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2014/10/06

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  • Yoko Oike & Bilkent University "The Radiant City(かがやく都市)"

    YokoOike&BilkentUniversity"TheRadiantCity(かがやく都市)"2025/3/28・広場のある街で、教職を辞める男と、都市計画の立案を試みる生徒、宇宙人の後輩女子、その兄で工場を運営する宇宙人、宇宙人に因縁のある女性の五人がそれぞれに交流していく話。・ラジオ番組アトロク2にて国際交流基金の活動として紹介されていた。・トルコ語に訳された大池容子さんの戯曲を、自身の演出でトルコの人が演じるという、なかなかカオスな座組。・設定をトルコ人向けに調整したりもしてないそうだ。・トルコの人が日本語で日本の歌を唄うところが混沌のピーク。よくわからないけど、リズムで笑った。・トルコの人は、言葉の意味はわからないだろうけど、歌の持つ切なさみたいなものは伝わったんだろうか。・人生ゲームみたい...YokoOike&BilkentUniversity"TheRadiantCity(かがやく都市)"

  • ドストエフスキー『罪と罰(下)』(230~262p)

    罪と罰(下)(新潮文庫)ドストエフスキー新潮社2025/3/26ラスコ、ついに自首…ではなく、ソーニャに自らの犯行を告白する。ここまで結構長いこと「これ何が面白のかな」と思いつつ読んできたけど、たぶん何度も読み返すならこのパートになるんだと思う。言いにくいことを言わなければいけない葛藤と、言ったあとの解放感。告白後も葛藤は続くけど、抜けの良さが段違い。当たり散らしたりしない(少しする)し、自省もできる。なんとか自分の置かれている状況を説明しようと頑張っている。根本的な思想は相いれないけど、今までの支離滅裂な言動に比べれば、はるかにわかりやすい。悪魔に「お前は特別な人間だ」とそそのかされ、いざ実行した途端に「お前は特別な人間ではない。しらみだ」と言われたかのよう。虱かあ。自分も英雄と虱の二択だったら虱。告白...ドストエフスキー『罪と罰(下)』(230~262p)

  • 笑の内閣『そこまで言わんでモリエール』

    笑の内閣『そこまで言わんでモリエール』(観劇三昧)2025/3/25・モリエールの劇団への書き下ろしだったはずの戯曲が、ほぼ同時期に別の劇団でも上演されることになり、作家とモリエールや劇団員が対立する話。・モリエールのことは「フランスの喜劇作家」というくらいでほとんど知らない。演劇では見たことないし、戯曲も『守銭奴』を読んだだけ。特に印象は残っていない。・作中でもツッコまれていたけど、日本で外国の古典と言えばシェイクスピア一強。個人的にはイプセンくらい。・モリエールの死後、その問題を起こした作家や近い人間の証言を聞いていく形式が採られている。・設定を日本に置き換えているわけではないものの、いきなり盆踊りが始まったり、登場人物がおそろいの劇団Tシャツを着ていたり、上演後の様子もちょっと経験した人ならわかる雰...笑の内閣『そこまで言わんでモリエール』

  • ドストエフスキー『罪と罰(下)』(200~230p)

    罪と罰〈下〉(新潮文庫)ドストエフスキー新潮社2025/3/25マルメの妻カテリーナと家主のアマリアの口論が続く。この二人、一緒に葬式の運営をしていたのに何でこんな仲たがいしているのかよくわからない。故人と子供と来客の前でいったい何やってるんだ。唐突にアマリアの父称の話題になる。イワーノヴナかリュドヴィーゴブナなのかはっきりしないらしい。本人はアマリ・イワンだと言う。フョードロヴナやリッペヴェフゼフはどこにいったのか。メモを間違えたのか。ルージンが突然ソーニャを呼び出した意味がわからなかったが、彼の策略だったことが判明する。姑息。この雑な作戦が通るんじゃないかと思ってしまうところが残念。今までも理不尽なことを言って強引に通した経験があるんだろう。ラスコがかっこよくソーニャを助けるシーンではあるけど、そもそ...ドストエフスキー『罪と罰(下)』(200~230p)

  • 中村元『みんなが知りたい水族館の疑問50 イルカは楽しんでショーをしているか? 水槽が割れることはないのか?』

    みんなが知りたい水族館の疑問50イルカは楽しんでショーをしているか?水槽が割れることはないのか?(...中村元SBクリエイティブ2025/3/21水族館プロデューサーの著者が、水族館に関する素朴な疑問に答える本。水族館の水槽は割れないのか、どうしてシャチは人を襲わないのか、という本当に素朴なところから、水族館の水はどこからどうやって運んでくるのかという言われてみれば一筋縄ではいかなそうなところまで、色々ひとつまみずつ紹介されている。動物園のように種類ごとではなく、地域ごとに展示されているというのは言われるまで意識してなかった。海獣ショーのくだりで餌のことを代償とか賄賂とか言っていたり(報酬でよいのでは)、ちょっと筆者の言葉選びが独特な感じはあるけど、読み始めると止まらない興味深い話題が収録されている。イル...中村元『みんなが知りたい水族館の疑問50イルカは楽しんでショーをしているか?水槽が割れることはないのか?』

  • ドストエフスキー『罪と罰(下)』(140~170p)

    罪と罰(下)(新潮文庫)ドストエフスキー新潮社2025/3/23妹の婚約者(元かも)のルージンと、彼が後見人となっているレベジャーニコフの会話。この人、ずいぶん前に出てきたのですっかり忘れていた。ソーネチカを侮辱してカテリーナを殴ったとメモにある。酷い。そのレベジャーニコフが迷惑系インフルエンサーみたいなことを言い出している。あの女のほうから飛びかかってきた、自分はちょっと押しただけ、あいつらは最初は怒るだろうが後に利益をもたらしたことに気づくはずだ、とかSNSでよく見る残念な人のような言い回しで自己弁護をはかっている。残念男性は古今東西似たような発想になる。今だったらすぐ男女平等パンチとか言い出しそう。目くそ鼻くその二人の会話が長い。それはともかく、とかく男が突飛なことを言いがちな話なので、三人称「彼」...ドストエフスキー『罪と罰(下)』(140~170p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(110~140p)

    罪と罰(下)(新潮文庫)ドストエフスキー新潮社2025/3/22疑心暗鬼の殺人犯ラスコが覚悟を決めて法律家ポルフィーリイと対峙する。もう早く楽にしてやったらいいのに、ポリフィは全然ラスコを疑う様子を見せない。ラスコが動揺して不安定な状態になっても、神経症で自身が殺人犯だと妄想している人の話を始める。とぼけているようにも見えるし、まったく疑ってないようにも見える。錯乱して全てをさらけ出す一歩手前まで追いつめられるというか、ゴールまであと少しだったのに、解散になる。そして、上巻の最後でラスコを殺人犯だと喝破した町人が現れる。いよいよかと思ったら、いきなりの謝罪。上巻最後の迫力はどこへやら。話をたたもうとしたら、意外と人気が出たので引き延ばしをはかるかのような展開。殺人現場の詳細や推理の過程にあんまりついていけ...ドストエフスキー『罪と罰』(110~140p)

  • ジョン・M・チュウ監督『ウィキッド ふたりの魔女』(2回目)

    2025/3/22・2回目。今回も字幕版だけど、声出しOK上映。・シングアロング仕様。歌唱シーンになると英語歌詞が表示され、歌の進行にあわせて該当部分がキラキラする。・歌詞の日本語訳は出てこないので、すでに歌を聴き込んでいる人や、一度は別ver.で見た人向け。・歌詞は長くないので事前に調べておくべきだった。・本仕様にあわせて、開演前に、シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデによる特別映像。エルファバじゃない時はこんな感じなんだと少し得した気になる。・アトロクの映画時評を聞いて、1939年の『オズの魔法使』も見たので、少し落ち着いて見ることができた。・発声OKと言っても、一緒に唄うような雰囲気の曲でも映画でもないのでほぼ普通の映画として見る。・序盤、エルファバが崖のふちまで出てきて歌ったところで客席から最初...ジョン・M・チュウ監督『ウィキッドふたりの魔女』(2回目)

  • ドストエフスキー『罪と罰(下)』(80~110p)

    罪と罰(下)(新潮文庫)ドストエフスキー新潮社2025/3/21ラスコをはやく逮捕してあげてほしい。本人が苦しいのは自業自得なんだけど、真相を知らず、わけもわからず彼に振り回される人たちがかわいそうだ。このパートではまずソーニャが被害を受ける。いきなりやってきて聖書を読めと言ったり、人の信仰や人生にダメだししたり、「大きなお世話だ」ということしか言っていない。急に「きみに頭をさげたんじゃない、人類すべての苦悩に頭を下げたんだ(下82)」とか、大した親しくもない人に言われたら怖い。金を渡したことが暗に効いている。頼まれると断れない。本作に出てくる登場人物のほとんどが、有害な男性性にとらわれている。調べてないけど、そういうのと『罪と罰』の関連する論文は山ほどありそう。次にポルフィーリイのところに出向く。自首し...ドストエフスキー『罪と罰(下)』(80~110p)

  • 「苫小牧市科学センター/ミール展示館」

    2025/3/18・ウポポイついでに調べてみたら、苫小牧市科学センターの隣に宇宙ステーション「ミール」の予備機が展示されているという。入場は無料。立派。・いまはISSが有名だけど、世代的なこともあって、自分にはミールのほうが馴染み深い。・日本がバブル期のころ、売り出されていたミールの予備機を、苫小牧の建設会社が買い取ったそうだ。・勢いのある国がやることって、こういうことだと思う。・苫小牧でロケット関連の実験も行われていたそうなので、全く脈略がないわけでもない。・入館すると、別々のスタッフさんから「写真や質問OK、記念写真撮るときは声かけて」と、二回言われる。やさしい。・実際に宇宙に行ったわけでもないし、展示用に直したところもあるそうだが、行こうと思えばこのまま宇宙に行ける機体はである。すごい。・最近、宇宙...「苫小牧市科学センター/ミール展示館」

  • ヴィクター・フレミング監督『オズの魔法使』(1939年)

    2025/3/19・農家の娘ドロシーが家出して魔法の国に紛れ込んでしまい、かかし、ブリキの木こり、ライオンとともに、オズの魔法使いを訪ねる話。・タイトルロゴ、羽の生えた猿みたいな動物、気球、オズの魔法使いがハッタリをかますところ、ウィキッドに転用されている要素が多い。・悪い魔女の妹の扱いが酷い。・黒幕であるはずの悪い魔女が思いのほか前線に出てくる。遠見の水晶あるのに。・テンプレ的な悪党の笑い方。カメラ目線で笑ったり、消えるときに説明しながら消えていったり、ウィキッド見たせいもあるけど、もしかしたらこの人、真面目なんじゃないかという気持ちになる。・悪い魔女と水の関係がよくわからない。最後のほう、何か説明を見落としたのかなと思うくらい唐突。吸血鬼は流水がダメみたいなルールでもあるのかな。あんなので退けられるの...ヴィクター・フレミング監督『オズの魔法使』(1939年)

  • 「ウポポイ(民族共生象徴空間)」

    2025/3/19・2回目。1回目は寝不足で頭が回らなかったのと、近くのホテルが開業記念で引くほど安かったので、前乗りした。・10:00文化解説プログラム「ウパㇱクマ」→衣裳体験プログラム「アミㇷ゚」→10:30芸能体験「ウポポアキロ」→11:00口承文芸実演「ネウサㇻアンロ」、伝統的コタン内でここまで一気に体験する。・最初の「ウパㇱクマ」は座り歌、鶴の親が子に飛び方を教える舞踏、口琴の実演。・かなりフリーダムなお子さんが実演中ずっと座布団と戯れていたし、後ろの一般男性がずっと唸り声をあげていた。お子さんはともかく、後ろの人はなんだったんだろう。・口琴は伝統的なアナログ楽器なのに、マイクを通すと電子音楽みたいになる。ヒューマンビートボックス感。・衣裳体験もやる。前回は似合わないだけではなく、額あても曲がっ...「ウポポイ(民族共生象徴空間)」

  • ドストエフスキー『罪と罰』(40~80p)

    罪と罰(下)(新潮文庫)ドストエフスキー新潮社2025/3/18風向きが怪しい。ラスコの一家三人と娘の婚約者ルージンが対立。その時の社会の風潮はわからないので、侮辱した、されたという感覚が良くわからない。わからないが、たぶんラスコがややこしくしている。ルージンの言い分は身勝手だけど、ラスコに誘導されたところもあるし、自分に酔いがちな気の良い中年男性で在り続けることもできたはず。内心の描写ではなく、地の文章でルージンをなじっているのはあんまりフェアではないような気がする。実際、作者まで敵に回ってしまったら、彼にはどうすることもできない。それはともかく、「彼」という指示語、男が二人以上いると文脈で読み取りにくい。パワハラセクハラじいさんと、モラハラおじさんに言い寄られ、ふんわりした理由で人を殺してしまう兄を持...ドストエフスキー『罪と罰』(40~80p)

  • ドストエフスキー『罪と罰(下)』(5~40p)

    三浦春馬帯付き罪と罰下巻(新潮文庫ト-1-19)ドストエフスキー/〔著〕工藤精一郎/訳三浦...三浦春馬帯付き罪と罰下巻(新潮文庫ト-1-19)ドストエフスキー/〔著〕工藤精一郎/訳三...ノーブランド品2025/3/17下巻、そして第四部はじまり。古本屋でセット販売していたのをそのまま買ったら上巻と下巻でデザインが違う。内容は繋がっていたようでほっとする。スヴィドリガイロフはやっぱり妹に言い寄ってきたあいつだった。というか、ラスコを人殺しだと喝破した&夢の人間と、目の前に現れた人間は別人だった。明らかに誤読だった。加害者がしらじらしく被害者の席に座ろうとする理屈は、古今東西どこも一緒。妻は死んでいるし、彼の言っていることに一切の裏付けはない。「敵の敵は味方作戦」はラスコに通用するのか。今のところは突っぱ...ドストエフスキー『罪と罰(下)』(5~40p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(462~488p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/17上巻の最後のパート。上下巻の境目を意識しているわけではないだろうけど、ちゃんと中間地点でガツンとインパクトあるエピソードを入れてくる。つい見たばかりのウィキッドを思い出してしまう。結果、人を殺したという現実が、初めて現実としてラスコの意識上に浮かびあがってくる。今までは心身の不調として間接的に表出していただけだったが、はっきり罪悪感と自己嫌悪と保身で錯乱している。最後に出てきた名前がスヴィドリガイロフ。ドーニャに言い寄ったおじさんと同じ名前。そういえば、たしかに奥さんは亡くなったという話はあったが夫がどうなったのかは語られていない。同一人物にしても唐突な気がするが、たまたまよくある名前というのもありうるのか。最悪の運命を...ドストエフスキー『罪と罰』(462~488p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(432~462p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/15ラスコは、ラズの仲介で法律家のポリフィーリイを訪ねる。陽気なキャラで行ったら、以前かなり強めの気鬱キャラで接したザミョートフが同席していて、気まずいラスコ。極端なキャラを演じてしまうと後々つじつま合わせに苦労する。立場的にラスコを疑ってもおかしくない二人の懐に飛び込む。内心ドキドキしていると、インテリ四人で社会論的な議論が始まる。緊張と緩和。内容は正直よくわからない。ラスコが書いた論文が話題になる。彼の平凡な人間と非凡な人間の二元論は、素人目にもかなり危なっかしい。反面、雑誌に載るくらいの論文を書いていたり、ちゃんとインテリっぽいところあったんだとなぜか安心する。調子よく語っているけど、次のパートで上巻も読み終わりだし、...ドストエフスキー『罪と罰』(432~462p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(400~432p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/13上巻の終わりが見えてきた。娘の婚約者の件でラスコと母娘が対立。どうしてここまでラスコが強気なのかは理解しにくいところ。なんでもかんでも気に食わないラスコと、経済的現実的なところばかり見ている母親の間で、妹はまだバランスを取ろうとしているように見える。ラスコの反対は理屈というより言いがかりに近い。「長男」の強みなんだろうか。彼の援軍にソーニャがやってくる。彼女は、父の葬式代を出してくれたラスコにお礼を言う。苦労して手に入れたお金を、すくなくとも自分のために使ったわけではないということがはっきりする。落語の文七元結みたい。この二人がくっつくことはなさそうだが。とは言え、かなり衝動的なものだし、ラスコを信頼できるほどでもないが...ドストエフスキー『罪と罰』(400~432p)

  • ジョン・M・チュウ監督『ウィキッド ふたりの魔女』

    2025/3/14・生まれつき皮膚が緑色の女性エルファバが、学校の新生活やオズの魔法使いへの反発から、魔法の才能を開花させる話。・演劇で有名な作品とのことだけど、未見。・それどころか「オズの魔法使い」すらウロ覚えだったことに、見始めてから気づいた。・体の特性起因で消極的だった若者が、外ならぬ自身の能力で解放されていくというシンプルな話として見た。・ラジオ番組のアトロクで「元トモ」映画だと強調されていたのがノイズになってしまった。二人のシーンを観ていると頭の中に流れてもいないあの曲が流れる。・父親や黒幕組はひどいけど、雰囲気に流されるままのクラスメートもだいぶんひどい。思ったよりエルファバいじめの時間が長い。・ささいなことで距離がぐっと縮まるのは若者らしくて好き。・エルファバに対するグレンダの言動は、最初失...ジョン・M・チュウ監督『ウィキッドふたりの魔女』

  • ドストエフスキー『罪と罰』(370~400p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/12ラスコーリニコフが豹変している。薄汚い貧乏学生くずれだったのが、なんだか小奇麗になっている。ただし見た目も態度も言葉使いも表層だけ。馬脚を現すまでが早い。彼が不機嫌で周囲をコントロールしようとする人間になりかけている。みんなに嫌われるけど、本人はわりと自分の思い通りに行動できるから、改善しないどころか、どんどん悪化していく。引きこもりの息子と接するかのようにビクビクしている母親が不憫。妹は相変わらずペースを崩していない。妹が周囲の男連中を振り回している。というより、男どもが勝手に振り回されている。もう少しでラスコーリニコフと妹の婚約者の第2ラウンドが始まるのかも。それはともかく、ラスコの殺人がいつ判明するのか(しないのか...ドストエフスキー『罪と罰』(370~400p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(340~370p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/11ラズミーヒン、暴走からの反省。反省も過剰で重い。許しを請わず、行動で示そうと考えているのはちょっと見直す。無理っぽいけど。親友認定されたら面倒でも、あまり親しくない母娘から見るとかなりの善人に見えるらしく、どんどん二人からの信頼を得ていく。不安になるくらいぐいぐい食い込んでくる。息子の気持ちがわからず戸惑う母親の様子は万国共通の悩みらしい。一方で、妹のドーチャはつかみどころのない兄の言動にも振り回されている様子がない。良くも悪くも対等。妹の見た目が美しいという話が出てきたけど、ポジティブな意味には捉えにくい。美しい見た目は、良くも悪くも周囲に振り回されやすい。次のトラブルへの助走に思える。ラズミーヒンが自分のことを「ドミ...ドストエフスキー『罪と罰』(340~370p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(310~340p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/10マルメラードフ死す。ロクでもない男だったが、死んでしまうと寂しいものだ。今までより30p読み終わるのが早かった。前のパートでは、奥さんが気の毒だし、こんな状態の夫を連れてこられても迷惑だろうと思ったが、彼女は気丈だった。ラスコーリニコフのやっていることも立派だし、ちょっと捻くれすぎたようだ。ラズミーヒンが悪い。あれだけ悪事に対しては、うじうじ悩んで実行したのに、このときのラスコーリニコフは実に俊敏だった。自分に酔っている感じはあるものの、彼の本質は善なのではないかと思ってしまう。たぶん違う。ラスコとラズとの関係性はよくわからない。あそこで(人の)お金を渡してしまうところが、見栄っ張りで生活力の無さを感じさせる。第三部のは...ドストエフスキー『罪と罰』(310~340p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(280p~310p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/8ラスコーリニコフは常に自首が念頭にあるので、バレてもいいやと行動がどんどん大胆になっていく。ただ、実際に逮捕されることを自分のこととして認識できていないように見える。人殺しの妄想をしているうちに実行してしまうし、実行したらしたで心身のバランスを崩してしまう。行動の結果、自分がどうなってしまうのか、本当の意味で想像できていない。最初はラスコーリニコフの言動が不規則すぎると思っていたけど、極端な犯罪を起こすような人の行動としては生々しさを感じるようになってきた。ラスコの目の前で身投げがあったり、馬車に轢かれた人がいたり、とかく物騒なパートになっている。と思ったら、まさかのマルメ再登場。ラズのおせっかいを責め立てていたのに、まっ...ドストエフスキー『罪と罰』(280p~310p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(250p~280p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/7ラスコとルージンの対峙。何やら小難しいことを言い合っているが、結局ラスコはルージンが嫌いなので、決裂することが前提になっている。ラスコはもともと精神不安定なところに殺人やら妹の結婚やらでどんどん心を病んでいるが、気の毒とも思えない。いくらなんでも他人を巻き込み過ぎている。ラスコの地に足のついていない非合理的な手口がかえって捜査を惑わせている感じ。そこに気づくのは相変わらずの名探偵のラズ。本人もそれほど強く隠そうとしていないから、この方向でもう少し進むんだろうか。それまでの反動なのか、急にラスコは外に出てあちこち歩き始める。特に目的もない様子。目に付いた人に話しかけるし、話しかけられたら、普通に対応する。このあたりの一貫性の...ドストエフスキー『罪と罰』(250p~280p)

  • ストスパ『キロキロ』

    2025/3/7・ピン芸人、都市伝説ネタ、カラオケボックスの従業員の顔を持つ青年が、本命のピン芸ではなく、都市伝説ネタでスター発掘番組の審査を勝ち進んで葛藤する話。・カラオケボックスの一室が舞台で、彼が高校生時代に好きだった人の結婚式の二次会で使われることになる。・ほとんどの登場人物は仕事と出産育児と夢のバランスが不安定な人たちで、35歳はそういう生々しい年齢なんだと思う。ぎりぎりシンプルな恋愛が入る余地もある。・客の吐しゃ物を掃除するところから始まる。・営業の人も大変そう。ハーブの人は別途バイトもやっているらしいし、だいぶんグレー。買ってあげることがホントに応援になるのか心配。30%オフに説得力がない。・関係性が微妙になりかけている嫁に聞く質問でないのはホントそう。・大変な環境で生活を続ける人たちがいる...ストスパ『キロキロ』

  • ドストエフスキー『罪と罰』(220p~250p)

    2025/3/5だんだんラズミーヒンがうっとうしくなってくる。ラスコが避けるのも何となくわかる。特に体調悪い時に付きまとわれるのはちょっとイヤ。帽子や靴を仕立ててあげるのも本当に面倒見がいいだけなのかなんなのか。親しいらしい医者のゾシーモフにも何となく距離を置かれているように見える。ラズミーヒンは質屋の姉妹が殺された事件について自説を熱弁する。うっとうしいけど、間違ってはいない。名探偵ラズ。悪いのはラスコーリニコフだし、こんな悪党は早く捕まったほうがいいし、罪のないペンキ職人が疑いをかけられているというのに、主人公効果なのか、よわよわしい病人効果なのか、ラズが真相に近づいていくとハラハラする。いいタイミングで、妹の婚約者が訪ねてくる。ラスコがどうなってもかまわないけど、彼の母と妹がかわいそうなことになりそ...ドストエフスキー『罪と罰』(220p~250p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(190p~220p)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/4情緒が不安定ならラスコーリニコフは旧友のラズミーヒンを訪ねる。訪ねたと思ったらすぐに出ていく。施しの金を川に投げたり、情緒不安定すぎる。鞭でぶたれるのはかわいそう。彼の家に副署長がやってきて、下宿のおかみに狼藉をしているという夢。あるいは幻聴。犯罪者の器でないのがよくわかった。ほんとにどうしてやってしまったんだ。今度はラズミーヒンがラスコーリニコフを訪ねる。いいやつなんだろうけど、彼の話のなかに知らない固有名詞がいっぱい出てくる。知らない事務官と一緒に話す内容が本当によくわからない。「三十五ルーブリをあなたにお渡しすることになっています、と申しますのは、セミョーン・セミョーノヴィチがアファナーシイ・イワーノヴィチから、あな...ドストエフスキー『罪と罰』(190p~220p)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(160~190P)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/2本パートの話題は3つ。・警察署からの呼び出し。・盗品を処分する。・級友を訪ねる。ラスコーリニコフが警察署に呼び出される。精神を病むくらいビクビクしていて、いっそのこと自白しようとするが、別件だと知ってやめる。なんというか、周囲に対するの反射だけで行動しているように見える。自分の意思が感じられない。警察署に居合わせた人たちがたくさんいる。前回、登場人物をまとめたのに、まだまだ出てくる。ラスコは盗品を手元から遠ざけようとする。捨てるにしても隠すにしてもそれなりの痕跡は残る。ぐだぐだ。無事、盗品を隠してプラプラしているうちに旧友の家を訪れる。家庭教師のあっせんを頼んだり頼まなかったりする。もともと彼が大学を辞めたのは学資が続かな...ドストエフスキー『罪と罰』(160~190P)

  • 吉村愛監督『ベルサイユのばら』(歌唱付き上映会)

    2025/3/2・18世紀のフランス、男装の騎士オスカルが、自身の特異な生い立ちや、奔放なマリーアントワネット、荒廃していく民衆に翻弄されながらも、自身の正義を全うしようとする話。・フランス革命という人類史屈指の大イベントを描いた少女漫画の古典中の古典。・原作、アニメ、舞台など、色々なジャンルに翻案されているのにほとんど接したことがなかった。・それでも登場人物の役割や個性がはっきりしているし、ナレーションも手厚いので初見でも迷子になることはない。・ショックなときに目のあたりに縦線の影ができたり、眼球が小宇宙みたいになっていたりと、半世紀前の少女マンガの絵柄を前面に出す一方で、衣服などの装飾がびっくりするくらい細かい。認知できないところでも色んな工夫が入ってそう。・見せ場であるはずの歌唱はやや線が細め。・民...吉村愛監督『ベルサイユのばら』(歌唱付き上映会)

  • ドストエフスキー『罪と罰』(130P~160P )

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/3/1まだまだ序盤だけど、ついにラスコーリニコフが事件を起こす。何が起きるかは知っていたのに、おまけがついていて、結局驚いてしまった。罪の上塗り。でも、ここまで読む限り動機がよくわからない。金を盗もうとしていたのはわかるけど、そこまでの執着が感じられない。金目のものなんて盗んでも換金時にバレそうだし。19世紀末のロシアの話だから、今の日本人の感覚と比べれば、死や人を殺すことが身近にある世の中ではあると思うけど、それにしても。単に自覚無く精神が病んでいるのかもしれない。妹の婚約者がかなりストレスになっていたようだし。あとは「意図せず準備ができてしまった」というのが、無視できない要素だったような感じ。千載一遇のチャンスという幻想。リ...ドストエフスキー『罪と罰』(130P~160P)

  • ドストエフス キー『罪と罰』(100~130P)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/2/28登場人物ラッシュは落ち着いたものの、新たに発覚することや思い込みによる間違いが多い。○リザヴェータ・イワーノヴナ:金貸しの義理の妹、35歳。ようやくフルネームが出てきた。○ポコレフ:ラスコーリニコフにアリョーナの質屋を教えて、ハリコフに帰った。なんだこの名前。多分、もう出てこないような気がする。リザヴェータの姉のアリョーナは時々「老婆」と書かれている。義理の姉妹とは言え年が離れすぎている気がする。昔の人は50でも老人扱いされていたというし、老婆と言っても意外と若いのかもしれない。このパートのポイントは4点。・ラスコ、馬が虐待される夢を見る。・リザヴェータという女。・ラスコ、知らない大学生と討論する。・殺人小道具できるかな...ドストエフスキー『罪と罰』(100~130P)

  • ドストエフス キー『罪と罰』(70~100P)

    罪と罰上巻(新潮文庫)フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス新潮社2025/2/27このパートのポイントは主に3点。・妹の婚約者に怒り心頭。・酔っ払いの不良少女と出会う。・ウォッカ飲んで寝たら変な夢を見た。主語はすべてラスコーリニコフ。彼は学生だと思っていたけど、元学生だった。こういう思い込みからくる勘違いはたくさんありそうなので、都度修正していきたい。学生時代はまあまあ優秀だったものの、友人らしい人はほとんどいなかったという。面倒臭そうな人柄は学生からのようだ。今はどうやって暮らしているんだろう。まさかほんとに仕送りオンリーなんだろうか。ラスコーリニコフが言葉を尽くして妹の婚約者に対して怒っている。執拗に否定的な言葉が続く。その理屈の妥当性は正直よくわからないけど、その熱量が逆に怪しい。自分自身の後ろ...ドストエフスキー『罪と罰』(70~100P)

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