駅前の銀行に行ったあと、少し遅いランチをと思い路地に入る。西洋料理の店が居抜きで、ガチ中華になったところ。奥で鍋を振る料理人やフロアを仕切る3人の姑姑(グーグ/中国語でおばさんの意)は勿論、客の大半も中国人。左右からプートンファ(標準語)、斜め後ろからは南訛りが聞こえてきて、もはや観光旅行に来た感じだ。「二人です。入れますか?」と階段を降りてきたOLのおずおずと訊ねる日本語がかえって中国感を高めたりする右隣でBランチを食べていた眼鏡の女性が「我早上工作很累(午前の仕事、疲れたね)」などと同僚と話していたのに、突然「はい、呉です」とスマホを取ると、「ああ、それは主任に伝えたよ。夕方までに向こう、処理、電話くる」と滑らかに日本語で。これもまた上海のバンド辺りを思い出す。そんな池袋は日々表情を変える。長らく西口...ひるのにをひ