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Beyond Imagination https://katsuragi-phd-consulutant.blog.jp

米国イェール大学の生物学ポスドク。日本の博士課程を修了後、3年間の経営コンサルティング会社勤務を経て渡米。新卒内定者時代、コンサルタント時代、アカデミアへの回帰を模索する時代、そして今の海外ポスドク生活を綴るブログ。

細胞生物学、生化学分野の研究で博士号を取得後、「視野を広げたい」という理由だけで、外資系の経営コンサルティング会社に入社。紆余曲折ありつつも3年ほど勤めた後、アメリカに渡って、イェール大学のポスドクとして再びアカデミアの道へ。 このブログでは、学生時代の終盤に会社に内定した頃から始まり、コンサルタント時代、その後の紆余曲折時代、そして現在のポスドク生活を綴っています。

桂城尚道
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アメリカ
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埼玉県
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2015/06/05

  • 育休して思うことは

    育休に入って、はや4週間が経とうとしている。さすがに、この生活をずっと続けるのは無理である。始まる前は、長男を連れてこの緑あふれる街を歩くことに憧れもしたが、それももう満足だ。ラボから離れると、置いてけぼりの気分になる。ラボのスラックでは、相変わらず新しい

  • グリーンカードの推薦人集め

    現在、National Waiver Interestという枠でグリーンカードを申請準備している。この申請には、"Independent letter"、すなわち「外部推薦人」による推薦書が複数枚(僕の場合は5通)必要になる。外部推薦人とは、下記の条件を満たす大学の教授(PI)である。- 僕が行っている

  • またも偶然に救われるのか

    1年以上前から、ずっと追っている、調べ続けている遺伝子がある。名前をM214という。まるで星雲の番号のような無機質な名前だが、それはこの遺伝子の機能を、人類はまだ何も知らないからである。通常、機能が一部でも解明されると、遺伝子はその機能を反映した名前を与えられ

  • どうして海外にこだわるのか

    去年C誌に掲載された論文について、解説記事を日本生化学会の会報に書いてほしいと依頼があり、その原稿を先週に投稿した。春ごろには掲載されるだろう。日本語なので、自分一人で書いた。単著で何かを出版するのは初めてである。学生の時もこうした依頼はあったが、当然、指

  • グリーンカード申請と研究の意義説明

    グリーンカードの申請(正式にはI-140の申請)の準備が本格的にスタートした。図らずも、その書類の準備過程が、自分の研究の説明能力を問われ、磨く機会となっている。I-140で最も重要なステップは、推薦書の準備である。自分のボスやコラボレーターはもちろん、自分の研究

  • 今の成功は過去の投資の結果

    基本的に、いま自分の何かが上手くいっているとするならば、それは過去の自分の自己投資の結果であるという実感がある。いま書いている論文は、3年以上前に、自腹を切ってEdXのオンラインコースでPythonを学んだ結果である。当時は「将来何かに役に立つかも」という程度のモ

  • 学生の労働組合とアカデミアの自由

    日本では考えられないことだが、今、アメリカでは、大学院生やポスドクが労働組合(Union)を作る動きが全国的に広がっている。その流れの理由の一つが、コロナ以降の、生活費と家賃の異常な高騰である。ニューヨークやロサンゼルスのような都市部だと、従来の学生やポスドク

  • 2023年の振り返り(後半)

    前の記事の続き。7月論文が正式にPublishされ、知り合いの反応や、Twitter上での「いいね」の数に喜ぶ。しかしそのような外向きの喜びなどはすぐに消え去るもの。ある種の「燃え尽き症候群」に陥り、2020年頃のしんどかった時期に帰りたいと思うようにすらなる。別のプロジェ

  • 2023年の振り返り(前半)

    恒例の1年の振り返りである。今年はいろいろなことがあり過ぎたので、2つの記事に分けることにする。1月前年末に提出した論文の改訂稿に対する、雑誌からの返事をひたすら待つ日々。1月前半には返事が来るかと期待していたが、時間が経ち、雑誌から何の情報更新もない日が続

  • 論文を出すことの意義

    今回の学会でのこと。ポスター発表の時間中、あるポスターが目に留まった。見ると、日本の大学から来た人たちだった。内容も、僕の研究内容にかなり近かったので、足を止めて見始めた。すると、ポスターの裏から、発表者らしき女性が顔を出し、"Do you want me to explain?"

  • 仕事か、家庭か、ではなく

    子供が生まれてから、研究に充てられる時間は目に見えて減ってきている。彼が自由にハイハイできるようになってからは特に。朝昼晩の食事、オムツ替え、散歩、寝かしつけ、そして怪我や何かの誤飲を防ぐための見張り...こうしたことを、妻が一人でやるのは不可能である。

  • グリーンカードの申請:NIW

    今回の学会の意外な収穫は、研究者のグリーンカード(アメリカ永住権)申請を専門とする弁護士と会って話せたことだった。学会が公式にその弁護士事務所を呼んで、時間を設けて講演をしてもらい、さらにその日の午後ずっと学会上でフリーの相談を受け付けるという充実したサ

  • 世界の檜舞台の上で

    ボストンで行われた、アメリカ細胞生物学会とヨーロッパ分子生物学連合の合同学会に参加し、口頭発表をしてきた。自分が発表したセッション(プログラム)は、その学会で唯一、「脂質」をテーマにしたセッションだった。そして時間は、5日間ある学会の3日目の午後。おそらく

  • どうしてプレゼンはこうも難しいのか

    いよいよ来週に迫った、アメリカ細胞生物学会での口頭発表の準備が、大詰めを迎えている。スライドはほぼ完成し、あとは原稿を練り上げていき、ひたすら練習をする段階まで来た。しかし、準備しながら思うのは、プレゼンや口頭発表というのは、どうしてこうも難しく、また、

  • 英文校正はChatGPTで十分

    ChatGPTが世に出てから久しい。世に出た当初、僕も少しだけ使ってみたのだが、当時はどう使ったら良いか分からず、自分の専門分野の文献検索に使ってみて全然ダメだと知り(※)、結局最近はpythonのプログラムの相談をする程度の使い方しかしてこなかった。無料版のGPT-3.5

  • 時には賞や名誉を

    先日、デパートメント(学部/研究科のようなもの)の泊まりの年次集会で、「ポスター賞」なるものをいただいた。泊まりの年次集会、こちらでは「リトリート」と呼ばれるが、プチ学会みたいなもので、各ラボの代表者(学生またはボス)たちが口頭発表をしたり、有志の人間た

  • 結局、読んだ論文や文献はどう管理したらいいのか

    3年ほど前の記事に書いた通り、「一日に一本の論文を読む」という日課を自分に課してから、間も無く3年が経とうとしている(2020年9月「一日に一本の論文を」)。この間、読んだ論文はのべ1,000本近くになり(※)、これはこれですごいことだと思うのだが、最近、少し弊害が

  • なぜ、倍の時間実験して総生産量が逆に落ちるのか

    コロナ期間中に、シフト制で午前勤務になって以来、「午前中にラボで実験、午後に家でデータ解析や文献探索」というスタイルが、自分の中に定着している。シフト制はとっくの昔になくなり、午前も午後も自由に実験してできるようになったが、それでも自分の「実験は午前中」

  • 目標なしでは生きられない

    先月末に論文が出版されてから、なんとなく「燃え尽き症候群」のような状態になっている。全体的に、集中力が低い。些細なミスが多くなっている。なんとなく、「気持ちが乗らない」。このようなことは、初めてではないし、特別自分が変だったり、弱いということはないという

  • ボスとの面談:ラボ主宰者への道

    ポスドクの契約は基本的に1年ごとの更新であり、その更新のたびに、過去1年間の成果/成長の振り返りおよび今後の計画を書いた報告書を大学に提出しなければならない。その報告書自体は、ボス曰く「誰も読まない」という形だけのもののようである。しかし、報告書を書く過程

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