・「今年はもう、リリアナは学校にいけない」私は小学校三年生になろうとしていました。・・・「どうして、もう学校に行けないの?」「お前は学校を退学させられたんだよ」・・・「なぜ?なぜ?どうして退学なの?」・・・「私たちがユダヤ人だからなんだ。そして新しくできた法律がユダヤ人はこれや、あれや、こんなこととかもうやってはいけないと決めたのだよ」それはファシスト政権がつくった「人種法」と呼ばれる法律のことでした。・ファシストの人種法はつらく、屈辱的なものでしたが、私たちを収容所に送ることまでは考えていませんでした。しかし、9月8日以降は、ナチスが彼らの人種政策をイタリアにも押し付け、ユダヤ人への弾圧を強めたのです。国外へ逃亡しようと考えるユダヤ人が増えました。しかし、誰もができたわけではありません。・私が終身上院議...「アウシュヴィツ生還者からあなたへ14歳、私は生きる道を選んだ」リリアナ・セグレ著”一歩前へ、一歩前へ”