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散文あそび https://ameblo.jp/baji-tohu/

はじめは駄文でも、継続して書いていれば、少しは文章がうまくなるらしい。

馬耳東風
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2011/12/12

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  • おわび

    ここアメーバブログでは、いったん投稿した記事が後で修正できるとあって、けっこう頻繁に記事修正しています。このブログは、日本ブログ村、というところに登録している…

  • 無題 14

    ビルを裏に回れば、古くからの小さい飲み屋が軒をすり寄せ合うように並ぶ路地があった。その路地を抜けて表通りに出ようと、義彦とチアキはそぼ降る雨の中を歩いた。 …

  • 無題 13

    スナック「さくら」のドアを細めに引き開けて、その隙間から中を覗くと、客は誰もいなかった。有線から流れる懐メロだけが陽気に空回りしていた。「あらあ、久し振りい…

  • 無題 12

    末吉の森の奥で義彦は錆びた手榴弾を見つけた。妻の菜穂子が出ていったことに不思議と感情が追いつかないまま、あてもなく散歩に出た時のことだった。 小高い森の中腹…

  • 無題 11

    柱時計が十一時を打った。菜穂子はさっきの電話をずっと気にしていた。菜穂子の気を紛らそうと、あれこれ他愛のない話をしていたが、あきらめて母が言った。「そろそろ…

  • 無題 10

    「もう二、三本必要かな」 冬也が懐中電灯を持ってロウソク立てに使えそうな小皿を探しに台所へ行った。 何かがひそんでいそうな隅の暗がり、蛍光灯の明かりでは目立た…

  • 無題 9

    夏の終わりのある午後、菜穂子が学校から帰ると、縁側の端で祖父が庭に向かってゆるゆると煙草を喫んでいた。煙草の先から立ちのぼる細い煙が、薄くすじ雲のかかる群青…

  • 無題 8

    実家に移ってからずっと、母は決して別れた父のことを口にしなかった。菜穂子も冬也も同じだった。母が父と離婚する原因になったあの出来事のせいだった。 父は喫茶店…

  • 無題 7

    祖父はある時から、脚が弱くなった、とぼやくようになった。深夜に突然、祖父は高熱を出した。母が気づいた時には、祖父は意識がなかった。救急に運ばれて、そのまま入…

  • 無題 6

    「行李というのかな、大きなトランクくらいの箱に二つぶんある」 低い唸りから高い咆哮へと繰り返す風の音が、煤竹色に黒光りする屋根板にこもっていた。まだ土間だった…

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