一〇八淑景舎、東宮にまゐりたまふほどの事など(121)その32019.6.10殿、薄色の御直衣、萌黄の織物の御指貫、紅の御衣ども、御紐さして、廂の柱にうしろをあてて、こなたざまに向きておはします。めでたき御ありさまどもをうちゑみて、例のたはぶれ言どもをせさせたまふ。淑景舎の、絵にかきたるやうにうつくしげにてゐさせたまへるに、宮はいとやすらかに、いますこし大人びさせたまへる御けしきの、紅の御衣ににほひ合はせたまひて、なほたぐひはいかがでかと見えさせたまふ。◆◆殿は、薄い紫色の御直衣、萌黄の織物の御指貫、下に紅の御内着を何枚か召され、直衣の御紐をきちんとしめて、廂の間の柱に背を当てて、こちらの方を向いておいでになる。中宮様と淑景舎の女御とのすばらしいご様子をにこにこして、いつものように冗談を仰っていらっしゃる。淑景...枕草子を読んできて(121)その3
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