searchカテゴリー選択
chevron_left

カテゴリーを選択しなおす

カテゴリーのご意見・ご要望はこちら
cancel
プロフィール
PROFILE

mask555さんのプロフィール

住所
北海道
出身
北海道

本や映画のレビュー中心。「生きやすい世の中へ」をメインテーマとして、いろいろな考察、考え事を不定期記事しています。

ブログタイトル
Fish On The Boat
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/mask555
ブログ紹介文
本や映画のレビューや、いろいろな考え事の切れ端を記事にしています。
更新頻度(1年)

81回 / 365日(平均1.6回/週)

ブログ村参加:2014/07/08

本日のランキング(IN)
フォロー

ブログリーダー」を活用して、mask555さんをフォローしませんか?

ハンドル名
mask555さん
ブログタイトル
Fish On The Boat
更新頻度
81回 / 365日(平均1.6回/週)
フォロー
Fish On The Boat

mask555さんの新着記事

1件〜30件

  • 『ジャイロスコープ』

    読書。『ジャイロスコープ』伊坂幸太郎を読んだ。2015年出版の、人気作家・伊坂幸太郎さんの作家生活15周年記念短篇集。書き下ろし作品が本書のまとめやくとしてトリを飾るかたちで、それぞれに書かれた時代の違う全7作品を楽しめます。どの作品も、作家自身が自分の型を破るためにトライしているかのように感じました。作品への踏み込み方が深いですね。アイデアも洒脱な会話も、短篇だからだとかトライしているからだとかで力を抜くところもなく、エネルギーをしっかり傾注しているところがやっぱりプロです。そして、傾注できるだけのたくましい筋力というか、鍛えられた実力があるなあという感じ。本書を手に取ってみることで、伊坂幸太郎という売れっ子作家を卓越したひとりのクリエイターと見て、その内燃機関の秘密、つまりはエネルギーを注ぐことと実力をつけ...『ジャイロスコープ』

  • 『「空気」の研究』

    読書。『「空気」の研究』山本七平を読んだ。日本人がつよく拘束されている「空気」を論じた1977年発刊の名著。「空気」へと決定打をあびせた本書の論考をもってしても、現在において「空気」という現象はしぶとくつよく僕らのあいだに根付いてしまっています。でも、ちょっと難しいながらも、本書の内容をある程度咀嚼できる人が増えたならば、「空気」を覆すチャンスも増えていくし、本書が読まれ続けることで、「空気」に抵抗するためのファイティングポーズは継承されていく、つまり覆すチャンスが潰えずつないでいけるのだと思うのです。本書は、具体例を多く引きながらだけれど、でも中心は本格の抽象的論考で進めていく形ですから、言外でイメージするところでけっこう苦労しました(というか、この本で僕は、読書中にその内容を言葉を離れて考えていがちなことに...『「空気」の研究』

  • 『戦いの日本史』

    読書。『戦いの日本史』本郷和人を読んだ。武士が誕生し台頭していくあたりから徳川幕府樹立までの、その時代時代を代表する一対の対立軸から、相対する二人を一組として合計八組とりあげて歴史を解読していく本です。武家がどのように力を得ていって覇者になっていくかがわかります。ご承知のように、古い武家は新しい武家に取って代わられながら時代は進んでいきますが、その都度、力を増して、最後には(徳川氏の時代には)日本全国を支配するほどのものとなる。それがどういった流れだったのか。資料に乏しいところや資料を疑うべきところを歴史学者の著者の推察や推測で構築しながら、ひとつの仮説的に解いていく体裁でした。義務教育から高校まで、歴史といえばもう決定した過去を暗記する学問、というふうに捉えている方は多いかもしれません。かくいう僕はほとんどそ...『戦いの日本史』

  • 『永い言い訳』

    読書。『永い言い訳』西川美和を読んだ。映画監督で作家の西川美和さんの長編です。著者自らの手によって映画にもなっていますが、本書はノベライズなのか、この作品を原作として映画化したのかはちょっとわかりません。いや、単行本ででているくらいだから、たぶん原作なのでしょう。深夜バスの事故によって妻を失くした小説家と、その妻とと共に亡くなった妻の友人の残された夫と二人の小さな子ども。ふとしたことから、小説家と彼の友人の家族との交流が生まれます。小説家の衣笠幸夫を主人公としながらも、章ごとに視点や人称が入れ替わる体裁で書かれているので、群像劇のような印象も受けます。また、一人称で語れる章は、ぐっと人物にズームアップするように感じられるので、そうじゃないところとの関係に緩急が生じていて、作品がより柔軟なつくりになっていました。...『永い言い訳』

  • 『乃木撮 VOL.02』

    読書。『乃木撮VOL.02』乃木坂46を眺めた。乃木坂46がメンバー同士でオフショットを撮り合った写真集の第二弾。『VOL.01』撮影後から4期生の後期組加入前までの期間が対象。1期生から4期生まで、魅力的なメンバーしかいない乃木坂46。そのあかるい空気感、オフ時のメンバーの愛らしい表情と、ときに眺めていて吹きだしてしまう抜群のおもしろショットなどなど、629枚が撮影メンバーの短評付きで収録されています。僕は生田絵梨花さんが大好きなのですが、メンバーみなさんがそれぞれとっても素敵な方々だと感じていますし、言うまでもないかもしれないですがすごくかわいいですし、この厚い一冊で至福をぞんぶんに得ることができました。また居眠りのショットだ!という与田ちゃん、放っておけなけない感じの美月ちゃん(#626にて動画を撮り始め...『乃木撮VOL.02』

  • 『馬はなぜ走るのか』

    読書。『馬はなぜ走るのか』辻谷秋人を読んだ。JRA(日本中央競馬会)で発行している月刊誌『優駿』の編集に携わっていた著者による「やさしいサラブレッド学」。タイトルにあるように、馬はなぜ走るのか?という問いを持ったことのある方はけっこういらっしゃるのではないでしょうか。馬は古代より人を乗せるよう手なづけられ、すごいスピードで走ってくれます。戦に駆り出され、運搬や耕作の使役馬とされ、スポーツやレジャーとして乗馬の役割を与えられ、そしてサラブレッドというより速く強く走るための品種に改良され続けて競馬があります。性格面でも体質面でも人を乗せることに適い、まるでそうやって走ることに特化して誕生したような動物にさえ感じますが、著者の見解は、「馬は走ることが好きではない」なのでした。野生状態を考えてみると、肉食動物に狙われる...『馬はなぜ走るのか』

  • 『悩み・不安・怒りを小さくするレッスン』

    読書。『悩み・不安・怒りを小さくするレッスン』中島美鈴を読んだ。副題は「「認知行動療法」入門」です。セラピーに認知療法と行動療法という別々の療法があり、それらをケースバイケースで組み合わせたり使い分けたりするのが、認知行動療法だと言ってよいと思います。数年前に職場で雑談の途中にふと気付いたことなのですが、「社会や世間、つまり自分が住んでいる世界をどう捉えているかと、そういった世界を構成している人間という存在をどのように理解しているか。それが、その人の態度や姿勢、コミュニケーションのとり方、ひいては生き方の根本になっている。要するに、各個人にはそれぞれの世界観や人間観があり、それがどのようなものであるかで、その人がどのような人かが決まっているのだ」というのがありました。本書のはじめで、このことが取り上げられていて...『悩み・不安・怒りを小さくするレッスン』

  • 『無関係な死・時の崖』

    読書。『無関係な死・時の崖』安部公房を読んだ。代表作『砂の女』を書いていた時期に並行して書かれたいくつかの短篇作品を収録したものです。『砂の女』を思わせる、黴臭いくらいの和のテイストを感じる作品もありますし、初期の作品から続くテイストであろう想像力がぶっとんでいるおもしろい作品もあります。『なわ』なんていう残酷なものもあり、読み手をひとつところに停滞させず、そればかりか揺さぶってくる短篇集になっていると思いました。とくに「人魚伝」という作品に夢中になれました。沈没船の探索中にであった緑色した人魚に恋する話ですが、一筋縄では終わらない。この作品もそうなのですけれども、既視感を覚えることなく、「いままさに知らない物語のなかにいる!」ということのわくわく感がとてもよいです。自分の知らないものや、自分にとって新しいもの...『無関係な死・時の崖』

  • 『天才たちの日課』

    読書。『天才たちの日課』メイソン・カリー金原瑞人/石田文子訳を読んだ。作家、音楽家、画家、学者、映画監督etc...161人の生活習慣を紹介するエッセイ集。各々1ページから4ページくらいの分量です。アジア人からは唯一、村上春樹さんが取り上げられていました。そうそうたる天才たちのルーティンが明らかになっていくなか「おい!いったいなにをやってるんだよ!」と言いたくなる人だらけです。一人の空間や時間をもてないだと大変な環境や境遇にいながら仕事をしている人は珍しくないし、自分の仕事をうまくやるために不器用な生活習慣を決めていたりする人がとても多い。作家のケースならば、執筆を最優先事項として、その他の生活のあれこれは執筆に従属するものごととして処理している感じがつよい。執筆に支配された毎日です、それも自分のみならず家族も...『天才たちの日課』

  • マウント考察→分解→破壊

    録画していたNHKの「マウンティング会話講座」がおもしろかった。「うわ!」とか「なにやってんの!」とか、見てるだけでも離脱したくなる、捨ておきたくなるドラマ仕立てのマウンティング例が秀逸といった感じでした。以下はそこから触発されてのマウンティング考察です。僕の場合だったら、知り合った人が本を読む人か知りたくなって探りたくなるんだけど、そうやって、本好きなんだなって知った人に自分の小説の意見が欲しくて「読んでもらいたいんですけど」と原稿を渡せばマウントととられるんでしょうね。というかか、本が好きなんだなぁって知った相手に「実は僕、小説書いてます」と言っただけでもマウントだととられるんですよ(めんどくさ)。マウンティングって、世の中が勝ちか負けかしかないとの前提からきますよね。これって強迫観念ぽいです。なんでもマウ...マウント考察→分解→破壊

  • 『マーケット感覚を身につけよう』

    読書。『マーケット感覚を身につけよう』ちきりんを読んだ。サブタイトルは『「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』です。帯には「論理思考と対になる力を教えます!」とあります。有名ブロガーである著者には、本書発刊の前に論理思考についての著書があったということでした。これだけの情報だと、現在の「グローバル化」し「情報化」が進み20世紀とは様変わりした世界で商売をばりばり行って、一頭地を抜く存在になるための教本のように思えるかもしれないです。ですが、読んでみると、そのための知識をつける本というものともちょっと違います。より根本の、「やわらかな頭を持つための、やわらかな頭とは何なのかそしてなぜ大切なのかの解説とやわらかな頭のための体操の仕方」を教えてくれる本といったほうが的の中心に近そうです。ここで登場する...『マーケット感覚を身につけよう』

  • 『月の上の観覧車』

    読書。『月の上の観覧車』荻原浩を読んだ。全8篇の短篇集。そのどれにも別れや死などの「喪失」があります。そしてそのすべてに中高年以上の人物が主人公だったり重要人物だったりして、彼らが過去を振り返りながら(あるいは、彼らの過去を振り返りながら)喪失と彼らの関係を自身や関係者が確かめたり受けとめたりしていきます。現実と過去との交錯の仕方が特徴的な短篇集でした。過去の社会状況。それも田舎町や地方都市、都会、それぞれによって違いがあります。さらに、人それぞれにその状況下での個人的な体験や経験がありますし、関わってきた大勢の人たちからの影響を受けたり、逆に彼らに善い影響や悪い影響を与えたりして生きている(そんな個人の集まりが社会をつくり、その社会がまた個人をつくります)。ひとりの人間を形作っているのは、そういった個別の経験...『月の上の観覧車』

  • 『人生論ノート』

    読書。『人生論ノート』三木清を読んだ。戦前から戦中期の哲学者・三木清による23章の哲学エッセー。「不確実なものが根源であり、確実なものは目的である。」(「懐疑について」より)。やっぱり、人の基本部分って「ゆらぎ」であるということを言っていると思いましたた。僕もずっとそう考えています。どこかひとつの位置に安住するものではない。できるだけ物事をしっかり見つめ、捉えていたいのならば、そうなのです。懐疑には節度が必要である、と三木清は言う。手順を踏まず、工程を飛ばした懐疑は節度がない、といえると思います。節度のない懐疑は、独断であり、宗教化に陥り、そして情念に基づいて働く、と著者は続ける。また「真の懐疑家は論理を追求する。しかるに独断家はまったく論証しないか、ただ形式的に論証するのみである。」とあります。こういう、ある...『人生論ノート』

  • 『アサーション入門』

    読書。『アサーション入門』平木典子を読んだ。副題は「自分も相手も大切にする自己表現法」です。そういったコミュニケーションの取り方を解説する入門書なのでした。本書では、「アサーション」「アサーティブ」という聞き慣れない言葉が随所にでてきます。著者による翻訳では「自他尊重の自己表現」となっていました。この、心理学ヒントに行われるコミュニケーションのやり方を実践すれば、日常のやり取りに変化と充実感が得られるでしょう、とあります。さらに、人のこころの奥深さを知り、自分らしい生き方の道を拓くもするのだ、と。まず、自己表現の三つのパターンを解説する章から始まります。三つとは、「非主張的自己表現」「攻撃的自己表現」「アサーティブな自己表現」。「非主張的自己表現」は、自分の意見や気持ちを言わない・言い損なう・言っても伝わりにく...『アサーション入門』

  • 『朝が来る』

    読書。『朝が来る』辻村深月を読んだ。特別養子縁組によって男の子を授かった40代の夫婦。その男の子が6歳のときのできごとにいたる、その夫婦(主に妻の視点)と生みの母親の物語。不妊治療も特別養子縁組も、初潮を迎える前の妊娠も僕は知らなかったです。それらのことを知りながらでも、ちゃんとリアリティを持って読むことができました。著者の幅の広い創作能力によって、登場人物それぞれの人生や人格に説得力がありました。高層マンションの高層階にすむ、お金に余裕がある層の夫婦の物語も、お金に困りながら、底辺といっていいところで懸命に生きる少女の物語も、ともにしっかり描けている。そして夫婦が少女の生きる世界を想像することも、少女が夫婦の生きる世界を想像することも、おそらくないだろう、と思える分断された生活圏が、この物語のなかでしっかり同...『朝が来る』

  • 『サピエンス全史 上・下』

    読書。『サピエンス全史上・下』ユヴァル・ノア・ハラリ柴田裕之訳を読んだ。本書では、人類つまりホモ・サピエンスが経験してきた三つの躍進を、それぞれ「認知革命」「農業革命」「科学革命」と大別します。人類史の構造部分(といっても抽象的というよりも具体的に話は進んでいきます)をしっかり読み解いて、人間ひいては社会はなんぞやということを解き明かす大著でした。読みどころの多い本です。序盤こそ、さまざまな研究を寄せ集めただけなのではないか?と舐めてかかっていました。ですが、寄せ集めにしてはその量は膨大でしたしそのすべてを十分に咀嚼して自分のものとしたうえで執筆しているのがわかるくらい中身があり読みやすい文章なのでした。人類学や考古学や経済学やいろいろな学問分野を横断的に、そしてコンセプトに合わせてくっつけたものを掘り進んでい...『サピエンス全史上・下』

  • 執筆の近況を。

    エンタメ短篇の新人賞が無くなったことを受けて、エンタメ長篇を書くか純文学短篇~中篇を書くかどちらにしようか考えていました。新人賞を目指すにはそのどちらかになりますから。それで、エンタメか純文学かの方向性のどちらを選ぶかのほうについて言えば、そこについては自分の中でそれほどネックになるものはないことに気付きました。でもまあ、言ったら、エンタメのほうが裾野が広いですし、多くの人に楽しんでもらったりちょっとしたシンプルな気付きを読む人たちにもたらすことができたりできるのだと思いますので、好きなのはエンタメのほうかもしれない。肩の凝らない読書、ハッピーな読書、カタルシスを得られる落涙の読書などの時間をつくれる仕事には大きな魅力があります。執筆の能力的にどうかっていうこと以前に、ということですが。ですが、書きあげる原稿の...執筆の近況を。

  • 自律と他律と資本論。

    先日、録画していた1月のEテレ100分de名著・資本論のシリーズを見ていました。資本論は言わずと知れたカール・マルクスの名著で、経済学で扱われますし、社会主義や共産主義へひとびとを動かしていった力があった本です。だからかえって「社会主義か~」「共産主義か~」と斜に構えてしまってこの録画を再生したのですが、資本論への距離間や読み解いていくための立ち位置が上手で、おもしろく視聴しました。そんななか、ハッとする考え方が出てきました。資本主義は、仕事を「企画や計画をたてる側」と「実際に身体を動かして製作したりなど遂行する仕事の側」とのふたつに分けたとあった。昔だったら、たとえば家を建てるにしても、設計から大工作業まで同じ人たちが全般を通して働いたことが多かったはずです。まあ、家を建てる場合はちょっとおおがかりなので、と...自律と他律と資本論。

  • 『こちらあみ子』

    読書。『こちらあみ子』今村夏子を読んだ。太宰治賞と三島由紀夫賞をW受賞した、今村夏子さんのデビュー作。解説で町田康さんが書かれているとおり、いろいろな読み方のできる作品だと思いました。さらにいえば、その解釈の仕方によって、それぞれの人の持ち味があからさまになるのではないか。そういう、優れた試薬のような性質を隠しもっていそうな作品で、こうやって感想を書いていくと僕という人間が底の方からバレてしまうだろうなあと思われるのですが、まあ気にせず書いていきます。僕にはそこまで降りていけていなかったようなところまで作者は降りていっていて、さらにそんな地点にいる人物と同じ目線でモノを見ている。混沌や混濁を飲みこみながら、ある種の特別な明晰さで表現しているし、巧みなギミックも用いてもいる(はじめて書いた小説がこれだなんてすごい...『こちらあみ子』

  • 『第1感』

    読書。『第1感』マルコム・グラッドウェル沢田博・阿部尚美訳を読んだ。副題は、<「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい>です。はじめての人と出合ったり、本物なのか贋作なのかわからない美術品とでくわしたり、そういったとき人は、無意識のうちに瞬時に正しい判断を下せるものなのだ、というのが、本書の大きなテーマです。逆に、情報過多になるくらいの情報をふまえて判断していくほうがよっぽど間違えるものだ、ということも明らかにしていました。様々な事例や研究から論立てしていく構成になっています。誰しも第一印象が正しかったケースを経験していると思います。同様に、第一印象で間違ってしまった経験もあるでしょう。それは偶然の産物ではない、と著者は論じていくわけです。最初の2秒での判断を、本書では「輪切り」と呼びます。その瞬間の輪切りから情...『第1感』

  • 関係性の自律。

    ユマニチュードの本にでてきた言葉である「関係性の自律」についてずっと考えていてですね、つまりどういうことかわからなかったんです。それで今回、まずこの場合の「関係性」ってなんだろうというところに注目しました。たぶんこれは、「少しずつお互いがお互いに合わせること」、もうちょっとニュアンスを変えれば「少しずつお互いがお互いに合わせあうこと」なんです。すると「関係性の自律」の意味もすっと解けてくる。お互いがお互いを尊重し、合わせる(合わせあう)範囲内で自律していくことだろう、と。「関係性の自律」と言う言葉に込められたもの、つまりこの言葉の大切な部分は、自分で何も考えずに他者から言われた通りのことをやらないこと、無批判・無批評といった体で行動しないこと、なのではないかな。自律する部分は保っていこう、というような。これには...関係性の自律。

  • 『超入門! 現代文学理論講座』

    読書。『超入門!現代文学理論講座』亀井秀雄監修蓼沼正美著を読んだ。高校生向けのシリーズ「ちくまプリマー新書」からの一冊です。さまざまな現代文学理論のなかでも、とりわけ主要な四つの文学理論を解説する内容です。その四つとは、「ロシアフォルマリズム」「言語行為論」「読書行為論」「昔話形態学」。国語教育でよくあるのが、作品の「読み」そのものに必ず作者自身の性格や環境、書かれた時代背景などを加えるパターンです。そうやって読解することが深い「読み」であるとされる。また、受験の現代文で問われるのは、言葉の使い方のロジックの部分や正確で客観的なテクニカルな文章の読み方だったりします。前者も後者も、授業を聞いたり勉強したりしていると、まさにこれこそ学業ってやつだなあと、あまり良い意味合いではなく思えてしまいます。いくらか、不必要...『超入門!現代文学理論講座』

  • カクヨム投稿版『忘れられた祈り』

    小説投稿サイト・カクヨムに2013年作の短篇『忘れられた祈り(2021年直し入り)』をアップロードしました。ここです。https://kakuyomu.jp/works/16816452218600288859最近書くものはあとで読みかえすと難解すぎたりして、要はへたくそなんですが、この頃の作品はほどよい緊張感と自由さと執筆環境面の比較的良好さが好結果をもたらしている作品だと自分では思います。さながら青い鳥を探しに行ったかのように、幸せを求めて消えたミチル。彼女を愛するシュウの物語です。消えたミチルを探しだすべく、北の森へ向かうことになるシュウ。そしてペンダントの意味は?といった作品です。ご覧あれ。カクヨム投稿版『忘れられた祈り』

  • 『小さな黒い箱――ディック短篇傑作選』

    読書。『小さな黒い箱――ディック短篇傑作選』フィリップ・K・ディック大森望・編を読んだ。『ブレードランナー』として映画化された『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が有名なフィリップ・K・ディックの短篇傑作選の第5集。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の元(創作のきっかけ)となった作品が表題の「小さな黒い箱」です。全11作品。今回はじめて読んだフィリップ・K・ディックなのですが、彼の作品には映画『ブレードランナー』しか触れたことがなく、ゆえにディックはもっとハードボイルドなSF作家かとイメージしていました。どっこい、その作風にはユーモアとウイットがふんだんに感じられました。SF作家をプレコグ(予知能力者)とみなす短編があって、舞台となる未来世界から時間旅行をした未来人が1950年代のSF作家の集まりにまじる...『小さな黒い箱――ディック短篇傑作選』

  • 広義のエンタメ短編新人賞が消滅

    エンタメ短編の唯一の新人賞だった『オール讀物新人賞』が、次回より『オール讀物歴史時代小説新人賞』へと生まれ変わってしまいました。僕にとってこれは大きな出来事です。なぜかといえば、エンタメ短編を突破口にすることを目標に、小説造形力を磨いていくその道程にありましたので。よりおもしろいエンタメ短編をつくっていくために歩いてきた道が右か左かの丁字路にさしかかってしまったようなものです。まあでも、途方に暮れるようなことでもありません。それならそれで、丁字路の右か左かに振り切ってみるのも、逆に楽しくなるかもしれないし、あらたな自分が開拓できるかもしれないですから。そうなってしまったことは仕方がない、そこにこだわっているのは無駄に過ぎます。なので、まずは、A:エンタメの長編に挑むB:純文学の短編(から短めの中編)に挑むのどち...広義のエンタメ短編新人賞が消滅

  • 『もっと知りたい 葛飾北斎 改訂版』

    読書。『もっと知りたい葛飾北斎改訂版』永田生慈監修を読んだ。江戸後期の絵師・葛飾北斎の生涯と作品をたくさんの画像を使いながら紹介する本です。葛飾北斎は幼少の頃から絵を描くのが好きで、19歳の頃には浮世絵師の勝川春章に弟子入りします。以後、プロの絵師として、90歳で亡くなるまで現役をまっとうし、たくさんの絵をこの世に生みだしてきました。作風も様々で、ひとつのところに納まっていません。また、筆名は「葛飾北斎」の名が一般的ですが、実際は何度も改名していて、最終の筆名なぞは「画狂老人卍」という、なんともとがった名前でした。借金がかさんだりし、始終お金に困った生涯だったようですが、そんななか、絵の腕があがっていくことが一番の喜びだったそうです。「北斎漫画」や「富嶽三十六景」が有名ですが、面白みも芸術性も備えた、なんとも心...『もっと知りたい葛飾北斎改訂版』

  • 『世界はデザインでできている』

    読書。『世界はデザインでできている』秋山具義を読んだ。「デザインする」という言葉(概念)で考えることを、これまでしてきた経験がほとんど僕にはありません。「アイデアを考える」「アイデアを実行する」だとか違う言葉で似たようなことをしてはきました。でもそれって局所的で断片的な頭の使い方だったなあと本書から思いました。「デザインする」と考えた方がより包括的で、広い視野でモノを考えることができる。そして「デザインする」には主観も客観も含まれている。かといって「デザインする」は抽象的な言葉かといえばそうだとは言いきれません。具体部分に論点が移ったときにも、どうやら「デザインする」は同じ具体性で機能してしまうからです。そのような、便利な上に実用的な「デザインする」という言葉とその行為を、実際に使えるようになるために本書は役立...『世界はデザインでできている』

  • 「モラハラ」と「マイルドヤンキー」の関係。

    モラルハラスメントって、家庭、学校、会社など社会のいたるところに根深く巣食っていて習慣みたいになっているものだと思うんですよ。まあ、大なり小なりはあるでしょう。で、モラハラへの防御や回避(それらは加害者に回るという戦術も含めてですが)としてマイルドヤンキーが登場したのでは。マイルドヤンキーと言われるあり方は、ヤンキーのようにケンカばかりしたり、逸脱した髪形にしたり、授業をさぼったり、反社会的な行動をよくとったり、というようなハードなものではないですよね。ヤンキーのパッケージを「マイルド」に取り込んだあり方です。言葉遣いや態度にヤンキーのあり方を取りいれて生きている人たちが、いわばマイルドヤンキー。そんなマイルドヤンキーの精神性をまとうことでモラハラの直撃から免れることができやすくなる。正面からのコミュニケーショ...「モラハラ」と「マイルドヤンキー」の関係。

  • 『10歳でもわかる問題解決の授業』

    読書。『10歳でもわかる問題解決の授業』苅野進を読んだ。「問題解決」の手法についての本。読みものとしての楽しさがありつつ、でもどのカテゴリに分類されるかと考えてみるとどうも教科書の部類に入るなあというタイプですね。『10歳でもわかる』と銘打たれているとおり、シンプルかつ明快で言葉遣いも平易。著者が主催している塾が子どもたちに教えているのがこの「問題解決」についてなので、納得のわかりやすいさです。トライアンドエラーが問題解決実行の肝ですけども、本書もその繰り返しで相当きたえられたゆえにこの形にまでぜい肉が落ちた感があります。ただ、取り扱っている中身は子ども用のイージーなものではありません。パッケージこそ簡素でやわらかいですが、内容は大人だってウンウン頭を絞ってもなかなかスマートにいかないような骨太さ。仕事にしろ私...『10歳でもわかる問題解決の授業』

  • 『かわいい結婚』

    読書。『かわいい結婚』山内マリコを読んだ。表題作をふくむ全3篇収録の短篇集。どの作品もとってもおもしろいです。どちらかといえば、女性向けなのかもしれませんが、オトコの僕が読んでもすごく楽しめました(まあ、僕はオトコとしてのマジョリティであろう「性欲原理で女性を見てばかりのタイプ」や「男尊女卑タイプ」では、どちらかといえばないからかもしれません)。頭にも胸にも特に響いたのが『悪夢じゃなかった?』という作品。カフカの『変身』のパロディから始まります。ある朝目覚めると、主人公の男が若くグラマラスな女に変身している。この主人公は、たとえば「女性専用車両に乗るのは本当の女じゃない、ブスとババアだけで、彼女らは女ではない」というような考え方をしている。そればかりか平然と、恋人にもそう言ってしまう。性欲でしか女性を見れていな...『かわいい結婚』

カテゴリー一覧
商用