「強制収容所のバイオリニスト ビルケナウ女性音楽隊員の回想」ヘレナ・ドゥニチ-ニヴィンスカ著 ”若い世代に引き継ぐ「警告の記憶」として”
・クウォジンスキ博士の質問のひとつは簡潔で、しかも残酷な内容です。「どうしてわたしは生きのびたのか?」博士は医学的、心理学的研究の観点からこの問いを発しました。今、世間の人々もまた同じ質問を発し、あのようなこと全てが本当に起こりえたのか、とても理解できないといます。当時を思い起こし、考えた末にわたしが今、言えること、それはひとつです。「あのような非人間的な状況にあっても、過酷な運命に打ち克つように、あるいは辛い体験を少しでも和らげるようにと他の人たちに手を差し伸べた人間がいた」ということです。付け加えなければならないのは、わたしの場合、多くの瞬間に神の手によって自分の運命が繰られているように感じました。私が最終的に自らの回想を決断したのは、さまざまな人たちの衝撃的な発言がしばしば活字になっていることです。...「強制収容所のバイオリニストビルケナウ女性音楽隊員の回想」ヘレナ・ドゥニチ-ニヴィンスカ著”若い世代に引き継ぐ「警告の記憶」として”
2024/05/07 18:00