第2章 正体 駅についてまず、ゆっくり深く息を吐き出してから電車を降りた。 胸の高鳴りが落ち着き、大学行きのバス停へと歩きながら公平に話しかけた。 「電車の中にいた子めちゃ可愛いかったな」 公平も彼女に気付いたようで 「本当に可愛いかったな。 あの子も一緒に降りたけど看護大の子かな?」と答えた。 俺逹の大学の隣に看護大があるため女の子が多かった。 大学に着いて教室に入ると教授がいて講義の準備をしていた。 教室の後ろのドアが開くと思わず反応し、振り返ると彼女だった 「さっきの電車の子だよな?」 公平が小声で呟く。 疚しいことはないのに不思議とこうゆうときは小声になる。 俺も「先週の講義はいなかっ…
第1章 松葉敏久 「松葉先輩って今、彼女いますか? もしいなかったら私と付き合ってもらえませんか?」 年が明けて卒業まで3カ月を切ったとき告白された。 ◆ ◇ ◆ 「敏久~ お前、昨日2年の子に告られてフったんだって」 教室に入るなりクラスメイトの公平が話しかけてきた。 誰にも言ってないのにこいつの情報網はどうなってるんだ? 公平の発言にみんなが近寄ってくる。 「前も1組の子フってたよな」 「今回はどんな子なんだ」 野次馬がふえてくる。 「文化祭の実行委員会で知り合った子だよ」 何故か公平が答える。 小学校からの幼馴染みで公平には隠し事は一切ないとは言えここまで俺の事を詳しいのはどうなんだ? …
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