かにたちは、みんな足を組合うと、大きないかだのようになってその上におちよの籠をのせ村の方へ泳ぎ始めたド。『おちよだ。おちよが帰ってきたすけ。』村の人たちも、みんな浜へ出てきたド。『おらは、あんたに命を助けられたかにの子どもの父親だすけ。お礼に、あんたの娘
さて、こっちの方では海蛇の大将とかにの大将との一騎討ちが始まった。海蛇の大将は、長い体でかにの大将のこうらをぐるぐると巻いて、ぐいぐいと締め付けた。 その時、かにの大将は、大きなハサミをぱっと開くと、海蛇の大将の首をすぽっと切り落としてしまった。大将をや
海の中は、たちまちかにと海蛇のすごい戦いになった。一匹の海蛇に、何十匹ものかにがとりついてハサミで海蛇の体を切ろうとしたりまたむこうでは、海蛇がまっ赤な口を開けて、バリバリとかにをかみ殺しているものもある。海は、傷ついた海蛇たちの血で、まっ赤に染まってし
その時だ。『おちよさーん、助けに来やんしたぞ。』みると、向こうの岩かげから、何十、何百匹という、かにの大群がこちらに泳いで来るのが見えた。『おちよさーん、助けに来やんしたぞー』
コンブやホンダワラがゆらーり、ゆら―り揺れている海の中をおちよのかごを取り巻いて泳いでいたのは、なんと、何十匹というまっ黒な海蛇だったド。『やや、竜神様だと思っていたら、海蛇だすけ。』さすが、しっかり者のおちよも体をうねらせて泳いでいる海蛇の行列を見て驚
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