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湯巡画報 ユメグリガホウ https://yumegurigahohquey.wixsite.com/studio/

イラストで綴る温泉ブログ。全国の温泉地の趣きある宿の湯殿を紹介。時には秘境の温泉地などの紹介もあり。

源泉かけ流しの新鮮な湯、景色のいい露天風呂や野湯、料理の美味しい宿、足元湧出の温泉、旅先でのエピソードなど。

きい
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住所
世田谷区
出身
長崎市
ブログ村参加

2015/06/16

  • 白骨温泉 湯巡り(長野県)p.183

    前項の白骨温泉 笹屋さんから3ヶ月以上も空きましたが、引き続き信州の名湯、白骨温泉での湯巡りにお付き合いください。笹屋さんの次に向かったのは、白骨温泉のシンボル的存在の宿、泡の湯さんであります。 明治45年創業の老舗は趣ある木造の本館と鉄筋造りの新館からなる。泡の湯さんといえば混浴の野天風呂が有名ですが、湯そのものをじっくり堪能するのであれば内湯に限ります。 総檜造りの湯屋には非加熱源泉と加熱された浴槽があり、非加熱源泉は38℃前後の人の体温ほど湯温で源泉そのものを味わえます。そして肌にまとわりつく気泡が極上の浴感へと誘います。これぞ「泡の湯」たる所以でございましょう。(↑写真) 非加熱源泉のうっすらと緑がかった湯色に対し、加熱された浴槽はミルキーブルー。 (↑写真)非加熱源泉と加温浴槽の交互浴で心身共に整います。 次に向かったのは、「泡の湯」と「笹屋」の中間に位置する小さな湯宿「丸永旅館」さん。 こぢんまりとした和の佇まいからアットホームなやすらぎを感じる湯宿であります。 なんと丸永旅館さんの湯は、両サイドの宿、「泡の湯」と「笹屋」各々の源泉を引湯する宿なのです。3・4人サイズの木組

  • 白骨温泉 笹屋(長野県)p.182

    前項までの乗鞍高原温泉の北側、梓川の支流、湯川沿いの標高1500m付近に湧く山峡の湯が白骨温泉であります。温泉に含まれる炭酸カルシウムが湯船に白く付着するところから、もとは「白船」呼ばれていたが、中里介山の長編小説「大菩薩峠」の白骨の巻きが多くの読者を魅了したことにより、白骨と呼称を統一したといわれています。 白骨温泉で湯巡りしました。一湯目に選んだのは、温泉街の中心から高台の白樺林に囲まれた静寂の湯宿「笹屋」さんです。 「小梨の湯」というキャッチコピーは宿が持つ源泉名でもあります。そして「日本秘湯を守る会」会員の湯宿であります。 古民家を移築再生したという館内には、生花よりもドライフラワーがしっくりきます。 浴場へは傾斜の緩い渡り階段を上ります。(浴場側から見下ろしたアングル) 笹屋さんには男女別の内湯と貸し切り露天風呂があり、今回利用できたのが内湯「姫の湯」。 南国リゾートの青い海と白い砂浜を思わせるコントラストが眩しすぎます。「笹屋ブルー」とでも名付けたくなるほど美しい湯色であります。 二面に大きくとられた窓からは白樺林を見晴らすロケーション。湯に身を沈めると白樺林の地面と目の高

  • 乗鞍高原温泉 青葉荘(長野県)p.181

    乗鞍岳の東山麓に広大でなだらかに傾斜する高原にホテルやペンション、ロッジ、民宿が点在する乗鞍高原温泉。前項の「せせらぎの湯」に引き続き、今回は乗鞍高原温泉の民宿を紹介します。 県道84号線沿いに建つロッジ風の佇まいの「青葉荘」さん。当日の宿泊要望にも関わらず、快く受け入れてくださいました。 決して新しい建物ではありませんが、お掃除が行き届いたホッとする館内。 チェックインを済ませ部屋で荷をほどき、先ずは宿の浴場へ。「渓流の湯」と「青葉の湯」の2つの浴場が男女入れ替え制で利用できます。 「渓流の湯」は脱衣場から浴場に入ると、シャワー付きのカランが並ぶ洗い場があり、その先の引き戸を開けて湯船が現れるという、洗い場と湯船が完全セパレートタイプ。恐らく硫化水素ガスから少しでもカランなどの金属の劣化を防ぐためだと思われます。 板張りの檜の香りゴキゲンな湯殿には2・3人サイズの湯船にミルキーな湯が張ります。身を沈めると湯底に溜まった湯の花が舞い上がり、よりミルキーさが増します。湯は酸性の硫黄泉、湯面に鼻を近づけると、つんと酸味をおびた香ばしい硫黄フレグランスを放ちます。 露天風呂は前方に石を段々に

  • 乗鞍高原温泉 せせらぎの湯(長野県)p.180

    日本百名山にも数えられる乗鞍岳は北アルプスの南端にそびえるコニーデ型の死火山。その東麓標高1400mほどの場所に広がる乗鞍高原温泉は乗鞍岳の中腹から湧き出る源泉を引き湯し、昭和51年に開湯した比較的新しい温泉であります。 カラマツとシラカバ林の高原にホテルやペンション、ロッジ、民宿などが点在します。そんな乗鞍高原温泉で無料利用できる素朴でステキな湯小屋「せせらぎの湯」を紹介します。 訪れたのはゴールデンウィーク前のシーズン直前、さらにコロナ渦も相まってか、観光センターや売店も営業しておらず、辺りは閑散としておりました。 観光センターや自然保護センターのある街の中心部の少し手前の「乗鞍高原せせらぎの湯」バス停から道を外れ、沢に向かって下ったところに湯小屋が現れます。男湯の湯船が丸見えなリヴァーサイド温泉であります。 無料とはいえ男女別のしっかりとした木造りの佇まいであります。 湯に身を沈めるとその名の通り、せせらぎしか聞こえてきません。40℃あるかないかの湯は加温もせず、生のままのかけ流し。とろみを感じる湯は長湯向きで心地いい。 無人にもかかわらずとても清潔に保たれた湯小屋であります。地

  • 霊泉寺温泉 湯巡り(長野県)p.179

    前項紹介した鹿教湯温泉をはじめ、大塩温泉、霊泉寺温泉は千曲川の支流でもある内村川の清流に沿って点在するこの三つの温泉を称して丸子温泉郷といいます。 なかでも信濃の守として赴任していた武将・平維盛が鬼女を退治したあと岩間から湧き出す湯で傷を癒し寺を建て、霊泉寺温泉と名付けたという温泉は、みやげ物屋や食事処もない古い湯治場風情を残す温泉地であります。 この日は最寄りのバス停「宮沢」から内村川に沿って15分ほど歩いて向かいました。途中、眼下に内村川の迫力ある甌穴を発見。 そして赤い欄干の霊泉寺橋を渡ると古刹・霊泉寺に到着。霊泉寺で手を合わせ、さらに脇道を進むと、4軒ほどの宿が並ぶ霊泉寺温泉に到着。 木造の湯宿が並ぶ素朴な温泉地であります。 先ずは小さな温泉地にある共同浴場で霊泉寺の湯を頂きました。 入り口に置かれた料金箱に200円を入れて中へ入ります。 淡いベージュとブルーのスッキリとしたタイルの色使いに清潔感を感じる湯殿であります。窓側から突き出た塩ビ管の湯口から注がれる湯量で浴槽内を絶妙な温度に仕上げています。 口に含むと少し苦みを感じる湯は、サラリと心地イイ。広めの浴槽でゆったり堪能し

  • 鹿教湯温泉 町高梨共同浴場(長野県)p.178

    引き続き、鹿教湯温泉をお送りします。温泉街の入口にほど近い天龍寺というお寺の裏手の細い路地先に建つ共同浴場。 「町高梨共同浴場」は町という地区と高梨という地区の住民専用の浴場であります。地区以外の人も200円で入浴できるので、利用させていただきました。 木造モルタル造りの地元共同浴場らしいシブい佇まいではあります。迷いながら探し見つけるのも旅の楽しみのひとつ。 脱衣場の料金箱に200円をいれて入浴します。 こぢんまりではありますが、お掃除の行き届いたきれいな湯殿であります。淡いグリーン、ベージュ、さらにネイビーブルーのタイル使いにも清潔感が持てます。 男前なライオンの湯口からはとうとうと注がれ、腰を下ろすとオーバーフローする放流式のかけ流しであります。小さな浴槽に対し、湯の注入率もよいので常時新鮮な湯で満たされています。 適温に調節されたクリアな湯は微かに硫化水素臭(ゆでたまご臭)のあるやさしい浴感であります。訪問時、先客はおらず、貸し切り状態で湯を堪能することができました。 湯上がりのチンカチンカに冷えたルービーは温泉街中心にある蕎麦処「辰巳屋」さんで頂きました。突き出しにうれしい干

  • 鹿教湯温泉 ふぢや旅館(長野県)p.177

    長野県中部、上田と松本のほぼ中間地点の内村川沿いの里山に湯煙をあげる温泉は、鹿に姿を変えた文殊菩薩が、湯を湧き出る場所を猟師に教えたという伝説から「鹿教湯」の名が ついたといわれています。 温泉街のメインストリート「湯端通り」沿い、文殊堂に向かう途中に建つ老舗の湯宿「ふぢや旅館」のお湯を立ち寄り湯で頂きました。 現在では大小異なる湯宿30軒ほどある鹿教湯温泉ですが、昭和初期までは、ふぢや旅館のある湯端通りにしか湯宿が無かったそうです。ふぢやさんの看板には「内湯開祖」という表記もあり、恐らく鹿教湯温泉で初めて内湯を持った宿ということなのでしょう。 ふぢやさんのロビー。湯治場風情を残す趣でありますが、建物奥には、鉄骨4階建ての宿泊棟もそびえ立っています。 立ち寄り湯で利用できたのは、右側の共同大浴場(混浴)。他にも宿泊客専用の露天風呂もあります。 ブルー系のタイル張りの大浴槽にクリアな湯がなみなみと注がれる光景が清々しい湯殿であります。 ウシの湯口、いや、鹿の湯口からとうとうと注がれながらも、槽内は絶妙な湯温に仕上がっています。ほぼ無臭のアルカリ性の単純泉はサラッとした湯触りですが、あたた

  • 浅間温泉 目之湯旅館(長野県)p.176

    長野県のほぼ中央に位置する松本市より北東へ5kmほどの北アルプスを望むなだらかな斜面に大小のホテルや旅館が林立する浅間温泉。開湯は土地の豪族が発見したおよそ1000年前まで遡るという古湯であります。 その後、江戸時代に松本城の天守閣を築造した松本藩主 石川康長がこの地に御殿をつくり、松本藩ゆかりの温泉として栄えたとい歴史ある温泉地なのです。そんな温泉地の南に位置する目之湯旅館さんは江戸中期創業という趣ある佇まいの湯宿です。 200年以上前の建築という重厚感ある佇まいの宿の前庭は手入れも行届いています。 玄関にはレトロな温泉協会の看板、期待できる頼もしいやつ。 欅造りの玄関ロビー。飴色に輝く太い梁や柱、レトロな時計が厳かなムードを生みます。 無駄のないシンプルな湯殿では、じっくりと湯を堪能できます。熱めの湯が気持ちいいクリアな湯は、自家源泉も含む混合泉。ツルツルとしたアルカリ性の単純泉は仄かに硫化水素臭を放ちます。 湯中では粉状の白い湯花の舞いが見れます。 ヒノキ造りの湯船にレトロな丸タイルという、素敵なコーデw。血行促進や神経痛などにも良いとされるヒノキチオールを多く含む古代ヒノキでつ

  • 箱根・大平台温泉 玉の湯(神奈川県)p.175

    箱根登山鉄道は山の斜面を登るためスイッチバック方式をとり入れジグザグに登る箱根の名物列車であります。箱根湯本駅を出発してふたつ目の駅が大平台駅であります。この辺りは比較的平坦な地形のため、「大平台」の名がついたようで、この付近で3度ものスイッチバックを行い、急峻である塔ノ沢、宮ノ下を登りつめます。 大平台温泉は戦国時代からの古い村落で温泉地になるまでは、ほとんどが椀物や玩具をつくる木地屋だったそうです。昭和24年に地元の有志たちにより温泉を掘り当て、今日では箱根十七湯のひとつとして知られています。 昭和35年創業の「玉の湯」さんも湯宿を営む以前は木地屋だったそうです。軒に千鳥破風がついた趣ある佇まい。玄関では福助が迎えてくれます。 玉の湯さんでは、日帰り入浴は玄関からではなく隣接する蔵から入ります。蔵の中がカフェスペースとなっていて、浴後にこのカフェで挽きたてのコーヒーが頂けるというシステム。 カフェの奥から館内に入り、赤いカーペット敷きの廊下を進んだ先に浴場があります。岩風呂と檜風呂、そして貸切り風呂の3つの浴場があり、この日、男湯で利用できたのが、檜風呂であります。 湯底の木目が美

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