読書。『学びのエクササイズ文学理論』西田谷洋を読んだ。文学理論の概説書であり、おそらく教科書でした。記号論にメタファーなど文学をミクロな視点でとらえるところからはじまり、文法論、物語論などを経て、現代思想や哲学の領域といった文学へ影響を与えるマクロな地平に出て行くかたちで終わっていきます。ではまず、フォルマリズムから。__________フォルマリズムは、社会・政治・思想に関する側面を排除し、もっぱら形式・文体・技法を考察の対象とすることで、文学言語と日常言語とを区別し、言語が自らの特性を前景化することに文学性の根拠を求めたのである。(p10)__________→つまりは作家の技術的な面・力量ばかりを問うのがフォルマリズム、といえそうです。これは文学作品を審査するのには大きく関与する考え方ではないでしょ...『学びのエクササイズ文学理論』