ライトノベルを連載しているブログです。
オリジナルのライトノベルを掲載していきます。できるだけイラストなどもつけて賑やかにしていきますので、どうぞお立ち寄りください。
エリナは音に対して回り込もうとする凪を巧みに誘導する。「おい、こっちに向かっているけどそれは狙い通りなのか?」「もちろんダ」 どうやら直接対決するつもりのようだ。勝てるのか知らないけど。「明日見、凪が交差点に入ったら最後にこの携帯を鳴らして向かいのガソ
「あのさ。最初の話だと、これって魔法界のもめ事ってことだったよな?」「――!」 エリナの肩がビクッとなった。「ちょっと前からおかしいなとは思ってたけど、ひょっとしてエリナって魔法使えないんじゃ……?」「使えるヨッ! これだって、立派な魔法だヨ!!」 エリナ
センサーがヒルに反応するかどうか知らないけど、これで店内にいる限りは襲われないだろう。 開店前のように誰もいない店内。ただ、人がいないことをのぞけば、デモの大画面テレビはついているし、ノートパソコンの電源も入っている。「誰もいないのに、テーマソングだけ
「ちゃんとついてこいヨ」 エリナは、「ぐずぐずしているとまたドローンが襲ってくるから」 といって、結構なスピードでコジマ電気に向かう。「明日見くん、重くない?」 俺は桐谷さんと二人乗りという、青春っぽいことをしている。「ちょっと空気圧が足りてない感じだけ
反撃に出ることを宣言してからのエリナは、何か吹っ切れたみたいに堂々としていた。 薬はもちろん、ティッシュペーパーから冷凍食品まで売っているドラッグストアに入ると、真っ先に洗剤のコーナーに行く。「ね、木檜さん。アイスとかはあっちだよ?」「桐谷、それは後回
こうして三人で歩いていると、いつもの通学路とほとんど変わらない。 ただ、いつまでも黄昏が続いているのと、俺たち以外の人間が見当たらないから、やっぱりここは結界の中なのだろうと思う。「ねぇ、ちょっとおなかすかない?」 桐谷さんが前方にあるコンビニを指す。
以下。 木檜エリナさん(16歳)による状況の説明――。 まず、エリナのおうちは魔法使いの名家だそうですよ。つまり、エリナも自称魔法使いということ。 そしてさっきの凪という子も、やっぱり魔法使いの家系なのだとか。まあ神職みたいな格好していたし、日本人っぽか
「ん、んん……」 騒ぎで意識が戻りつつあるのか、背中の桐谷さんがモゾモゾと動く。「明日見くん……。だ、だめぇ……」 この人は、いったいどんな夢に俺を登場させているのでしょうね。「あの、桐谷さん。いい加減、目を覚ましてよ」「ハッ! あ、明日見くん!? わたし
ああ、そうか。 俺は、なんか合点がいってしまった。 エリナが日本に来たのは、抗争事件から逃げてきたのだ。彼女の家はきっとマフィアかなんかで、そこの首領に見初められた日本人留学生の娘とかそういう人なのだ。でも、そのファミリーはヨーロッパでは劣勢で。だから
俺たちが歩き始めたときだった。 夕方の路地には人気はなく。遠くで豆腐売りの笛がかすかに響く。 どこかの住宅からは、野球中継が聞こえてくる。 そんな当たり前の情景に、乾いた鈴の音が混じる。「え――」 神社で神職が祭事の時に鳴らすような、あの鈴の音だ。 聞
「ブログリーダー」を活用して、迅徹さんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。