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  • 会いたい人

    雨、25度、86%45年近く会わない人がいます。息子が幼稚園に上がる前の数年、とても仲良くしていた友人です。今で言う「ママ友」です。出会いは家の近くの公園でした。同じ歳の男の子が数人いました。子供同士より母同士の方が仲良くなりました。彼女は私と同じ歳だったからかもしれません。しっかりした人でした。同じ歳だけどいつもお姉さんみたいに私に接してくれました。主人の休み以外はほとんど毎日会いました。子供を連れて遠くの公園まで行ったりもしました。私は学生から母親になったばかり、しかも母が生活のことをしない人でしたから。主婦として知らないことばかりでした。テキパキ家事をこなす彼女の後ろ姿にたくさんのことを教えてもらいました。編み物もミシンがけも手を取って教えてくれました。幼稚園に入る少し前でした。「お金を貸してくれな...会いたい人

  • 車のリコール

    曇、23度、94%車のリコールに伴う無償の修理の案内が届いたのは先月でした。すぐにディーラーに電話を入れましたが、対象車が多いと昨日まで修理を待ちました。国内ではまだ事例が出ていないそうですが、ハンドルが効かなくなる、擬妙な震えを起こすのだそうです。コンピューター制御の車が多く街を走っています。私は20年前の型式の車から今年乗り換えました。「なにこれ!」と以前の車が好きだった私ですら手放しで新しい車の安全性、運転のし易さに感激しています。運転が楽になり過ぎました。高齢者向けの自動運転車の開発が着実に進んでいると聞きます。全てがコンピューター制御の車が街を走る日が近いことを実感しています。以前の車で一度大きな故障を運転中に体験しました。アラームが鳴り危険信号の赤いマークが全点灯しました。路肩に寄せてレッカー...車のリコール

  • ランタナ

    雨、22度、91%「七変化」とも言われる小花を咲かせる「ランタナ」、花は可愛く、その名の通り色が変化する楽しさもあります。中南米由来のこの花、生命力、繁殖力ともに凄まじく、「生態系被害外来種」の指定があります。要するに増えすぎるのでご注意くださいと言われる「ランタナ」です。ご多聞に漏れず我が家の「ランタナ」2本は、飛んで来て芽を出しました。春になると地面から芽生えるはてな?の芽は様子を見ます。「ランタナ」は葉をちぎると特有の匂いがあります。私は好きな匂いです。ほとんど抜いたのですが、丈夫そうな芽生えの2本を残しました。庭の一角に植物が育ちにくい場所があります。そこに植えました。冬は葉を落とすものもありますが、我が家のは春落葉、新芽を吹きます。11月ごろまで花を咲かせ、その花が散るとすぐに実を結びます。夥し...ランタナ

  • アイルランドのチーズ「ヤールスバーグ」

    雨、20度、94%前回の主人の香港から持ち帰ってくれたチーズ、最後の一つになりました。賞味期限の早いチーズから順に食べて行きます。「ヤールスバーグ」初めての名前のチーズです。裏書に「アイルランド産」と書かれています。「アイルランド」のチーズも初めてです。イギリスのお隣の「アイルランド」のチーズはイギリス同様「チェーダー」が主流だそうですが、この「ヤールスバーグ」は元々は「ノルウェー」発祥のチーズだそうです。封を切ると大きなチーズが出てきました。大きな穴あきチーズ、まるで「エメンタールチーズ」のようです。香りは間違いなく牛の乳です。その姿がオブジェのようで見惚れます。「ノルウェー」のチーズも未だ口にしたことはありません。北欧のチーズ、山羊も多いのかな?などと想像します。「ヤールスバーグ」は見た目通りスイスの...アイルランドのチーズ「ヤールスバーグ」

  • 沈香の線香

    雨、23度、94%私が中学1年の時、47歳で逝った父は「お香」が好きな人でした。火も入れない座敷で一人静かに「お香」を炊いていた姿、その香りが記憶にあります。父が亡くなってから母は毎日線香を仏壇にあげていました。父が好きだった鳩居堂の「いかるが」か「好文木」です。私も帰国以来、毎日線香を父母にあげます。仏壇はありません。お香とお花は欠かしません。そしてずっと父が好きだった、「いかるが」と「好文木」を使ってきました。今までお線香が切れると迷いもなく「いかるが」か「好文木」を選んできたのに、ふと、別の香りが欲しくなりました。湿っぽい季節に入ったこともあります。気紛れかもしれません。「いかるが」も「好文木」も「白檀」の香りが強く残ります。甘さより透明感、澄んだ香りが欲しいと思いました。「白檀」より「沈香」の香り...沈香の線香

  • 「BEE HOTEL」ハチのホテル

    曇、24度、85%毎朝、アメリカの雑誌の電子版が3冊送られてきます。全部に目を通すわけではありません。気になる記事だけをピックアップして読みます。2週間ほど前、「なんだろう?」と興味のある表紙の写真に出会いました。「BEEHOTEL」初めて耳にします。「ハチのホテル」?確かにハチの巣のような穴が開いた小箱です。記事を読み進めると、集団生活をしていないハチの避難所、一時的な住まいだと知りました。一人暮らしのハチがいることも初めての知識です。朽ちた木の中などに身を寄せているハチのための避難所のようなものだそうです。ハチは集団で生活しているのだとばかり思っていました。この記事は「BEEHOTEL」の作り方、設置場所、など詳しく書かれていました。我が家の庭には毎春、新しいハチの巣がどこかにできます。古いものは真冬...「BEEHOTEL」ハチのホテル

  • イタリアのチーズ

    雨、24度、92%福岡でもチーズの専門店が拡張して種類豊富にフレッシュなチーズが手に入るようになりました。お店の人も知識十分に話してくれます。ところが、お値段がすこぶる高い。2種類買えば1万円を超えてしまいます。そこで、いつも主人が香港から帰国する時の土産に所望します。もともとイギリス領でしたから「チェダー」系のチーズは豊富にありました。近くの普通のスーパーでも各国のフレッシュなチーズが手に入ります。10種類ほどのお土産のチーズ、イギリスケーのチーズが大半でしたが、「チェーダー」ではなく「グロスター」、「チェシャー」などのもっそりした崩れるタイプのチーズばかりでした。牛の乳でできていますのでクセはないのですが、そのもっそりした食感に飽きてしまいます。中に一つ、硬質なイタリアチーズがありました。「グラーナパ...イタリアのチーズ

  • 傘のハンドルが折れる

    雨、28度、89%日本に帰国したら、軽くていい「折りたたみ傘」を買おうと思っていました。たとえ中国製でも日本で売られている「折りたたみ傘」は、軽い、丈夫、いいものがあると思い込んでいました。そして、帰国後、早々に揃えたものの一つが「折りたたみ傘」です。普段使いの超軽量、もう一つは、外出時用のバンブーのハンドルがついたものです。超軽量の傘はモモの通院時に大活躍しました。ところが一年も経たず強風の日に骨が曲がりました。修理を頼もうとあちこち当たりましたが、「折りたたみ傘」の骨の修理はどこもやってくれませんでした。超軽量は持ち運びに便利でしたが傘の広さが狭く肩先が濡れることもありました。一方、やや重いけど柄とバンブーのハンドルが気に入って求めた傘は大事に外出時のみ使います。滅多に使わずにいました。大事な傘です。...傘のハンドルが折れる

  • 河骨の花

    曇、24度、92%「河骨」という水辺の植物をご存知でしょうか?私が初めてあった「高骨」は染付の器に描かれた葉でした。「葉の形が可愛い、何だろう?」と思ったのは20年も前のことです。次にその形に出会ったのは和服の絵柄でした。当時は今ほどネット検索が進んでいませんでしたから、「河骨」に辿り着くまで数年かかったと思います。器も和服も葉のみの紋様でした。日本に伝わる紋様に違いありません。「高骨」と知ったのは数年前、たまたま「家紋」の一覧を見ていた時でした。古くからの紋様ですから「家紋」にあるのは当然です。「家紋」にも葉が三枚あしらわれています。葉の形、美しさは花と同じほど私の興味を引きます。「双葉葵」「花蘇芳」などなど見飽きない葉の持つ美しさがあります。この「河骨」に花が咲くのを知ったのは帰国してからのことです。...河骨の花

  • 画家「山下清」

    曇、21度、83%画家「山下清」生誕100年だそうです。来週には東京で回顧展も開かれます。今の若い方達は「山下清」を知らない方の方が多いかもしれません。その人の生き様が「映画」「テレビ」になったのも昭和のことです。発達障害、吃音、そんな「山下清」が貼り絵による芸術の世界を開きました。吃音者独特の話し方、しかも、発達障害で受け答えはチンプンカンプン。預けられた施設が嫌で旅に出る、「放浪癖」までありました。そして見事なまでの「貼り絵」を作ります。格好な題材そのものの「山下清」です。好きな画家である「山下清」のイメージは、私もやはり映像化されたものに大きく左右されています。この100年を記念し「山下清」の甥が書いた「山下清」の本が出版されているのを知りました。実際の人となりを知りたいと一気に読みました。「和製ゴ...画家「山下清」

  • 今年も「ハス」が咲きました。

    曇、24度、85%蕾をつけてひと月半、「ハス」の花が咲きました。この蕾は今までで一番大きなものでした。例年より遅いかと思っていたのですが、昨日ブログ元から送られて来た一年前の私の記事は、「ハス」の開花でした。約束したかのようにほぼ同じ日に咲きました。大きく膨らんだ蕾は、日が上ると徐々に開き始めます。一日目はさほど大きく開きません。そして、午後3時ごろには花を閉じ始めます。夕方にはすっかり花は閉じています。これを三日、もしくは四日繰り返し最後には「ハス」の緑の実が残ります。この瓶の「ハス」は早春株分をしました。「レンコン」の部分は小指大です。7年目に入っていたので、泥の中は「レンコン」だらけでした。大きく固い「レンコン」だけを残しました。それが花の大きさにつながったのだと思います。「ハス」の蕾は葉に隠れるよ...今年も「ハス」が咲きました。

  • ASAKO IWAYANAGI のケーキ

    曇、21度、75%二日前、雨の降り出しそうな午後の空を見上げていると、チャイムがなりました。出てみると古くからの友人です。「真奈、これ食べて。おやつまだでしょう。あなた、滅多にケーキはらわないから。」「上がって、一緒に食べようよ。」彼女はお孫ちゃんが帰宅する時間に間に合うように家に帰らなくてはいけないので「また今度、自分の家の分は買ってあるの。」と言って車を出しました。手渡されたのは小さなケーキ箱、「ASAKOIWAYANAGI」のケーキです。東京の等々力と福岡にしかお店がありません。薄いグレーを基調にした店作り、中で働く店員さんは白いコートに髪に巻くものは同じグレーのターバンです。もちろん包み紙もショッパーも薄いグレー。薄いグレーが見事にお菓子の雰囲気を作り出しているお店です。この店はシックな「パフェ」...ASAKOIWAYANAGIのケーキ

  • 孫娘の宿泊学習

    雨、20度、92%小学5年生の孫娘、昨日から伊豆高原で2泊の宿泊学習です。いつもより早く登校、ラッシュを避けての移動です。10時過ぎには伊豆高原に入っていました。5年生になって身体も話す内容も成長のスピードが早くなったと感じます。六月に入って孫娘と電話で話す度、出発前の高揚感が私にまで伝わって来ます。「リュックを買ってもらって。」と準備の買い物も楽しみにしていました。宿泊学習の学校での準備が始まった日には、寝室を同じにする数人の女の子の「班長」に選ばれたと話してくれました。「班長」の仕事内容も詳しく説明してくれます。「班長会議」があり、三日の間は何かと責任があるようです。昨日は早く起きたのでしょう。「おはよう」のメッセージが7時には入っていました。眠れなかったのかな?楽しい三日の始まりです。自分で用意した...孫娘の宿泊学習

  • 46年前の今日

    曇、22度、91%46年前、私はお腹に子供がいました。そろそろ8ヶ月でした。腹痛と暑さで眠られずに迎えたのが六月十七日の朝でした。夜半からお腹が痛みます。横で寝ている主人を憚りながら痛みの間隔を計ります。間隔は長いのですが周期的に襲って来ます。トイレに立つとうっすら出血がありました。目覚めた主人に「今日病院に行っってくる。」その日は土曜日、定期検査は週明けの月曜日に予約していました。主人は仕事でしたが「一緒に行くよ。」と言ってくれました。現在のように完全予約や日時を決めての出産なんてありません。土曜日のせいもあり痛みを訴えているのですが、待合室で待たされます。だんだん痛みの間隔が短くなっています。脈をとりにみえた看護婦さんに「痛いのですが。」と言いましたが、順番通りに待つように言われました。診察台に乗ると...46年前の今日

  • 今年最後のビオラ

    晴、25度、86%「ビオラ」が好きです。「パンジー」でなく「ビオラ」が好きです。花の大きさが少し違うだけですが小振りな「ビオラ」じゃないとダメです。帰国以来6回の春、必ず家には「ビオラ」がありました。色々な色を試しました。ここ数年は花が終われば種を取り、秋には種を蒔きました。種から育てると、私の出費は減ります。発芽を待てば咲くのは晩春です。よそのお宅では年末から「ビオラ」が咲いています。その上、この色と思って蒔いた「ビオラ」の種、花が咲くと予想外の色の花だったこともあります。庭でとった種も、次の年には色が変わることもあります。そしてこの私、種から育てるのがとても下手くそです。昨夕、まばらになった「ビオラ」の鉢から残った花を切りました。最後の最後まで見ていたい、それほど好きな「ビオラ」です。色にもよりますが...今年最後のビオラ

  • シュリンプペーストを使った「いちじくとエビの炒め物」

    晴、24度、88%庭のいちじくが食べられる季節になりました。毎年たくさんの実をつけてくれます。いちじく好きの私にとってはありがたい木です。お昼ご飯に「いちじくとエビの炒め物」を作りました。真夏のいちじくに比べて甘味が少ないこの時期のいちじくです。料理に使うと火が入る事で香り、甘味ともに増します。料理に使うには、やや硬めのいちじくを選びます。この炒め物、隠し味に「シュリンプペースト」を使いました。東南アジアでは一般的なオキアミを発酵させた調味料です。タイでは「カピ」中国では「蝦醬」と呼ばれます。香港では海沿いの漁師街に行くとこの「蝦醬」を作っている光景に出会します。見える前に匂いで「蝦醬」だと気づきます。竹ザルいっぱいに広げられた「オキアミ」の天然乾燥です。発酵調味料独特の匂いがあたりに漂います。そしてハエ...シュリンプペーストを使った「いちじくとエビの炒め物」

  • 多肉植物の花

    晴、24度、88%私がふた月もじっと開花を待っているのは、多肉植物「エケベリア」2つです。もともと「エケベリア」の形そのものが花のようでそれだけでも可愛い植物です。春先になると花を咲かせるために、細い茎が花状の中から出て来ます。その先に緑の花芽をつけます。時間をかけて色付いたのですが、開かない。多肉植物の花は原産地の南米の持つ鮮やかなコントラストの強い花が咲きます。「エケベリア」自体直径3センチ程度ですから、花も小さいのですがお洒落だなと見つめます。この数日の高温で一番ポピュラーな「エケベリア」の花先が開きました。筒状の花びらの先っぽはギザギザです。長い花茎の先に咲きユーモラスです。一方、色付いた蕾のまま一向に開かない「エケベリア」は親株自体にも変化が始まっています。花の形をしているのはどちらも同じですが...多肉植物の花

  • ホテイソウの花

    晴、23度、89%夏には水辺の植物の花が咲きます。「睡蓮」が2種類、「ホテイソウ」、3年経っても花の見られない「河骨」。この春先、株分をした「睡蓮」がひと月も前から蕾をつけています。「水蓮」も種類によって花のつく位置が違います。今蕾があるのは葉を傘代わりに葉の下に蕾をつけ、いよいよ咲く段になると葉からぐっと伸び上げるタイプです。葉の上に蕾が出て来て少しづつ膨らみ始めました。朝晩じっと見ます。忍耐よく待ちます。昨日、ココの朝の散歩の時は全く気配がなかったのに、昼前、「ホテイソウ」が咲いていました。あら、予想外!例年より「ホテイソウ」の開花は早い。急にこの2日気温が高くなったからでしょう。香りがあって欲しいと思うほど「ホテイソウ」の花は涼しげて美しいと思います。この涼感が水辺の植物の持ち味です。「ホテイソウ」...ホテイソウの花

  • アスパラガスのフムス

    曇、22度、85%「ひよこ豆」をペーストにした「フムス」、トルコ料理でピタパンや生野菜のディップとして出て来ます。今ではこの「フムス」の瓶詰めまでが売られて知名度が上がっています。「ひよこ豆」を香港に渡る前、40年近く前に食べたいと思いました。インドの「豆カレー」を作りたかったのですが、当時日本には「ひよこ豆」は乾燥ものも缶詰物もありませんでした。今ではスーパーのサラダミックスの豆には必ず入っています。缶詰もすぐに手に入ります。乾燥の「ひよこ豆」も老舗の豆問屋で売られています。「ひよこ豆のカレー」もよく耳にするようになりました。豆質は大豆と小豆の中間、独特の甘みと香りがあります。戻りが早く、乾燥豆でも準備に時間がかかりません。「フムス」は「ひよこ豆」とニンニク、「タヒニ」と呼ばれる中東の胡麻のペースト、オ...アスパラガスのフムス

  • ガラスの箸置き

    晴、21度、90%気温が上がってくると食卓にガラスの皿、小鉢が登場します。どれに盛り付けようかな?と食器棚を開けると自然にガラスに手が伸びています。ガラスは見た目の涼やかさ、手にした時の冷んやりが信条です。ガラスの質感、カットがあるなし、色ガラスかどうか、趣が変わって来ます。透明の薄張りは軽く美しいけれど扱いが大変です.カットガラスは光の反射が多方向で電気の下ではキラキラします。カットも手でカットしたもの、機械カットのものでは光の暖かさに違いがあるように見えます。色ガラスはその色に光が染まるのが面白い。緑の光線、赤の光線、中にある食べ物、飲み物が趣を変えます。これから毎食お膳に乗るのが「ガラスの箸置き」です。ぽってりとした歪な表面の「箸置き」です。厚みがあって、中を抜ける光がとても美しく、大好きな「箸置き...ガラスの箸置き

  • ブロッコリースプラウト

    曇、21度、96%発芽した芽、スプラウトの種類がスーパーの野菜売り場に多く売られています。「貝割れ大根」が主流なのは変わらずです。生まれたての植物の命をいただくわけですから、体にいいはずです。料理のツマにも緑の葉が映えます。「アルファルファー」の水栽培を楽しんでいたのは香港に渡る以前でした。大きな広口瓶いっぱいに発芽する「アルファルファー」は毎日水で洗ってやる手間がありますが、大瓶いっぱいに育つと快感でした。香港には種がなかったので、日本から香港に戻る時は「貝割れ大根」「アルファルファー」の種がトランクに入っていました。私みたいな人が多かったのか、成田の出発ロビーの土産物屋でも「貝割れ大根」の種が売られるようになりました。スーパーに並ぶスプラウトが赤い葉や赤い茎のものまであります。様々な種のスプラウトです...ブロッコリースプラウト

  • 天ぷら

    雨、20度、90%魚の練り物を揚げた食べ物を福岡では「天ぷら」と呼びます。「さつま揚げ」と呼ぶ地方もあるようです。おでん、おうどんに入れたり重宝します。子供の頃は近くの商店街に「蒲鉾屋」さんがあり昼前、夕方には練り物を揚げて「天ぷら」を作っていました。店先の天ぷら鍋からいい匂いです。母が実家に帰っている時など父が私の手を引いて、昼にはこの「蒲鉾屋」に行きました。丸や角の「天ぷら」ではなく父のお目当ては「ちぎり」でした。「ちぎり」は練り物の残り物を小さく菜箸で油に入れ揚げたものです。熱々を新聞紙に包んでもらいます。その「蒲鉾屋」からすぐの食料品屋で私は「のりたま」を買ってもらいます。家に帰ると炊き立てのご飯に父は「ちぎり」を乗せて、私は「のりたま」を振って食べました。父のご飯は丼によそわれていました。昭和3...天ぷら

  • クチナシ

    曇、23度、77%玄関を開けると「クチナシ」の花が香ります。我が家の「クチナシ」はそろそろ終わりです。普通の「クチナシ」のシーズンより早く開花します。オレンジ色の実がつく「クチナシ」です。普通の「クチナシ」は膝ぐらいまでの低木ですが、実がつく品種は2メートル以上に成長します。玄関を開けると頭上から甘い香りが静かに降りて来ます。この木は私が小さい頃にはありませんでした。記憶にある「クチナシ」は普通の低木で植っていたのは中庭でした。中庭に面して風呂場の窓があり、まだ明るいうちにこの窓を開けて湯船に浸かっていると、静かに「クチナシ」が香りました。この家の子供の頃の思い出の中で一番好きな思い出の「クチナシ」です。そう、花も八重で小振りでした。高木の「クチナシ」の花はこのように風情に欠けます。香港では「クチナシ」を...クチナシ

  • ひと息つく場所

    晴、19度、86%昨日の朝、友人がソーシャルネットワークに「今日は手術です。日帰りですが。」と書き込んでいました。「えっ。」悪いことを予測して胸が締め付けられました。恐る恐る「どうしたの?」とメッセージを送りました。「真奈さん、大丈夫。すぐ終わります。」との返事でした。私よりひと回り以上若いこの友人は一昨年、大きな手術を受けました。そのことが私の不安の原因でした。手術が終われば連絡をくれるだろうと思い、それまでの時間をどうやり過ごそうか?梅雨入りが近いと聞きます。庭木の風通しをよくしてやろうと、鋏を持って庭におりました。大きくなり過ぎた「ラベンダー」は蒸れが原因で急に枯れることがあるそうです。春先から樹形を小型化しました。それでもこのひと月ほどでまた大きくなっています。下枝を払い、花殻を整理して。まだ連絡...ひと息つく場所

  • 芝麻醬で作るシフォンケーキ

    曇、20度、77%お菓子作りがこの数年、変化して来ました。今までの「こうするべき」が覆されます。市販のお菓子もまずサイズが小さくなりました。ネットの普及でレシピが手に入りやすくなりました。「映え」の良いものが世界中に流れます。簡単に作れる、余計なひと手間を省くことができる、家庭の作り手にとっては嬉しいことです。我が家もお菓子のサイズダウンから始まりました。持っている「菓子型」小さなサイズに移行しました。次にスポンジケーキを焼くのに卵を常温に戻すようなことはしなくなりました。バターの使用量も減りました。バターでない「油脂」を使います。この1年、シフォンケーキにはこの「油脂」すら使っていません。使うのは「ホワイトチョコレート」です。「油脂分」を多く含むものなら代替え可能です。そこで、「芝麻醬」を使えないかと考...芝麻醬で作るシフォンケーキ

  • 二股にんじん

    晴、18度、81%お野菜が高騰しているのは全国的なことでしょうか。お安いお野菜を見ると嬉しくなります。短いけどよく太った「にんじん」が袋にいっぱいで99円。全員、「二股にんじん」です。二股の大根やにんじんを忌み嫌う人もあれば、神棚に祀る地方もあると聞きます。病気で二股になったのではないそうですから、二股の大根にんじんを破棄するのは農家にとっては残念なことです。良心的にお安く売ってくれる方が消費者も大助かりです。いつだったか?キャベツが豊作だった年に田舎道を走っていると、畑の横にキャベツの廃棄物が積まれていました。まだ食べられるキャベツでした。安値になるのを抑えるためとはいえ、キャベツにすまないと胸が痛くなりました。このふた月、キャベツは小さなものでも驚くお値段です。もちろん買いません。暑さ寒さ、降水量の影...二股にんじん

  • ココにビワを取る

    曇、18度、83%庭の「ビワ」の木は高いので実が取れません。上の方の「ビワ」はカラスや鳥たちにと決めています。鳥たちは目敏く一番熟れていそうな「ビワ」から食べます。「ビワ」の枝が揺れている時は鳥たちの食事中です。食べかけの「ビワ」はポトポトと落ちて来ます。昨日はその落ちた「ビワ」を食べに珍しく「メジロ」がつがいでやって来ました。一見「ウグイス」のようですが、「ウグイス」より美しい「メジロ」です。啄んだ後の「ビワ」を夕方の掃除まで放って置きました。夕方庭に出たココ、「ビワ」の食い散らかしを匂います。ココは子供の頃、「ビワ」を食べました。硬い葉をカリカリと噛んでいることもありました。ここ数年、「ビワ」が落ちていても見向きもしなかったのに、大きな種をカリカリと噛み始めました。「ビワ」の大きな種が喉に詰まってはと...ココにビワを取る

  • 「お花墨」古梅園

    晴、18度、81%先日「墨」の匂いが恋しくて、硯箱を開けるとそこにはチビれた二欠けの「墨」と見慣れない立派な「墨」がありました。模様の入った立派な「墨」は中国の「墨」で母の残したもの、チビれた二欠けの「墨」は私が子供の頃から使って来た2つの「墨」の名残です。「墨」の匂いが嗅ぎたくて立派な「墨」をすりました。でも懐かしい「墨」の匂いとは違います.筆につけて字を書くと「墨」の色も掠れ具合も日ごろ自分の字と違います。立派な中国の「墨」、この1本でこれから先の私の筆生活は十分な量です。そう思い新しい「墨」を買うのを控えていました。繁華街で古くから「墨」「筆」を扱う店をちょっと覗いてみようと足を向けました。以前は文房具屋にも並んでいた「墨」ですが、まず、文房具屋がありません。あって「墨」は?と尋ねても、取り扱ってい...「お花墨」古梅園

  • アスパラガスのリゾット

    曇、18度、78%「アスパラガス」の季節です。うっかりするとこのおいしい季節を逃してしまいます。キッシュ、スープ、パスタ、新鮮なうちは生でもいただけます。今年一番美味しかった「アスパラガス」料理はリゾットでした。リゾットを炒め初めて、冷蔵庫のスープがないことに気付きました。目に止まったのが「アンチョビ」、「アンチョビ」が出汁も兼ねてくれるでしょう。「アンチョビ」は塩気が強いので少しづつ、味を見ながら足しました。お米が「アスパラガス」と「アンチョビ」を吸ってふっくらしたところで味見をしました。「美味しい!」チーズ、生クリーム、白ワイン、用意していたものは使っていません。濃厚さはないものの、「アスパラガス」から深い味の出汁が出るとは意外でした。そこに、「アンチョビ」がほんの僅かに香ります。材料、たったのこれだ...アスパラガスのリゾット

  • 水無月 ついたち

    晴、17度、81%月が変わりました。6月、水無月です。月が変わると気持ちも改まります。福岡は梅雨入りが月末になるそうです。天気予報はずらりと晴マークが並んでいます。極端な天候は野菜の高騰や田植えにも影響が出るのではと心配です。大雨や群発している地震の不安を吹き飛ばしてもらいたくて「テーブルクロス」は強い青を選びました。6月と聞くと思い浮かべる色は「青」です。紫陽花の青い色、水溜りに映る青空の色。「青」を思う気持ちが強いように感じます。昨日架け替えた床の間の掛け軸も色紙の部分が「空色」です。表層は落ち着いた色合いですが、この小さな「色紙の水色」を求めて掛けました。薔薇に入れ替わり紫陽花が色付き始めています。この時期、鳥たちの巣からは小鳥の囀りが聞こえます。庭を忙しく動く「ハチ」も新しい巣を作ります。今年も一...水無月ついたち

  • お軸を仕舞う

    雨、20度、82%毎月末、床の間のお軸を架け替えます。季節を考え、その時の心に馴染むものを選びます。たくさんは持ちませんが、一年の月の数より多く持っています。ほとんど私が求めたもの、大したものはありません。我が家の床間は三幅横並びに、長さ2メートル以上のものも掛けることができる、私にはもったいない床間です。絵の軸をかけるときは床の間に窓が開いたように感じます。字の軸をかけるとき、心の窓が開いたように感じます。手持ちのお軸、物によっては一年以上蓋を取らないこともあります。架けようとお軸の蓋を取ると、見苦しく収まっていることがあります。お軸を扱うのはこの私、最後に仕舞ったときに杜撰な巻き方をしてしまったのでしょう。恥ずかしくなります。硬めにしかも硬すぎずに巻くのは難しい、気が急ぐと手元が雑になります。蓋を取っ...お軸を仕舞う

  • 「睡眠離婚」

    晴、16度、68%電子版「ナショナルジオグラフィック」で「睡眠離婚」という言葉を目にしました。「夢の中で離婚するのかな?」と思いながら読みました。「夫婦がベットを共にしない、睡眠離婚」だそうです。我が家もずいぶん以前から同じベット、同じ部屋では寝ません。20年は経つでしょうか?主人のいびも理由の一つ、気温への感じ方が違うので私が寒くても主人が暑い、寝室の温度への感じ方の差も理由の一つ、寝相の悪い私はお布団を蹴り飛ばすその度に主人が布団を掛け直す、などなど理由はありました。息子の部屋のベットが空っぽでしたので、枕を持って移動しました。とても自由な気分で目覚めました。以来、別々です。旅に行くとたまにダブルベットなどで共に寝ることがあります。ベットに入ればすぐ寝落ちますが、寝てる間主人の気配で目が覚めます。起き...「睡眠離婚」

  • アジの旬が終わります。

    晴、17度、81%この春は「アジ」をたくさん食べました。恥ずかしいことに福岡の「アジ」の旬がこの時期だとは知りませんでした。青魚が高級魚になりました。手軽に買えるのは「アジ」と「イワシ」ぐらいです。魚屋のおじさんが「アジの脂のりが落ちてくるよ。」と教えてくれました。今年の「アジ」は水揚げも多く、大きさもやや大ぶりだったそうです。旬が過ぎると思うと焦ります。多く買いすぎたので、一夜干しを作りました。軽く塩水に漬けて一晩干すだけです。市販の「アジの開き」は塩気が強く食後に喉が渇きます。保存料も影響しているのでしょう。しかもペタンと薄い「アジの開き」です。身がふっくらジューシーな「アジの一夜干し」になりました。ゼイゴを取り忘れて、痛い思いをしました。信頼のおける魚屋さんに尋ねて買った「アジ」をお刺身にしました。...アジの旬が終わります。

  • ポワラーヌのエコバック

    雨、16度、89%日本でエコバックが定着したのはここ10年ほどでしょうか?欧米ではそれより以前、30年ほど前からエコバックを推奨していました。最近のエコバックは軽くてデザインも豊富です。以前の欧米のものは、コットンや麻で作られていました。「ポワラーヌ」はカンパニューのパンで有名なフランスのパン屋さんです。確か、伊勢丹ではクッキーなどの取り扱いがあります。「ポワラーヌ」は日持ちのするカンパニューを昔からアメリカなどに送っていました。香港でも「オリバース」という高級食材店に週2回ほど届きます。スライスして売るようになって一度求めました。丸のままは手が出ません、お値段が高いのです。しっかりした焼き色、香ばしさ、噛み締めると歯応えがグッと来ます。ボソッとしているのではありません。その「ポワラーヌ」が麻のエコバック...ポワラーヌのエコバック

  • パンプディングが食べたくなって

    雨、22度、93%「パンプディング」が食べたくなりました。「フレンチトースト」と同じ卵液で作るのに、「パンプディング」の方が好きです。毎朝焼くバゲットでも作れますが、柔らかな染み込みの良い食パンを焼きました。粉は「ミナミノカオリ」地元福岡の粉を使います。粉の香り、味がストレートにでる「バゲット」では「ミナミノカオリ」は「キタノカオリ」ほど美味しいとは感じません。食パンならバター砂糖、ミルクが入ります。どんな味に焼きあがるかな?水分量多めの柔らか仕上げにしました。食べ切れる量、1斤を焼きます。「パンプディング」以外にサンドウィッチも食べたいので1斤を十枚にスライスしました。この写真の後すぐに一枚をムシャムシャ。「うん〜?」やっぱり繊細な旨みに欠けます。二枚を使って、「パンプディング」。ラムレーズンをたくさん...パンプディングが食べたくなって

  • ビワを取る、イチジクの木にネットをかける。

    晴、19度、77%庭の「ビワ」の木は私が生まれる以前からこの庭にあったと思います。古い木ですがたくさん実をつけます。ただ背が高いので、上の方の実は全てカラスとスズメへのお振舞いです。私の届く高さに実がつかないので、この数年「ビワ」は食べていませんでした。一昨日、届きそうな枝に実がついて重くなって垂れているの気づきました。そこで、2メートルに伸びる鋏を出して来てプツリプツリと切りました。完熟ではありませんが甘酸っぱい「ビワ」の香りが口いっぱいに広がります。この木があるおかげで「ビワ」を買ったことがありません。長く住んだ香港には「ビワ」は売られていませんでした。「ビワ」から作った喉薬は有名なのになぜでしょう?庭の「イチジク」の木は7年前帰国した年に友人が挿し木した苗木を送ってくれ植えました。夏の私の大事な「お...ビワを取る、イチジクの木にネットをかける。

  • NHK夜ドラ「VRおじさんの初恋」

    晴、19度、89%テレビでドラマを見ることがほとんどありません。ましてや夜のドラマの時間には大抵私はすでに夢の中です。おやつ時間に「NHKプラス」でニュースなどをチェックします。見逃した番組を好きな時間に見ることができます。連続ドラマはほとんど見ないのに、気になって見始めた夜ドラ「VRおじさんの初恋」でした。長く日本を離れていましたので、いまだに俳優がわからないのですが、題名に惹かれたのでしょうか?いえ、「VR」バーチャルの世界になど興味はありません。なのに初回から先日木曜日の最終回まで28放送を翌日に必ず見ました。「ロストジェネレーション」世代の「直樹」さんは家族もなく、仕事場でもパッとせず、「VR」の世界が唯一の居場所です。「VR」の世界では女の子「ナオキ」です。この世界で会った「ホナミ」と言う女の子...NHK夜ドラ「VRおじさんの初恋」

  • ホテイソウをテーブルに飾る

    曇、21度、79%庭に4種類の水草を養っています。水を張った鉢や瓶に浮かぶ水草が好きです。夏には花も咲かせます。冬は葉を枯らしますが、早春、次々に新しい葉を伸ばします。その時期に合わせて古い葉を取り除き、瓶の整理をします。水草の良いところは、緑の葉と水面とのコントラストです。水が視角に入ると涼しさを感じます。裏庭の土鍋を利用した「ホテイソウ」の鉢。表の「ホテイソウ」が増えすぎるとこちらに移転させます。「コウホネ」の壺。4年経ちますが花が咲きません。日本の意匠にもなる葉の形が好きです。この壺には毎日一年を通して「スズメ」が水を飲みにやって来ます。この春、株分をしたピンクの「睡蓮」です。水面から高く伸びる葉が出るとその葉の下に隠れるように、花の蕾が出て来ます。実は今、二つ花芽が出ています。株分のストレスがなか...ホテイソウをテーブルに飾る

  • 「ミナミノカオリ」で焼くパン

    曇、20度、81%私がパンを焼き始めた50年近く前、日本の小麦はパン作りには適していないと海外から輸入の小麦を日本で製粉したものを使っていました。ところが30年も日本を離れて帰国すると、国内産小麦のパン用小麦粉が年々数を増やしています。農家がパン作りに適した小麦を開発したからです。日本古来の小麦とカナダ産の小麦を掛け合わせたものがその初めだと聞きます。今やパン用小麦粉はパン屋も家庭も国産小麦の小麦粉が主流になってきています。中でも北海道産「キタノカオリ」はよくできた小麦粉です。美味しいは言うまでもなく香りもよく、扱いやい小麦粉です。毎朝、小さなバゲットを一本焼きます。帰国当初はフランスからの小麦粉を使いました。輸入小麦粉の高騰もあってこの5年間は国産小麦の小麦粉を使っています。数ある品種ですが、ハードブレ...「ミナミノカオリ」で焼くパン

  • カズオ イシグロ「THE SUMMER WE CROSSED EUROPE IN TAHE RAIN」

    曇、19度、89%4月30日、カズオイシグロの新刊が出ました。予約注文の時、いつもと表紙の感じが違うなと思い到着を待っていました。届いた本をめくると、イラストと詩で構成されています。カズオイシグロがアメリカのジャズシンガー「ステイシーケント」に作り送った「歌詞」16編が収められています。彼がステイシーに歌詞を書き送ったのは数年前、ステイシーは贈られた詩のいくつかをレコーディングしています。イシグロの本に先立って、「ステイシー」の新しいアルバムが発売されています。全ての歌詞が「カズオイシグロ」による16曲です。「カズオイシグロ」の本を初めて手に取って30年以上経ちました。今でも香港のアイスハウスストリートにあった洋書店で日本人の名前の背表紙を見た時の感動が忘れられません。求めたのは邦題「日の名残り」でした。...カズオイシグロ「THESUMMERWECROSSEDEUROPEINTAHERAIN」

  • 柑橘類の花 「仏手柑」

    晴、20度、81%庭には数種類の柑橘類があります。北の地方の方には馴染みのない柑橘類の花、甘い香りがします。4月の暖かくなり始めた「みかん」栽培の山に行くと、その甘い香りでクラッとなります。我が家では「レモン」が一番先に綻びます。なぜかレモンはピンクの蕾ですが、開くと花は白です。ちょっとトンガリ気味な形はレモンの形。一方「温州みかん」はその形のようにまん丸です。一番遅く開いたのは「仏手柑」の花です。植えて今年で3年目、樹齢は4歳です。昨年も花が付きましたが、あの奇妙な形の実には至りませんでした。木の大きさ、樹齢で実をつけるには時間がかかる種類です。その点レモンは土地が合えば小型な木でも実をつけます。「仏手柑」は今年、蕾を二つ付けました。初めに開いたのは10日前、開くと思う日の朝、起きると花の元に飛んで行き...柑橘類の花「仏手柑」

  • 落花生の種がダンゴムシに食べられた?

    晴、18度、62%昨年、実が付かなかった「落花生」の種を新たに蒔いたのは4月に入ってからでした。「落花生」の種は手を加えていない食べる「落花生」です。10日ほどで昨年は芽が出揃いました。それなのに今年の発芽は1本だけです。そう言えば種の袋にカラスに種を食べられるので注意と書かれています。そこで恐る恐る土を掘り返しました。植えたはずの「落花生」はどこにもありません。「カラスかな?」でも嘴の跡も足跡もどこにもないのに。まだ間に合うと、新たに「落花生」の種を蒔きました。カラスの仕業かもと思い畝にはネットをかけました。今日で蒔いて5日経ちます。水遣りの時ネットを外すと「ダンゴムシ」が忙しなく働いています。「ダンゴムシ、何してるのかな?」昨夕、心配でネットを取って見ると、ダンゴムシが新たに植えた「落花生」の種を土の...落花生の種がダンゴムシに食べられた?

  • 護国神社の蚤の市

    晴、18度、63%春と秋、年に2度ある「護国神社の蚤の市」に久しぶりに出かけました。お天気に誘われました。目的はありません。プラリと散歩です。人出は上々、パンデミックもあって4年ほど来ていません。帰国当初は物珍しくて「護国神社の蚤の市」を楽しみにしていました。重なる引越しで処分してしまった主人が大事にしていたイギリスの「コーヒーミル」の出会えたのもこの蚤の市です。大濠公園に隣接、ココが若い頃は一緒に歩いて来ましたが、この2年ほど気管支から「ゼーゼー」がひどくなり長く歩くのは避けています。出ている店の作りも並べられている品も以前に比べると垢抜けてきたように思います。こんな立派なピザ焼き窯を携えてやってきている「ピザ屋さん」。地べたに並べられた子供向けの品もおしゃれです。「変わった植物はないかなぁ?」普通のも...護国神社の蚤の市

  • 黄ニラができた!

    晴、17度、68%2月寒い中、ニラの苗を植えました。タネから育てようと考えたのですが、種を蒔くのは春、緑のニラを収穫できるのは夏の初め、すると、「黄ニラ」の収穫は夏の終わり頃になります。もっと早く「黄ニラ」を収穫したい、と苗を探しました。あるものですね。根っこだけの苗でした。本当に出てくるのかと心配でしたが3月の終わりには、緑の芽が出ました。その緑のニラの芽を大きく成長する前に刈りました。大好きな「子供のニラ」です。その後すぐに、「黄韮」を作るべく、プランターに黒いビニールをかけて遮光しました。「黄ニラ」はもやしと同じです。ひょろひょろと早く成長しました。4日目の「黄ニラ」です。日中、決しての覗いてはいけないのですが、気になって見てしまいます。私の覗き見で少し緑になった「黄ニラ」を昨日刈りました。ビニール...黄ニラができた!

  • 「生ドーナツ」を作ってみた。

    晴、19度、74%行列のできる「生ドーナツ」をいただいて以来、「生」という言葉が気になっていました。揚げたての「ホカホカドーナツ」かと思っていたら、ある方から柔らかいので「生」なんですよと教えていただきました。ふむふむ、確かに「ケーキドーナツ」より柔らかでした。硬めの昔ながらの「ケーキドーナツ」が好きです。ホットケーキミックスやベーキングパウダーを使って膨らまします。「生ドーナツ」はフカフカの発酵生地を揚げたものです。毎朝、硬いフランスパンを焼きます。柔らかと聞いて思うのはやはり「食パン」です。「食パン」をより柔らかくしようと思えば、「生クリーム」や「バター」を多く入れます。よし、リッチな食パン生地で「生ドーナツ」を作ろう!生地を捏ねている時から、バターのいい香りです。パンと同じように発酵も2回取りました...「生ドーナツ」を作ってみた。

  • ツタ掃除

    雨、15度、64%、強風塀や石垣、フェンスもツタのおかげで緑が美しくなって来ました。「ツタ」植物の成長は直立している植物より旺盛だと感じます。観賞用のアイビー、花を見るためのパッションフラワーやクレマチス、ノウゼンカズラなどまで入れると20種類近い「ツタ」植物が我が家を取り巻いています。雨が降り気温が上がると驚くべきスピードでその「ツル」を伸ばします。天気が良いこの三日、「ツル掃除」と言えば聞こえがいいのですが「ツル退治」を始めました。今、ある程度切り詰めないと真夏には手に負えない強者に成長します。庭の壁面にはポルトガルの「アズレージョ」を嵌め込んでいます。「ツタ」はそんなものもお構いなく伸びます。「あれっ?アズレージョが見えない。」という状況が庭のあちこちで起きます。一昨日までは、ここの「アズレージョ」...ツタ掃除

  • お昼ご飯はお庭だよ!

    晴、15度、65%今年は、チューリップが咲き揃った時も、バラが一斉に開いた時も、雨が続きお庭で花見弁当が広げれませんでした。花たちは咲いたかと思うとの雨ですぐに茶褐色になって散ります。こんな春もあるんだ。3日前も一日雨降りでした。一昨日は晴れて気温も上がり庭には蚊が多くなりました。昨日、お昼ご飯の「アジフライ」を揚げている時、「お昼ご飯は、お庭で!」と急に決めました。地面もすっかり乾いているはずです。「アジフライ」を揚げたらすぐに庭の蚊の対策をしました。蚊取り線香では間に合わないので虫除けスプレーです。急いでお弁当箱に炊き立ての「豆ご飯」と「アジフライ」を詰めました。食事の準備中ずっと足元にいるココに「お昼ご飯はお庭だよ!」私が忙しく動くのでココも走り回ります。ゴザを片手にお弁当箱片手に庭に出ました。ゴザ...お昼ご飯はお庭だよ!

  • キャッベのノッティング

    晴、14度、74%義母が昨年11月に亡くなりました。老人施設の義母の部屋の荷物から来客用にと実家から運び込んでいた籐の小ぶりな椅子を2脚、この家に持ち帰りました。座面の低い小さな椅子です。座面の低い椅子は小柄な私には落ち着くことができます。私の部屋と2階の主人の部屋に置きました。籐椅子は長年使い込まれて艶が出ています。サイズ感は私にピッタリですが、滑るので安定感がありません。そこで、「ノッティング」座布団の様な絨毯を頼みました。他の椅子には「MUNI」という日本の会社が作っている「ノッティング」が置かれています。中国で作られている物ですが、毛質、毛足の長さ、柔らかさは最高です。ウールですが一年中使えます。紋様もクラシックです。籐椅子用に求めた「ノッティング」はペルシャ製の「キャッベ」です。「キャッベ」と呼...キャッベのノッティング

  • 母の日

    雨、18度、89%昨日は「母の日」、お花屋さんにはカーネーションが並び、お菓子屋さんも「お母さんに、感謝を」と元気にお商売です。帰国して以来毎年「母の日」は義母と過ごす時間がありました。それが今年からは「ありがとう」と言える母がいなくなってしまいました。朝から雨でココの散歩以外一歩も家を出ませんでした。雨を見ながら母二人が既にいないことを思いました。私は娘、嫁ですが一人息子母でもあります。遠くにいる家族に毎朝、「おはよう」とメッセージを入れます。元気ですよの「おはよう」です。「母の日」は息子からは「今までありがとう。」と返事がありました。ところが昨日は「おはようございます。」だけです。孫娘の「母の日」の準備で忙しいのかと想像していました。ところが夕方になっても何の言葉も来ません。息子たちには、私の誕生日、...母の日

  • 庭のクレマチス

    雨、19度、88%私が日本を離れていた30年、園芸植物の世界が大きく変わっていました。そして帰国して7年、新しい種類の草花が次々に出て来ます。今年の新色、今年の新しい花の形。中でも「テッセン」と呼んでいたつる植物、紫の花を咲かせるとても女性的な蔓草でした。私は「鉄線」という名前からも日本的だと思っていたのですが、今ではその花の形、色合いまで「クレマチス」と洋名で呼ぶのがふさわしいほど華やかな花が多い品種です。「クレマチス」は非常に強い植物です。冬の間、地上部の葉は落ちてしまっても、春になると必ず芽生えて来ます。フェンス沿いに地植えしている三本の「クレマチス」は全て紫の花をつけます。大輪の花をつけるものだけがまだ咲きません。昨日咲きました。2日前に咲きました。どちらも「クレマチス」です。花弁の数、花の形も違...庭のクレマチス

  • 墨の香り

    晴、18度、88%早朝走っているとどこからか「墨」の匂いがして来ました。深い息をすると「墨」の香りは頭を目覚めさせる様な透明感がありました。同じ場所ではありませんが時々早朝の空気に「墨」の香りを感じます。久々に硯箱を開けました。小さい頃から使って来た「墨」はちびれて、それでも捨てきれずに硯箱に入っています。どちらも日本の「墨」です。手付かずの「墨」には彫りと紋様があります。「紫玉光」の名前を持つ「墨」です。中国の有名な「墨」です。鳩居堂からも同じ名前の「墨」が出ていますが刻印が違います。おそらく母の硯箱から私が残した「墨」です」。でも母は中国の墨が好きではありませんでした。はて?どうして母が持っていたのかしら。中国の墨が好きでないことを知っていた私は、香港からの土産に「墨」を買ったことがありません。どなた...墨の香り

  • 睡蓮鉢

    晴、14度、82%庭に睡蓮鉢が2つあります。温帯性の睡蓮2種類、一つは大きな葉っぱで白い花を咲かせるものと、小さな葉っぱでピンクの花を咲かせるもの2つです。小さな葉っぱの方はこの春株分をしたので成長が遅れています。大きな葉っぱの方は、鉢いっぱいに大きく育ちました。葦簀をかけているのはカラスよけです。カラスやスズメが水を飲みに来ます。カラスはついでに葉っぱを突いたり、株を引っ張り出す悪戯をします。睡蓮鉢を大きくしようとホームセンターなどに出向きました。ここ数年睡蓮鉢が安くなっています。持つと非常に軽い、素材に化学的なものが含まれていて陶器に比べると安価に軽くできるのだそうです。その反面、熱遮断効率が低いと知りました。例年の夏の暑さを考えると陶器のものがいいと判断しました。しかも冬は庭で冬越しをさせます。寒さ...睡蓮鉢

  • パイナップルケーキ!!

    晴、12度、62%思いもかけず「パイナップルケーキ」をいただきました。台湾のお菓子屋さん「サニーヒルズ」のものです。「パイナップルケーキ」が好きな私を思い出してくださったとのこと、お昼前に届いた「パイナップルケーキ」を早速いただきました。「パイナップルケーキ」であればお安いパック入りから有名店のものまでどれも美味しいと思います。台湾から始まったお菓子ですが、香港やシンガポールでも作られています。パイナップルばかりかイチゴやドリアンの餡が入ったものもあります。「サニーヒルズ」は高級で洒落た「パイナップルケーキ」のお店です。昔ながらの大きさではなくフタ口程で食べれる個装、持ち帰りには布袋に入れてくれます。東京の支店は根津美術館の近く、隈研吾さんのデザインで一目でそれとわかる素敵な建物です。香港島の拘置所の裏通...パイナップルケーキ!!

  • 器の鳥たち

    雨、15度、88%遊びに来ていた友人が食器棚を見ていて言いました。「花柄の食器がないのね。」昔、同じことを別の方からも言われたことがありました。毎日見ている食器棚を今一度見ると、確かに花柄の食器は見えない。好きでよく使う食器に、こんな柄が描かれています。私はこれは「カワセミ」だと思い込んでいます。鳥の中でも好きな鳥です。色といい、目つきといい、嘴といい「カワセミよ。」棚に仕舞いながら、手を止めました。花はないけど、鳥の絵柄はありそうです。この皿の下の皿には、「スズメ」です。兜鉢の底には川鳥かな?物思いに耽る鳥。盃にも緑の鳥。盛り皿の淵にはつがいの鳥。急須の蓋の裏にも鳥一羽。向付けに描かれた綺麗な鳥。瓢箪に乗っている「カラス」、面白い図案です。ポルトガルで買ったエッグスタンド、お土産品の匂いがします。ジアン...器の鳥たち

  • ポピーと母の思い出

    晴、18度、87%「ポピー」が咲きました。毎年種を蒔くのに咲かせることができなかった「ポピー」です。植物にも相性があるらしく咲かせることができないかと思っていました。それでも毎年種を蒔きます。「ポピー」の花はか細い茎の先にふわっと薄衣を重ねた様な姿で咲きます。「ポピー」が広い土地に陽を受けて咲く姿は夢の様です。雨が上がり、蕾が膨れ切って開いた「ポピー」を庭に見つけました。空が晴れた様に私の気持ちもスッと晴れて来ました。裏地が「ポピー」の花模様のスーツを持っていました。母がまだこの家に住んでいた頃、その服で戻ると、「真奈さん、いい服ね。ポピーの花が好きなの。」と母が言いました。会うとすぐに私の服の話をします。「そういう安っぽいものはやめなさい。」と言われることもあれば「いいものは一目でわかるわ。」と褒めても...ポピーと母の思い出

  • クリスマスローズのこぼれ種っ子

    雨、19度、82%クリスマスローズを10株ほど植えている庭の一角があります。花の盛りは過ぎました。夏の暑さ予防に今年は早くに花を切りました。その片隅に3月初め小さな芽が出ているのを見つけました。小さな緑です。「なんの芽だろう?」抜かずに見ているとズンズン背を伸ばしました。葉の形から「クリスマスローズ」とわかります。並んで植っている「クリスマスローズ」どれかの子供です。6年育てて初めて「こぼれ種っ子」ができました。昨年秋には一番古い株を3つに分けました。この春は特に目立った新種も出なかったので、新しい株は買いませんでした。いよいよ、我が家で自家増殖できる株が育って来ています。小さな株を買っても1、2年花がつかない「クリスマスローズ」です。店で花付きを売っているのはすでに何年も手が掛けられた株です。育ててみて...クリスマスローズのこぼれ種っ子

  • ニラの収穫

    曇、21度、71%裏庭の片隅、一番日が当たるところに2つプランターが並んでいます。その一つに「ニラ」がゆさゆさと育ちました。「ニラ」を育てようと思いついたのは2月の初め、寒い最中でした。すぐに種を買いにましたが、種から育てていると収穫はこの秋になりとわかり、苗を探しました。2月に「ニラ」の苗探しです。春に園芸店でも見たことのない「ニラ」の苗です。見つけました。あるんですよ!寒さの中プランターに土を入れ、根っこだけの苗を一株づつ植えました。今年は雨が多いので水遣りもしないでいたのに、3月に入ると小さな緑の芽が出ました。そしてこのところの気温上昇に一気にゆさゆさ。もうこれ以上おいたら美味しくなくなります。さあ刈りますよ!スーパーや八百屋で売られている「ニラ」より若いうちに刈ります。緑濃く、硬い普通の「ニラ」で...ニラの収穫

  • 中国映画「無名」

    晴、16度、89%日本でも知名度が高い香港俳優「トニーレオン」が主演する中国映画「無名」を観て来ました。「花様年華」「インファナルアフェア」などで七三に髪を分けた端正な姿でスクーリンに映し出されるトニーを記憶に留めている方も多いと思います。香港俳優「アンディラウ」と並び香港内でも人気のある俳優です。トニーもラウもまだ若くてやっとデビューした頃から知っています。テレビの端役で香港の町場にいるお兄ちゃん的な役でした。そして二人とも大スターになりました。香港は街が狭いので映画やテレビの撮影に出会します。トニーも幾度か見かけました。女性を魅了するスマイルは地そのままです。女優の奥さんと買い物をしている姿も時折見かけました。「無名」は第2次世界大戦中の上海が舞台、中国側日本側の工作員つまりスパイの話です。知らない日...中国映画「無名」

  • たけのこ ふた品

    曇、13度、78%毎年、土地土地の季節を追うように「たけのこ」を全国かいただきます。今年は初めての「白たけのこ」を頂戴しました。頭を出していない地中にある「たけのこ」を掘り出したものです。子供の頃は「たけのこ掘り」に出かけました。鎌をかけ、うまくいくとコロリと「たけのこ」が抜けました。手応えでコロリがわかります。土地の方にここを掘ってごらんと教えてもらいました。「たけのこ掘り」は「たけのこ」の場所を見極めるのが肝心なんだと今更ながらに気付きます。「たけのこと若布の焚き合わせ」「たけのこご飯」この季節毎日でもいただけます。主人が帰って来たので目先を変えてみました。「白たけのこ」は柔らかさと香りが一際です。そこで、「たけのこのナルム」をこさえました。たけのこの香りを損ねないようにごま油は少なめ、緑を飾らず「た...たけのこふた品

  • メーデーとスズラン

    晴、13度、82%昨日、5月1日は「メーデ」でした。日本は休日ではありませんが多くの国が休みです。雨が一日降り続いた昨日、ふと20数年前のことを思い出しました。2000年5月1日、私たち夫婦はフランスのパリにいました。リスバンに向かう途中、パリで2泊しました。1日はリスボンに向かうために飛行場に行きました。「メーデー」なので各航空会社がストをしており、予定の飛行機に乗るのが随分遅れました。早朝散歩したパリの街中でも空港でも「スズラン」の花売りの女の子を見かけました。カゴに小さな花束をいっぱいに売り歩いていました。旅の途中です、買えないことを残念に思いました。「メーデー」「スト」「スズラン」と私の頭の中によぎりました。「なんでスズランを売っていたのかしら?」スマホに打ち込むと、答えが出て来ました。「フランス...メーデーとスズラン

  • 皐月ついたち

    雨、16度、89%新緑が美しい。木の芽が動き出すこの季節、風が薫ります。青空の下の木々の芽吹きは生きるものの生命を静かに見せてくれます。庭は1秒1秒動いています。かすかな蕾の膨らみ、土を持ち上げる種の発芽、カタツムリは静かに葉裏を散歩、トカゲは目だけ動かし辺りを探っています。庭のバラが数を増しました。クライマックスはアーチを彩るバラ、その次がパーティションを這う小バラです。薄ピンクの小バラはこの6年でランナーを6メートルほどにまで伸ばし、石垣の上まで蔦っています。もう直ぐ咲き始ます。そのバラを模したかのような「ウィリアムモリス」のクロスを皐月のテーブルにかけました。細かい連続模様です、使われている色は2色、モリスのクロスでこんなに小さな柄は珍しいかもしれません。皐月の朝日は柔らかく部屋に差し込みます。この...皐月ついたち

  • モモの命日

    曇、18度、97%昨日は六回目のモモの命日でした。10日前から香港から帰宅している主人はこの日に合わせて戻って来ました。仕事の予定も4月29日を外して組んで戻って来たのだと思います。7年前、高齢、短頭種のモモを日本まで連れて来ました。検疫の審査に始り帰国の準備は大変なものでした。そして成田に降り立って、ホッとしたもののたった85日後に逝ってしまいました。香港で生まれて香港で育ったモモです。そばで見ていても香港に帰りたがっていたのが分かりました。どんな気持ちで亡くなったのだろう?主人が戻るのを待っていたように逝きました。主人の胸の中で逝きました。主人に会えたこと、大好きな主人の鼓動の中で逝かせてやれたことだけがモモへの報いです。主人が戻って来た7年前の4月28日の夕飯にイチゴを添えました。それまでイチゴはそ...モモの命日

  • うさぎの歯ブラシ立てのその後

    曇、21度、92%イギリスの焼き物の「うさぎの歯ブラシ立て」を買ったのはひと月ほど前のことです。アンティークより時代が若いブロカントはお値段がさほど高くはありません。狭い店で目についた「うさぎの歯ブラシ立て」、予定もない買い物でした。ところが、歯ブラシを立てる穴に家の歯ブラシどれもが入りません。穴が小さいのです。ガッカリして洗面所の窓辺に飾りひと月が過ぎました。主人が香港から帰宅しました。洗面所の「うさぎの歯ブラシ立て」に目が留まったのでしょう。飾る位置が変わっていました。カーテンに隠れないようにちょっとずらしてありました。昨日、主人が洗面所から「うさぎの歯ブラシ立て」を片手に出て来て、庭に出ました。「何をするのかな?」と見ていると「うさぎの歯ブラシ立て」をハーブの一角に置きました。ハーブの一角はオレガノ...うさぎの歯ブラシ立てのその後

  • 行列のできるドーナツ

    晴、16度、92%福岡の天神のあるデパートの対面、長い長い行列を発見したのは昨年でした。早速スマホで調べると「生ドーナツ」屋だとわかりました。この長い列、夏の猛暑の日も冬の寒い日も雨が降っても減る様子はありません。並ぶのは嫌ですから、いつも横目で見ていました。生ドーナツってなんだろう?先日、この店ではありませんが40分並んで買ったというドーナツをいただきました。「生ドーナツ」と喜び、早速一つ食べました。揚げたてのドーナツの香り、生クリームが中に入っているのを選びました。揚げたて、柔らか、「美味しい!」次に何もないプレーンなドーナツを、キメが細かい発酵タイプのドーナツです。昭和のドーナツは甘くて重かったのに、令和のドーナツは軽くて甘さが控えめです。その代わりトッピングで異を凝らします。次の日、チョコレートが...行列のできるドーナツ

  • マンゴスティン

    雨、17度、90%先週、香港から帰宅した主人が持ち帰ってくれたのは「マンゴスティン」という果物でした。そのことをブログに書くと「マンゴスティン」を知らない方が多いと知りました。そこでハタと思いました。「そういえば、私も日本帰国以来一度も見たことがない!」「マンゴ」や「ライチ」は宮崎や沖縄で栽培されています。お値段は驚くほど高いけれど目にする機会が多い果物です。輸入の果物を扱う高級果物やさんなら「マンゴスティン」を置いているかもしれません。一見地味な外貌ですが、「果物の女王」と言われています。香港では栽培されておらず、タイからの輸入品です。暑くなり始めるこの時期、香港湾仔の高架下にリヤカーに「マンゴスティン」をいっぱい乗せて売るおばさんが登場しました。ほんの数日、次に行ったら姿は見えません。いい値段ですが、...マンゴスティン

  • 久しぶりの青空

    曇、16度、88%久しぶりに青空が広がった1日でした。雨降りは嫌いではありませんが、続くと気持ちが滅入ります。気温も低めでしたが、日差しが暖かさを連れて来ました。庭の真ん中「もちの木」の下に椅子を出して空を見上げます。すっかり新緑に包まれた「もちの木」は葉を茂らせると真夏は木陰を作ります。この「もちの木」の下は特等席です。香港から帰宅している主人が1泊で東京出張しており、時間にも余裕がありました。雨が続くとバラたちの生育に響きます。白い花を咲かせる「野バラ」は、雨に打たれて黄変が進んでいます。アーチをめぐるバラたちが昨日の気温と日差しで一斉に目覚め始めました。大きな蕾がアーチの上にいくつも見えます。フェンス伝いの赤バラは私の剪定ミスで今年は蕾の付きが良くありません。地熱が上がらないので発芽が遅れている植物...久しぶりの青空

  • 苔ドーム

    晴、13度、88%窓からの景色が高層ビルばかりの香港では部屋に室内植物を置いていました。一転して帰国したこの家は土に降りるのも一跨ぎ、窓からの緑が豊かです。冬越しをさせる植物を寒い間家に入れる以外は緑のものは「苔ドーム」だけです。香港でも「苔ドーム」を養っていましたが、苔の種類が違います。今の「ヤマゴケ」は5年を越しました。冬はやや緑が褪めますが、春の訪れと共に息吹きます。苔だけでも美しい緑を湛えていますが、不思議なことに私が手を加えていないのに「南天」や雑草が生えています。苔が持ち運んできたものか?苔の下に置いた土に混ざっていたものか?芽が出始めると、正体がわかるまで様子を見て来ました。「南天」はドームの天井に届いて突ペンが湾曲しています。春の新芽が吹く前に古い葉を落としました。この「南天」はおそらく庭...苔ドーム

  • 煮貝

    小雨、16度、97%甲府の友人から「煮貝」をいただきました。以前いただいた時も「海のない甲府でなぜアワビ?」と疑問に思いました。パンフレットを読んでも今ひとつ解せない甲府のアワビ「煮貝」です。贈答品なのか普通にも食するものなのか?今度友人に尋ねようと思っています。奉書に包まれ由緒正しく送られて来ました。くどくなく煮られた「煮貝」は身の部分の歯応えは言うまでもありません。「肝」の部分が珍味です。「肝」というのはどんな食べ物でも、苦味を含み独特の食感と共に美味いものです。写真の「煮貝」の右端の「肝」をそっと剥がして、小皿に盛りました。主人の晩酌が進みます。厚みを残して削ぎ切ったアワビの身は程よい硬さです。きゅうりがいちばんのツマだとか、お勧め通りにきゅうりと合わせました。春の貝のシーズンがやって来ました。アワ...煮貝

  • 錨草 イカリソウ

    曇、16度、95%この春最初の「イカリソウ」が咲きました。この花の姿形は非常に日本的で優雅です。花はどれも精巧にできていますが、「イカリソウ」は精巧さが際立っているように思います。今我が家の庭には一輪のみですが、群れて咲くと霞むように見え特別な雰囲気になります。この花を野山で見た人はどんなにか心動かされたのではないでしょうか。葉の形やその葉付き具合、伸び具合そのどれもが柔らかく、目を和ませてくれます。大きく育つ品種もあると聞きますが20センチほどの大きさです。花色は黄色や白、ピンクもあるそうです。雨がよく降ります。その雨の中幾度も「イカリソウ」を詣ます。雨の雫をシベの先に湛えていました。微かな風に雫がキラッと光ります。小さな花とゆっくり向き合う時間です。錨草イカリソウ

  • フランジパニ

    雨、16度、97%主人が昨夕、香港より帰宅しました。家に着くと荷物を開けるのが一大事です。私が喜ぶだろうと「チーズ」次々に出て来ます。珍しい中華菓子も出て来ます。香港に私が住んでいた頃は、日本への出張から戻って来る主人の土産が楽しみでした。あの頃も今も、主人のスーツケースの横で出て来るものに歓喜します。今月はモモの命日が来ます。香港生まれ、香港育ちのモモが好きだった花は「フランジパニ」です。ハワイのレイで有名ですが、東南アジアでもたくさんみられる花です。甘い香りが強く、花びらの柔らかさ、色合いは心和みます。高い木に咲く花ですので落花しないと気付きません。モモが香港にいた頃は主人が朝の散歩で両手一杯に「フランジパニ」を持って帰ってくれました。主人が差し出した手の花を毎朝「クンクン」としました。ちょうど今ごろ...フランジパニ

  • 嬉しい話2

    曇、18度、85%道で近所のクリーニング店のお兄さんに会いました。このお兄さん、普段は店の奥で仕事をしています。店頭で受付のおばさんに「この素材、クリーニングで大丈夫ですか?」などと尋ねていると奥から出て来ます。最後に会ったのは昨年の夏の終わり、スカートに得体不明なシミを作ってしまった時でした。「この染み抜きできますか?」と尋ねていると奥からお兄さんが出て来ました。「やってみますが、取れないかもしれません。」道で会ったお兄さん「こんにちは。」だけで行き過ぎようとすると「髪を切られましたか?」と話しかけられました。「はい。」「短くされましたね、似合ってますよ。」「ありがとうございます。」染み抜きで店で話した時も髪は短かったはずですが、以前に比べれば確かに私の髪は短くなりました。お兄さん別れて歩くうち、沸々と...嬉しい話2

  • 67歳の認識

    曇、18度、72%ここ2年ほど「あれっ?」と思うことが多くなりました。視力が落ちて来たのは60歳を過ぎてから、顕著に歳を感じました。最近は指先の作業が困難になっています。「玉結び」を2度3度と繰り返します。袋物を開けるのに手間取ります。年齢に依る様々な変化は同じ年の人でも一律ではないようです。足に支障が来る方もいるし、もちろん大きな病気も背負い込みやすくなっています。頭では「老化」と分かっていてもさて現実に支障が出て来ると戸惑います。時間もかかるようになりました。縫い物だと「針の糸通し」「玉結び」に時間がかかります。さてそこから縫い始めるわけですから、道のりが長くなりました。ヨーグルトのアルミ色の中蓋を開けるのに手間取ります。お腹が空いているのにと苛立ちます。母や義母の「67歳」頃を思い出します。非常に元...67歳の認識

  • 嬉しい話1

    晴、13度、87%暖かくなると道行く人の数も増えたように感じます。春は人間も動き出します。昨日、玄関前の庭木のモッサリが気になり鋏を入れていました。すると、背後から男性の声がします。「すいません。」振り返ると存じ上げない初老の男性でした。「ここに停めてあったBMWの車はどうされました?」そこで私は20年前の年式の古い車で故障しても部品の調達が難しくなったので買い換えた旨話しました。すると「この家とあの車がとても似合っていると思って、この道を歩いていました。あの車どうなったかと思って。」と話されます。新しい車が来てまだ3ヶ月、ご近所の方からも車が新しくなったことを指摘されましたが、古い車がどうなったか?と聞いてくださったのはこの見知らぬ方が初めてです。しかも、停めてる車の奥に古い車が香港で使っていた「ナンバ...嬉しい話1

  • 素足

    曇、16度、75%昼間は気温がグッと上がります。着ていたもを一枚一枚数を減らします。真っ先に脱ぐのが厚手のタイツ、厚手のソックスです。部屋の中でも外出でも厚手のタイツにムートンのついた靴を履く生活でした。「もう履かないよ。」と脱ぐ時は勇気が要りますが、一度脱ぐとその快適さに少しの寒さはお構いなしです。昼間は半袖でも、風が立つ夕方には薄手のウールのセーターを着ます。寒さに敏感になりました。寒いということを感じるようになりました。身体の保温には気を使いますが、足は素足のままの方が心地よく感じます。冬の間数ヶ月、しっかりと厚物に包まれていた足が大きく背伸びをしているように感じます。日にも当たらずやや白くなった足です。「ごめんね。」とそんな足を見て思います。ペタペタと板の間を歩く時、足の裏の感触が戻って来ます。ム...素足

  • 7年目の庭 玄関前の庭

    晴、15度、88%7年前、この家に海外から戻って来ました。私の生まれ育った家です。この土地を離れて42年ぶりのことでした。帰国前、家と庭の改築をしました。大きな木を数本伐り、残した木も私より高齢な木です。立春に家に入りました。庭は真冬の何もない庭でした。その年の桜が散った頃、香港から連れて来たモモが逝きました。庭には大きなタンポポが一本だけ咲いていました。モモを亡くした悲しさは大きく、やっとの思いで庭づくりを始めました。四面ある庭、どこからどのように手を付けていいものか?出来ることから少しづつ始た庭づくりです。一番目に付くのはフェンスも塀もない表の道に面した庭です。古木の紅葉がポツンと立っていました。その足元が寒々としていました。手始めにご近所の庭の見様見真似で春の花の寄せ植えを置きました。秋になればまた...7年目の庭玄関前の庭

  • バラの自生

    晴、16度、94%春になると地面に芽生えがたくさん見られます。雑草も種蒔きした植物も同じように緑の頭を地面から出します。種を蒔いたものでなければその芽生えを見ても「なんだろう?」と何の芽生えかわかるまでしばらく様子を見ます。「こぼれ種」で繁殖する植物も多くあります。3種類あるうちの一つのラベンダーはたくさんの「こぼれ種」から次世代を産みました。「もみじ」は二本ありますがそのうちに一本は「こぼれ種」で次々に芽生えます。ラベンダーともみじが同じところから芽を出しています。人間の力を借りずに子孫を残そうと懸命です。なんの芽か分からずにしばらく考えるものがありました。時には鳥が種を運んでくることもあり、庭にないものも芽生えます。判断しかねて1年経ったこの緑、このちょうど上に這っている「つるバラ」だと判りました。親...バラの自生

  • マジパン細工

    曇、19度、64%「マジパン」ってご存知でしょうか?アーモンドの粉と砂糖を練って作った粘土のような硬めのペーストです。この「マジパン」で果物や動物を形どる菓子が洋菓子にはあります。「マジパン細工」と呼ばれます。日本では馴染みが少なく、売ってる店も知りません。しっとりと甘い菓子です。「マジパン細工」が飾られたヨーロッパの菓子店のウィンドーは見てるだけでも楽しい。「マジパン」自体は「クリスシュトレイン」に使われることもあり、手に入りやすくなりました。「マジパン」を作るには専用のローラーのような機械を使います。私は市販の「マジパン」を買って来ます。食用色粉を使い着色して、形作るだけの簡単なものです。先日焼いた「うさぎの形のキャロットケーキ」はオリジナルレシピです。アーモンドペースト、にんじんのすりおろし、粉、砂...マジパン細工

  • モッコウバラが咲き始めると

    晴、16度、81%この時期、花の話題には事欠きません。足元に咲く小さな「フグリ」の花から木全体を花で埋め尽くす「ツツジ」まで、街は色付いて木々の新芽も日に日に大きくなります。動いてる!自然が力強く動いてると感じる毎日です。我が家の庭はチューリップが終わるとひと段落、緑が濃い庭となります。色づきのサインの始りが「モッコウバラ」の開花です。裏庭の一番奥に植えた「モッコウバラ」はこの春も無数の鈴なりの蕾をつけていました。非常に強い性質の「モッコウバラ」です。夏の伸びる力はちょっとやそっとの剪定では抑えきれません。伸びるに任せるとこれまた手強い。直線に伸び上がった新芽はすぐに掻き取ります。美しくフェンスに這わせるには並ならぬ手が加わっています。裏庭は下の道から見上げることが出来ます。今年は手入れ不足ですから、柳の...モッコウバラが咲き始めると

  • こころちゃんがやって来た!

    曇、16度、84%パグのこころちゃんが一日かけて車で福岡までやって来てくれました。私がこころちゃんに会うのは一年ぶり、ココは初めてです。こころちゃんのお母さんとは今は亡くなったラックくん、えまるちゃん、私はモモの頃から存じています。20年近く前からです。お会いしたのは昨年が初めて、こころちゃんを迎えられてすぐでした。犬を介したお付き合いはその犬たちの死を迎えると終わってしまう方もあれば、より深くつながる方もいます。遠く離れていてお互いが寄り添う気持ちが生まれると長いお付き合いになります。わざわざ遠路、ココに私に会いに来てくださったこころちゃんのお父さんお母さんです。こころちゃん1歳3ヶ月、ココもうすぐ8歳。初対面のこのお二人、テンポがまるで違います。勢いよく家を駆け回るこころちゃん、圧倒されるココ。しかも...こころちゃんがやって来た!

  • もみじの花

    曇、15度、91%桜花、雨が多い日が続き心ゆくまで楽しむ前に散り始めました。花が目に留まる季節です。花の移ろいも早くうっかりすると見落としてしまう花もあります。小さな小さな「もみじの花」、葉陰に花をつけます。春のもみじは「青紅葉」秋のもみじは「紅葉」。小さな花が春咲くことに気付く人が少ないのは残念です。葉陰にぶら下がったように赤い花を咲かせます。数ミリの小さな花です。その数は驚くほど多いのですが、慌ただしい日々が続くと散ってしまった後という始末です。しばらくすると「タケコプター」のような実をつけます。この実が繁殖の元です。風に乗って種が飛び夏も終わりになると庭の至る所にもみじの発芽が見られます。葉の下がをから見るとご覧の通り、青い葉と好対照に花がみっしりと咲いているのが見えます。もみじの葉姿、花姿、共に愛...もみじの花

  • 陶器の菓子型

    曇、14度、66%可愛い絵付けの陶器の「クグロフ型」を見たのはフランスの料理の本の中でした。1990年代の初めです。陶器ですから火の当たりが優しいだろうなと想像します。このアルザス地方の菓子型を手に入れたのはそれから20年も経ってからのことでした。金属の「クグロフ型」より溝のカーブが優しく、キリッとした焼き上がりではなく、丸みを帯びたクグロフが焼き上がります。アルザスには他にも「イースター」向けの焼き型があることを知ったのは5年ほど前です。羊やうさぎの形のケーキが焼けます。不思議な形の菓子型です。この型は「アニョーパスカル」と呼ばれるものです。陶器が真半分に割れて焼く時は太い針金で貼り合わせて使います。アルザス地方のイースターのケーキはパサパサ、ポソポソ、お世辞にも美味しいケーキだとは言えません。菓子型で...陶器の菓子型

  • 一人暮らしの勧め

    晴、10度、75%新年度が始りました。街に出かけると「一人暮らし、応援」などと書かれたコーナーを見かけます。電気店、生活全般の品を売る店、用もないのに見てしまいます。49年前、一人暮らしを始めました。この家、親元を離れたかった私です。心配や悲しさなど微塵もなく、春の陽気のようにウキウキでした。見るもの、聞くこと全てが興味の対象でした。学校なんぞそっちのけで街を歩き回りました。今のように「一人暮らし」のコーナーなどありません。生活に必要なものを自分で揃える楽しさが蘇ります。ゴールデンウィークを過ぎた頃から落ち着きが戻って来ました。生活にもリズムができます。夜遅くまでベットで寝っ転がって本を読んでも叱られることはありません。「一人暮らし」は責任も楽しさと一緒について来ます。月々の支払い、火の元、戸締り。ご近所...一人暮らしの勧め

  • 私の桜

    雨、13度、84%先日、テレビで「桜」の特集を見ました。番組の最後、「人にはそれぞれの桜があるんですね。」と語られました。「私にとっての桜はどの桜だろう?」小学入学時は電車とバスを乗り継いで学校に通いました。九州大学の教養学部の道には大きな桜並木がありその桜の前で電車に乗り換えました。ある時帰国したら大学の移転でその桜は全て伐られていました。目を瞑ればその桜の様子が瞼に浮かびます。香港に移り住む前には多摩川沿いの桜の名所のすぐそばに住んでいました。野良犬を引き取って育てていました。その犬と幼稚園に通う息子を桜を見るために遠回りさせて、幼稚園に送った朝を思い出します。川向こうから見ると一面の桜が見事でした。早朝その桜を息子と犬と独り占めできた喜びは心に残っています。そして、桜のない国に30年住みました。7年...私の桜

  • 買い物の失敗「うさぎの歯ブラシ立て」

    曇,17度、90%感染症の心配から家族の歯ブラシを一つのコップに立てるのを止めました。口を濯ぐコップもひとり一つ。そのコップに自分の歯ブラシを立てます。一人の時はいいのですが家族が集まると洗面台の上はコップが並びます。しかも歯磨き粉の本数まで増えます。とても悩ましく思っていました。繁華街の路地裏に小さなアンティークショップを見つけました。ヨーロッパのものが主流のようです。アンティークも年代によって値段が違います。「ビンテージ」「アンティーク」「ブロカント」などと分けて呼ばれます。「アンティーク」と書かれた店ですが年代の新しいものが主流の店でした。お店番のお姉さんも少し知識不足です。ブルーと白の焼き物が集められた一角にうさぎの置物を見つけました。「それイギリスの歯ブラシ立てですよ。」とお姉さんの声が弾んでい...買い物の失敗「うさぎの歯ブラシ立て」

  • 和バラのポプリ

    曇、15度、95%私の誕生祝いにいただいた「和バラ」をポプリにしました。三週間近く色褪せることなくテーブルを飾ってくれました。洋バラのように派手な色ではありません。生産者が「十二単」を思い浮かべるようにと作っている「和バラ」です。色のグラーションが見事です。いただいた当初、「和バラ」は香りがありませんと書きましたが、ダマスクのような強い香りではなく野薔薇のような香りが日に日に立ち始めました。バラの花弁の重なりの奥から香って来ています。花の持つ匂いです。その香りを指先に感じながら花弁を外しました。外されたばかりの花弁はバラそのもの、ベルベットのような柔らかさです。日陰に置き「カサカサ」と音が聞こえるようになりました。「和バラ」のポプリを蓄えるガラス器にちょっと悩みました。洋バラははっきりした色合いから透明な...和バラのポプリ

  • 青いツツジ

    曇、12度、84%昨年の秋でした。ホームセンターの庭木コーナーに2株「珍しい青いツツジ」と札が下がった小さな苗木がありました。茶色の葉が少しついていて、札には写真もありません。興味深く見てるとホームセンターのお姉さんが「本当に青いんですよ。」と声をかけてくれました。葉っぱの形が少し違うように思います。「同じツツジですか?」と尋ねると、「色が少し違うかもしれません。」とにかく頭の中で「青いツツジ」を想像するばかりです。小さい苗なのでお値段も高くない、2株とも買いました。家にはツツジが2本あります。薄ピンク色だったツツジに今年はひと花だけ濃いピンクが混ざりました。花色の変化は紫陽花ばかりでなくよくある現象です。庭の隅っこの場所を埋めるつもりで求めた「青いツツジ」に蕾がついていました。久しぶりに雨が降らなかった...青いツツジ

  • 八角香る「いちごジャム」

    曇、14度、94%小粒のいちごが売られていました。ピカピカのいちごです。いちごも銘柄がある時代です。昔は「いちご」でした。小粒、銘柄のついていない「いちご」が好きです。そのまま食べてもいいほどピカピカ。でも、この可愛い「いちご」で「いちごジャム」を作りました。来月の終わりには大きなパックに入ったもっとお安い「いちご」が出ます。量も少なく、お値段も高めだけど「いちごジャム」が食べたくて。「いちご」は見てるだけでも嬉しくなります。500グラムもありませんでした。お砂糖が自然に溶けるまで考え事をします。「どんな風味をつけようかな?」保存性、香り付けにリキュールを使ったり、スパイスを香らせたりと想像する時間です。「いちご」本来の香りは殺したくない。この可愛いい色もそのままに。スパイスの瓶を1本1本匂います。リキュ...八角香る「いちごジャム」

  • 冬咲きニオイカズラの赤い実

    雨、14度、95%「ハニーサックル」と呼ばれるスイカズラの仲間は初夏に香りの良い花を咲かせます。花火のように大きく開く花はどの色も目を惹き、匂いに釣られて寄って行ってしまいます。今月のテーブルクロスがその「ハニーサックル」の柄です。庭には数本カズラを植えました。香りの良さでミツバチが集まると聞いたからです。つた状でない「冬咲きニオイカズラ」は真冬、2月に花を咲かせます。「ハニーサックル」よりうんと小さな花です。家から一番遠いところに植えているので、寒さを理由に繁くは足を運びません。金銀と呼ばれる花色は冬空の下、枝にみっしりと花をつけます。近寄れば、あまい香りです。寒い最中ですが昼間はハチが寄って来ています。このハチたちはどこで生き永らえているのかといつも不思議に思います。花が一番見頃な頃は、残念なことに薄...冬咲きニオイカズラの赤い実

  • チーズの詰め合わせ

    雨、13度、90%チーズの詰め合わせをいただきました。人様からチーズをいただくなんて日本に帰って来て初めてのことです。冷たい箱をクロネコのおじさんから手渡された時、「なんだろう?」開けるとポーションになった輸入チーズが入っていました。私の顔が崩れました。1日の私のチーズの消費量はかなりです。「プロセスチーズ」が学校給食以来苦手なので、「ナチュラルチーズ」を選びます。帰国して驚いたことに、国産の「ナチュラルチーズ」が生産量も増え味も良くなっていました。「ナチュラルチーズ」は国産、海外産共にいいお値段です。私は飲食店向きの大きな塊輸入チーズを買い求めています。500グラムから1キロ程の「ナチュラルチーズ」です。オランダのモッツァレラ、ゴーダが主流です。時に主人が香港から土産に持ち帰ってくれます。香港時代は家に...チーズの詰め合わせ

  • 新しいランニングシューズ

    曇、15度、72%4月1日、新しいランニングシューズを下ろしました。2、3年に一度新しい靴に代えます。いつも新年度の始まるこの時期です。3月の誕生日に下ろそうか?いつも迷うのですが「いや、あと半月」と4月1日を待ちます。ほぼ毎日履く靴です。車のタイヤと同じく靴底の溝が薄くなります。27年間、事故や怪我がなく走れたのは靴のおかげです。走り慣れた道でも思わぬ穴や窪みもあります。反射力で止まれた若い頃とは違い、ますます靴への依存度は高まります。歩く靴よりサイズ感、靴底の感覚に選ぶ時は気を使います。27年間、ずっとリーボックです.ナイキやニューバランスは靴の中での遊びが大きく感じます。横幅がある靴作りです。遊びは必要ですがその小さな空間が疲れを生むこともあります。私はより足に馴染むリーボックです。ランニングシュー...新しいランニングシューズ

  • 卯月のテーブルクロス

    曇、16度、85%桜が一気に綻び始めました。花曇りの空に見上げる桜に「今年もありがとう。」あと何回桜を見ることができるのか?私にもわかりません。毎年ただただ楽しみに待つのみです。床の間には春の山水画をかけました。「彩色山水」です。一昨年か?「彩色山水」は珍しいですねと言われました。お軸には詳しくありません。でも手持ちの他の山水は墨絵です。早春の和歌山のあたりの山間だと箱書きがされています。渓流に糸を垂れる男性が描かれています。「何が釣れるのかしら?」とこの軸絵の向こうの音、滝の音、鳥の声まで聞こえるように思えます。肌寒さも伝わって来ます。4月ですから華やかなクロスでもと思いましたが、「カツラ」の絵を大きく描いたマリメッコのクロスを選びました。淡いグリーンで葉を淡い黄色で「カツラ」の花が描かれています。冬に...卯月のテーブルクロス

  • IZIPIZIの老眼鏡

    曇、17度、91%「ポキン。」と音を立ててメガネのツルが折れました。3つある老眼鏡の一つです。急いでアロンアルファで繋ぎました。我ながらうまく継げました。ところが翌夕方、今度は音も立てずにツルが取れました。アロンアルファでは無理でした。老眼鏡をかけ始めて20年は経つかと思います。主人が香港の「そごう」ではじめの1本を作ってくれました。「メガネって高いんだなぁ。」と知りました。ちょうど帰国した頃、その眼鏡では心許なくなり、次の一本をデパートのメガネ売り場で作りました。この時も「高いなぁ。」と思いました。その後すぐ雑貨屋さんで大きめのフレーム、色や形がいいメガネを見つけました。赤を求めました。デパートに持って行きレンズを老眼用に入れ替えてもらいました。「レンズもいいお値段だ!」以来、携帯用に一番古いメガネ、自...IZIPIZIの老眼鏡

  • ペロションさんのピンクの器

    曇、16度、86%料理の記事をアップしているとその中で私が使っている器についてよくご質問をいただきます。「どこの焼き物ですか?」「どこで買えますか?」ピンクの器の時は「ピンクですよね?」と色を確認される方もいらっしゃいます。一番よく聞かれるのがこのピンクの器です。たった2つしか持ちませんが好きな器です。イタリア、トスカーナで焼き物を作っている女性作家「ペロション」さんの器を集め始めたのは20年以上前のことです。香港にも少しですが入って来ました。そのうち日本でも知る人ぞ知るでお名前が浸透していったように思います。薄い薄い艶がある器、ぽってりとしている艶なしの器、どれをとっても小柄な「ペロション」さんの作るものは手に馴染みます。ピンク以外は香港時代から使っている器たちです。今より求めやすいお値段でした。5個、...ペロションさんのピンクの器

  • 菜切り包丁

    曇、14度、89%「菜切り包丁」は私にとって一番大事な包丁です。燕三条のグローバルの「菜切り包丁」を使い始めて20年は経っていると思います。今ではどこでも売られているグローバルの包丁は海外で評価をもらって日本でも人気が出ました。私は香港で買いました。一体化された持ち手と刃が見た目の美しさと手入れのしやすさにつながっています。20年、自分で研いで使いました。刃の幅は狭くなっていると思います。下手くそな私が研ぐので直線ではなくややカーブを描いた刃になりました。昨年末、刃物屋に研ぎに出そうと決意しました。留守中の包丁をまづ用意しました。木の持ち手の昔からの「菜切り包丁」を2本求めました。刃物屋には予め電話をしてどのくらい時間がかかるか尋ねました。「長くてもひと月です。」お正月料理の準備には間に合う!と急いで持ち...菜切り包丁

  • ユーカリの枝を飾る

    曇、12度、66%この家に古くからある木は3メートル近い高さです。ところが帰国して植えた「ユーカリ」「オリーブ」がその古い木より背が高くなり始めました。外来品種の「ユーカリ」「オリーブ」ですが地質が合えば本来の大きさに成長するのだそうです。共に数10メートルと聞いて驚きました。以来、春から秋にかけて数回枝を落とします。木質が柔らかで鋸を入れるのは楽です。香港から戻って2日目、天気予報に雨マークが並びました。雨が続くと目に見えて枝が伸びるのがわかります。気になっていた「ユーカリ」に刃を入れました。電線に届きそうです。風に吹かれると大きく揺れる「ユーカリ」です。どの枝を払うか慎重に選びます。切り過ぎも禁物です。冬の間に脇枝がたくさん出ています。枝を切るのは1時間ほど、その後、「ゴミ」に出すために枝を短く切り分...ユーカリの枝を飾る

  • ロンガンのハチミツ

    曇、10度、76%「ロンガン」という果物をご存知でしょうか?「ライチ』と同じ種族の木になる果物です。薄茶色の皮に包まれ、その皮をプリンと剥くと白い身が果汁と共に出て来ます。「ライチ」ほど甘くはありません。初めて食べた時、どこかに「大根おろし」の匂いが口に残りました。「ライチ」よりひと月ほど遅れて市場に出て来ます。香港では「ライチ」はお隣深圳やタイから輸入されるのですが、この「ロンガン」は香港でも収穫できるのだと聞きました。昨日、ひょんなことから「世界三大ハチミツ」は何だろう?と調べ始めました。唱える人によって3つの選択は様々ですが、どの方も「ロンガンのハチミツ」を3大の中に入れています。我が家には主人が香港から持ち帰った「ロンガンのハチミツ」がこの春のラッキョを漬けるために蓄えてあります。「ロンガンのハチ...ロンガンのハチミツ

  • 春のコート

    大雨、12度、97%、雷三月の半ばを過ぎると道行く人が軽装になります。風も吹けば気温も上がらない日でも重い上着を着ている人を見かけません。お若い方ばかりではなく、私年配の方も颯爽と春物の上着をお召しです。この私まだ厚手のコートを着ていたいと思います。たった2日でしたが香港に帰っていたのでしみじみ寒いと感じます。でも、周りがみなさん薄手の物を着ているので私もやっと春のコートを出して来ました。20年以上前の「エルメス」のシルクのコートです。なんでもないデザインはいつまで経っても着ることが出来ます。軽い上にシルクなのでシワができません。幾度もトランクに詰めて旅行に持って行きました。ヨーロッパでの早朝の飛行機の乗り換えの時など重宝したコートです。もう一つは「マルニ」のトレンチコート。これも10年以上前のものです。...春のコート

  • ガチョウのローストを食べる

    雨、13度、94%ガチョウのローストを食べました。香港はアヒルのロースト、チキンのロースト、ガチョウのロースト、豚のロースト、鳩のロースト、スズメのローストどれをとっても美味しいものばかりです。繁華街のロースト屋さんの店にはガラスのウィンドウにぶら下げられたローストが並んでいます。ガチョウのローストの有名な店へ行きました。この店は中心部から離れています。足の便が悪い「深井」と言う街です。昔はガチョウのローストの店だけが煌々と明かりをつけていましたが、今では高層マンションが立ち並ぶ街になりました。香港空港からだと近い距離です。たくさん店がありますが、ミシェランの推薦店「裕記」に行きました。星はありません。長く香港に住んだ人ならこの店構えは当たり前ですが、ミシェラン推薦店と言っても昔ながらの簡素な店構えです。...ガチョウのローストを食べる

  • 「蓬莱山」大きな薯蕷饅頭

    大雨、16度、97%大きな薯蕷饅頭「蓬莱山」をお誕生日にいただきました。重さ約一キログラム、直径14センチ、高さ8センチ強。「蓬莱山」を見たのは数十年ぶりです。昔、母がよくこのお菓子をお遣い物に注文していました。そして決まって自分の分も一つ。私が小さい頃はあんこが苦手でたべられませんでした。ただ母がこの「蓬莱山」を切り分ける時はワクワクと見守りました。切ると、中に小饅頭が入っています。子宝の意味がある小饅頭です。祝い事の時は小饅頭の餡は華やかに色付けされていますが、不祝儀の時は普通の餡が使われます。今回いただいたものは金箔が貼ってありました。外側の飾りも季節や使い道で選べます。切り分けたときの可愛さ見たさに「蓬莱山」が好きでした。いただいた翌日、香港へ行きました。「蓬莱山」は箱ごとラップに包んで野菜室に入...「蓬莱山」大きな薯蕷饅頭

  • 香港 雑感

    小雨、16度、75%たった二日間の香港でした。6年ぶりの国際線でした。用事が用事でしたから緊張していました。気持ちの上では主人がまだ住んでる街ですから遠くには感じません。些細な変化に香港らしさを感じます。何年ぶりでしょう?機内食をいただきました。驚きは、スプーンやフォークが昔の金属製に戻っています。プラスチックの使い捨てを防ぐ取り組みです。やっぱり金属のものがいいと思います。キャセイらしい「ハーゲンダッツ」のミニ、市販されていないこのサイズは食後のお楽しみです。今回の行動範囲はセントラルと空港だけです。デザイン的、機能的に優れたものをいくつか見つけました。空港のトイレの手洗いです。普通は洗面ボールですが、すっきりとしたデザインに目を見張ります。スマホの充電ブース、ケーブルの差し込み口が2つ、最近の小型の差...香港雑感

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チクチク テクテク パグと香港
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