「北方文学」第89号を発行しましたので、紹介させていただきます。今号から新しい同人が加わることになりました。なんとまだ30歳の青年です。全国に数ある同人誌に関わる人が聞いたら、羨望のあまり発狂してしまいそうな事件ですが、なぜか最近新たに加わる同人の年齢が下がっています。もとより評論が多いのが「北方文学」の特徴ですが、今号はロック評論あり、映画論あり、音楽エッセイありといった具合で、文学のジャンルにとらわれない内容になっています。しかもいずれも力作で、文学のおまけとして雑誌の片隅に載っているというようなものではありません。本格的なロック評論が掲載される文芸同人誌など聞いたこともないので、これからも「北方文学」の特徴として、大事にしていきたいと思います。巻頭は魚家明子の詩2篇。「春の仕事」と「腐敗」です。隠喩...北方文学第89号紹介