当時借りていた部屋では、ラップ音や金縛りは日常茶飯事だった。ただ、何者かの姿を見たり、物理的な攻撃を受けたりすることはなかった。それでも、ずっと妙な気配が続いていたので、意を決して部屋の中で「何となくここだ」と感じた場所をカメラで撮影してみた。恐る恐る写真を確認していったが、特におかしなものは写っ…
怖い話や怪談が読みやすいブログです。他にも意味怖、謎怖、シリーズもの、都市伝説、画像や動画など多数。
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これは、知り合いの話。彼の地元の山では、夕暮れ時になると"不気味なもの"が現れるのだという。薄暗い山道を歩いていると、後ろからケンケンと飛び跳ねる音が近づいて来る。振り向くと、一本足の真っ黒い影がこちらの後を追って来ている。影は人の形をしてはいるが、酷く頭でっかちで、両手がやけにひょろ長い。地元で…
これは、じいちゃんが住んでいる田舎の森で迷子になった時の話。森といってもそんなに広くはなく、幼いの頃からずっと探検していたので、何処がどういう道に出るかはほぼ把握しているつもりだった。けれど、その日は違った。30分くらいで帰るつもりだったのに、さあ出口という所まで来たはずなのに出られなかった…
やがて、電車が轟音を立ててホームに滑り込んで来て、ドアが開いた。乗り降りする人々を見ながら、私はようやく腰を上げた。腰痛が酷い。ふらふらと乗降口に向かう。体中が痛む。(あの電車に乗れば…)そして乗降口に手を掛けた時、車中から鬼のような顔をした老婆が突進してきた。どしん!私は吹っ飛ばされ、ホームに…
ちょうど2年くらい前のこと。これは、旅行に行きたくてバイトを探していた時の話。暑い日が続いており、汗をかきながら求人雑誌のページをめくっては電話をしていた。ところが、なぜかどこもかしこもダメという答えばかり。擦り切れた畳の上に大の字に寝転がり、適当に集めた求人雑誌をペラペラと悪態をつきながらめくっ…
これは、知り合いの話。ある時、地元の山で遭難者が出た。単独で山に入っていて、突然の大吹雪で山を下りられなくなったものらしい。天候等の状況からして生存は厳しいと思われたが、二日後に無事保護された。どうやって寒さを凌いだのか尋ねると、顔をしかめて答えたくない様子を見せる。しつこく問い質したところ…
これは、俺が中学一年生だった時の話。ある日、友人らと三人で、自転車で少し遠出をして隣町の山へ遊びに行った。そして俺たちは、川の下流の方で水切りをして遊ぶことにした。少し離れた場所で石コロを物色していた友人の一人に呼ばれて行くと、そこには沢山の石コロの中に『一つだけ真っ赤な石コロ』があった。見た感じ…
怖い話でよく、"2階以上の高さの窓を外からコンコンと叩かれる"というものがある。これは、某オフ会で初対面の女性が話していた内容。昔、どうしても好きな同人さんの家まで行ったことがあるんですよね。夜になると、なんだかウワーッときちゃうんです。会いたい会いたい会いたい会いたいって、もうエンドレスで…
これは、奇妙で不思議な体験話。高校生の時、県の登山大会が母校で実施された。そして山岳部だった私は、何校かの生徒を引率することになった。近場の山を二つほど経由して、最終的に母校のグラウンドへ誘導するのが任務だ。部員たちだけで予行演習も行い、準備は万端だった。当日、通い慣れた山道を先頭に立って歩いて…
これは、知り合いが体験した不思議な話。家の敷地の外れに、いつ造られたのかもわからない『小さな祠』があったという。その一角にアパートを建てることにしたので、祠を移動させることに。取り立てて信心深いわけではなかったが、潰してしまうのも躊躇われたので、祠は近所に住む親戚の土地へ移された。祠を移して…
これは、友人の話。彼は幼年期を山中の実家で過ごしたのだが、時々不思議な体験をしたのだという。小学校に上がったばかりの真冬日、とある一軒家の傍らを通り過ぎようとした。その時、板塀の向こうから「ザパァッ」と水の流れる音がした。背伸びをすれば届く位置に、いい感じに節穴が空いてある。「何してるんだろう?」…
これは、タイムリープにまつわる話。私は一度だけ、"過去に時間が戻った経験"をしたことがある。ある月曜日のこと、会社で凡ミスをして、それが想像以上に大事になってしまった。数日の間は後処理に終われ、あちこちに頭を下げ、夜遅くに半泣きで家に帰る日々が続いた。そんなある時、途中で霧雨が降り出して、服や髪が…
これは、僕が2~3歳の頃の話。夜に寝ていると、いつも隙間におばさんが現れていた。壁に寄せ付けているベッドと壁の間に、真ん中分けをした黒髪と鼻から上だけを覗かせて、ベッドの縁に両手をかける感じで。それも、まあまあの頻度で現れていた。怖いという概念がなかったのか、それとも怖くなかったのかはわからない…
これは、ちょっとした心霊体験をした時の話。父が亡くなって10日が過ぎた。少し落ち着いたので、亡くなってから初めての外食。母と姉と3人で、回転寿司に行った。食べ始めてから少し経った頃、「もうすぐご注文の品が到着します」と案内の後に、頼んだ覚えのない『つぶ貝』が流れてきた。注文履歴を見ると、確かに履歴…
これは、青梅市の『御岳山』に二人で登った時の話。新緑の季節だったので、6月頃だと思う。あと少しで見晴台と頂上方面への分かれ道に差し掛かる一本道で、下山して来る男性と遭遇した。その男性は傍目にもわかるほど真っ青な顔をしていて、ひどく落ち着かない様子だった。「上へ行かれます?」。そう訊く口調に否定的な…
これは、友人の怪異体験談。夕暮れ時に、「出る」と噂される峠道を一人で歩いていた。気がつくと、ズズッズズッと後をつけてくる音がある。背後を見ると、足を引きずって歩いてくる小さな影が一つ。ただ、そんなに暗くなってはいないのに、顔や服がどうにも見て取れない。墨を流し込んだように、上から下まで真っ黒…
これは、知り合いの話。彼は昔、犬を連れて猟をしていたという。「気持ち悪い山があったんよ。山というか谷地なんだけど、"そこへは絶対に犬を連れて行ってはいけない"と言われていたんだ。近寄っただけでも、犬は尻尾を足の間に入れて怖気づいてしまうらしい。うっかり足を踏み入れようものなら、いつの間にか連れて…
これは、猟師の爺ちゃんから聞いた怪異話。爺ちゃんは3匹の大きな秋田犬を飼っていた。そして爺ちゃんの最も不思議なところは、『猟猫』を1匹連れていること。猟師仲間は皆、「猫は言うことを聞かない」、「猫は猟には使えない」という理由で飼わないのに、爺ちゃんは朱色の虎毛の猫を1匹、必ず犬と一緒に連れて行った…
れは、死に関する『予知夢』の話。知り合いの彼は、久しぶりに山奥の実家に寄ったのだという。実家にはまだ幼い姪がいて、彼によく懐いていた。一泊した次の朝方、その姪が不気味なことを言う。「安西さんちのおじさん、もうすぐ死んじゃうよ」。安西家というのは、近所に住んでいる親戚だ。何でそんな気味の悪いことを…
これは、私が中学と高校の時に体験した不気味な話。ある日の中学校からの帰りのこと。電車通学だったけれど、学校から駅に行くまでは8分くらい歩かなければいけなかった。仲の良い友達といつものように歩いていると、"1台のバス"が前方からやって来た。そのバスは見た目がかなりのオンボロで、「廃車みたいだなぁ」と…
私は"嫌いな曲"がある。『おとぎ話のような~子供の世界~素敵な世界~』という歌詞のアレ。27歳か28歳の頃、当時働いていた職場の近くに、そこそこ広い公園があった。仕事終わり、薄暗い中で公園の横の道を歩いていた。公園を左側にして歩いていると、突如頭の中であの曲が流れた。いきなりだったけれど気にしない…
これは、『幽霊』と思しき人と遭遇した時の話。その昔、電車に乗ってくる幽霊のような人を見たことがある。電車が駅に到着して扉が開くと、おばさんが乗ってきた。目が一瞬合ったので、私は「こっちに来たから隣に座るかな?」と思い、自分のスカートが座席に広がっていないかチラッと確認して、顔を上げた。すると…
私は昔、『塩まじない』をやっていたことがある。付き合っていた人と別れたいけれど別れてくれなくて、憎くて、ツラくて、毎日のように願い事をトイレに流していた。けれど一向に効果がなく、根負けして復縁することになった。しかし彼氏はクズなことに実は偽名を使っていて、それも彼の"弟の名前を名乗っていた"ことも…
これは、友人の話。子供の頃に夜更かしをしていると、よくこう言って叱られたという。「早く寝ないと山からモッコとムッコが下りてくるよ。彼奴ら怖いからね。捕まったら皮剥かれて食べられちゃうよ」。子供心に恐ろしいモノだと認識していたのだが、どんな姿をしているのだろうと、長いあいだ疑問に思っていた。先日…
幼い頃に"不気味な夢"を見たことがある、と言う彼。内容はこう。いつも通り友達らと遊んでいると、遊び場の裏手の山から女が下りてきた。女は友達らの内二人の手を掴むと、そのまま山へ連れ去ってしまう。何故か皆逆らわず、黙って静かにそれを見送った。しばらくすると、シャツを血で染めた友達が一人だけ帰ってきた…
これは私が中学生だった頃、恩師より聞いた不思議な話。ある時のこと、何かの調査で恩師は数人と連れ立ち、奥羽山脈の中でキャンプを張った。一夜明けてみると、隣で寝ていた仲間が「なんだか顔がムズムズする」と言い出した。蟻にでもたかられたかと見ると、確かに仲間の顔に何やらびっしりとくっ付いている…
これは、友人の話。バイクで一人旅をしている途中、ある峠道でビバークすることにした彼女。ぐっすり眠っていた真夜中、不躾な邪魔者に目を覚まされた。何かが彼女の顔を、温かく濡れた舌でベロベロ舐め回したのだ。不快な感触に飛び起きたが、自分以外の姿は何も見えない。それなのに、何かが彼女をしつこく舐め回し続け…
これは、『除霊』にまつわる話。たまに他の寺院から助っ人を頼まれる事がある。大抵は大きな法要の準備や出仕なのだが、その時はいつもと違っていた。法要を終えてそこの副住職と一息ついていると、住職がやってきて「急にすまないが祈祷を行うから出てくれないか?」と頼まれた。別に断る理由もないので引き受け…
これは、2ヶ月ぐらい前に体験した話。もしかしたら夢だったのかもしれないが。その日の朝、起きたのが10時だった。「もう10時か・・・」。大学は9時30分から始まるのだが、いつも少し遅刻して行く俺は焦ることはなかった。ちなみに、家から大学までは3分ぐらいで着く距離にある。前日の残り物の朝食を食べ、ダラダラと支度をしていた…
これは、十数年前に死んだ爺さんの話。母方の爺さんは山の中に住んでいた。道はあったけれど、隣の家まで1キロ以上。電気は通っていたけれどガスはなく、平成の世で竃と薪のお風呂。爺さんは元は東京生まれの結構なボンボン。けれど、戦争で親をなくして、親戚を頼って東北の山奥に移り住んだとのこと。そんな爺さんは…
これは、家系の因縁かもしれないと思った体験話。私は今まで車にはねられたことが2回ある。1回目は、前方不注意の車が横から突っ込んできた。ブレーキとアクセルを踏み間違えたらしく、ぶつかった時に車のフェンダーは歪み、ナンバープレートが外れて飛んでいく程の衝撃だった。2回目は、自転車に乗っている時に後ろ…
これは、田舎の知り合いから聞いた話。彼の家は山を持っており、毎年の年末には祠の大掃除と御鏡をお供えに行くそうで。その時期は雪が積っていることが多く、山の頂上近くにある祠からの眺めも綺麗なので、彼はコッヘルとコンロを持って行き、大掃除後に景色を眺めながら一服入れようと考えた。大掃除を終え、古い御鏡も…
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当時借りていた部屋では、ラップ音や金縛りは日常茶飯事だった。ただ、何者かの姿を見たり、物理的な攻撃を受けたりすることはなかった。それでも、ずっと妙な気配が続いていたので、意を決して部屋の中で「何となくここだ」と感じた場所をカメラで撮影してみた。恐る恐る写真を確認していったが、特におかしなものは写っ…
これは、私が大学生の頃に体験した話です。本当に不思議な出来事でした。よくある『虫の知らせ』のようなものかもしれませんが、私にとっては大切な思い出です。私は京都の大学に通っていました。実家は隣の県にありますが、大学までは電車とバスを乗り継いで片道およそ4時間かかります。そのため、私は学生専用アパート…
我が家に起こった話を聞いてください。私の家は、父が建てた築40年ほどの2階建てなのですが、3年前、その東側の空き地にアパートが建ちました。それほど広い土地ではなかったため、よくある1棟に4部屋の小さな建物です。駅に近いこともあってか、完成してすぐに全室が埋まりました。ところが、1ヶ月もしないうちに…
これは、東南アジアでの体験談。事務仕事が一段落したので、気分転換に現場をちょっと巡回していたところ、何やら人だかりができていた。人だかりはトラブルの可能性が大なので、急いで中心へ行ってみると……。腹にロープを巻き付けられ、両手両足を4〜5人に押さえつけられている男がいた。口の中を切っているのか…
小学生の頃、夢に"血でドロドロになった赤ちゃん"が出てきた。僕が部屋の前に立っていると、赤ちゃんがヒタヒタと廊下を進んでくる。なぜかその後ろには祖母が立っており、ニコニコと微笑んでいた。僕は恐怖に包まれ、じわじわと近づいてくる赤ちゃんに向かって「来るな、来るなー!」と叫びながら押し返したが…
これは、夏にまつわる話です。私が通っていた高校の近くに、見晴らしが良いのになぜか毎日のように事故が多発していた十字路がありました。ただ、歩行者が巻き込まれるような事故はなく、どれも車同士がぶつかるというものばかり。奇跡的に亡くなった人はいませんでしたが、私はなんとなく"その原因"に心当たりがあり…
この世は『78対22』という宇宙の法則で成り立っている。キリよく「7対3の法則」や「8対2の法則」ともいわれ、ビジネスなどにも応用されている。科学的に「78対22」という黄金比が証明されているわけではないが、統計の中からこの比率が見つかる例は多く存在する。たとえば……。地球上の海と陸の割合は…
私は昔から結構なビビりで、怖い話なんかは大の苦手。そのわりには、"嫌な気配"をよく感じる。まあ、ただの勘違いかもしれないけれど。当時、私は高校2年だったか。ベッドは窓際にくっつけて置いていて、そこで寝ていた。時間は深夜1時から2時頃。なぜか眠れなくて、ベッドの上で顔を手で覆いながら、なんとか寝よう…
15年ほど前の話になります。小学5年のとき、父が転職した関係で引っ越しをしました。しばらくしてから、そのマンションで『若い女性の霊』を見るようになったのです。現れる時間帯に規則性はなく、夜のときもあれば、昼間に現れることもありました。その霊はいつも怖い顔であちこちを睨みつけていて、とにかく近寄り…
"雨の日"になると思い出すことがある。これは、高校2年の夏休みの時の話。その日、俺は友人の秋山と林の3人で買い物に出かけていた。すると突然、雨が降り出した。傘を持っていなかった俺たちは大慌て。すぐ近くにあった屋根付きのバス停に駆け込んだ。「雨の予報なんて出てなかったよな?」そう言い合っていたら…
私がこの話を聞いたのは、5年ほど前のこと。今は更地になっているが、かつて実家の隣にあった家に、"幽霊が出ていた"という。20年ほど前、その家を工事現場の事務所兼宿舎として貸し出していた時期があり、その頃に幽霊が出ていたそうだ。目撃者は、その宿舎に長期で滞在していた職人のおっちゃんたち。我が家は当時…
これは、2007年10月10日のことです。雪の中を通勤中、吐血が止まらなくなり、道端で転げ回っていたとき、若い研修医のような白衣の男性に抱きしめられました。医者の格好をしていたし、「私、医師の矢島です」と名乗ったのです。そのときの時刻は、朝の7時30分でした。痛みはあるものの、矢島という医師に抱き…
これは、かれこれ30年以上も続いている話。私の父は5人兄弟の次男です。そんな父が10歳のときのこと。駄菓子屋からの帰り道、夕方6時の門限が近づいていたため、急いで自転車を走らせていたそうです。父の父、つまり私の祖父は自営業を営む、相当な頑固者。門限を過ぎたとなれば、容赦なく鉄拳が飛んでくるような人…
小さい頃、祖父が病院で亡くなった。両親と駆けつけた時には、もう霊安室に移されていた。両親はじめ、親戚みんなが慌ただしくする中、どういうわけか俺だけが霊安室に残されることになった。「線香は絶対に切らさんようにね」そう念を押され、俺は素直に線香をじっと見つめていた。どれぐらい経っただろうか……。ふと…
ガキの頃に、鍼灸師のジジイから聞いた話。ちょっと変わった幽霊談です。ニューギニアのあたりの、ある戦場でのこと。大規模な戦闘をした部隊があって、その後、その部隊の前線基地に、"夜な夜な死んだ兵士たちが現れるようになった"そうです。彼らは皆、ちゃんと足があり、懐かしそうに「よぉ!」とか言いながら現れる…
僕には小さい頃、親友がいた。親友といっても、人間じゃない。猫だった。その猫は、普通の猫よりひとまわり大きくて、いつも堤防にある陸橋の下にいた。僕がそこを通るたび、気づけばいつも同じ場所にいて、気づけば自然と仲良くなっていた。僕が無邪気にはしゃいでいると、あの猫は目を細めてじっと見守ってくれていた…
私は、貧乏なアパート暮らしの女。お風呂がないので、いつも『銭湯』に通っている。その日、いつもの店が休みだったため、少し離れた場所にある銭湯へ向かった。浴室には数人のオバちゃんたちがいて、楽しそうにおしゃべりしていた。髪を洗っていると、ふと視線を感じた。洗い終えて顔を上げると、自分の前の鏡に、見知ら…
零細企業に勤めていたが、家業を継ぐため、やむなく退職した。その後、その会社は倒産した。それから10年。あの会社の社長の夢を、何度も立て続けに見るようになった。「帰ってきてくれ。もう一度、一緒に仕事をしよう」そんな内容だった。気になって連絡を取ってみると、社長は末期ガンで、余命わずかだということ…
昔、今とは別の仕事をしていた頃のこと。その日は、いつもいる支店とは違うエリアでの営業で、渡された地図を片手に、歩きながら飛び込み営業をする仕事だった。目的のエリアに着き、「さて、行くか」と歩き始めてしばらくすると、地図では黒く塗り潰されていた一軒の近くで、足が止まった。「……あれ?誰かいる……?」…
これは、俺が子どもの頃に体験した話。近所の川で、4人で岩から岩へ飛び移りながら遊んでいた。そのとき、ひとりがうっかり深い場所に落ちてしまった。しかもその川は、前日の雨で増水しており、流れがとても速くなっていた。友達は、あっという間に流されていった。「助けてー! 助けてー!」水面から顔と両手だけを…
その出来事がトラウマで、未だに一人暮しが出来ない。昔に一人暮しをしていた頃、私の部屋に数日間、見知らぬ人が潜んでいたことがあった。ある日を境に、帰宅する度に部屋の様子に違和感を感じ始めた。私は記憶力には自信があって、少しだけれど明らかに位置がずれているごみ箱などを見て「おかしい…」と確信したものの…
これは、友人の体験談。アパートに部屋を借りた。古い建物を改装したアパートだったが、リフォームがしっかりしてあり、かなり綺麗だった。借りたのは最上階の部屋で、室内は広くて天井も高く、開放感もある。主要線の駅からも歩いて行けるくらい近く、商店なども整っており、凄く条件が良い物件。それなのに、家賃は…
これは、学生時代の話。大学の近くの住宅地の中に小高い山があって、その天辺に神社がある。そこは学生の間で有名な心霊スポットで、そこで子供が死んだとか、学生が自殺したとか、色々な噂が広がっていた。夏休みを目前にしたある日、同級生が「肝試しに行こう」と言い出した。後輩に霊感がある奴がいて、普段から部屋で…
とある事情で神様方にすがる必要ができてしまいまして…。それからは神々を信じて伊勢や出雲、日向で願掛けをしたのに、氏神様に参詣しないのも筋が通らないと思い立ち、家のすぐ近くの歴史ある神社に通うようになりました。死人がよく出て怪奇現象がたまにある病院勤務のくせに、一度も幽霊は見たことがないという霊感…
これは、32年前に体験した奇妙な話。当時小学3年生だった俺は、学校から帰って来ては毎日近所の駄菓子屋に遊びに行っていた。その日も強めの雨が降っていたが、駄菓子屋までは歩いて1分なので、傘もささずに走って出かけた。駄菓子屋には4人ほどの友達が先に来ていた。駄菓子を買い、友達らと喋っていると、雨で濡れ…
車で大事故に遭い、大怪我と廃車になってしまってから半年。退院してから中古の安い車を買ったのだが、その車がすごく怪しい。車検満タンに全塗装済みにもかかわらず、捨て値で売ってくれた。ひと月の給料で買えるくらいの値段だ。贅沢は言えないのでそれに乗っていたが、ハンドルの下辺り、ちょうど膝が当たる部分に穴が…
これは小学生の頃に教頭から聞いた話で、その教頭の友人の体験談。教頭は昔ライフセーバーだったらしく、友人はその仲間だった。海で行方不明者なんて出ると、夜中まで皆で横一列に手を繋いで探すそうだ。発見が遅れた遺体は酷い有様のようで…。目なんかは最初に取れる。だから目の無い遺体がよく見つかる。ある日…
これは、うちのじいちゃんから聞いた話。ちなみに、じいちゃんは随分と前に亡くなっている。じいちゃんは鉄工所をやっていて、それはそれは腕利きの職人だった。じいちゃんが若い頃、得意先に製氷所があったそうな。その製氷所のオヤジが言うには、"毎朝氷を買いに来る若者"がいたそうだ。出来たばかりの一抱えもあり…
X駅とZ駅の間に、A、B、Cと各駅停車しか止まらない駅が3つ続く。X駅とZ駅との短い距離の間に、この3つの駅はひしめき合うように配置されており、なぜか不思議な存在感を放っている。これは、その路線で通学していた頃の話。僕は毎朝同じ時間の同じ車両の窓際に寄りかかって通学していたのだが、ある朝、A駅で…
これは夢なのか、それとも心霊体験なのか。その日、俺は夜の10時に残業が終わって帰宅した。疲労のせいか、どこか意識が散漫で夢うつつだった。玄関のドアを開けて、真っ直ぐキッチンに向かう。するとそこには、カチャカチャと洗い物をしている母と、母の横にあるイスに座りながら酒を飲んで上機嫌にしている父がいた…
だ高校生の頃の話から始まります。当時、私には彼氏がいました。クールで口数が少ないけれど、かっこいい同級生の彼のことが好きになり、私から熱烈にアタックして付き合うことになりました。付き合うことになったのはいいけれど、彼は私が憧れていたような愛情表現がなかったのです。ぶっきらぼうだし、いつまで経っても…
これは、5年前の夏の体験話。私は人生に疲れ、自殺の名所に1人でやって来ていた。そこは断崖絶壁で下に激しく波が打ちつける、飛び降りるとまず助からないであろう某名所。自分の人生は何処から狂い始めたのか。そんなことを考えながら、断崖から下の海を眺めていた。近くの電話ボックスには、『自殺を考え直そう…
これは、僕が中学1年生の時に体験した話。 むせ返るような暑い夜、僕と同じくオカルト好きな友達2人と共に、地元でも評判の『廃屋』に忍び込んだ。 夏休みということもあり、時刻は雰囲気的に盛り上がりそうな丑三つ時を選んだ。 その廃屋は山の中腹くらいにあり、自転車で行くにはきつかったが、なんとか辿り着いた。
これは、私が小5の時の体験話。祖母が亡くなったので、島根にある母の実家に帰っていた。死因は老衰。みんな悲しかったけれど、「長い間ありがとう」という気持ちで穏やかに葬儀が執り行われた。そして、その夜はお決まりの宴会が始まる。もう夜もだいぶ更けた頃、ある50代くらいの男性が「帰る」と言い出した。ただ…
これは、友人の岡田から聞いた話。岡田は少年の頃から読書が大好きだった。いつも何かの本に夢中になっては、誰かに止められるまで読みふけっていた。彼の家は築十数年の木造2階建て。岡田は2階にある一室を勉強部屋として与えられていた。そんな、ある休日の午後のこと。いつものように自分の部屋で冒険小説に夢中に…
これは、俺が高校生だった時の奇妙な体験話。その日、部活で遅くなった俺は、同じく委員会で遅くなった幼なじみの美咲と通学路を歩いていた。「帰ったら親父に怒られるだろうな」。「うん…。でも事情を話せばきっとわかってくれるよ」。そんなことを話してから途中で分かれ、一人で少し歩いた時、目の前にバス停の標識が…
これは、ついさっきあった不思議な出来事。近所の米屋の店先で、店の前に出した長椅子に座っていた米屋のじいさんが、ガックリと肩を落としたような感じでタバコを吸っていた。すると、「ずいぶんとしょぼくれてんなぁー!ボケが始まっちまったかぁ?あぁ?」と大声が聞こえた。見ると、米屋の向かいの酒屋のじいさん…
私は外回りで『無線』を使う仕事をしている。先日、こんなことがあった。いつものように無線で仲間とやり取りをしていたら、自分のだけが何故か混線する。あまりにも酷いのでチャンネルを変えたが、それでもザーザーと余計な音が入ってくる。その場所から移動できなかったので、長く混線が続くことに私はイライラし始めた…
たぶん私は小さい頃に『肉人』に会ったことがある。悪いことをすると、反省部屋という母屋から離れた納戸によく閉じ込められていた。今考えると、放置時間が一晩中や半日から丸一日と長かった。そこは暗くて狭くて、お腹が空いて寂しくて泣いていると、肌色のモヤっとした何かが、顔は無いのにこちらをじっと見ているのが…
これは、旧陸軍での話。ある兵士が地元の女性と恋仲になった。兵士が倉庫の夜番に立つ時が二人の逢瀬の時間で、忍んできた女性と一晩愛を語らっていた。兵士は別れ際、次の夜番の時を知らせ、女性はそれを頼りにまたやってくる。逢瀬は繰り返されるはずだったが、ある日、兵士が高熱を発し、起き上がることもできなく…