月曜日の笑顔【第六話】

家の中は、何と言うか、まるでお姫様でも住んでるんじゃないかと思うくらい優雅で綺麗だった。広々とした玄関ではきちんと靴が整頓され、靴べらでさえ金属製でいいお値段…

月曜日の笑顔【第五話】

傾きかかった夕日の下、A4茶封筒を小脇に抱えて道を急ぐ。後藤田先生から託されたのはこの茶封筒と大雑把過ぎる地図。それと多少の愚痴とお言付けだ。住宅街は前の地元…

月曜日の笑顔【第四話】

その日の終礼が終わった。相田は部活があるらしく一緒には帰れないらしかった。とくに誰に話しかけるわけでもなく、誰に話しかけられるわけでもなく、とぼとぼと一階の下…

月曜日の笑顔【第三話】

「はい、皆席着いたね。じゃあ自己紹介。これから一年間、あんたらの担任と英文法の授業を受け持つ後藤田舞子です」まぁ、なんともよく通る声だ。壁一枚隔ててもこんなに…

月曜日の笑顔【第二話】

高校二年の春、俺は親父の都合で仕事の都合で都会へ引っ越すことになった。西日本の片田舎から関東の都心…考えただけで胸が躍る。何が最高かって、今度の家はDVDレン…

月曜日の笑顔【第一話】

テーブルや椅子が四方に吹き飛ばされる音が深夜、暗闇のリビングに響いた。少女が、頬を拳で殴り飛ばされてそれらに激突したのだ。しんとした部屋に響く少女の泣き声まじ…