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風のように http://kei0308.seesaa.net/

何気なく過ごしている日常に幸せは溢れています。幸せを探していきませんか?

KEI
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所沢市
出身
館山市
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2014/07/08

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  • Sound step on the fallen leaves (落ち葉を踏む音)

    駅から出た僕は足早にロータリーを横切ってバス乗り場へと向かった。 バスの姿は無かった。時刻表でバスの時間を調べて、腕時計を覗き込む。 「まだ15分もあるのか...」 僕はバスをあきらめて歩いて帰ることにした。歩いても20分もあれば着くだろう。 日中は暑かったが、夕刻になると少し肌寒い。少し足を早めて坂を下り始める。 「こっちのほうが早いかな」 マンションの横の石段を降りて、川沿いの細…

  • せいくらべ

    「まだ帰ってこない?」 「まだだよ。いつももう少しあとさ」 「そうだっけ?もう待ちくたびれて首がなが〜くなっちゃった」 「ええ?ながくなったって?」 「そう、背が高くなったでしょ」 「そうかなあ」 「そう、もっともっと大きくなってよろんでもらうの」 「それなら僕もまけないぞ。ほら、どうだい、大きいだろう」 「わたしのほうが大きいわ」 「ううん、ぼくのほうだよ」 「わたしよ」 …

  • ビートルと彼女 秋 第1話

    ベットの中で目覚まし時計に手を伸ばしてみると、9時を少し回っていた。 「ふぁ〜よく寝た」 由紀子はあくびをしながらベットから立ち上ってカーテンを開けた。今日は久し振りの休日だ。 長いきれいな黒髪を後ろで1つに束ねて、顔を洗った。 「今日は一日ロクナナと過ごせるわ」 卵と牛乳を使ってスクランブルエッグを作りながら、ポップアップトースターにパンをセットする。赤とシルバーのクラシカルな…

  • サマーロマンス 第6話

    「おはようございます」 「おはよう」 「恭子さん、聞いて」 「どうしたの」 「まいっちゃいましたよ」 僕は昨日の夜ここで大学生達に囲まれたことを話した。 「ええ〜!」 「で、拓実は知らなかったの?」 「そう。全く知らなかった。途中でこいつらがやったんだって思ったけど」 「それは大変だったね」 「うん」 僕達は開店準備をしながらそんなことを話していた。 「今日は忙しいかな?」 「うん、暑いか…

  • Ju te veux

    サティ「ジュ・トゥ・ヴ」 羽田健太郎

  • ジャズと白い猫

    今日、僕はバイト先の友達からジャズのレコードを借りて帰ってきた。その友達の名前は"毛利元昭"、武将の末裔かと思いきやそうではないらしい。 毛利の部屋はお世辞にもきれいとは言い難かった。床にはつり用のテグスや仕掛けが散乱していて、更にレコードが散らばっている。テーブルの上にはいつのものかわからない稲荷ずしが置いてある。僕がレコードを手に取ると、 「中村、ジャズは聴く?」 「いや、聞いたことない…

  • 白猫 ①

    夜の10時を回った頃、僕はコンビニに向かって歩いていた。10月も半ばを過ぎて夜は少し肌寒くなってきた。ふと道の端を見ると猫が歩いている。身体は真っ白で目は金色だ。 僕がしゃがむと、こっちを見て「にゃ〜」って鳴いた。手招きをすると、こっちへ寄って身体を摺り寄せてくる。頭や喉のあたりをなでてやるとごろんとお腹を見せて寝転んだ。 「よしよし、お前かわいいな」 少しなでてやってから、立ち上がろうと…

  • サマーロマンス 第5話

    EDDIE COCHRAN - SOMETHIN ELSE 「なんか言ったか?真司!」 「ううん、何でもないよ、ただなんとなく...」 大学生の集団は僕たちに向かって歩いてくる。どうやら大学のヨット部の部員のようだ。この辺りには大学の合宿所がいくつかあるから不思…

  • サマーロマンス 第4話

    「拓実は彼女いるの?」 「いえ、いないです」 「ええ〜いないの?」 「はい」 僕は恭子さんに友達とどちらが先に彼女を作るか、賭けをしていることを話した。 「そうなのね。拓実は今好きな子いないの?」 「特には...」 僕は答えながら昨日会った子のことが頭に浮かんでいた。 「負けられないね」 「まあ、負けてもいいんですけどね」 「そう?うふふふ」 「はい、あははは」 「そう言えば、拓実バ…

  • サマーロマンス 第3話

    (あの子どこかで見たこと...)「わかった!コニーに似てるんだ」ザ・ヴィーナス キッスは目にして!「眩しいなあ」僕は目をこすりながらカーテンを少し開けた。時計を見ると針は7時を指している。今日も暑くなりそうだ。<…

  • サマーロマンス 第2話

    「うわ、人が多いな−」 さすがに、終業式の日は学生が多い。 (早く行かないとパンが売り切れちゃうかな。ホットドッグと...それからシェイクもいいな...) Eddie Cochran - Summertime Blues 「おい!ちょっと待てよ」 「ああ?俺のことか…

  • サマーロマンス 第1話

    Rolling Stones-Summer Romance 「夏休みのバイトってもう決めちゃった?」廊下でで周作が声をかけてきた。 「いや、まだ決めてないけど...」 「ホント?いいバイトがあるんだけど」 「どんなバイトだよ?」 「うちの叔父さんとこなんだけど...…

  • 絆~3びきの犬と少年の物語

    引越しの朝、縁側にいた僕の横へちびが座った。 庭の葡萄棚、夏みかんの木、なすときゅうりを植えた僕の畑、狭い庭だけど思い出はいっぱいだ。 部屋の中の荷物は全て無くなってがらんとしている。 「今日でこの家ともさよならだ」 ちびと初めて会った玄関、一緒に遊んだ廊下、今日が最後だと思うといろいろ頭に浮かんでくる。 「そろそろ行くぞ」父の声がした。 「はーい、ちび、行くぞ」 「ワン!」 「わかった…

  • ビートルと黒猫

    今から20年くらい前、僕は福生市の熊川というところに住んでいた。少し歩くと多摩川があって、その河原には南公園という公園があった。バーベキューする家族連れや、少年野球、犬の散歩と週末はけっこう賑やかだった。近くには福生のビール小屋があった。残念ながら僕は下戸でビールも飲めなかったから一度も行く機会はなかったが。 横田基地の近くは異国情緒が漂い雰囲気がよかった。 この雰囲気に僕は憧れていた。実際住…

  • オートバイと夏 出会い

    7月も中旬になってようやく仕事も落ち着いてきている。ビルから出るとさっきまでの雨はもうきれいに上がっていた。 「少し、暑いな」 ネクタイを少し緩めて、駅に向かって歩き出した。 駅に着くとまだ構内は空いている、 「これなら座って帰れそうだ。」 電車のシートに腰掛けて一息ついた。時計を見ると針は5時を指している。 「久しぶりに早…

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