ところが、北のほうにある 恐山だけが「おらは 降参しねえど。お前よりももっと もっと 高くなってみせらあ」・・・恐山は、ウーンと 大きく息を 吸い込み、フウーっと はき出しながら、頭をグイッと上げると、ズズズーンと背がのびたど。 ・・・また息を吸い込んで、
「なんだと、このちびすけめら。なら、こうしてやる」といって、八甲田山がユサッと体をゆすると、ゴワーッと 大きな波があたりの山へかぶさって いったど。「うわぁ、ブクブクブク。息がつまりそうだすけ」「まいった、まいった」あたりの山たちは、みんな 降参したど。
「一番のりは、この おれ様だ。だから、お前たち は、みんな おらの 家来だど」 ・・・・ところが、「おらは、お前の家来で ねえすけ」ってちびっこの山が、さけんだど。「そんだすけ、おらたちは お前の家来でねえすけ」 ほかの山たちも わやわやわや
ガギッ、ガギッ、ガギガギ ガギガギ、ゴボーッ。一番はじめに 顔を出したのは、八甲田山だ。「おらが、一番のりだどー」しばらくすると、あっちに ポカッ。 こっちに ポカッ。 ポカッ ポカッ ポカッ。いろんな山が 顔を出したど。
むかし むかし、ずぅーとむがしの話っこだ。天の神様が 下を見ていたら、「なんぼ さびしいけしきだな。 どこを見ても 青い海ばかりだ。 ひとつ 山でも作って、にぎやかにしてやるべが」と、いいながら、そこらの石ころを手ですくうと、ザザザーと 海へ ぶちまけた
それでは、津軽のむがしっこ、『けんか山』の紙芝居はじまり、はじまりー。
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