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湯巡画報 ユメグリガホウ https://yumegurigahohquey.wixsite.com/studio/

イラストで綴る温泉ブログ。全国の温泉地の趣きある宿の湯殿を紹介。時には秘境の温泉地などの紹介もあり。

源泉かけ流しの新鮮な湯、景色のいい露天風呂や野湯、料理の美味しい宿、足元湧出の温泉、旅先でのエピソードなど。

きい
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2015/06/16

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  • 白骨温泉 湯巡り(長野県)p.183

    白骨温泉 湯巡り(長野県)p.183

    前項の白骨温泉 笹屋さんから3ヶ月以上も空きましたが、引き続き信州の名湯、白骨温泉での湯巡りにお付き合いください。笹屋さんの次に向かったのは、白骨温泉のシンボル的存在の宿、泡の湯さんであります。 明治45年創業の老舗は趣ある木造の本館と鉄筋造りの新館からなる。泡の湯さんといえば混浴の野天風呂が有名ですが、湯そのものをじっくり堪能するのであれば内湯に限ります。 総檜造りの湯屋には非加熱源泉と加熱された浴槽があり、非加熱源泉は38℃前後の人の体温ほど湯温で源泉そのものを味わえます。そして肌にまとわりつく気泡が極上の浴感へと誘います。これぞ「泡の湯」たる所以でございましょう。(↑写真) 非加熱源泉のうっすらと緑がかった湯色に対し、加熱された浴槽はミルキーブルー。 (↑写真)非加熱源泉と加温浴槽の交互浴で心身共に整います。 次に向かったのは、「泡の湯」と「笹屋」の中間に位置する小さな湯宿「丸永旅館」さん。 こぢんまりとした和の佇まいからアットホームなやすらぎを感じる湯宿であります。 なんと丸永旅館さんの湯は、両サイドの宿、「泡の湯」と「笹屋」各々の源泉を引湯する宿なのです。3・4人サイズの木組

  • 白骨温泉 笹屋(長野県)p.182

    白骨温泉 笹屋(長野県)p.182

    前項までの乗鞍高原温泉の北側、梓川の支流、湯川沿いの標高1500m付近に湧く山峡の湯が白骨温泉であります。温泉に含まれる炭酸カルシウムが湯船に白く付着するところから、もとは「白船」呼ばれていたが、中里介山の長編小説「大菩薩峠」の白骨の巻きが多くの読者を魅了したことにより、白骨と呼称を統一したといわれています。 白骨温泉で湯巡りしました。一湯目に選んだのは、温泉街の中心から高台の白樺林に囲まれた静寂の湯宿「笹屋」さんです。 「小梨の湯」というキャッチコピーは宿が持つ源泉名でもあります。そして「日本秘湯を守る会」会員の湯宿であります。 古民家を移築再生したという館内には、生花よりもドライフラワーがしっくりきます。 浴場へは傾斜の緩い渡り階段を上ります。(浴場側から見下ろしたアングル) 笹屋さんには男女別の内湯と貸し切り露天風呂があり、今回利用できたのが内湯「姫の湯」。 南国リゾートの青い海と白い砂浜を思わせるコントラストが眩しすぎます。「笹屋ブルー」とでも名付けたくなるほど美しい湯色であります。 二面に大きくとられた窓からは白樺林を見晴らすロケーション。湯に身を沈めると白樺林の地面と目の高

  • 乗鞍高原温泉 青葉荘(長野県)p.181

    乗鞍高原温泉 青葉荘(長野県)p.181

    乗鞍岳の東山麓に広大でなだらかに傾斜する高原にホテルやペンション、ロッジ、民宿が点在する乗鞍高原温泉。前項の「せせらぎの湯」に引き続き、今回は乗鞍高原温泉の民宿を紹介します。 県道84号線沿いに建つロッジ風の佇まいの「青葉荘」さん。当日の宿泊要望にも関わらず、快く受け入れてくださいました。 決して新しい建物ではありませんが、お掃除が行き届いたホッとする館内。 チェックインを済ませ部屋で荷をほどき、先ずは宿の浴場へ。「渓流の湯」と「青葉の湯」の2つの浴場が男女入れ替え制で利用できます。 「渓流の湯」は脱衣場から浴場に入ると、シャワー付きのカランが並ぶ洗い場があり、その先の引き戸を開けて湯船が現れるという、洗い場と湯船が完全セパレートタイプ。恐らく硫化水素ガスから少しでもカランなどの金属の劣化を防ぐためだと思われます。 板張りの檜の香りゴキゲンな湯殿には2・3人サイズの湯船にミルキーな湯が張ります。身を沈めると湯底に溜まった湯の花が舞い上がり、よりミルキーさが増します。湯は酸性の硫黄泉、湯面に鼻を近づけると、つんと酸味をおびた香ばしい硫黄フレグランスを放ちます。 露天風呂は前方に石を段々に

  • 乗鞍高原温泉 せせらぎの湯(長野県)p.180

    乗鞍高原温泉 せせらぎの湯(長野県)p.180

    日本百名山にも数えられる乗鞍岳は北アルプスの南端にそびえるコニーデ型の死火山。その東麓標高1400mほどの場所に広がる乗鞍高原温泉は乗鞍岳の中腹から湧き出る源泉を引き湯し、昭和51年に開湯した比較的新しい温泉であります。 カラマツとシラカバ林の高原にホテルやペンション、ロッジ、民宿などが点在します。そんな乗鞍高原温泉で無料利用できる素朴でステキな湯小屋「せせらぎの湯」を紹介します。 訪れたのはゴールデンウィーク前のシーズン直前、さらにコロナ渦も相まってか、観光センターや売店も営業しておらず、辺りは閑散としておりました。 観光センターや自然保護センターのある街の中心部の少し手前の「乗鞍高原せせらぎの湯」バス停から道を外れ、沢に向かって下ったところに湯小屋が現れます。男湯の湯船が丸見えなリヴァーサイド温泉であります。 無料とはいえ男女別のしっかりとした木造りの佇まいであります。 湯に身を沈めるとその名の通り、せせらぎしか聞こえてきません。40℃あるかないかの湯は加温もせず、生のままのかけ流し。とろみを感じる湯は長湯向きで心地いい。 無人にもかかわらずとても清潔に保たれた湯小屋であります。地

  • 霊泉寺温泉 湯巡り(長野県)p.179

    霊泉寺温泉 湯巡り(長野県)p.179

    前項紹介した鹿教湯温泉をはじめ、大塩温泉、霊泉寺温泉は千曲川の支流でもある内村川の清流に沿って点在するこの三つの温泉を称して丸子温泉郷といいます。 なかでも信濃の守として赴任していた武将・平維盛が鬼女を退治したあと岩間から湧き出す湯で傷を癒し寺を建て、霊泉寺温泉と名付けたという温泉は、みやげ物屋や食事処もない古い湯治場風情を残す温泉地であります。 この日は最寄りのバス停「宮沢」から内村川に沿って15分ほど歩いて向かいました。途中、眼下に内村川の迫力ある甌穴を発見。 そして赤い欄干の霊泉寺橋を渡ると古刹・霊泉寺に到着。霊泉寺で手を合わせ、さらに脇道を進むと、4軒ほどの宿が並ぶ霊泉寺温泉に到着。 木造の湯宿が並ぶ素朴な温泉地であります。 先ずは小さな温泉地にある共同浴場で霊泉寺の湯を頂きました。 入り口に置かれた料金箱に200円を入れて中へ入ります。 淡いベージュとブルーのスッキリとしたタイルの色使いに清潔感を感じる湯殿であります。窓側から突き出た塩ビ管の湯口から注がれる湯量で浴槽内を絶妙な温度に仕上げています。 口に含むと少し苦みを感じる湯は、サラリと心地イイ。広めの浴槽でゆったり堪能し

  • 鹿教湯温泉 町高梨共同浴場(長野県)p.178

    鹿教湯温泉 町高梨共同浴場(長野県)p.178

    引き続き、鹿教湯温泉をお送りします。温泉街の入口にほど近い天龍寺というお寺の裏手の細い路地先に建つ共同浴場。 「町高梨共同浴場」は町という地区と高梨という地区の住民専用の浴場であります。地区以外の人も200円で入浴できるので、利用させていただきました。 木造モルタル造りの地元共同浴場らしいシブい佇まいではあります。迷いながら探し見つけるのも旅の楽しみのひとつ。 脱衣場の料金箱に200円をいれて入浴します。 こぢんまりではありますが、お掃除の行き届いたきれいな湯殿であります。淡いグリーン、ベージュ、さらにネイビーブルーのタイル使いにも清潔感が持てます。 男前なライオンの湯口からはとうとうと注がれ、腰を下ろすとオーバーフローする放流式のかけ流しであります。小さな浴槽に対し、湯の注入率もよいので常時新鮮な湯で満たされています。 適温に調節されたクリアな湯は微かに硫化水素臭(ゆでたまご臭)のあるやさしい浴感であります。訪問時、先客はおらず、貸し切り状態で湯を堪能することができました。 湯上がりのチンカチンカに冷えたルービーは温泉街中心にある蕎麦処「辰巳屋」さんで頂きました。突き出しにうれしい干

  • 鹿教湯温泉 ふぢや旅館(長野県)p.177

    鹿教湯温泉 ふぢや旅館(長野県)p.177

    長野県中部、上田と松本のほぼ中間地点の内村川沿いの里山に湯煙をあげる温泉は、鹿に姿を変えた文殊菩薩が、湯を湧き出る場所を猟師に教えたという伝説から「鹿教湯」の名が ついたといわれています。 温泉街のメインストリート「湯端通り」沿い、文殊堂に向かう途中に建つ老舗の湯宿「ふぢや旅館」のお湯を立ち寄り湯で頂きました。 現在では大小異なる湯宿30軒ほどある鹿教湯温泉ですが、昭和初期までは、ふぢや旅館のある湯端通りにしか湯宿が無かったそうです。ふぢやさんの看板には「内湯開祖」という表記もあり、恐らく鹿教湯温泉で初めて内湯を持った宿ということなのでしょう。 ふぢやさんのロビー。湯治場風情を残す趣でありますが、建物奥には、鉄骨4階建ての宿泊棟もそびえ立っています。 立ち寄り湯で利用できたのは、右側の共同大浴場(混浴)。他にも宿泊客専用の露天風呂もあります。 ブルー系のタイル張りの大浴槽にクリアな湯がなみなみと注がれる光景が清々しい湯殿であります。 ウシの湯口、いや、鹿の湯口からとうとうと注がれながらも、槽内は絶妙な湯温に仕上がっています。ほぼ無臭のアルカリ性の単純泉はサラッとした湯触りですが、あたた

  • 浅間温泉 目之湯旅館(長野県)p.176

    浅間温泉 目之湯旅館(長野県)p.176

    長野県のほぼ中央に位置する松本市より北東へ5kmほどの北アルプスを望むなだらかな斜面に大小のホテルや旅館が林立する浅間温泉。開湯は土地の豪族が発見したおよそ1000年前まで遡るという古湯であります。 その後、江戸時代に松本城の天守閣を築造した松本藩主 石川康長がこの地に御殿をつくり、松本藩ゆかりの温泉として栄えたとい歴史ある温泉地なのです。そんな温泉地の南に位置する目之湯旅館さんは江戸中期創業という趣ある佇まいの湯宿です。 200年以上前の建築という重厚感ある佇まいの宿の前庭は手入れも行届いています。 玄関にはレトロな温泉協会の看板、期待できる頼もしいやつ。 欅造りの玄関ロビー。飴色に輝く太い梁や柱、レトロな時計が厳かなムードを生みます。 無駄のないシンプルな湯殿では、じっくりと湯を堪能できます。熱めの湯が気持ちいいクリアな湯は、自家源泉も含む混合泉。ツルツルとしたアルカリ性の単純泉は仄かに硫化水素臭を放ちます。 湯中では粉状の白い湯花の舞いが見れます。 ヒノキ造りの湯船にレトロな丸タイルという、素敵なコーデw。血行促進や神経痛などにも良いとされるヒノキチオールを多く含む古代ヒノキでつ

  • 箱根・大平台温泉 玉の湯(神奈川県)p.175

    箱根・大平台温泉 玉の湯(神奈川県)p.175

    箱根登山鉄道は山の斜面を登るためスイッチバック方式をとり入れジグザグに登る箱根の名物列車であります。箱根湯本駅を出発してふたつ目の駅が大平台駅であります。この辺りは比較的平坦な地形のため、「大平台」の名がついたようで、この付近で3度ものスイッチバックを行い、急峻である塔ノ沢、宮ノ下を登りつめます。 大平台温泉は戦国時代からの古い村落で温泉地になるまでは、ほとんどが椀物や玩具をつくる木地屋だったそうです。昭和24年に地元の有志たちにより温泉を掘り当て、今日では箱根十七湯のひとつとして知られています。 昭和35年創業の「玉の湯」さんも湯宿を営む以前は木地屋だったそうです。軒に千鳥破風がついた趣ある佇まい。玄関では福助が迎えてくれます。 玉の湯さんでは、日帰り入浴は玄関からではなく隣接する蔵から入ります。蔵の中がカフェスペースとなっていて、浴後にこのカフェで挽きたてのコーヒーが頂けるというシステム。 カフェの奥から館内に入り、赤いカーペット敷きの廊下を進んだ先に浴場があります。岩風呂と檜風呂、そして貸切り風呂の3つの浴場があり、この日、男湯で利用できたのが、檜風呂であります。 湯底の木目が美

  • 温湯温泉 佐藤旅館(宮城県)p.174

    温湯温泉 佐藤旅館(宮城県)p.174

    宮城県栗原市の旧花山村は秋田県に通じる花山越えの入口であったため、江戸時代には、往来する人と荷物の検問が行われてきた関所、「仙台藩花山寒湯番所跡」があります。そして御番所を往来する旅人たちの疲れを癒してきた花山のいで湯が「温湯温泉」であります。 古くは「寒湯」で、ぬるゆと読んでいましたが、近代では源泉の温度が上がり「温湯」の表記になったとか。栗駒連峰の南麓、一迫川の上流部の渓谷地に湧く温湯温泉に12年ぶりに営業を再開した宿、佐藤旅館の湯を紹介します。 昭和初期に建てられたという木造二階建ての宿は、古き湯治宿の趣であります。 震災で傷んだ箇所なのでしょうか、床板やサッシが綺麗に張り替えられているようです。古い木造の趣を残しつつの修繕には大変なご苦労があったかと思われます。廊下に並ぶレトロな紅いソファーも申し分ない納まりです。 広々とした浴場の天井はV字型というおもしろい空間。タイル張りの湯殿の正面は石積みがされるなど、意外と凝った造りであります。 湯面からはリッチー・ブラックモアのあのリフが聴こえてくるかの如く、湯けむりが上がっていました。クリアな食塩泉に身を沈めると、数秒で汗が吹き出す

  • 鳴子温泉 滝の湯(宮城県)p.173

    鳴子温泉 滝の湯(宮城県)p.173

    前項の早稲田桟敷湯に引き続き、鳴子温泉をお送りします。木地業のさかんなところでもある鳴子ではこけしは相当古くからつくられていたそうです。寛永年間(1624~44)に始まったという漆工業や曲げ物とともに貴重な町の産業となっています。 そんな鳴子で十代続く生活雑器、木地玩具、こけしなどの木地物の製造元・高亀さんでこけし見物させていただきました。 高亀さんオリジナル鳴子こけしをはじめ、年代物の張り子人形、土人形などの展示もあり、作り手の人柄やユーモアまでもが感じ取られ見ていて飽きません。 鳴子温泉ではお馴染みの版画家 大野隆司氏のイラストも飾られています。ネコとこけし、そしてあったかい言葉にホッとさせられます。 そして「週間新潮」の表紙絵で親しまれた画家 谷内六郎氏が絵付けした鳴子こけしがスバラシイ。六郎が描く子供のタッチが鳴子こけしに何の違和感もなくマッチしているのが不思議であります。 高亀さんとは交流があったようで、六郎氏が描いたゴキゲンなマッチ デザインの原画やお手紙などの展示もあります。そして高亀さんの包装紙も六郎氏によるものだそうです。 高亀さんのあとに向かったのは共同浴場「滝の湯

  • 鳴子温泉 鳴子・早稲田桟敷湯(宮城県)p.172

    鳴子温泉 鳴子・早稲田桟敷湯(宮城県)p.172

    承和4年(837年)に潟山が大爆発して温泉が湧出したとの記録がある鳴子温泉が温泉宿として賑わいだしたのは江戸中期の頃だそうです。源義経がこの地を平泉に逃れる途中に通ったという伝説があり、旅の途中に産まれた義経の子が産声をあげた啼子(なきこ)が転じて鳴子になったという伝説があります。 鳴子温泉はこけしの里としても知られ、首を回すとキュキュッと音がするのが鳴子スタイル。そんな鳴子を散策しながら、街の共同浴場「早稲田桟敷湯」の湯を頂きました。 古い町並みが残る鳴子には少し違和感を感じる近代的な佇まい。共同浴場というよりもほぼほぼ美術館であります。 フロントもほぼほぼ美術館。木造トタン屋根だった湯小屋が、映画「アルマゲドン」のテーマソング、エアロスミスの"I Don't Want to Miss a Thing"が巷で大ヒットを飛ばしているさなか、早稲田大学石山修武研究室設計のほぼほぼ美術館な佇まいに改築されたのであります。しらんけど~。 学生たちの頑張りを支えたのが、鳴子の人々だったそうです。戦後間もなく若い人たちが少なくなった鳴子に頑張る学生たちの姿に活気がもどり、その感謝の気持ちが食糧難

  • 東鳴子温泉 砂善旅館(宮城県)後編 p.171

    東鳴子温泉 砂善旅館(宮城県)後編 p.171

    前項に引き続き、東鳴子の湯治宿 砂善旅館さんをお送りします。 砂善旅館さんの浴場はメインの混浴の他に、男女入れ替え制の大浴場と中浴場とがあります。大浴場の広めの浴槽には東鳴子の共同源泉が注がれます。うっすら褐色をおびた含食塩-重曹泉は油臭のある滑らかな湯触り。 脱衣場のバスマットはタイガース。ご主人の猛虎ファンの片鱗を覗かせます。 そして混浴と大浴場より少し離れた場所にある中浴場の入口では猛虎魂炸裂。六甲おろしの歌詞がプリントされた暖簾をくぐって中へ。 湯殿に入ってさらにビックリ。洗い場では猛虎爆発、もはや誰にも止められない。 湯に浸かると、あのマーチングバンドの前奏が頭をよぎり、自ずと「♪六甲おろし」を口ずさんでいました。 中浴場には露天風呂があります。少し熱めの湯温ですが、東鳴子の重曹泉がしっとり肌に馴染んできます。古い角質を取り除く作用があるといわれる重曹泉と保湿成分のある食塩泉が含まれるこれぞ、美人の湯であります。 鄙びた趣きの館内には昭和45年に作成された見応えある手描きの観光マップがかけられています。さらに時折り遭遇する看板ネコたちにも癒されます。 タイガースだけではありま

  • 東鳴子温泉 砂善旅館(宮城県)前編 p.170

    東鳴子温泉 砂善旅館(宮城県)前編 p.170

    東鳴子温泉は奥州三名湯にあげられる鳴子温泉の入口に位置し、昔から湯治場として栄えてきた温泉地であります。開湯は江戸中期という歴史ある湯治場は美肌効果の高い重曹泉を中心に多彩な泉質に恵まれ、長期療養滞在を目的に伊達藩時代には御殿湯も置かれた由緒ある温泉地であります。 今回紹介する東鳴子温泉の砂善旅館さんは湯治部と旅館部からなる長期保養と湯治向けのリーズナブルな湯宿でございます。 最寄りのJR陸羽東線の鳴子御殿湯駅に到着すると木版画家大野隆司氏による猫顔のこけしが迎えてくれます。鳴子を歩くと、あちこちで大野氏の絵に心癒されます。 本気と書いて「マジ」、犯人と書いて「ホシ」、砂善と書いて「いさぜん」と読みます。 この日は素泊まりの宿泊利用(4000円前後)で、案内された部屋は一人には充分な広さで快適であります。 部屋のすぐ前には共同炊事場も完備。電子レンジ、ガスコンロもあり、自炊も可能。 砂善さんには3つの浴場があります。なかでも混浴は(イラスト↑)敷地内に湧く自家源泉が注がれる浴場であります。 湯殿の奥側からのアングル。四角い浴槽(炭酸泉)には砂善1号、2号の混合泉が注がれます。湧出量は多

  • 郡山三穂田温泉(福島県)後編 p169

    郡山三穂田温泉(福島県)後編 p169

    引き続き、郡山三穂田温泉をお送りします。前項で紹介した内湯の奥の扉から露天風呂へ抜けられます。内湯とほぼ同サイズの浴槽で庭園を眺めながらの気持ちいい湯浴み。近隣の町からの常連の親爺さんたちと話も弾みました。 微かに黄色味がかった湯色は露天風呂の浴槽で見ると、暖色系のタイルも手伝って顕著であります。今どきのオサレな色の表現でいうと、シャンパン・ゴールドとでも言うんですかね。 食事はミラーボールがさがるカラオケ・ステージを備えた大広間で頂きます。 宿泊料金1泊2食付きで8500円というお手頃なお値段にもかかわらず、前菜、お造り、焼き物、揚げ物、煮物といった宿の懐石スタイル。さらに飲み物も一杯サービスというので、僕は日本酒を頂きました。ホスピタリティ高いです。 マグロの海苔巻き、イサキ、ホタテのお造り。 新鮮な魚介と野菜の焼き物。味付けもやさしめで、お料理全体に野菜もしっかり盛り込まれ、栄養バランスも考えられたお料理でした。 デザートにはイチゴが練り込まれたお餅。大変美味しゅうございました。 翌朝、一番風呂頂きました。朝一番の浴場は脱衣場も綺麗に整頓されていました。清々しいです。 朝の光が差

  • 郡山三穂田温泉(福島県)前編 p.168

    郡山三穂田温泉(福島県)前編 p.168

    福島県のほぼ中央に位置する郡山市は東北有数の商工業都市で、松尾芭蕉が訪れた元禄年間の頃は宿場町として栄えていたという。かつては安積(あさか)と呼ばれ戦国時代に入ってから郡山と呼ばれるようになったそうです。 今回は市街地から西へ7kmほど外れた田園地帯広がる閑静な場所に湧く昭和63年開湯の「郡山三穂田温泉」を紹介します。 この日は那須の三斗小屋温泉より下山し、黒磯駅からJR東北本線で郡山のひとつ手前の安積永盛駅へ北上し、そこから徒歩で三穂田温泉へ(約7km)向かったのでありました。 トレッキングの7kmとは違い、舗装道路の7kmは長く感じます。野に咲く花に癒されつつ田園地帯をひたすら歩きました。 郡山三穂田温泉さんは1ヶ月ほど前から全館工事で休館していたようで、訪れた日はリニューアルオープンしたばかりだったようです。フロントには優美なお祝いの胡蝶蘭が並んでいました。地元色の強い入浴施設といった趣であります。 宿泊利用した部屋は小ざっぱりとした快適なお部屋でした。荷を解き、館内のコインランドリーで前日までのトレッキングの汚れモノをお洗濯。宿泊客は無料で利用できるという太っ腹。洗剤もあり、有

  • 三斗小屋温泉 大黒屋(栃木県)後編 p.167

    三斗小屋温泉 大黒屋(栃木県)後編 p.167

    前項に引き続き、三斗小屋(さんどごや)温泉 大黒屋さんを紹介します。会津中街道の湯治場として賑わい、幕末には5軒の旅籠があったという三斗小屋温泉。しかし戊辰戦争で激しい戦いが行われ、新政府軍によって会津藩が駐留していた三斗小屋の旅籠全戸が焼き打ちにあったという歴史もあります。 万病に効果があるといわれ「三度の飯を食わずとも治る」というのが三斗小屋温泉の名の由来だとか。 大黒屋さんには大風呂と岩風呂の2つ内湯があり1時間毎に男女が入れ替わるシステムになっています。部屋に案内され、先ずは岩風呂に向かいました(前出イラスト)岩造りの小ぶりな2人サイズの湯つぼにクリアな湯が張っています。 岩風呂に注がれる湯は宿の3号泉で源泉が外気の影響を受けやすいとのこと。訪れた11月中旬では湯温も少しぬるめでしたが、トレッキング後の凝り固まった筋肉にはいい湯温でありました。鉱物臭香る湯は弱酸性で肌にしっとり馴染みます。 貸切状態で最高の湯浴みでした。腰壁から上は板張りで、鄙び具合が心地イイ湯殿であります。 夕暮れ時、館内にはランプの明かりが灯ります。磨き上げられた床がひと際です。 そして宿のもうひとつの内湯

  • 三斗小屋温泉 大黒屋(栃木県)前編 p.166

    三斗小屋温泉 大黒屋(栃木県)前編 p.166

    日本百名山にも数えられる那須岳は栃木県と福島県との県境から南北に連なる那須火山群の中央に位置する。山体は膨大な裾野を広げ、典型的な溶岩円頂丘(トロイデ型火山)で現在も噴煙をあげています。 山麓には多くの温泉が湧出する一大温泉郷を成し、山腹の標高1460mの場所には康治元年(1142)には発見されていたという、三斗小屋温泉(さんどごや)もあります。今回紹介する三斗小屋温泉 大黒屋さんは江戸時代から続く湯宿であります。 JR黒磯駅よりバスで那須湯本を経て、約1時間、那須岳山麓駅(ロープウェイ)に到着。那須岳のシンボル、茶臼岳へはロープウェイで登ると容易に頂きに立てるのですが、この日はロープウェイを使わず、そばにある登山口よりトレッキングをスタート。 ロープウェイ乗り場の先にある「峠の茶屋」を進んだ先に那須岳登山口があり、鳥居をくぐって山道に取り付きます。 訪問した11月中旬、すでに紅葉のピークも過ぎ、ナナカマドの紅い実だけが唯一のなごりであります。眺望はガスっていてほぼ見えないうえ、風が冷たいです。 火山礫がごろつく緩やかな登山道を50分ほど登りつめると、避難小屋のある「峰の茶屋跡」に着き

  • 明けましておめでとうございます。

    明けましておめでとうございます。

    新年明けましておめでとうございます。皆さんにとって笑顔あふれる年となるようお祈り申し上げます。本年も宜しく インスタグラム始めましたのでそちらも宜しく。 http://www.instagram.com/yumegurigahoh 元旦 ユメグリガホウ きい

  • 箱根・底倉温泉 函嶺(神奈川県)p.165

    箱根・底倉温泉 函嶺(神奈川県)p.165

    湯治場としての歴史のある箱根が大衆化したのは江戸後期の「箱根七湯」といわれた頃で安藤広重の浮世絵にも描かれています。そして明治時代には日本初の本格的リゾートホテルとして箱根・宮ノ下に富士屋ホテルが誕生します。 今回紹介する温泉は、富士屋ホテルより西へ300m、早川の支流 蛇骨川(じゃこつがわ)を八千代橋で渡ったところにある箱根七湯のひとつ、底倉温泉であります。深い谷を流れる蛇骨川沿いの湧泉群を源泉とする温泉で上流には豊臣秀吉が入湯したという「太閤の岩風呂」があります。 箱根初の医療施設には入院患者のために引かれていた温泉があった為、閉院後は日帰り入浴施設へと生まれ変わりました。大正時代に建てられたという木造二階建ての洋館からは以前病院だったという面影を色濃く残す佇まいであります。 張り出した玄関からは、往時の左官職人の技が光ります。人造石洗い出しと白壁のコントラストに気品を感じます。 館内も病院の名残りを感じる漆喰の白壁が美しい空間であります。 二階に続く階段には意匠の凝った垂れ壁のアーチが施されています。(二階部は住居) そして名残りの極めつけは受付の左側にある調整されたお薬を出す小

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