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太平洋の真ん中で https://blog.goo.ne.jp/sirochan2011

2011年にハワイに移住。英語漬けの中で、何事も笑ってしまおうと開き直ってのほほん生きてます。

海外生活ブログ / 海外移住

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2012/01/13

  • 英語の本

    今回の旅行に、私は本を持っていくのを忘れた。飛行機の機内や、空港の待ち時間には本が欠かせないというのに。友人や義両親は、タブレットにダウンロードした本を読んでいるので、本を持ち歩く必要がないのだけれど、画面は目が疲れるし、私は何よりもあの紙の感触が好きなのだ。本を選ぶのも、ネット上でなく、実物を見て選びたい。機内や空港はなんとか時間をつぶしたが、インディアナの叔母の家ではたっぷりと時間を持て余してしまう。夫は空港で買った本を読んでいる。ボーっとするのも飽きて、かといって昼寝などしたくない。何でもいいから文字が読みたい。誰か私に文字を与えてくれ!そこで叔母の書棚を漁ってみた。意外なことに、スピリチュアル系の本が何冊もある。4人姉妹の中では、この叔母がスピ系なのは何となく納得。16で子供を産み、10年後に癌と...英語の本

  • ファラ フォーセット

    夫は、どんなふうに見えても、とりあえず私を褒めるように訓練されているので、小さなことでも褒めてくれる。アメリカ人は、日本人の100倍ぐらい、人を褒めるのが上手。それをさらに訓練されているのだから恐ろしい。だからその夫が、「それはちょっと・・・」と言ったときは、相当に、ほんとにかなりダメなときで、数年前に1度あった。油断して体重が53キロを超えていたとき、日本から持ってきた白いスラックスをはいた私を見て、言ったのだ。「それはちょっと・・・・」ウェストのボタンはキツキツで、後ろ姿は肉まん。44キロの時に着ていたものを、53キロで着たらそうなる。足が通ったのが不思議。さて、昨日のこと。夫が私を見て言った。「その髪型、いいね」背中の真ん中まであった髪を、肩上ぐらいまで切って、ゆるいウェーブをかけた髪型が、私は気に...ファラフォーセット

  • ワシントンDCとインディアナ6 おまけ 本土の暮らし

    ワシントンDCとインディアナ1ワシントンDCとインディアナ2ワシントンDCとインディアナ3恐るべし憑依の夜ワシントンDCとインディアナ4インディアナへワシントンDCとインディアナ512年ぶりの再会10泊11日の旅も終わり、帰りはインディアナポリス空港からシカゴ空港まで1時間、シカゴからホノルルまで9時間。インディアナを出た日は20℃ぐらいあったのに、翌日には4℃まで下がって、その週末には雪が降るという予報。あと1週間滞在する義両親は、凍えて過ごしたと思う。インディアナは、冬は豪雪、夏は日本並みの蒸し暑い酷暑。当然、ハワイとは暮らし方も全然違う。一般的に家はセントラルヒーティングで、各部屋に暖気の吹き出し口がある。80年代に建てられた叔母の家には、セントラルクリーナーもついていた。家の壁にある吸い込み口にホ...ワシントンDCとインディアナ6おまけ本土の暮らし

  • ワシントンDCとインディアナ5 12年ぶりの再会

    ワシントンDCとインディアナ1ワシントンDCとインディアナ2ワシントンDCとインディアナ3恐るべし憑依の夜ワシントンDCとインディアナ4インディアナ州に行く1番の目的は、夫の叔母、義父の姉に会うこと。キャロル叔母さんは、夫が1番好きな叔母である。元気でいるけれど、84歳という高齢でもあり、元気で会えるうちに会っておきたかった。4年前にダンナさんのジムが脳梗塞で倒れ、キャロルは多少麻痺が残ったジムの世話をしていたのだけれど、キャロルがコロナ陽性になったりしたこともあって、昨年、ジムがアシスト付きのケアホームに入所した。キャロルの息子たち、つまり夫の従兄弟らは、みんな近所に住んでいるから、キャロルは安心して一人暮らしを楽しんでいる。キャロル叔母さんの家12年前に来た時は、ここに泊めてもらった。この家はキャロル...ワシントンDCとインディアナ512年ぶりの再会

  • ワシントンDCとインディアナ4 インディアナへ

    ワシントンDCとインディアナ1ワシントンDCとインディアナ2ワシントンDCとインディアナ3恐るべし憑依の夜10泊11日の旅行のうち、ワシントンDCには5泊したが、1泊でもよかったと思う。シュートメは仕事で数えきれないほどDCに行っており、旅行のプランを完全に義両親に任せてしまったのだけれど。私たちだったら、あんな歴史のあるラグジュアリーな古いホテルは選ばなかったと思うし、せいぜい2泊ぐらいして、インディアナで過ごす時間を多くとったと思う。フライトまで、ホワイトハウス裏側の唯一リラックスできる公園で過ごす。インディアナポリスまでは、ダレス空港から2時間ほど。ワシントンDCは1度来ればもういいなと思いつつ、インディアナに向かう。雪が溶けたあとのインディアナは、まさに春!!気温は20℃ぐらいか。空気はひんやりし...ワシントンDCとインディアナ4インディアナへ

  • ワシントンDCとインディアナ3 恐るべし憑依の夜

    ワシントンDCとインディアナ1ワシントンDCとインディアナ2今日の記事は長くなるかも。オカルト系が苦手な方はスルーしてください。呑気に散歩から戻り、夕食を済ませてホテルの部屋に戻った。夫がシャワーを浴びている間、私はベッドに寝転がって本を読んでいた。シャワーのあ、、しばらくしたら、なんだか夫の様子が変だ。うろうろと歩きながら、しきりにネガティブなことを言い始めたのだ。「僕は良い息子じゃなかった」「なんて愚かなんだ、僕はどうしようもない」しまいには、義両親に謝ってくると言って部屋を出ようとする。一足先にワシントンDC入りしていた義両親は、同じ階の部屋にいる。私はこんな姿を彼らに見せたら心配するだけだと思い、引き止めた。なんとか横にならせて、落ち着かせようと試みる。私にはわかっていた。夫は完全になにかに憑依さ...ワシントンDCとインディアナ3恐るべし憑依の夜

  • ワシントンDCとインディアナ2 名所と美術館

    ワシントンDCとインディアナ1翌日は晴れて、空気は冷たいが、昨日よりは気温が暖かい。朝食のあと、リンカーンメモリアルまで歩いていく。そこいらじゅうにいる可愛いリスたちハワイにはリスの代わりにニワトリがうじゃうじゃ。リスは家で留守番している猫たちを思い出させて、寂しくなる。重装備の夫マフラー、手袋(このときはポケットの中)、マスク、ビーニーの上にキャップ重ね。これでサングラスをかけたら、誰だかわからん。リンカーンさんリンカーンさんが眺めているのはリフレクションプール。名前のとおり、モニュメントが見事に水面に映っている。このあと、ナショナルアートミュージアムに行く。スパイミュージアムとか、宇宙ミュージアムとか、DCにはミュージアムが集まっている。ホロコーストミュージアムは行った方がいい、と誰かが言っていたけれ...ワシントンDCとインディアナ2名所と美術館

  • ワシントンDCとインディアナ 1

    どの程度の冬服を持っていったらいいのか最後までわからないまま、4月6日午後にワシントンDCに到着。着いて、その寒さに驚いた。気温10度以下。冬の寒さってこういう感じだったな、と思い出す。ウィラードインターコンチネンタルホテルクラシックなホテルは、ホワイトハウスの道を挟んで向かい側。荘厳な雰囲気のロビー本物の桜の樹が飾られている。ホテル内のホールウェイ。歩き回る夫が寒そう。ここは昼間はテーブルと椅子が出て、午後のハイティーをサービスしている。エレベーターホールに日本チックな絵画があった。ホテルの部屋ウェルカムのマカロン。もちろん一気食い。荷物を置いたあと、目的のひとつである桜の樹を見に出かけた。ポトマック川に植えられている、日本から贈られた桜は既に葉桜になっており、韓国の桜しか花は見られなかった。日本からの...ワシントンDCとインディアナ1

  • 私の面の皮

    12年前に私がハワイに来た頃は、英語を話すよりも書くほうが楽だった。それが今は、書くよりも話すほうが何倍も楽だ。その理由は、英語が上達したというよりも、正しい英語を話そうとしなくなったからだと思っている。頭で作った英文を話すと、会話についていけなくなる。相手の話していることを一語一句理解しようとして、それができないことに打ちのめされる。最初の1年半は、そんなふうに目の前にそびえたつ言葉の壁の下で途方にくれていた。英語さえちゃんと話せるようになれば、どんな仕事もできるのにと、英語が第二言語の大人向けのスクールを探したりもした。しかしそれは、何も行動を起こしたくない臆病の言い訳でしかなかった。英語も話せないのにガイジンと結婚した私が、今さら英語のスクールもなにもないもんだ。そして思い切って最初の1歩を踏み出し...私の面の皮

  • ハワイのモノレール

    すったもんだの末、ようやく一部区間だけ試運転をするまでになったモノレール。開通したとしても、私が住む地域にはまったく関係がないところを走るので、私は高見の見物なのだが、先日、出先でモノレールが走っているのを見て、少なからず感動した。ずーっと前から、モノレール開発の話が出ては消え、出ては消えてきた。当初の予算の何倍もの費用がかかり、モノレールを日本企業から買い、レールはまだまだ全部はできていないけれど、それでもなんとか恰好がついてきた。だいぶレールができてきてから、電車の車体のレール幅と、土台のレール幅が合わないことが発覚、という、ハワイらしいうっかりミスもあったりした。モノレールが開通したら、ハワイ名物の渋滞が緩和されるはず。が、運行時刻予定が発表されたら、終電が夜7時だというので、大バッシング。『どこの...ハワイのモノレール

  • 寒いって?

    旅行前の最後の週末なので、スーツケースに着替えを詰めようと思い、手が止まる。いったい何を持っていったらいいのか。来週末のワシントンDCの気温を調べたら、60℉(15℃)で、雨。15℃で雨、ってどんな感じ?たとえばハワイの冬に、今朝は冷えるねぇと言って上着を羽織るとき、65℉ぐらい。それよりも寒いのは頭でわかるだけで、肌感覚としてはもう想像できなくなっているのだ。ロングスカートを入れて、それに合わせてサンダルを入れた私に夫が言う。「あなた、素足で過ごすつもり?」そんなこと言ったって、素足に履くサンダルしか持っていない。日本から何足かお気に入りの革靴を持ってきたけど、こっちで1度も履いたことがない。出してみたら、カビだらけ。カビはなんとかするにしても、これを履くならタイツとかストッキングが必要で、それも買わね...寒いって?

  • マクドナルド ハワイ限定パイ

    滅多にハンバーガー屋には行かない。小麦をなるべく食べない食習慣にする以前から、1年に2回ぐらい、地元のハンバーガー屋に行く程度。マクドナルドは、たぶん最後に行ってから40年ぐらいたつと思う。高校の頃、夏休みに部活のあとで、ときどきデパートの地下にあったマクドナルドでフィレオフィッシュを食べた。数年後に友達と旅先で、1度マクドナルドに入ったことがある。夫は、ユタ州に住んでいた頃、ビックマックを食べて食中毒になり、3日間起き上がれなかったことがあって、それ以来マクドナルドには行っていないそうだ。そのマクドナルドで、ハワイ限定のパイが期間限定で発売されたらしい。同僚が買ってきてくれて、初めて知った。グアバクリームパイ(ネットから拝借)マクドナルドには、他にもハワイ限定のメニューがあるそうなのだが、これは在庫がな...マクドナルドハワイ限定パイ

  • ブルーノート

    ちょっと前の週末の話。久々に、ブルーノートに出かけた。パンデミック以来だから、3年ぶり以上か。最後に行ったのはピンクマルティ―二で、最高に盛り上がって楽しかった。ギャラリーの作品補充以外、よほどのことがない限りワイキキには行かないので、いまだに右も左もわからない。土曜日の夕方、車を停めてカラカウア通りに歩いていったら、すごい人ごみ。カラカウア通りが歩行者天国(この言葉、懐かしい)になっていて、お店がぎっしりと並び、人でごった返していた。あとになって知ったのだけど、その週末はクヒオデー週末で、そういうことになっていたらしい。マスクをしている人はほぼ皆無。バンドはMOTET。ステージ真ん前のテーブルだ。ステージが始まる前に、食事をゆっくり済ませておく。リブステーキと、シーザーサラダステーキは、ビーフシチューみ...ブルーノート

  • けものの気配

    帰宅後、キッチンで料理をしていたら、何かの気配を感じた。誰かがこっちを見ている・・・ふと目の前の窓の外を見たら、イノシシ🐗がこちらを見ていた。それも、まるまる太った巨大なやつ。1月にイノシシの兄弟を見たけれど、あんなの小物だ。あの兄弟の親か。それとも、あの兄弟がここまで育った?とにかく、突然のことで呆然としたまま、その巨大なイノシシとしばらく見つめあって、ようやく我に返って「シュー!!!!」と言ったらジャングルに去っていった。この「シュー!!」は日本語だと「シッシッ」なのだが、なぜかここでは「シッシッ」と言うより「シュー!」のほうが通じる。イノシシも英語圏イノシシなんだろうか。家の中にいたからよかったようなものの、庭にいるときに出会ったら、さすがに怖いだろうなあ。そのぐらいの迫力があった。向こうも、人がい...けものの気配

  • 「LION」

    映画を観て泣いたのは久しぶりだ。夫が泣いているのをみたのは、もっと久しぶり。悲しい涙は好きじゃないが、感動の涙なら泣くのもいい。「LION」は2017年公開のドキュメンタリー映画だ。DVDのカバーを見ると恋愛ものに見えるけれど、そうではない。インドの片田舎に住む、母親と、息子二人と娘一人の貧しい母子家庭。母親は石を運んで生計をたてている。長男グッドゥが汽車に乗って仕事に行くのに、次男サルーはどうしても着いていくと言い張る。グッドゥは16歳ぐらいで、サルーは5歳。幼すぎるからダメだと言うグッドゥに、サルーはすがりついて、渋々連れていくことにする。目的地に着いても、サルーは眠くて起き上がれず、仕方なしに駅のベンチにサルーを寝かせたまま、「この場所を絶対に離れるな」と言い置いてグッドゥは仕事に行く。夜中に目が覚...「LION」

  • しつこいリングワーム

    リングワームでえらい目にあった。最初に症状が出たのは1月半ばで、脇の下と太ももに輪ゴムのような形状に皮膚が少し盛り上がり、かなり痒い。2月初めに主治医の予約を入れていたので、それまでに市販のクリームで凌いで、ひどいようなら皮膚科を紹介してもらおうと思っていた。主治医に行ったとき、まだ残ってはいるが、ほぼ治りかけていて、これなら皮膚科に行くほどではないと医者も言った。「どこからもらったのかわからないんだけど、なんで?」そもそも、リングワームは外猫や土から感染するといわれているが、私には何の心当たりもないのである。すると医者は「あはは、そんなの、どこにだっていますよ。皮膚の上には常にいろんなのがあって、たまたまそれが集まっただけ」と言って笑った。そんなものか。このリングワーム、何が面倒といって、感染力が強いこ...しつこいリングワーム

  • 会いたい人に会っておく

    ファミリーフレンドの、ドッティとポールに会いに行った。ポールは考古学者であり、牧師でもある。ドッティはアーティストだ。カイルアの、オロマナ山が見渡せる静かなところに、彼らの家がある。4人の息子たちの、下の二人は夫と義兄の同級生で、小学校のある教会の牧師がポールだったから、45年来の友人である。私がコラージュを始めたとき、コラージュをやるアーティストの集まりの中にドッティがいた。ドッティは私がそれまでに出会った、どんな70代よりも素敵だった。一言でいうなら、少女がそのまま年を重ねたような。自然で、いつも楽しそうで、おもしろいことを探すのが得意で、さりげない思いやりに溢れている。ハワイに来たばかりで知り合いがいない私に、時々電話をかけてきてくれたりした。パンデミックで、コラージュの集まりもなくなり、ドッティと...会いたい人に会っておく

  • お詫びと祝福

    数日前の記事「うらしま度」で、大谷翔平さんのことをおおたにだと思っていたらおおやだった、と書きましたが、まったくの反対だったことに今朝気づいたのでお詫びします・・・(記事は訂正してあります)さて、なぜ今日気づいたかというと、なんと日本野球が世界ナンバーワンになったというではないか!!!(たぶんこれも相当ズレているよね)というのも、ためておいた新聞を今朝読んだから。そしてそこにOOTANIと書いてあったから。平日はテレビもあまりみないし、職場でも家でも話題にならないし、まったく知らなかった。『野球はアメリカ発祥なのに、日本に負けた』と新聞には書いてあった。なんか、すごいなあ!世界一なんて。いやー、日本、おめでとうございます!!!にほんブログ村お詫びと祝福

  • ライリー・キーリー・トレイ

    昨年、隣の家に越してきた家族の3兄弟の名前である。8歳、6歳、4歳という感じの、碧眼金髪、絵に描いたような子供たち。高齢化が進む界隈に、彼らの元気な遊ぶ声が響き渡って、「ここはアニマルキングダムか?」という一角になった。隣家のフェンス沿いに15mほどのドライブウェイがあり、そこを歩いて我が家に出入りするようになっている。ドライブウェイを歩いていると、木に登っていた子供たちが目ざとく見つけて声をかけてくる。「どこ行くの!」「ポスト見にいくんだよ、じゃあね」「あ!ちょっと待って!!!」1番下のトレイがそう言って、走って家に入り、すぐに紙を持って出てきた。「これ、描いた」「ダーツをありがとう、すごい楽しい!トレイ」これはユニコーンか?ガレージに置いてあったダーツのおもちゃを、あげたのだ。見ているだけで、顔がにん...ライリー・キーリー・トレイ

  • うらしま度

    ハワイ在住の、猫好きの日本人の友人から4匹目の猫を飼ったというLINEがきた。『名前は翔平、ってつけたの』『人間ぽい名前だね、なんでまた?』『だって大谷翔平じゃん』『て、誰?』『えーーー!知らないの?』『知らん、ジャニーズかなにか?』『野球選手だよ、ほんとに知らないの?』この話を、別の日本人の友人にした。「おおたにしょうへい、って知ってる?」「知らない、誰それ?」「やっぱり?知らないよねえ!友達が猫にしょうへいって名前つけたっていうんだけどさ、おおたにしょうへいは人気野球選手らしいよ」「それさー、おおたにじゃなくておおやだよ、おおやしょうへい。それなら知ってる、みーんな知ってる」「私以外はね」「そ、あなた以外は」私のうらしま度の高さは年々高くなり、私はどんどん情報の中州に取り残されてゆく。松田聖子さんの娘...うらしま度

  • ベティのご招待

    ファミリーフレンドのベティが、私たちをディナーに招待してくれた。ベティのダンナさんは義父の歯科医仲間だったが、若くして亡くなってしまった。一人娘はデンマークにお嫁にいっていたから、ベティは一人で高校の教師をしながら暮らしてきた。1年のうち、4か月ほどはデンマークで過ごしているが、ハワイにいるときにはクリスマスやサンクスギビングなどにベティを招待したり、きれいなお花を届けたりしている。ベティは85歳になる今も、週に2日か3日、高校でフランス語を教えている現役で、おしゃれで、朗らかで、こんなふうに年を重ねられたらすてきだなと思う。昨年7月に、デンマークから孫のマーカスがやってきた。高校を卒業とともに、アメリカでの生活を体験してみたかったのだそうで、クッキーのお店で働いたりもしていた。ベティとマーカスそのマーカ...ベティのご招待

  • カイルアビーチの朝日

    仕事がある日の朝は、4時45分に起きる。休日の朝も、5時半には起きている。休みだというだけで開放感がみなぎり、たっぷりその日を楽しみたくて、寝ていられないのだ。休日はお昼近くまで寝ている、という人もいるが、なんともったいない!と思ってしまう。その日は5時ごろに起きて、まずは猫たちに朝ごはん。そして窓から煌々と輝く月を眺めながらコーヒーを淹れた。夫が降りてきて、夫はアイスコーヒー、私はあついコーヒーを飲む。外はまだ暗いが、東の空がうっすらピンクになりかけてきて、庭の樹で寝ている鳥たちが起きだしてくる。仕事の日は二人とも同じ朝食をとるけれど、休日はそれぞれの好きにする。起きたら何か食べたい私は、エゼキエルブレッドをチーズトーストにしたのとヨーグルトを食べたりし、夫は9時過ぎに、卵を料理して食べたりしている。晴...カイルアビーチの朝日

  • 壊れたはずが勝手に復活したもの

    いや、タイトルどおり。ここのところ、3件立て続けに、壊れていたものが復活したのだ。ひとつはフラガールの踊る人形。キッチンの窓辺にあり、ソーラーで腰を振って踊ってくれるお気に入り。これはプレゼントにすると意外と人気者だ。猫のコーちゃんが何度もシンクの中に落としてしまい、半年前にとうとう動かなくなってしまった。そのまま窓辺に置いてあったのだが、先月、突然踊りだした。二つ目は、プリンター。クロゼットの中に収納していたプリンターを使おうとして出したら、アリの巣になっていた。(その記事はコチラ)無数のアリが卵を運んだりしているのを、そのままゴミの袋に入れて殺虫剤をたっぷり振りかけ、口を堅く閉じておいた。1週間ほどして恐る恐る袋を開けてみたら、アリは全滅ぽいが、どこまで入り込んでいるのかわからない。買い替えるつもりで...壊れたはずが勝手に復活したもの

  • 2人の天使

    良い流れに乗っている時、、ものごとはとてもスムーズにいく。逆に言えば、なんだかいろいろうまくいかないとき、逆風に向かっているように感じるとき、それは正しい道じゃなかったりする。10日前に、夫の車を買った。いつか買い替えるならどの車がいいか、軽い気持ちで物色していたときに、頻繁にどうしても目に留まってしまう車があった。その時点から、流れは始まっていた。もう生産していない車だったので、中古車を買うしかなかったのだけれど、ハワイの中古車は高額。出費は痛いが、ローンを組むよりずっとお得だし、欲しい車が買えて素直に嬉しかった。今度は、今まで乗っていた車を売らねば。土曜日、夫と3時間かけて車をピカピカに磨き上げた。『4年間、安全に乗せてくれてありがとう。優しいオーナーさんのところに行きますように』そう祈りながら。日曜...2人の天使

  • やりたいか。楽しい気持ちになるか。

    「お題」の続き。次のお題は、またギャラリーがらみで、前述とは別のギャラリーのオーナー(女性)とのやり取り。そのギャラリーはこの島でも老舗で名が知れている。たいていのギャラリーのオーナーは、店にいる従業員のトップにある程度の権限を与えているのだが、ここは何をするにしろ、オーナーの許可がいる。しかも、このオーナー、メールで問い合わせをしてもなかなか返事が来ない。向こうから何かを頼むとき以外は、同じメールを何度も送らねばならないのだ。先日、オーナーからメールがあった。『他のギャラリーのサイトをみていたら、〇〇ギャラリーにすばらしいあなたのオリジナル作品があるじゃないの!何かうちに持ってこれるオリジナルはあるかしら?』今出せるものの写真を2つ送り、現在制作中のものがあることを添えて返信したら、添付した作品に対する...やりたいか。楽しい気持ちになるか。

  • お題

    これが私と開き直らずに、懐の深い人間になろう、と決めた。(その記事はコチラ)何かを決めたら、それに関するお試し問題がやってくる、というのは誰にも平等な宇宙の法則で、私にもいくつかのお試し問題が降って来た。懐の深さを測るといっても、たいした練習問題ではないが、これに合格しないと、もっと面倒な問題がやってくるのを知っているので慎重になる。あるギャラリーに立ち寄ったとき、ラティーシャと話しているところへナタリーが入って来た。「この、バイオなんだけどね」作品の裏には、作者の簡単な略歴やらストーリーを記した文章がついていて、それをバイオという。私も、6年前ぐらいのほぼ詐欺のような顔写真とともに、絵を始めたきっかけやらコラージュのことなどを書いた文章をつけてある。「11か所、間違いがあるの」私の作品の裏のバイオを指さ...お題

  • 手放して、よかったこと

    私の、あるオリジナル作品を欲しいというお客様がいて、それは手元に置いておきたかったけれど、他界した父が残した何百枚という油絵キャンバスの山を思い出し、売ることにした。(その記事はコチラ)数日後、ギャラリーのラティーシャから連絡があった。その作品を買ってくださったお客様が大変喜んで、私にギフトを置いていったという。アーティストには手放したくない作品というのがあって、これもたぶんその一つだと思う、というようなことをお客様に説明したらしい。「こんなことはね、滅多にないのよ。よほどうれしかったのね」ギャラリーに寄って、そのギフトを受け取った。白い封筒に入っていたのは、レストラン「ハレイワジョーズ」のギフトカード200ドル分。ハレイワジョーズこそ、店内からその作品の景色が見える場所であり、だから気をきかせてくれたの...手放して、よかったこと

  • 車を買った、さあ働こう。

    おととい、夫の車を買った。仕事に使うツール類が増えて、今のSUVだと手狭になってきたのと、大きな資材をピックアップするのに、今までは会社の車を借りていたのだけれど、自分の車を使えれば時間のロスがなくなる。二か月ほど前から、どの車がいいか物色をしていた。第一条件は日本車であることで、大きすぎないバンタイプがいい。気に入った車はニッサンで、数年前から製造をしていないもの。夫が仕事の昼休みに、何の気なしに検索したクレイグリスト(日本のメルカリみたいなもの?)でその車を見つけ、さっそく見に行くことになった。出品者は個人ではなく会社組織で、ディーラーとは違って、オークションで購入した車を売っているところ。元気なおっちゃんトムが、「どうぞどうぞ試乗してきて。1週間ぐらい乗ってたっていいよ」と言う。試乗するとき、売主も...車を買った、さあ働こう。

  • 強風注意報

    しばらく強風注意報が出ていたハワイだが、風はいくらかおさまったものの、お晴れたかと思えば横殴りの雨、かと思えば青空、という天気が続いている。先週から、シアトルから義兄夫婦が来ている。この兄弟、180度性格が違うのでおもしろい。義兄は、とにかく予定をぎっちり詰めて200%動き回りたい人。たとえば午後にハワイに降り立ったあと、夕食までにビーチに泳ぎに行き、義父の自転車でツーリングする。翌朝早く起きて、コーヒーを買いがてらハイキングに行き、そのあとビーチで泳いで、友達に会い、夕食は家族が外食して、夜は映画をみにいく、といった具合。みているこちらが疲れてくる。彼らは旅行先だからそうなのではなくて、地元のシアトルでも同じペース。義兄のヨメも同じペースなのでうまくできている。さて、この日、義兄たちがマウイ島に行って留...強風注意報

  • ガーデニングには程遠いが

    庭のことは、毎週来るガーデナーと義両親に任せきり。田舎の利点で庭が広い。その上、建物の周囲にも隈なく植物が植えられており、やり始めたらキリがなくなりそうだ。とっくにリタイアしている義両親は、ほぼ毎日庭に出て何かしらをやっている。私と夫は、それを横目に仕事に出かけてゆく。私も夫も週に三日も休みがあるのだから、時間がないわけじゃないのだが、庭は彼らの領分という気持ち半分、甘え半分。いつかは私たちが引き継ぐ覚悟だけがある。最近、ふとしたきっかけがあり、せめて我が家の周囲だけでも気を配ってみることにした。普段は通り過ぎるだけの植え込みを、改めて確認。左右にあるパームツリーが伸び放題。家を建てた時には1mもなかったのが、今は植木鉢を破って地面に根付いている・・・もっと早くに植木鉢から出してあげればよかった。冬前に刈...ガーデニングには程遠いが

  • 10年後のわたし

    すてきに年を重ねているな、と思う人がいる。若い頃は、どんなふうに年をとりたいか、などということは考えもしなかった。自分が年寄りになるなんて、想像もつかないほど遥か先のことに思えた。どんな人になりたいのか、考えるようになったのはここ数年のことだ。ごく最近、私の理想が少しずつ形になってきた。懐が深いこと。笑顔でいること。ゆっくり暮らすこと。遊び心があること。笑顔でいるのも、ゆっくり暮らすのも、遊び心も、なんとか今の私から捻りだせそうに思うけれど、懐の深さだけはてんでダメ。私がすてきだと思う人たちは、懐が深い。心の層が厚いというのか、余裕があり、人を責めず、簡単に傷つかない。私はその逆で、余裕がなく、人を責め、簡単に傷つく。これが私、と開き直るにはまだ早い。日々の努力で、私はまだ成長できると信じたい。ちょっとカ...10年後のわたし

  • 手放す

    絵を売り始めた頃、オリジナル作品を手放すことに抵抗があった。100時間以上もかけて作る過程で、作品に対して愛着がわいてしまう。しかし、少しずつ、その気持ちを乗り越えて手放してきた。絵の具を使った絵ならば、同じような作品を再び作ることができるかもしれないが、染めた紙で作るコラージュは、同じ紙は2枚とてないので、似たようなものはできても、同じものは2度と作れない。だから、これを手放したらもう二度と会えない、などと感傷的になってしまうのだ。ありがたいことに、ギャラリーに置けば、誰かが買ってくださる。家で飾る場所にも限りはあり、殆どは屋根裏で寝かせてあるだけ。そう思って、いくつも手放してきたのだが、それでもどうしても残しておきたいものが、いくつかある。先日、そのうちの一つを欲しい、というお客様がいるとギャラリーか...手放す

  • それはもうピザじゃない

    私がそれほどピザが好きというわけじゃないのは、ピザのない子供時代を過ごしたのと関係あるだろうか。なにしろ、初めてピザを食べたのは幼稚園時代に母と通っていた英語教室で、熱くてとろとろのチーズに私も母も驚いた。それは美味しかったけれど、じゃあ家でもピザを食べましょう、ということにはならない時代だった。大人になり、イタリアンレストランも増えて、普通にピザを食べるようになった。それでも、私にとってピザは食事のメインというよりは前菜的なもので、何人かで1枚頼んで、一切れ食べれば満足する。だから義両親が、今夜は軽くピザにしましょう、なんて言うのを聞くとアメリカ人なのだなあと思う。ハワイではピザはハンバーガーに並んで日常食だ。スーパーの冷凍ピザのクオリティも高いし、種類もものすごく多い。テイクアウトのピザの大きさが桁外...それはもうピザじゃない

  • マカプウ岬

    シアトルから、甥1が来ている。天気予報によれば、滞在している間中ずっと雨だったのだが、二日目と三日目は青空が広がった。これを逃してはなるまいと、マカプウ岬にハイキングに出かけた。以前は時々、満月の日を選んで登ったものだったけれど、ここ数年は足が遠のいていた。私たちが行かない間に、トレイルがきれいに舗装されていた。トレイルといっても、ビーチサンダルでも行ける気楽なコースで、いつも人でにぎわっている。登り始めてすぐにこんな景色が見えてくる。右端の画面からはみ出たところにダイヤモンドヘッドの裏側が見える。ビーチサンダルでいけるとはいっても、結構な登坂で、たいした日陰もないのでひたすら暑い。夫と私だけなら早朝か夕方に行くけれど、この日私たちが行ったのは10時近くで、日中で1番暑くなるとき。とても写真には写らないが...マカプウ岬

  • 亡くなった両親からの伝言

    両親の夢を見た。母は時々夢にみたが、父が出てきたのは初めてだ。そして、今までの夢では母は生きている設定だったけれど、この夢では初めて両親は既に他界していることを認識していた。ホテルのパーティ用の部屋のようなところに、たくさんの人が集まって歓談している。私が建物に入っていくと、お気に入りだった光沢のあるグレーのスーツを着た父が、楽しそうに人々の中を歩き回っていて、母は受付に他の人と座っていた。母の元に行き、「お父さん、いるね。ほら、グレーのスーツ着て」と言うと、「ああ、あのスーツ好きだよね。せっかちに歩いて、まぁ、人の世話やいちゃって」と言って笑った。この建物のどこかに姉と妹もいるはずなので、私は走って行って、彼女らを探し、「お父さんとお母さん、いるよ!!」姉と妹は同じように「えーーーーーーッ!!」と驚いて...亡くなった両親からの伝言

  • バレンタインだった

    すっかり一昨日になってしまったが、バレンタインデーだった。昨今、日本ではバレンタインデーはどうなっているんだろう。少なくとも30年前には、義理チョコやら本命やらという言葉も飛び交っていたし、デパートには派手なチョココーナーもできたりしていたけど。アメリカでは、男から女になにかをあげる、てことになっている。ダイヤモンドアクセサリーのコマーシャルが増える。男が女にネックレスをプレゼントし、熱いキスをかわすというお決まりのやつ。このタイプは母の日と、クリスマス、バレンタインの時期と決まっている。バレンタインの前日にマイクとお昼を食べた。「明日のプランは何?」「普通の火曜日だけど?」「何もなし?」「うちはぜーんぜん関係ないもんね。プレゼントもディナーもいらない」するとマイクはため息ととも言った。「はぁー、アメリカ...バレンタインだった

  • 英語圏がなにさ

    義父の友人夫妻が、カナダから来ている。昨年の秋、カナダに自転車のツーリングクラブの遠征があったときにルームメイトになり、意気投合したそうだ。他国の人と、なんの支障もなくコミュニケーションができるなんて、日本人の私からすればズルイと思う。英語よりもずっと複雑で奥深く難しい日本語を完璧に話せる私たちが、英語しか話せない人たちなんかに劣等感を抱くなんてばからしいじゃないか。たまたま、英語圏に生まれただけで、世界の主要なところではどこでも母国語が通用するなんて、不公平だと思う。先週、職場内を歩いていたら、60代白人女性に声をかけられた。「DoyouspeakEnglish?」英語が話せなくてどうやってここで働くのさ!というのは心の声。それでも嫌味をこめて、「Ithinkso(話せる、と思うけどね)」と言ったが嫌味...英語圏がなにさ

  • あきらめと退化

    巧妙なスパムメールにまんまと引っ掛かった。私は自分を信用していないので、たいてい何かをクリックするときには夫に聞く。慎重な夫ですら、それがスパムだとは気づかなかった。その結果、だと思うのだが、携帯電話上のメール機能からメールを送信することができなくなった。契約している電話屋(?)に持ち込んだら、Microsoftに聞くしかないと言われた。(そのスパムがMicrosoftの名前で来たので)それでどうしたかというと、そのまま放置。夫はMicrosoftに電話をする気でいたのだけれど、保険会社あたりに問い合わせをするだけでもエライ根気がいる。それが天下のMicrosoftとなればすんなりいくはずがない。パソコンのメールからは普通に送受信できるし、不具合が出ればメールアドレスを変えればいい。携帯電話でメールが送信...あきらめと退化

  • 浮世絵

    ホノルル美術館に、浮世絵を見に出かけた。美術館内にあるレストランで夕食をとりたかったので、4時ごろに到着。浮世絵の知識はほとんどないに等しいが、浮世絵を眺めるのは好きだ。静岡県の由比というところに、安藤広重の美術館があり、夫と出会った頃に何度も足を運んだものだ。浮世絵の何がいいのかといえば、その構図である。人物が真ん中に描かれているだけにみえて、よく見れば、左上のあいたスペースと、右下のスペースのバランスが絶妙。風景にしても、上半分は空で、下半分が街並みで、その街並みから凧がいくつも空にあがっている、その場所や高さがこれまた絶妙。こんなに感心して眺める構図は、西洋画にはないと思う。美術館の中庭館内にあるカフェ中国の展示にある仏陀この仏陀のお顔が、どうしても私の母に重なってしまい、しばらくこの前を離れられな...浮世絵

  • 母親業はつらいもの

    血液検査を受けに行った。マンモグラフィーと血液検査は1年に1度やることにしていて、忘れないように誕生日月近くにしている。子宮頸がんの検査は3年に1度しか保険が効かない。予約をしなくていいラボに9時頃行くと、待合席に小さい子供を二人連れた母親が待っていた。子供の年齢は私にはわかりづらいけど、上の子が2歳になるかどうか、下の子が1歳未満というふうで、下の子供は赤いカートに乗っている。母親は中国人か韓国人が混ざっているようにみえる。「NOッッッッ!!!!!」という金切声で、思わずそちらを見てしまった。母親が子供に言っているのだが、その声の大きいこと、怖いこと。ドアの外まで聞こえていると思う。それも1度や2度ではない。「NOッッ!!」「NO!!!!!!!!!」「Knockitoff!!!!(やめなさい!)」私と親...母親業はつらいもの

  • 無駄なものがあったほうがいい

    パンデミックで毎日家にいた頃、YouTubeにハマった。そこで、最小限のもので生きる人達や、丁寧に暮らす人達に出会った。私はすっかり感化され、少しずつ物を処分し始めて、昨年フランスから戻ったあとに大がかりな断捨離をした。見違えるようにエネルギーの流れがよくなって、やってよかったと思うのだが、まだまだミニマリストといわれる人たちの足元にも及ばない。夫の職場のマネージャーの一人がミニマリストで、家を持たず、大きなバンで生活し、年に3か月はインドに行くという仙人のような人だ。彼にとって、何かを所有するということは重要なことではないのだろう。洋服のクロゼットをあける。思い切って断捨離したつもりが、まだハンガーにも引き出しにも服がぎちぎちに詰まっている。夫と共有しているスペースの75%は私のもの。それでも折に触れ、...無駄なものがあったほうがいい

  • ようこそアッチ側

    ときどき、朝、起きたときに指先が軽く麻痺したようにジンジンしていることに気づいたのは8年前。それがどうやら、更年期症状のひとつらしいと知ったのも、そのとき。わりとすぐに普通に戻るので、気にしないことにした。私は肌が丈夫で、何をつけてもかぶれたりすることもなかったのに、いきなりモラスカムだとか、今のようにリングワームもどきのものに悩まされたりするようになった。体質が変わってくるのも、更年期症状のひとつらしい。1週間ほど前、右手の親指の第一関節が痛くなった。曲げるときに、ポキ、ポキ、という感覚があり、痛みがある。同時に、親指の付け根の内側の骨まで痛い。その部分はハサミを使うときに当たる箇所で、痛くてハサミが使えない。恐る恐る、YouTubeで検索してみたら、「親指の」まで打ち込んだだけなのに、「付け根が痛い」...ようこそアッチ側

  • なんでもジップロック

    ハワイの人は、とにかくなんでもジップロック。ドライブやピクニックに持ってゆくフルーツやスナックも、お裾分けの食べ物も、ランチも、引き出しの中を小分けするのも、みーんなジップロック。最初は、それはアメリカ人全体がそうなのだと思っていたのだけど、テネシー州からきた同僚が「ここの人ってやたらジップロックだよね」と言ったのを聞いて、ハワイで起きていることをアメリカ全体にすり替えるのは横暴だったと反省した。確かに、ジップロックは大きさもいろいろ揃っているし便利だ。私も、ランチのデザートのブドウやら、エゼキエルブレッドなどはジップロックだし、魚をマリネするのも、冷凍したご飯をまとめておくのも、開封した蜂蜜の瓶を入れておくのもジップロック。キャットフードの保管も、ジップロックに入れてからコンテナにしまう。さらに封筒の保...なんでもジップロック

  • ハワイの鍋

    いやー、寒い。大雨の上に大風だから、よけいに寒い。この雨はもう4日も降っている。この冬は雨が少ないと思っていたけれど、それを取り返そうとしているようだ。金曜日、カハラのギャラリーに届け物があって出かけたら、カハラは雨が降っておらず、蒸し暑かった。やっぱりうちの村は他より寒いのだ。寒い寒いと言っていたところに、日本の雪国に住む友人から水墨画のような景色が送られてきた。寒そうなんてもんじゃない。たかが20℃で寒いなどと、友人に言えやしない(言ったけど)。雪が降るような寒さの感覚を、すっかり忘れてしまった私には想像もできない。日本にいたときの冬、築年数のいったアパートは寒くて、夫がビーニー(ニットの帽子)を被って寝たとか、部屋の中で息が白かったとか、凍えるような夜に食べたニンニクたっぷりラーメンが美味しかったと...ハワイの鍋

  • 夏休みの宿題問題

    8インチ×24インチのキャンバスに手をつけたのがクリスマス前。年明けに紙を染めるプロジェクトなんぞがあった、というのは言い訳で、しっかり週に三日ずつ休みがあったのに、1か月以上たった今も殆どキャンバスに進展なし。今日はやろう、と思い机の前に座る。そうだ、その前にマットを作っておこう、来週に作品補充に行くし。などと思ってマット作りにとりかかり、そのあと引き出しの整理なんかを始めてその日が終わる。そんなふうに、試験前の学生のように、やろうと思っていたことをやらなかった罪悪感に心が塞ぎつつ、それでもやらないだらだらな日々を過ごしていた。そんな先日のこと。ひとつのギャラリーのオーナーからメールが来た。『ネットをいろいろチェックしていたら、sunshineギャラリーにあなたの素敵なオリジナル作品があるじゃないの!!...夏休みの宿題問題

  • アメリカに愛想をつかすとき

    1週間ほど前のことだ。仕事中に、脇の下の背中側のあたりがチクチクと痒かった。なににしろ、痒いときには掻いてはだめなので、掻かないようにしているうちに忘れてしまった。帰宅し、鏡で見たら、その部分がうっすらとピンク色になって、少々盛り上がっていた。汗疹の類だろうと、シャワーのあと薬を塗っておいた。翌日、太ももの前側の付け根がチクチクし、あれよと言う間に皮膚がピンクになって盛り上がってきた。一部のその形が、輪っかのようだ。これには見覚えがある。8年前、遺棄されていたチーズケーキ達を保護したあと、夫と私の両腕にリングワームができたことがあった。輪ゴムのように丸く皮膚が赤く盛り上がるので、リングワームというのだが、これは動物から感染することが多いらしい。糸状菌という菌、つまりカビによって起こるもので、動物に触れなく...アメリカに愛想をつかすとき

  • 普通なんて100万たらある

    日本に住んでいた時は、身近に性的マイノリティの人はいなかったけれど、今はいろんな人に囲まれて暮らしている。レズビアンも、ゲイも、バイも、トランスジェンダーも同僚にいて、いないのはクエスチョニング(Q:性的志向が定まっていない)だけだ。若い頃、普通にいかない自分の人生を嘆いたことがあったが、あの頃はなんと狭い世界で生きていたことか。当時、私が思う普通とは、20代前半で恋愛して、祝福されて結婚し、何人かの子供を持つというようなものだった。その通りにいかないからといって、嘆く必要などまったくなかったのに、嘆かざるを得ないような風潮が、確かに社会にはあったと思う。私が離婚した20年前ですら、実家のあたりではまだ「出戻り」という雰囲気が残っていたのだ。普通、25歳までには結婚するでしょ。(信じられないだろうが、25...普通なんて100万たらある

  • ランブータン 追記

    見たことはあっても、食べたことはなかったランブータンのあまりの美味しさに種を土に埋めた。(その記事はコチラ)あれから3週間。ランブータンの芽が出た!半月以上、何の変わりもなかったからダメなのかと思っていたら、数日でいきなり芽が出てここまで伸びた。成長して実をつけるまで15年説が正しいとは限らない。この勢いなら、10年ぐらいで収穫も夢ではないかも。なにしろここは常夏で、さらにこの地域は雨が多いのだから。バナナだって年中収穫できるんだから。桃栗三年柿八年ランブータン10年なかなかいいんでないの。10年なら、私もまあ今とあまり変わらない感じで生きてるんじゃないかと思う。にほんブログ村ランブータン追記

  • プリンターの中に・・

    プリンターは滅多に使わないので、普段はクロゼットの中に置いてある。昨日、コピーしたいものがあり、プリンターを取り出した。コンセントを差し込み、蓋をあけようとして異変に気付いた。何かが蓋の上をうごめいている・・・・・よく見れば、黒いプリンターの蓋の上を、夥しい数のアリがうごめいていた。蠢く、という漢字はよくできてる。春に虫がいっぱいだもの。なんてなことを言ってる場合じゃない。バスルームにある、99.9%バクテリアをやっつけるというスプレーを振りかけた。コロナウィルス蔓延とともによく見かけるようになったこういうスプレーは、アリもイチコロなのだ。そして蓋を開けた私は思わず尻もちをつくところだった。「ヒィッッッッッッッ!!!!!!!」コピーやスキャンする紙を置くガラスの下を、更に夥しい数のアリが占領しており、卵を...プリンターの中に・・

  • ノックしたのは誰

    昨夜の寝入りばな。コンコン、コンとガラスを叩く音がした。方角からすると、天井に近い。こんな時間に誰よ。てか、ここ2階なんだけど・・・・それも天井、って言ったって3m以上はあって、足場にする屋根も下にはない。こんな台形風の、はめ込み窓だ。ゲッコー(やもり)はよく張り付いているが、彼らは鳴く以外の音をたてない。モンキーポッドの実が落ちてガラスに当たったにしては規則的すぎる。何か固いもので窓を叩くような音。そう、ちょうど指の関節でドアをノックするように・・・・・・私が何か言う前に夫が、「Nothankyou,Byebye」と言った。すると再び、コン、コン「Byebye~~~」「なに!だ、誰に言ったの?!」「知らない」いやいや、怖いでしょ、それ。猫は見えないものが見えるというので、ベッドの上にいる猫を見たら、3匹...ノックしたのは誰

  • 上には厳しく、下には甘いアメリカ人

    アメリカと日本とでは、当然、価値観や物事のとらえ方が違う。最初はそれに驚き、時に困惑し、慣れてくると「なるほどねぇー」とニヤニヤするようになる。今日はちょっとビロウな話。日本人は、オナラは恥ずかしいという観念がある。トイレで用足しするときの音も、恥ずかしいと思う人が多い。鼻をすする音は、気になりはしても「悪」ではない。ゲップは、まあ下品、と思われるぐらい。麺をすする音は、美味しさのひとつだとさえ思われている。アメリカ人は、オナラはとりたてて恥ずかしいものではない。友人と一緒にいるときに「Puー」と出てしまったら、「エクスキューズミー」と言っておしまい。トイレに至っては自由奔放、音天国である。大柄な黒人女性がトイレの個室で、ブ―――――ッ!とやる。「Oh!!My!!」ボフッッ!ブリッ!!とでかいのが続く。「...上には厳しく、下には甘いアメリカ人

  • 失くしものの不思議

    必要なものが見つからないとき、ほんとに困る。探す時間がないときは特に。昨日の朝、玄関のドアを施錠して、車に乗ろうとしたら車の鍵がない。家の鍵と車の鍵は、ひとつのキーホルダーについており、その車の鍵だけがないのである。家に戻り、鍵の置き場を確認し、車から玄関の間の地面を探す。いつもギリギリに家を出るので、悠長に探している暇などない。とりあえずスペアキーを掴んで、家を出た。道々、最後に車を使ったときの行動を顧みる。前の日、私はジュディスの家に行ったあと、ギャラリーに行って、4時ごろ帰宅したから、4時には車の鍵はあった。鍵束を使って玄関を開け、たぶん一旦テーブルに置いてから、猫たちに挨拶して、いつもの鍵置き場に置いたと思う。その間の、どこで車の鍵だけが抜け落ちたのか。昨日は通勤バッグを使ったので、信号待ちのとき...失くしものの不思議

  • きんぴらの立場危うし、塩糀れんこん

    今さら塩糀を使いだした、てな話をしたけれど(その辺の記事はコチラ)最近、塩糀れんこんにハマっている。夫はレンコンが好きで、ちゃんと「HASU」と言うこともできる。日本食スーパーで売っているレンコンが、水気があって美味しそうだったら必ず買って(どう見ても美味しそうじゃないときもある)、塩糀れんこんを作る。レンコンを薄切りにして、オリーブオイルでじっくり炒め、みじん切りのニンニクと塩糀を入れ、黒コショウをたっぷり降る。レンコンと言えばきんぴらか、レンコンサラダ。あとはすりおろしてハンバーグのタネに入れるぐらいしか私はしない。レンコン餅を作ったこともあったが、固さを調節するのに異様に片栗粉を入れてしまい、レンコン餅ならぬ片栗粉餅になったので封印。この塩糀れんこんを作ったら、夫に大受け。ヴィッキーにお裾分けしたら...きんぴらの立場危うし、塩糀れんこん

  • 紙を染める二人のワークショップ

    ジュディスと二人で、コラージュに使う紙を染めた。コラージュ仲間が年に1度集まって全員で染めるワークショップは、パンデミックを境に途切れた。準備も場所の確保も大変なので、できればワークショップに参加するのが楽なのだが、いつ開かれるかわからないし、私たちだけでやってみよう、ということになったのが2年前。だから、二人のワークショップは今回は2回目。前回に使い残した絵の具もあり、新たに使いたい色や消耗品などを改めて揃えた。場所はジュディスの家のガレージ染める紙は、包装用の白いティッシュのラッピングペーパー。染めた紙は、新聞用の紙にはさんで水気を吸い取らせる。水を張ったバットに、布を染める用の染料を溶かし、その上にリンスシードオイルとテレピン油に溶かした油絵具を足し、ベビーオイルで色を浮かせる。色を足してゆくと、思...紙を染める二人のワークショップ

  • ハマチの刺身

    それほど日本食通ともいえない夫の叔父が「ケンコーヤのハマチの刺身が、そりゃもう美味しかった」と力説する。ケンコーヤは我が村にある日本食レストランである。オーナーは韓国人だが、がっかりな日本食が多い中で、ここは結構ちゃんと美味しい料理を出すので気に入っている。こっちのマグロは赤身ばかりで、ポケには最適だけど、刺身なら中トロぐらいが好きな私は、刺身はハマチ。週末に行く日本食スーパーでも買うし、ケンコーヤでもいつもオーダーする。「そりゃハマチの刺身は美味しいに決まってるじゃん」海洋学者の叔父は魚に詳しいのだが、今まで食べたどの魚よりも美味しい、と言う。叔父は知らないのだ。城崎温泉の旅館で食べた、蟹の刺身、焼き蟹、蟹鍋、かにみそ、締めのかに雑炊のふくよかな味を。駿河湾でとれたての桜エビのとろっとした甘さや、かき揚...ハマチの刺身

  • 白昼に現れたものと満月

    昨日、二つ並んだリビングの窓から、猫が2匹とも同じ姿勢で庭を凝視していた。よその猫や野良がうろうろしていることがあるので、猫でもいるのだろうと思った。「あらー、あんたたち、何を見てる・・・の・・?え・・(;・∀・)」そこには立派なイノシシが2頭。牙がないから、たぶん姉妹。ジャングルのどこかにイノシシがいるのは知っていた。一昨年、夜中にシャワシャワという物音で目が覚めて、イノシシ2頭を見つけたこともあったが(その記事はコチラ)あの2頭と同じだろうか。あの時は、小型で固太りの豚サイズだったが、今日見たのは堂々の大人サイズ。一昨年見たのは色がベージュと焦げ茶っぽかったけど、成長すると黒くなるんだろうか。しばらくモンキーポッドの根元や、モンステラの根元をフンフンしたあと、仲良くジャングルに消えていった。義両親に写...白昼に現れたものと満月

  • ドライになれない私

    昨年のクリスマスも、義両親からたくさんプレゼントをいただいた。彼らは贈り物をするのが好きで、特にクリスマスともなれば一人に4個も5個もプレゼントをするのだ。とても嬉しいしありがたいのだけれど、時々困ったことが起きる。あっても使わないもの、趣味にあわないものをいただいたとき。アメリカは合理的で返品天国。プレゼントにはギフトレシートをつけることが多い。もらったものが気に入らないとき、サイズが合わないというようなとき、そのギフトレシートを持ってその店に行くと、他のものに替えてくれるというわけだ。日本の場合、「気に入ってもらえるかわからないけど」「まあ、ありがとう!すてきなコケシね」そして後日、「あの人の家に行ったけど、私があげたコケシが飾ってなかった・・」しかしアメリカの場合、「あなたのためにこれを選んだわ、す...ドライになれない私

  • バースディケーキの匂い

    ろうそくの灯を吹き消した直後の、かすかな蝋の匂いが好きだ。ただ、香りなどのついていない、普通のろうそくがいい。義父はキャンドルが好きで、夕食のときにテーブルにキャンドルを灯すことが多い。それを吹き消すのは必ず私。一瞬だけたちのぼってすぐ消える、かすかな蝋の匂いは、バースディケーキの匂いだ。日本でバースディケーキといったら、いちごのショートケーキ。日本以外でもいちごのショートケーキは定番なのだと思っていたが、とんでもない勘違いだった。アメリカのバースディケーキの色のどぎついことといったら・・・・絵の具をチューブからそのままひねり出したような鮮やかな青や赤のクリームおおわれていて、どう見ても美味しそうではない。白いクリームにいちごが乗った、いかにも控えめで上品なケーキは立派な日本の文化である。ろうそくの話。バ...バースディケーキの匂い

  • 誕生日だった

    1月2日は私の誕生日だった。子供の頃は、普通の日が誕生日の人が羨ましかった。家族は大晦日ぐらいまでは覚えていてくれるが、新年になると、親戚が集まったり年始客が来たりして慌ただしく、その流れのまま2日になって忘れられることもあり、学校も休みだし、つまらないと思っていた。しかし大人になれば、みんなの気分が上がる三が日に誕生日はラッキーだと思うようになった。大晦日、元旦とビーチに行ったので、今日は夫と二人で朝のウォーキングをした。そのあとは、家で映画をみたり、パズルをしたり、お風呂に浸かったりしてのんびり過ごし、夕方にディナーに出かけた。近所のハレイワジョーズ、車で数分予約をとらないので、早い者順。4時オープンで、3時半に行ったら30人以上並んでいた。お正月だからじゃなく、毎日そうなのだ。バー席にもテーブルがあ...誕生日だった

  • その法律、アリなのか

    今日の新聞で知ったのだが、このたびニューヨーク州が新しい法律を取り入れたという。その法律とは、遺体をコンポストしていい、ていう法律。読み返したさ、何度か。夫にも確かめた。でも、その通りだった。アメリカでは、人が亡くなると棺桶に入れて土葬か、日本のように骨にするか、散骨か、なんだけれど、新たな法律によれば、遺体を土に返していい。つまり、お金を払って棺桶に入れて埋めなくても、自然に返せばいい。その法律の詳細を知らないので何とも言えないが、たとえば我が家の庭に続くジャングルに枯れ葉とともに埋めて、肥料にしちゃっていい、てことか。確かに、魂が抜けたあとの肉体は抜け殻ではある。インドの風葬や鳥葬に近いけど、アメリカがインドの精神の域に達しているとは思えない。こんな懸念もある。犯罪の遺体遺棄との区別はどうするんだろう...その法律、アリなのか

  • 新年2023

    日本に1日遅れて、ハワイは2023年を迎えた。これといって何のイベントもないハワイの年越し、と言いたいところだが、夜中の花火はどうにかならんのか。住宅地の道の上で、人々が爆竹や打ち上げ花火をひっきりなしにあげる騒々しさといったら半端なく、気の毒に猫たちは右往左往し、人間だって眠れやしない。夫が子供の頃は、今のように規制がなかったらしく、朝になると火薬の煙が濃い霧のように家々を包んでいたらしい。規制がある今でも、どうみても違法な花火が立て続けにあがる。耳をつんざくような爆音を何時間も聞かされ、部屋の中はディスコみたいに(ディスコって死語?)明るくなったり暗くなったり。夜中の12時には大連発で、これでもかと激しく打ち上げたあと、1時近くになってようやく静けさがやってくる。さて元旦の朝。寝不足で、起きたのが7時...新年2023

  • 大晦日2022 ~世代

    日本は新年、ハワイは大晦日。土曜日は私のレギュラーの休みなので、職場はオープンしているけど私は休み。明日は元旦で職場はcloseで、明後日は私のレギュラー休み。三連休とは、あなうれし。天気がいいのでいつものビーチに行った。海水はあったかい。アメリカ本土は大寒波だというのに、海で泳いでいるなんて、ここは別次元なのか。一足先に年明けした日本に、LINEを送る。元旦の午後は、姉の家に妹家族が集まるそうだ。両親が健在だったとき、元旦には父の二人の弟家族が集まってお昼を食べた。父は以前祖父が座っていた家長の席に座り、ご機嫌だった。祖父母を見送り、幼かった私たちや従兄弟らが大人になって、両親がいろいろいうところが出てくるようになり、父は最後まで集まりをやりたがったが、自然消滅のように取りやめになったのは、父が亡くなる...大晦日2022~世代

  • 夫婦間の呼び名

    ペットの呼び名が変化してゆく話を書いたが、夫婦の呼び名もそれぞれであったりする。日本の場合、名前に「ちゃん」や「さん」をつけて呼ぶことが多いかもしれない。2人だけがわかる特別な呼び名というロマンチックなのも、たまにある。映画「スクルージ」で、主人公とクレアは出会いがしらに頭をぶつけたことがきっかけで恋人になったのだが、頭をぶつけてできたコブという意味で、クレアは彼を「ランピイ」と呼ぶ。私の夫は名前の頭にGがつくので、「グル」及び「グルちゃん」と呼んでいるが、いつからそう呼び始めたかは覚えていない。英語圏ではどうだろう。最も一般的なのは「ハニー」。ジュディスも大声で「ハニー!」と呼ぶが、アジア顔のトニーがのっそり出てくると、違和感がいなめない。思い込みなのだろうが、「ハニー」というのは白人が1番似合うように...夫婦間の呼び名

  • ペットの呼び名

    私の個人的な「あるある」は、ペットの名前は変化してゆくことが多い、だ。友人の猫のモモは、モモにゃん、モモちん、モー、もんさん、といくつもの呼び名を持っていた。うちのチーズケーキ達とて同じ。私はたいてい、「チ―ちゃん」(これは私の妹の呼び名と同じなので、妹は日本で頻繁にくしゃみをしているであろう)あとは、「チー」、「ちーぽん」、メスは「ちーこ」、オスは「ちーボーイ」といったふうである。夫は、2匹とも「チーザ―」、メスは「プリンセス」、オスは「バディ」と呼び、チーズケーキというフルネームで呼ばれることは、もはや皆無である。呼び名を変えようがないようなコーちゃんですら、「コーコー」、「ココナッツ」、「ココビーン」、「キューカンバー」、「ぺろろ」など、本来の名前の文字がひとつも入っていない名前をいくつも持っている...ペットの呼び名

  • 16年

    クリスマスの翌日は、私たちの結婚記念日である。10時に美容院に行って髪を切って、夫と記念日のランチを食べに「RIGO」に行った。RIGOは日本人シェフの、イタリアン・スパニッシュレストラン。最後に行ったのはパンデミック前だから、3年ぶりだ。雰囲気もいいし、食事も美味しい。こういう良いレストランが、パンデミックを生き延びてくれて嬉しい。銀行だった建物をレストランにしているので、頑丈なドアの金庫が店内にある。スペイン料理のタパスは、スペインの居酒屋スタイルと思えばいい。小さな盛り付けの小皿がいろいろあって、いくつも頼んでみんなでシェアして食べるのが楽しい。エビのオリーブオイル煮アサリとアスパラとトマトのリゾット写真を撮り忘れたけど、チキンシーザーサラダ。ガーリックチーズトーストがついてくる。この店で忘れてなら...16年

  • クリスマス2022

    今年はクリスマスが日曜日で、ということは、金曜土曜、月曜が休みの私は四連休。ということは、ちょうど1週間後になる元旦も日曜日で、来週末も四連休。なんとうれしや。クリスマスの日の朝食は、義両親と共に食べるのが習わしになっている。シュートメが焼いた、クランベリー・オレンジのスコーンはかなり美味しかった。朝食のあと、叔父叔母がやってきて、恒例のオープンプレゼントが始まる。今年もプレゼントの山。本来ならばプレゼントをあげる役である世代の私が、てんこ盛りのプレゼントをもらって喜んでいるなんてね。むろん、私たちからもいろいろプレゼントを用意はしたけれど、毎年、エビで鯛を釣る状態。社会的には立派な中年でも、家族で1番若いということは、いつまでもコドモの立場気分でいさせてもらえるのだと思う。夕方、今年は叔父叔母の家でクリ...クリスマス2022

  • 途方もなく嬉しいこと

    同僚のダンナさんのJayが、医者にもよくわからない病に倒れた。最初は胃の痛みだった。どうやら神経らしく、膝が痛くなり、そのあと脳に移って、うまく言葉が話せなくなったり、断片的に記憶がなくなったりするという。彼らは2月に結婚したばかり。彼は同僚の一人でもあり、穏やかで心の優しい人だ。彼女は、6歳と4歳の女の子の連れ子と、彼女自身の14歳の息子を抱えてどんなにか心細いことだろう。私にできることといえば、朝晩祈ることだけだ。朝、瞑想するとき、「今日も途方もなく嬉しいことが起きる!ありがとう!」と、宇宙に向かって投げていた。そして、今ある幸せをひとつひとつ数えて、毎日感謝をしていた。しかし、私は本当に心から感謝をしていただろうか。言葉ではありがとうと言うけれども、習慣のひとつになって、ただ言葉を垂れ流していてはい...途方もなく嬉しいこと

  • 目に感謝したら起きたこと

    最近、目がすっきりしなかった。マウナロア火山の噴火の粉塵のせいか、目が痒い。それに加えて、まつ毛が入ったときのような違和感があることが多く、その都度、日本から買ってきた抗菌目薬をさしている。6,7年ほど前にまぶたの裏にデキモノができて、麻酔がけっこう痛い手術を両目とも受けたことがあり、それ以来、目の状態には気を付けている。数日前、眠る時に目が痒かった。こすらないように、目頭を押すのだが、痒みはなかなか収まらない。デキモノはないが、目がなんとなく重だるい感じがする。そこで私は急にひらめいて、両手を合掌の形にして、てのひら同士をこすりあわせてから、両手で両目を覆った。てのひらの熱が、目に温かい。『私の目さん。毎日すばらしく健康でありがとう。美しいものや愛するものをはっきり見せてくれて、ありがとう。ありがとう。...目に感謝したら起きたこと

  • ピカピカになって戻って来た

    塗装のリコールでトヨタに出していた車が、ピカピカになって戻って来た。話せば長い。かいつまむと、1.パンデミック最中、屋根の塗装がメリメリと剥がれてきたので、13万円ぐらいかけて塗装したのに、塗装中のマスキングテープの跡の塗装がハゲて戻って来た。2.マスキングテープの跡から、新たな塗装剥がれが始まった。3.我慢できずに、近場の小さな工場に塗装を頼むべく持ち込んだら、工場のオーナーが、これはトヨタのリコール案件になると思うから、トヨタに電話したほうがいいと言ってくれたおかげで、無料でできることになった。4.7月にトヨタに行ったのだが、2か月待っても連絡がない。催促に行って、リコール手続きは進んでいるようだが担当者不明のままで、ジェイソンが引き継いでくれた。5.無事に連絡がきて、11月25日に車をトヨタに持って...ピカピカになって戻って来た

  • ストーム

    いやもう、すごい風。って、三日前の話だけど・・・・三日前、夜中に猫に起こされたとき、停電していたので真っ暗闇だった。普段、暗いと思っていても、充電中の電気機器の小さなランプとか、近所の家の庭灯といった明かりがあったのだなと初めてわかる。手探りで階下に降りるも、黒っぽいコーちゃんが足にまとわりついて危ないったらない。懐中電灯は枕元に置くべきだと思った。一昨日の朝、強風の合間を縫ってウォーキングに出かけたら、郵便ボックスが根こそぎ倒れている家もあったし、木の壁が倒れている家もあった。空気で膨らませるタイプのクリスマスデコレーションの巨大トナカイが(2階のベランダまで届きそうなやつ)、空気が抜けたまま一人で道をさまよっていた。そして寒い。たかが19℃で大きな声で言えないけど、寒い。アメリカ本土の人や、日本の豪雪...ストーム

  • たった5ミリが

    我が家の家電がドミノ倒し的に壊れていったとき(その記事はコチラ)、とどめのようにキッチンのストーブが壊れた。4つある電気コンロの一つが加熱しなくなったのだ。手前右側のコンロが壊れた。電気工事士に来てもらったところ、部品を替えると800ドルかかるという。それだけかけて直しても、近いうちに残りの3つも壊れることを思うと、買った方が安い。それで、新しいストーブを買い、1か月後に納品・取り付けに来てもらった。ところが、新しいストーブのサイズが合わなくて収まらない。ストーブトップごと持ち上げると、その下は穴があいているのだが、その穴の長辺が5ミリほど小さすぎたのだ。えい!と押したら入りそうにみえるけど、そうはいかん。大理石なので、簡単に削ることもできず、その新品は返品。後日、その家電店が人をよこして、きっちり穴のサ...たった5ミリが

  • クリスマスパーティ

    金曜日の夜、職場のクリスマスパーティがあった。一昨年はパンデミック最中でパーティは無しで、昨年は職場の庭でやったのだった。今年は、職場の裏にあるウェディング用の場所を借りた。午後6時、もうすぐ日が暮れる。目の前は、800年前にハワイアンが作ったフィッシュポンド。フィッシュポンドの真ん中から生えている大木に、夕方になるとイグレットが集まってきて、眠る。水に囲まれているので、天敵マングースがいなくて安全なのだ。この時間、すでに結構な数のイグレットが集まっていた。テーブルがセットされてドリンクコーナーもできていたお約束のサンタも来た。今年は地元では有名(らしい)Brothersというコメディアンが進行役で、しじゅう笑いっぱなしの楽しいパーティだった。みんな笑顔。子の職場で7回目のクリスマス。この人たちと仕事がで...クリスマスパーティ

  • 長いお別れ

    中島京子さん著「長いお別れ」中学の教師を経て、中学校の校長を歴任した東昇平がアルツハイマー型認知症になり、本人と家族のバタバタを描いた物語。軽快でさばさばと描かれているので、重い悲壮感はそれほどない。けれど、私の両親が存命中にはけして読めなかった類の小説だ。私の父は83まで毎日会社に行き、そのあと骨折や肺炎で入院したときに一時的にせん妄状態になり、手術のあとでリハビリ施設にいたときには完全に自分で作った世界で生きていた。会いに行くと、昨日は誰々と山を歩いてきただとかいった話を楽しそうに聞かせてくれた。そしていつも、食事の代金をずっと払っていないから、お金を置いていってくれという。もう全部最初に支払ってあるから心配しなくていいんだよ、と言っても、次に行った時にはまたお金の心配をする。母は病気と、薬の副作用も...長いお別れ

  • ランブータン

    ランブータンという果物のことを、ハワイに来るまで知らなかった。ファーマーズマーケットで見かけるけれど、買ったことはない。職場の奥にあるトロピカルガーデンで採れたランブータンを、いくつかもらった。親指と人差し指で〇を作ったよりも大きく、てのひらの窪みに乗っかるぐらいの大きさ。全体に柔らかい「毛」でおおわれている。これは「毛」といっても植物の繊維のようなもの。皮を剥くと、こんな感じ。そう!これはまさしくデカいライチだ。味もライチそのもの。ランブータンがこんなに美味しかったとは。真ん中の種は大事にとっておいて、家に帰ってから土に埋めた。芽が出て育って、実がなったらいくらでも食べられるぞ。「ランブータンは成長して実がなるのに15年ぐらいかかるらしいよ」と言うのは夫。なに!!15年!!可愛がっていた猫を亡くした、私...ランブータン

  • 通勤路で

    通勤時、車で走っていて、前方の車線の上に何かが見える。あーどうか猫じゃありませんように、と祈る。通り過ぎるとき、見ないようにしつつ、視界の端でそれがココナツの葉だとわかって安心する。またココナツの葉が見えてきて、風が強いからなあと思っていると、気の毒なニワトリだったりする。海沿いを、海を右手に職場に向かう。海に面した家々は庭先がもう海で、天然の海水プールがあるようなもの。アラモアナで働いていた時に比べたら、渋滞も信号すらもない、こののどかな通勤路が好きだ。左手はコオラウ山脈ハワイには、こんなふうに公共所有の広い場所や、路肩に広がる芝生がたくさんあって、定期的に草刈りをするので常にきれいに保たれている。犬の散歩をしたりピクニックをしたり、ただ座って景色を眺めている人もいる。職場に向かう十数分の間に、時々私は...通勤路で

  • ラストスパート

    ようやくクリスマスプレゼントの準備もできたと思っていると、なにかしら忘れたものが出て来て買いに走る。そんな週末をいくつか過ごして、もうこれでないだろうと思っていたら、来週の義父の誕生日をすっかり失念していた。叔父叔母や兄弟や義両親など、何でも持っている人たちにあげるものを考えるのは頭が痛い。今年は義父には、義両親が毎週のように通うレストランのギフトカードにした。そのレストランはノースショアにあり、ギフトカードを買うついでに朝食も食べてくることにした。マウナロア火山の噴火の粉塵が、オアフ島までやってきて、ここのところこんなふうに霧がかかったような感じ。私は目が痒いし、喉が痛むひとたちもいる。サンセットビーチは、意外にも風が穏やかで、それほど大きな波もない。朝食を待つ夫。あの暑がりが長袖を着ている!義両親の家...ラストスパート

  • 無人販売よりも驚くこと

    日本には無人販売がけっこうある、ということに、こっちの人々は等しく驚く。「お金を入れずに品物を持ってゆく人がいないのか」「お金を盗む人はいないのか」まったくそういうことがないわけではないだろうが、私は無人販売よりも、この国のテーブルでの会計システムに驚く。勘定書をもらって、クレジットカードで払うのならまだしも、現金をテーブルにおいて店を出る場合。「払わずに逃げちゃう人はいないのか」「請求額よりも少ないお金を置いて出る人はいないのか」その金額がたとえ請求額に満たなくても、その客はもういないのだからどうすることもできない。払ったふりをして、そのまま席を立ったとしてもわからないじゃないか。今、思い出したんだけど、30年ほど前に(おっそろしく昔だな・・)ニューヨークに行ったときのこと。私と前夫とで、アイオワに住む...無人販売よりも驚くこと

  • うちのクリスマスツリーとひな人形

    ガレージで保管していたモミの木が、クリスマスツリーになった。半日かけて飾りつけ(義両親が)。屋根裏からクリスマス関連のものを引っ張り出してくるのは、実家でひな人形を出す作業を思い出す。実家のひな人形は、人形や道具類が収まったいくつもの大きな木箱を階段状に組み立てるもので、毎年それらを出して組み立てて、それをまた片づけるのは結構な労働だったと思う。「あんたたちがオヨメにいけないと困るから」両親はそう言って、必ず出して、せっかく出したものを数日で片づけた。3人の娘が無事にオヨメに行った後も(2番目は2回も行った)、娘のいない家で両親はひな人形を出していた。最後に両親がひな人形を出して、その前でお雛様のように並んで座っている写真を見たのは、父が80の手前ぐらいだっただろうか。両親と住んでいた姉には息子が一人。あ...うちのクリスマスツリーとひな人形

  • 朝、歩くこと

    半年以上ぶりに朝のウォーキングを再開して数日がたつ。夜の間に降った雨に濡れた土や草木が放つ早朝の空気を、思い切り吸いこむ。なんでさっさと再開しなかったか、と思う。歩き始めるときはまだ真っ暗で、近所の家のクリスマスの飾りを見るのは楽しい。タンクトップは肌寒いけど、長袖や上着を着るとすぐに暑くなってしまうので、身体が温まるまで早足で歩く。誰かの庭先で輝くツリーがきれい!早起きの家は、もう活動を始めている。いつも思うのは、ここの人達の無防備さ。塀のない家も多いし、カーテンやブラインドをつけないのか、あっても使わないのか家の中が丸見えで、外を歩く私のほうが気を遣ってしまう。洋画の、部屋の中で着替えているのが窓から見えるとか、夜、明るいキッチンの窓にはカーテンもなく、シンクの前に立っているところをスナイパーに狙われ...朝、歩くこと

  • 今さら塩糀

    もう結構前に、日本で塩糀が流行ったらしいことは知っていた。先日、日本食スーパーに行ったら、味噌の近くに塩糀を発見。もっと前からあったのかもしれないけど、これがあの塩糀というやつか、と思い、買った。というのも、YouTubeで、美味しそうだと思って見ていた料理の動画で「ここで塩糀を入れて」といった途端に、「こりゃダメだ」と諦めたことが数回あったのだ。日本では塩糀は醤油や味噌のような王道の調味料になったのか。私が買った塩糀を見た夫が、「あ、それはもしかして初詣のあれ?」と聞いてきた。以前、実家の両親と静岡の浅間神社に初詣に行ったとき、父が甘酒を買って夫に渡したことがあった。何も知らない夫は、一口飲んで、なんともいえない顔になった。両親の手前、飲んだふりをして全部私によこして、「オイシカッタ」とごまかしていた。...今さら塩糀

  • こんな偶然

    私の車がリコールで、塗装し直しに出している。そのいきさつは過去記事にもしてきた。かいつまむと、2年前に屋根の塗装が剥がれてきて、大手の塗装会社に塗装に出したのだが、13万円も払ったのに、塗装時に使ったマスキングテープを剥がした部分の塗装が剥がれたまま、車が返って来た。苦情を言っても、「どうせそこもそのうち剥がれてくる」と言うだけ。頭に来て、会う人ごとにその店の悪口を言いまくっている(陰湿~)。そしてそのマスキングテープを剥がした跡から再び塗装の崩落が始まり、見るたびに気分が落ちるので、別の店を探して車を持ち込んだ。ぺりぺりと崩落してゆくすると、その工場のオーナーが、「うちでも塗装するけど、これはトヨタのリコール案件だからトヨタに電話したほうがいい」、と言ってくれたおかげで、タダで全車塗り替えられることにな...こんな偶然

  • モミの木購入

    11月最後の日、モミの木を買ってきた。ガレージで出番を待つ偽物のモミの木にすれば、環境にもいいし、経済的だけれど、モミの木が放つ清浄な香りが大好き。人のエゴで寒い山から刈り取られてくるモミの木に謝りつつ、こんなトロピカルな島に来てくれたことに感謝して、しっかり堪能しよう。もし夫と私だけであったら、きっとモミの木は買わない。偽物のモミの木だって、飾り付けるかどうか怪しいものだ。イベントごとを熱心にやるのは義両親で、私たちは常に傍観者なのだ。飾りつけは、たぶん来週末。クリスマスツリーには興味はないが、リースだけは別。ツリーにするモミの木の葉切れで作るから罪悪感も抑えられて、香りは同じ。玄関ドアの外と、家の中の裏口のドアの内側に飾った。玄関ドア裏口にも。ドアを開けるたびに、いい香り。裏口のドアにある窓から入る風...モミの木購入

  • くも

    蜘蛛は神様のお使い、と子供の頃に聞かされた。母が言ったのか、祖母だったか、絵本で読んだかは覚えていない。私が11歳の時に実家を建て替えたが、建て替える前の家は古く、大人の手のひらほどもある大きな蜘蛛がよく出現した。すると箒を持ち出したりして大騒ぎをしつつも、外に逃がしていた。聞いてみたことはないが、たぶん姉も妹も私と同じことを言うのではないか。だから、蜘蛛は不気味で気持ち悪いことこの上ないのだけれど、駆除したくないと思う。子供の頃、実家の近所の槙の樹が生えたところに、たくさんのジョロウグモが巣を張っており、背筋がゾクゾクするほど気味が悪かった。(なぜか槙の樹には蜘蛛が多い)私はなるべく蜘蛛を見ないようにしてそこを早足で歩いた。それでも、やはり蜘蛛は駆除したくないと思う。ところが、同僚たちは平気で蜘蛛をやっ...くも

  • マウナロア火山の噴火

    ハワイ島にある、世界最大の火山であるマウナロアが、一昨日噴火した。BBCニュースよりマウナロアはハワイ火山国立公園内にあって、ハワイ島の面積の半分を占める。標高(海抜)は4169メートル、面積は5179平方キロメートルを超える。マウナロア火山では1843年以降33回の噴火が起きているという。最後に噴火があったのは1984年で、この時は溶岩流が、島内で最も人口の多い町ヒロから約8キロの位置まで達したらしい。今回の噴火で、人的被害があるとはまだ考えにくいといっている。ハワイ島には、日本の昴などの天文台があるマウナケアという山もあり、冬はハワイで唯一雪が積もる。海底から1万メートルというマウナケアは、8000メートル台のエベレストよりも高く、世界一。2017年に、キラウエア火山の噴火があったとき、海に流れる溶岩...マウナロア火山の噴火

  • 私はプロだ、と思ったこと

    職場の、売り場の商品棚の下には在庫品が置いてある。そこからローションの入っている箱を出そうとして、手を差し入れたら、巨大なせせらぎがいた。注)せせらぎとは「ゴ」のつく虫のこと。書きたくないのでせせらぎと呼ぶ職場はジャングルみたいな中にあり、常時開け放しで、いろんな生き物が出入り自由。せせらぎは土の中に巣があるから、見つけて駆除したところで焼け石に水である。食べ物関係だけは倉庫の中に保管しているが、収まり切れない他のものはコンテナ箱に入れて棚の下においてある。そのとき大変なことが起きた。その巨大なせせらぎが、あろうことか私の腕を這ったのだ。6本の脚が手の甲を這う、その感触・・・・・・しかし私は、声ひとつあげなかった。まわりにお客様がいたからである。私が忌み嫌う、あの虫が手を這ったのは、忘れもしない30年ほど...私はプロだ、と思ったこと

  • ウォーキング再開

    朝のウォーキングを再開した。フランスに行く前にコロナに罹ってからだから、半年以上も歩いていない。こういう習慣は、いったんやめると再開するきっかけがないとズルズルと怠慢になってしまう。きっかけになったのは、体重増加と来年の健康診断というわかりやすい理由。年末は何かと食べる機会が多くて、その気休めでもある。6時20分ごろ、夫を見送りがてら歩き出す。冬はこの時間だとまだ暗く、東の空がかろうじて薄明るくみえる。どのコースで歩こうか、坂を下りながら考える。私には3つコースがあって、気分によって歩き分けている。5分ほどかけて坂を下るところまでは同じ。広大な敷地に連立する、戸建てスタイルのコンドミニアムの周囲を1周するのが一つ。南側の、庶民的な住宅地を歩くのが二つ目。北側の、高級ぽい住宅地が三つ目。どのコースも、だいた...ウォーキング再開

  • 4か月、待った

    あれはパンデミック最中。2階の窓から見える私の車の屋根の白い塗装が、パリパリと剥がれているのを発見した。塗装が剥がれて下地が見えている部分に、塗料をスプレーするも、その後も盛大に塗装は剥がれ続けてゆくので、とうとう塗装に出した。屋根だけで13万円かかった。その上、塗装時のマスキングテープを剥がしたときに他の塗装が剥げてしまったというミソ付き。しばらくしたら、案の定そのマスキングテープの跡の部分から剥がれが始まった。それに加えて、夫がホースの水を勢い良くかけたら、後ろのワイパーの下が15センチぐらいの大きさで剥がれた。自分の目をごまかしごまかし乗っていたけど、さすがにみすぼらしいので、別のところに塗装に出すことにした。ネットで見つけた小さな工場に車を持ち込むと、そこのオーナーが、「これはトヨタのリコール案件...4か月、待った

  • サンクスギビングデー2022

    11月24日の木曜日はサンクスギビングデー。今からクリスマスまで、日本の年末年始のような気分の盛り上がりがある。普段は遠く離れて暮らしている家族が、サンクスギビングデーかクリスマスを家族と過ごすために、大移動する。職場も街も家々も、クリスマスのデコレーションをしはじめる。ハワイに来て10年以上たって、ようやくこの盛り上がりに慣れてきた。日本の、仕事納めがあって、大掃除があって、お飾りをつけて、お餅を用意して、紅白歌合戦をみて、という一連の年末年始の雰囲気は忘れがたく、両親に連れられて初日の出や初詣に行った思い出は、懐かしすぎて悲しくなる。今年の我が家のサンクスギビングは、家族だけで過ごした。いつもは、それぞれ友人たちを招いて15人ほどになるのだけれど、私の友人は腰痛の病み上がりだし、今年はこじんまりと家族...サンクスギビングデー2022

  • 豚汁

    懐かしの和食復活シリーズ第3弾(そんなシリーズあったのか)は、五目豆、炒り豆腐に続き、豚汁。父の会社で事務をしていた頃、春になると社屋にある桜の樹の下で花見をした。叔母と母と私たち事務員で、大量のおでんと豚汁を作るのが恒例だった。おでんは前日から叔母が家で仕込んできて、豚汁は朝から会社の給湯室で作る。そのうち、おでんは老舗のおでん屋で買うようになったが、豚汁だけは毎年作った。味噌汁は毎日食べるのに、豚汁をつくらなかったのには理由がある。・夫が里芋を食べないから。・夫が大根を食べないから。大根は好きなのに、大根を食べると「おなら」が出るそうで、なるべく食べないようにしているらしい。・白ネギが高級品だから。スーパーで買うものの値段を見ないで買う私であっても、日本食材は一応値段を確認する。白ネギ1本が1000円...豚汁

  • 二十歳の誕生日

    デンマークから来たマーカスの誕生日を祝った。二十歳だそうな。テーブルの上にある箱は、私があげた地元作家もののマグ。青地にクジラがゆうゆうと泳いでいる。二十歳かあ、若いなあ。ここにいたみんなが、それぞれ自分の二十歳の頃を思った。「学生だったけどドイツにいたワ」と叔母。「大学2年か。何やってたかな」とMIT卒の叔父。「朝はサーフィン、昼間は大学、夜はイタリアンレストランで毎日バイトしてた、楽しかったなあ」と夫。「忘れちゃったわ、65年も前だもの」とマーカスの祖母のベティが笑う。私の二十歳は、社会人1年生だった。あんまり思い出したくないようなことのほうが多いのは若さゆえか。今ならもっとうまくやれるように思うけど、やり直したいなんて絶対に思わない。小学生ぐらいの子供を見ると、この子らはこれからあんなことやこんなこ...二十歳の誕生日

  • Haleiwa Joesで

    土曜日の夕方は、久しぶりに夫と二人だけで外食することにして、我が家から車で数分というところにある、HaleiwaJoesに行った。とにかく毎日混んでいる。予約を取らないから早く行くしかないのだけれど、タイミングによっては2時間待ちというのもザラ。4時オープンなので3時45分ごろに行ったら、既に40人近い人たちが並んでいた。ここはその名の通り、ノースショアのHaleiwaにも店がある。ノースショアの店は海のそばで、ここは山の麓。どちらの店もいいけれど、私はこの山の中の店が好きだ。20分ほど待って、並んでいた人たちがどんどん店に案内されていく。店内は、Barと食事と分かれていて、二人だけで来るときにはいつもBarを選ぶ。Barといってもテーブル席もあり、お酒を飲まなくてもかまわない。食事の方のテーブルが空くま...HaleiwaJoesで

  • きのう今日あした、という名前の花

    夏が終わると満開になる。きのう今日あした(yesterdayTodayTomorrow)、という名前の花だ。紫と白の花が同時に寄り添って咲く。義父がいつも言う。「これは1番好きな花」私もこの花を見ると、ああこれが1番好きな花だなあ、と思う。でも、ジャカランダを見れば、そう思うし、ホワイトジンジャーを見ればそう思う。好きな花が多すぎ。にほんブログ村きのう今日あした、という名前の花

  • 不思議ちゃん

    夫は、昔からちょっと不思議ちゃんなところがある。昨日、帰宅した夫が「今、歩いてたらさぁ」と話し出した。夫は車を車道に停めて、15mぐらいのドライブウェイを歩いて家に帰ってくる。そのドライブウェイを歩いているときに、「何か声がして」立ち止まったのだという。勝手に腕が動いて、両手に提げたランチボックスと水筒を、上腕を鍛えるときのように持ち上げたり下げたりした。「あ、また自動太極拳かなと思ったらさ、それは家に持ち込まないで、全部手放して置いておけ、て言うんだよ」「ランチボックスと水筒を?」「違う違う。今日あったネガティブな出来事とか思いとか」「(* ̄- ̄)ふ~ん」「で、勝手に動く腕の体操をしていたら、おへその前に、こう、すっごいきれいなオーラがまあるく見えた」「へえー、オーラが(* ̄- ̄)それで?」「なんかすご...不思議ちゃん

  • 欲しいものと、私の価値

    ここの多くの企業では、経営者と従業員の面接の上で昇給が告知される。私の働く職場でいえば、25項目ほどの内容について、自分自身で評価をさせたあとで、経営者側の評価を提示し、話し合いになる。昇給の時期は特に決まっておらず、また、昇給するとも限らないようだ。前の職場では、そういう面接すらなかった。私は人生で初めて、昇給してほしい、という旨を伝えた。これは私にはかなり画期的なことだ。給与というのは、真面目に働いていれば認められ、昇給するもので、昇給しないのは頑張りが足りないからだ、というのが私の考え方だった。昇給は常に受け身で、自分から昇給を打診するなどとんでもない。たぶん、同世代の日本人の多くは似たような感覚でいるのではないだろうか。10月に、ハワイの最低賃金が引き上げになり、10ドル10セントだったのが、12...欲しいものと、私の価値

  • 日本語脳スイッチ

    ある、ショックなことがあった。昨日の夕方、職場で、クリーニング中につき使用禁止の札をかけて、バスルームの掃除をしていた。直前に受けた電話が多少込み入った内容で、私は頭の中でそれを反芻していた。そこに、日本人の旅行者が来て、「tsukattemoiidesuka」と言った。なぜローマ字になっているかというと、私はその人が言っていることを音としては理解しているのに、その音に意味がまったく付いてこなかったのである。たとえば、スペイン語を話しているというのはわかっても、どんな意味なのかはわからない、という感じに似ている。私が呆然としてその人の顔を見ていたので、その人はもう1度「使ってもいいですか」と言った。ようやく我に返ったものの、気の利いた言葉は出てこず、ひとつの個室のドアを指して「Goahead・・・(どうぞ...日本語脳スイッチ

  • 小麦粉も生クリームも使わないチーズケーキ

    小麦粉をなるべく摂らないようにしている私でも食べられる。料理、とくにお菓子系はかなりアレな私でも作れる。そして、美味しい!そんなチーズケーキのレシピを発見。教えてくれたのはもちろんYouTube。材料は4つ。クリームチーズ、砂糖、卵、ヨーグルト。クリームチーズ200gを室温に戻して、柔らかく練る。砂糖50g(45gでもいけた)を加えて混ぜ、卵2個を入れてなめらかになるまで混ぜる。ヨーグルト100gを加えてよく混ぜ、ワックスシートを敷いた型に流して220℃で20分焼く。YouTubeでは12センチの丸型を使っていたけど、うちにはなかったので小さめのパウンドケーキ型にした。最初に作ったとき、ヨーグルトをそのまま使ったら水っぽい仕上がりになってしまったので、2回目は、事前にヨーグルトをペーパータオルとザルを使っ...小麦粉も生クリームも使わないチーズケーキ

  • 温度差、なすすべなし

    ものごとに対する感覚の違いは、けして歩み寄ることのない温度差となって永遠に残るのだろう、と最近思うようになった。一般的なことでいえば、たとえば父親が亡くなったとを誰かに話すとする。それを聞いた人自身の、父親に対する思いの深さで同情の深さが変わってくる。平凡な家庭で育った私は、親を憎むことなど考えられないけれど、世の中には親を憎む人はいるし、そういう人はその反動で片親を苦しいほどまでに愛していたりする。ある友人は、日本で一人暮らしをしている母親のことは好きだけれど、どうしようもなく心の距離があるのだと寂しそうに言った。母親に電話をかけることの、3割ぐらいが義務であることに心が痛むのだという。さて、そんな深刻ではない夫との温度差。夫とは、たいていのことの感覚は近いのだけれど、どうしてもわかりあえない溝というの...温度差、なすすべなし

  • 昨日ハワイに秋がきた

    空の色が薄いブルーになって、高く見えるようになって、ああもう秋だねえ・・などという日本のような情緒はここにはない。店頭に栗が並んで、シチューのCMが流れて、ああ秋だねえ・・という美味しい季節感もない。白人はやたらと暑がりの人が多く、夫は1年のうち9か月は上半身裸で過ごし、そのまま寝ている。昨日、帰宅したら夫がTシャツを着ていた。ああ、今日から秋なんだねえ、と思う。偏西風が強く、空気がピリッとしている。昼間は暑いが、朝晩は涼しくなって、ベッドの上シーツの上に薄いブランケット(粗目のサマーセーターのような生地)を足した。私も、タンクトップと短パンで寝ていたのが、半そでのTシャツになった。トイレの便座に座る時、ちょっとひんやりする、と感じる。海で泳ぐとき、最初の1歩が「ひ!」と冷たく感じる。雨が多くなる。サンク...昨日ハワイに秋がきた

  • 無限ネギ

    青ネギの根元部分をぎりぎりまで使ったら、いつもは捨てていたのだが試しにコップの水に漬けてみた。翌日、青いネギ葉が5ミリぐらい伸びていた。そこで、土に植えてみた。翌日、さらに1センチほど伸びていた。4日目のネギ最初は白い部分しかなかったのが、土に植えたらグングン成長している。YouTubeをみたら、ネギなんてのは初心者で、スーパーで購入したニンニクやサツマイモ、生姜なんかも増やしている人がいた。知ってる人はやっている。友人は、キュウリの真ん中の種や、トマトの中の種からキュウリやトマトを栽培してしまうという上級者だが、リリコイ(パッションフルーツ)の実をつけさせるためにミツバチを放すと聞いて、「これはプロだ・・」と感心してしまった。毎朝の納豆と味噌汁にネギは欠かせない。週末の買い出しのときに一束買って、それを...無限ネギ

  • コーちゃん、跳ぶ

    我が家には窓が12個もあるのに、コーちゃんが来てから、昼間も夜も5センチぐらいしか開けることができない。階段を3段飛ばしで駆け下りた勢いで、正面の窓の網戸に「バッ!!」と全身でくっつく。網戸はすぐに穴がいくつもあいて、これではいくら替えても追いつかない。昨日の夜、1階でテレビをみていたら、明かりに誘われてくる虫を捕獲するために窓の外側に来たゲッコー(やもり)を取りたくて、コーちゃんが網戸に突撃し、網戸ごと庭に落ちた。落ちた窓。チーズケーキのガールも以前2回落ちて、そのうちの1度は2階の窓からだった。2階の窓から落ちてもケガをしないなんて、猫の運動能力はすごい。さて、庭に落ちたコーちゃんを探しに庭に出た。庭は真っ暗闇で、その暗闇に黒っぽい猫だから何も見えやしない。懐中電灯の明かりを頼りにコーちゃんの名前を呼...コーちゃん、跳ぶ

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