じえい〜「ボランティア」改題
ゆるく蛇行する道を歩いていた。その道に当たる路地から園児たち。園児は5〜6人が小さな塊で、そこに飛び石みたいに先生がいて。黄色と薄紫の帽子達の狭間に取り込まれる格好になった。ちっちゃい兵隊さんは、薄紫のあと緑、青、ピンクと続いて、端からみたら私は引率者のよう。ここで時計を巻き戻して1982年。高1の担任に呼び出されて職員室。真面目だが勉強はそこそこの、温厚な連中がほかにも数人。どうやら叱られる空気ではなかった。英語なのにいつも白衣をまとったベテラン女性教諭が言うには、近くの女子大で開催される赤十字のイベントに参加せよと。自閉症の子どもと交流するのだと。入学して時期が浅く、受け持つ生徒の特性を担任とはいえ捕まえきれていないはずで、接した短い感触に、頼りはきっと内申表だったのだろう。二週ほどあとの日曜に、そう...じえい〜「ボランティア」改題
2024/09/30 13:41