 北野幸伯『クレムリン・メソッド』を読む(前編)

    アメリカ、中国、ロシア等々、それぞれが自国の戦略に沿ったプロパガンダで国際社会を騙(だま)している。(中国の「平和的台頭」という嘘)2010年に起きた尖閣諸島における中国漁船体当たり事件は、日本中を震撼させたが、その2年前に「尖閣諸島から日中対立が起こる」ことを予測した識者がいる。本誌にもたびたび登場いただいているモスクワ在住の国際関係アナリスト北野幸伯氏である。氏の最新著「日本人の知らない『クレムリン・メソッド』世界を動かす11の原理」では、なぜそういう予測ができたかの種明かしをしている。それは簡単なことで、「アメリカが撤退した後に、中国が何をしたのか」に関する事実を見てみればすぐに分かるという。(1)1973年にアメリカは南ベトナムから撤退。翌1974年1月、中国は西沙諸島の南ベトナム実効支配地域に侵攻し、...国際社会は嘘ばかり~北野幸伯『クレムリン・メソッド』を読む(前編)

  • 仁義なき国際社会、仁義ある広報外交 ~ ダイヤモンド・プリンセス号を例に(後編)

    管轄国イギリスもアメリカの船会社も頬被(ほおかぶ)りし、ニューヨーク・タイムスは日本叩き。この仁義なき国際社会での戦い方は。(アメリカも表舞台には立たず)頬被りはアメリカも同様だ。世界の感染症対策で最も権威のあると見なされているアメリカのCDC(疾病対策センター)は、日本政府の努力を称賛しつつも、次のような声明を出している。__________ダイアモンド・プリンセス船上で検疫対策を遂行する日本政府の格別の努力を称賛する。その検疫は潜在的には伝染を遅らせて公衆衛生上、重要な貢献をしたが、船上の人から人への伝染を防ぐには十分ではなかった、というのがCDCの評価である。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄さすがに専門機関だけに、NYTのようなセンセーショナルな悪罵は投げつけていないが、いかにも上から目線の、他人事のような口調である...仁義なき国際社会、仁義ある広報外交~ダイヤモンド・プリンセス号を例に(後編)

  • 仁義なき国際社会、仁義ある広報外交 ~ ダイヤモンド・プリンセス号を例に(前編)

    管轄国イギリスもアメリカの船会社も頬被(ほおかぶ)りし、ニューヨーク・タイムスは日本叩き。この仁義なき国際社会での戦い方は。(善意の国が馬鹿を見る「仁義なき国際社会」)「我々は細菌培養皿の中にいる-コロナ・ウイルスはいかにクルーズ船を破壊したか?」と、おどろおどろしいタイトルで、その記事は始まっている。冒頭のリード文はこうだ。__________日本が検疫を課すまで3日以上もかかった。この遅れと、その他の失策によって、中国以外での最大のウイルス感染が引き起こされた。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄タイトルの背景の写真は、2月2日、日本への到着前夜のダンスパーティの様子だ。恐ろしいウィルスの存在を知らされずに、乗客たちがダンスに興じている。迫りくる破滅に気がつかずに最後の夜を楽しむ乗客たち。いかにもホラー映画の一場面だ。ニュ...仁義なき国際社会、仁義ある広報外交~ダイヤモンド・プリンセス号を例に(前編)

  • 日本の民主主義は輸入品か?

    (日本の民主主義は戦後から?)日本に民主主義がもたらされたのは、戦後、アメリカから、というように考えている人が多い。しかしこれは事実だろうか?たとえば、選挙制度の発展を見てみよう。非納税者にも選挙権が与えられたのは、日本では1925(大正14)年だが、イギリスでは1918年とわずか7年の遅れである。アメリカでは、黒人の政治参加を合法的に排除するために南部諸州は選挙人資格として人頭税を導入しており、これが完全に撤廃されたのは、なんと1960年である。欧米諸国に比べて、日本の選挙制度がそれほど遅れていたとは言えない。近隣のアジア諸国と比べてはどうか。韓国では、79年にクーデターで実権を握った全斗煥将軍が、翌80年には非常戒厳令を発して、金大中(現大統領)、金鍾泌ら有力政治家を拘束している。実質的に民主選挙が機能し始...日本の民主主義は輸入品か?

  • 天命と天職 ~ 日本人の仕事観

    天命に仕え、天職を持つことが、「世の中で一番楽しく立派なこと」である。(現代エリートを支える古典の教養)北尾吉孝氏。慶應義塾大学経済学部を卒業し、野村證券に入社。英国ケンブリッジ大学経済学部に留学し、その後、部長職を経て、孫正義氏の招聘(しょうへい)によりソフトバンク・常務取締役に就任。現在はベンチャーキャピタルから不動産、生活関連サービスなどを幅広く展開する総合企業グループSBIホールディングスの代表取締役。まさに、絵に描いたような現代的エリートである。しかし、この北尾氏には一風変わったところがある。江戸時代後期の儒学者・北尾墨香(ぼっこう)を先祖に持ち、幼稚園にあがる前から父親に中国の古典を叩き込まれた。高校・大学時代には昭和の漢学者・安岡正篤の著作に親しんだ。中国を訪問した際には、政府高官と四書五経の話で...天命と天職~日本人の仕事観

  • 三島由紀夫と七生報国(後編)

    自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自決をするという三島の「狂気」は緻密に計画され、周到に実行された。(栄誉の絆でつなげ菊と刀)いまだに誤解する人が多いが、三島は戦前右翼的な軍国主義や、天皇親政を目指したわけではない。かえって、天皇は日本文化の中心に位置し続けてきたのであって、その時々の政治権力に密着すれば、その政治を超越した立場は損なわれる、と考えていた。明治憲法下での天皇制を「天皇陛下を政治権力にくっ付けたところに弊害があった」と明言している。天皇は「われわれの歴史的連続性・文化的統一性・民族的同一性の、他にかけがえのない唯一の象徴」であり、われわれはこの天皇の真姿を開顕(かいけん:真実をあらわし示す)するために、現代日本の代議制民主主義がその長所とする言論の自由をよしとするものである。なぜなら、言論の自由によって最大...三島由紀夫と七生報国(後編)

  • 三島由紀夫と七生報国(前編)

    自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自決をするという三島の「狂気」は緻密に計画され、周到に実行された。(日本社会への縁切り状)私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このままいったら「日本」はなくなつて、その代わり、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るであらう。それでもいいと思つてゐる人たちと、私は口をきく気になれなくなってゐるのである。これは殆ど、日本社会への縁切り状ではないか。友人・三島由紀夫のこの苛立(いらだ)たしげな文体に一驚した文芸評論家の村松剛は、事態が容易でない所まで来ていることに気づき、人を介して、三島と会うことにした。村松の三島との最後の会談は、昭和45(1970)年10月7日、四谷で行われた。三島は言った。自分の家にはいろいろ...三島由紀夫と七生報国(前編)

  • 楠木正成 ~ 花は桜木、人は武士(後編)

    (兵糧攻め、梯子攻め)寄せ手は再び兵糧攻めの戦術に戻った。しかしいまだ4万もの大軍である。持参した米俵が次第に乏しくなってきて、河内の国のあちこちで現地調達をしようとしたが、売ってくれる者がいない。すでに正成によって買い占められていたのである。やむなく、隣国の大和の国で糧食を調達して、千剣破まで運ぼうとすると、正成のあやつる山伏などに襲われる始末。かえって包囲している幕府方の方が、兵糧不足で苦しめられることとなった。そこへ鎌倉の執権から急使が来て、「怠けておらず早々に城を攻め落とせ」という叱責の声が伝えられた。単なる力攻めでは犠牲を重ねるだけだ、何か良い戦術はないか、と軍(いくさ)評定をしていると、中国の戦史に出てくる雲梯(うんてい:雲のかけはし)を作って、直接山上に突入しようという案が出た。移動式の巨大な梯子...楠木正成~花は桜木、人は武士(後編)

  • 楠木正成 ~ 花は桜木、人は武士(前編)

    その純粋な生き様は、武士の理想像として、長く日本人の心に生きつづけた。(正成一人いまだ生きて有りと聞こしめされ候はば)「鎌倉武士の近ごろの悪逆非道ぶりは、すでに天道のとがめを受けるほどでございます。その衰え乱れ、弱りはてたのに乗じてこれに天誅を加えるのに、何の困難がございましょう。ただ天下統一の業が成功するには、武略と智謀とのふたつが必要です。・・・勝敗は合戦のつねでございますから、一時の勝負を必ずしもお気にかけられるには及びません。この正成(まさしげ)ひとりがまだ生きているとお聞きくださいましたら、帝の御運は必ず最後には開けるものとお考え下さい」元弘元(1331)年8月27日、再度の倒幕計画が漏れ、後醍醐帝は奈良北東山中の笠置寺に逃れられた。そこで夢の中に大きな常磐木(ときわぎ:常緑樹)の南に伸びた枝が勢いよ...楠木正成~花は桜木、人は武士(前編)

  • 武士道 ~ 主体的なる献身(後編)

    (改革の抵抗勢力)しかし、主君への諫言といい、押込と言っても、それはあくまで政治的意見の対立であり、主君と家来のどちらが正しいのかは分からない。価値観の違いであったり、権力争いに過ぎないかもしれない。その場合は、どちらが正しいか、どう決めたらよいのだろうか?そこに出てくるのが、衆議公論である。上杉鷹山(ようざん)は米沢藩の藩主として、見事な藩政改革を行い、天明の大飢饉の際にも、一人も餓死者を出さなかったという業績を残しているが、その鷹山が二十歳過ぎで改革を始めたばかりの頃、上杉家の重臣七名が打ち揃って、諫言の書状を呈示して鷹山に迫ったことがあった。書状は鷹山の改革政治を批判し、改革の旗振り役だった執政・竹俣当綱一党の悪行・罪状を数え上げ、家中・領民の大半は困窮してお上の政治を恨んでいると弾劾していた。押し問答四...武士道~主体的なる献身(後編)

  • 武士道 ~ 主体的なる献身(前編)

    国家人民のために尽くすことを職務とする武士たちの自立的・主体的な生き方。(武士道と企業犯罪)「武士道とは死ぬことと見つけたり」山本常朝の「葉隠れ」のあまりにも有名な一節であるが、これが武士道とは主君のためにはいつでもおのれの生命を投げ出す、という時代遅れのファナティックな生き方、という誤解を招いたようである。この一節のあとには、すぐこう続く。武道に自由を得、一生落度なく家職を仕課(しおお)すべきなりそれは生死を超えた自由を得て、一生、落ち度なく家職、すなわち、奉公の勤めを成し遂げるという、武士としての理想の「生き方」を述べたものなのである。最近、食品業界やテーマパークなどで、上司の命令にやむなく従って企業犯罪に加担した、などという事件が相継いでいるが、これなどは武士道から見れば、もっとも軽蔑(けいべつ)すべき生...武士道~主体的なる献身(前編)

  • 笑顔で往った若者たち(後編)

    ブラジル日系人の子弟が日本で最も驚いたのは、戦争に往った若者たちの気持ちだった。(「自分も負けずに朗らかに笑って往く」)もう一人紹介しておきたい。福島県の農家に生まれた穴沢利夫さんは、大の本好きで、農村に児童図書館を作るのが夢だった。中央大学法学部で学びながら、お茶の水の医科歯科大学の図書館で働いていた。そこで図書館講習所の実習にやってきた孫田智恵子さんと知り合い、交際が始まる。時に昭和17年1月、穴沢さん19歳、智恵子さん18歳であった。穴沢さんは昭和18年10月に大学を繰り上げ卒業後、陸軍特別操縦見習士官として学び、半年後には台湾などで転戦。昭和20年4月12日、鹿児島・知覧より第2次沖縄総攻撃に出撃した。その時に智恵子さんに次のような遺書を残した。(前略)そして今、晴れの出撃の日を迎えたのである。便りを書...笑顔で往った若者たち(後編)

  • 笑顔で往った若者たち(前編)

    ブラジル日系人の子弟が日本で最も驚いたのは、戦争に往(い)った若者たちの気持ちだった。(「げんしゅくな気持ち」)[げんしゅくな気持ち]・・・ナタリア・恵美・浅村(17歳)2002年12月に、私は第13回使節団として、日本に行きました。あそこで、沖縄や広島でおこった戦争の事を見ました。原爆資料館や江田島や靖国神社で、いろんなお話を聞きました。そして戦争の意味が深く分かりました。戦争がなかったら、人々はしななくてよかったのに。戦争というものはすごく苦しいものです。けれど、私がもっとおどろいた事は、戦争にいった人達のすばらしい気持ちだった。あなた方は自分の国日本をまもるために、そして自分の家族の命をまもるために、自分の命をかけました。あなた達は敵にふくしゅうをする気持ちより、自分の国の誇りをまもるための「死ぬこと」を...笑顔で往った若者たち(前編)

  • 神の使命の自己展開

    世界には七十億人を超える人たちがいる。地上を去った世界には、五百億人の霊人たちがいる。地獄という世界には、あなた方の先輩で迷っておられる方がたが何十億人もいるのだ。そうした人たちに、一人ひとり手を差しのべることが、どれほど難しいことであるか、あなた方はわかっているであろうか。それは、一人、二人の力でできることではない。それは、全人類を挙(あ)げてやったとしても、そう簡単にできることではないのである。我らは、そのような偉大なる理想のもとに旗を掲(かか)げているのである。これより後、一切の妥協(だきょう)はない。これより後、神理は、ただひたすら行軍(こうぐん)をしてゆくのみである。我ら、生命(いのち)尽きるとも、その法の灯(ひ)は途絶(とだ)えることはない。この日の本の国に、掲げられた神理の法灯は、決して消してはな...神の使命の自己展開

  • 一輪の花を咲かせる

    私たちは、宇宙に繁栄と進歩をもたらすために、今から数億年以上の昔に、偉大なる神の魂が分かれ、地球、あるいは地球によく似た人類の生存に適する環境に生命を持って、魂修行をしているのである。各人が転生をくり返すことによって、個性を持ち、個性の数だけの幸福を味わえるように創られたのである。そういう偉大なる出発点があったのである。一人ひとりの人間は、姿かたちが違うかもしれないが、その根源において、その創造において、その創られたるところにおいて、ひとつであったのである。他人の姿に見えているものは、他人ではなく自分自身でもあるということに、かつて自分自身と同じものであったものが、個性を得、経験を得、歴史を経て、違ったように現れているだけで、これらはすべて自分自身の姿であったということに気がつかなければならないのである。「魂の...一輪の花を咲かせる

  • 己れに厳しくあれ

    「悟り」とは、言葉を換えれば、我らが霊的に目覚めることの困難であるこの地上において勝利してゆくための道であるということだ。勝利への道が悟りへの道であるということなのだ。この地上において勝利するためには、まず自らが、自ら自身が、自らの人生の舵(かじ)をとっているということを知らなくてはならない。自らが自らの人生に対して責任を持っているということを知らなくてはならない。誰のせいでもない、自分自身が過去数十年生きてきて、こういう人生を築いてきたのであるということを認めなくてはならない。潔く認めなくてはならない。自分の人生に責任を取るということが、勝利への第一歩であるということを知らなくてはならない。人びとよ、胸に手をあてて考えよ。己れ自身の人生にどれだけの責任が取れるかを。現在ただ今の自分のあり方に不満もあろう。不運...己れに厳しくあれ

  • 世界を相手に優位戦を展開できる

    石原慎太郎氏との対談で、石原氏は<隣人と共存していく、それも敬意を払われながら繁栄していくための必要条件とは、強い的確な自己主張に他ならないでしょう。技術力にせよ財力にせよ、日本は相対的に勝る力を備えていながら独自の意思表示をしない。それでは愚かと見なされて疎(うと)んじられ、軽蔑(けいべつ)もされかねない>とし、<メンタリティについて過去に何度か参加した国際ヨットレースでの経験から申し上げれば、大型のヨットがひしめいて一つのマークを回るときのきわどい作業の折々に、風の方角との関わり、それぞれの位置による権利非権利の複雑なルールにのっとった解釈と主張で舷(げん:船の側面)を接した船と船の間で激しいののしり合いが起こります。観戦している審判団への抗議の提訴が行われもする。そして試合後の審判団による判定の際、これま...世界を相手に優位戦を展開できる

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