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  • ブログの引越し

    GO-NO-SENは下記のURLに引越ししました。 今後ともよろしくお願いいたします。 http://www.gonosen-ii.com/

  • 現実を見つめることの大切さ (40)

    藤原氏によると、「美しい情緒」、あるいは「美しい情緒」が一つの形を成している「武士道精神」は、六つの理由で世界を救う事が出来る。一つずつ見てみよう。 ① 美しい情緒は、普遍的な価値がある。 ある意味では、チョコレートにだって普遍的な価値はあるが、「普遍的な価値=世の中を救う力...

  • 「美しい情緒」は世の中を救えるのか? (39)

    自然に対する感受性。 もののあわれ。 懐かしさ。 家族愛。 郷土愛。 祖国愛……。 藤原氏が挙げる「美しい情緒」は、確かにどれも賞賛すべき感情だ。こうした情緒は、人間一人ひとりの人生を豊かにする効果があることも否定できない。愛する人に囲まれながら、大自然の美を楽しんで、一日一日...

  • 虫の声 (38)

    では、人間の感情は万国共通であり、日の下には新しいものはないのに、なぜ藤原氏は「もののあわれ」の英訳にそこまでこだわったり、欧米人は虫の声を楽しめないほど大自然の美しさに鈍感であると主張するのか? それは、「国家の品格」を通して、日本の洗練された美学や珍しい情緒こそが「世の中...

  • 恋愛詩 (37)

    せっかくだから、もう一つの例を見てみよう。次の場合は、共通している感情も同じであれば、それぞれの反応まで大して変わらないかもしれない。 まず、和漢朗詠集からだ: 頼めつつ 来ぬ夜あまたに なりぬれば 待たじと思うぞ 待つにまされる (相手が訪れてくることを毎晩期待しても、結...

  • 世のなかは 夢かうつつか (36)

    形の多様性に富む世界の文学が、どのように共通した情緒に取り組んできたかを、具体的な例で見てみよう。 先ずは、古今和歌集から一遍の和歌を挙げよう: 世のなかは 夢かうつつか うつつとも 夢とも知らず ありてなければ (世の中は、夢なのか、現実〔うつつ〕なのか、これは何とも言え...

  • もののあわれ (35)

    それぞれの文化が生み出した文学には、形式上の違いはあっても中身にはさほどの違いはない。どこの国の詩歌にも、人生の儚さが歌われ、移り変わる季節の美しさや故郷への懐かしさも歌われる。月・山・動物・虫……、どれも普遍的なモチーフである。 藤原氏は「もののあわれ」こそが、日本人ならでは...

  • 「日の下には新しいものは無い」 (34)

    旧約聖書には、こういう言葉がある。 世は去り、世はきたる。 しかし、地は永遠に変わらない。 日はいで、日は没し、 その出たところに急ぎ行く。 風は南に吹き、また転じて、北に向かい、 めぐりにめぐって、またそのめぐる所に帰る。 先にあったことは、また後にもある。 先になされたこ...

  • 民主主義 vs ファシズム (33)

    四人とも任期が長く、相当な権力の持ち主だったので、アドルフ・ヒトラー、東條英機、ルーズベルト大統領、チャーチル首相を、藤原氏は同じように扱っている。違いがあっても、それは「形式的なこと」であり、独裁は独裁であるそうだ。 これは、一つ・二つの特徴だけにこだわり、それ以外のことをす...

  • 独立と生存のための日米戦争? (32)

    藤原氏のように、20世紀の悲劇を「武士道の衰退」のせいにするのは大きな間違いだと私は思う。だが、いつかそれについて触れるとしても、ここで注目したいのは、「日米戦争は独立と生存のためだった」という藤原氏の主張だ。 藤原氏は、真珠湾攻撃後のルーズベルト大統領の演説についてこう述べて...

  • 真珠湾攻撃までの流れ 2 (31)

    ⑥ 1940年5月に、ヒトラーはオランダ・ベルギー・フランスを侵略した。この時より、アメリカにおいてはヒトラーの著しい戦果に対して、新たな不安が生まれた。イギリスまで侵略されたら、アメリカの東海岸はヒトラーの攻撃にさらされるからだ。 ⑦ 日本は逆にドイツの戦果によって大いに得と...

  • 真珠湾攻撃までの流れ 1 (30)

    では、アメリカと中国の「恋愛関係」を頭に入れながら、真珠湾攻撃までの流れを見てみよう。大雑把ではあるが、次の15点にまとめてみた: ① 20世紀に入ると、軍隊・産業・経済の更なる近代化のため、日本は国内で入手できない大量のゴム、錫(すず)、ボーキサイト、鉄、石油などがどうして...

  • アメリカと中国の「恋愛関係」 2 (29)

    前回、中国YMCA会長のデヴィッド・ユイがワシントンDCに行って、日本軍による満州占領の不義をアメリカ政府に直接訴えたことにふれた。だが、こうした政治家への呼びかけより、日米関係における大きな影響を及ぼしたのは、映画『大地』だったのだろう。 お気づきの読者もいるかもしれないが、...

  • アメリカと中国の 「恋愛関係」 1 (28)

    日米戦争の原因について、まず注意を払いたいのは、当時のアメリカと中国の意外に親密だった関係だ。 「恋愛関係」とは、妙な例えであると思われるかもしれないが、実際には、恋人というのは、相手に対する強い執着を抱きながらも、互いに理解し合えなかったり、傷つけ合ったりする、不思議なやり取...

  • 移民問題と関東大震災 (27)

    前回、移民問題の話が出たが、それは、世界の舞台で活躍し始めた大日本帝国を、アメリカの国民が案外好意に思っていたにもかかわらず、アメリカ国内で起きた残念な問題の一つである。具体的に言うと、サンフランシスコの公立小学校で、日系人学童の登校が急に拒否され、そのことが国際問題にまでエスカ...

  • 当時のアメリカ人・イギリス人は日露戦争をどう思ったのか (26)

    「武道精神は戦後、急激に廃れてしまいましたが、実は既に昭和の初期の頃から少しずつ失われつつありました。それも要因となり、日本は盧溝橋事件以降の中国侵略という卑怯な行為に走るようになってしまったのです。『わが闘争』を著したヒットラーと同盟を結ぶという愚行を犯したのも、武道精神の衰退...

  • 帝国主義の本質とは (25)

    さて、誤った論理への執着でなければ、帝国主義の本質とは、いったいどんなものだったのか? その答えは、前回引用したホブソンの言葉にあると私は考える。つまり、「国際問題において、どの国も軽率で利己的な主張をする傾向がある」。これこそが、帝国主義が生んだ様々な野望と残虐行為の本質を...

  • イギリスの帝国主義 2 (24)

    『領土を更に増やす政策だろうと、既に占領している広大な熱帯地を積極的に開発するだけだろうと、「帝国主義」によって確実にもたらされるものは、軍国主義と、破滅を招く大戦争だ。その事実はもはや明らかである。我々は世界各国を支配することは確かに出来るようだが、条件として、我々は跪いて、モ...

  • イギリスの帝国主義 1 (23)

    「1900年の時点のイギリスには、天才も秀才もたくさんいたし、人格者も聖職者もたくさんいたはずです。しかし、論理というものがきちんと通っていれば、後に振り返っていかに非道に思えることでも、なぜか人間はそれを受け入れてしまうのです。…… 今から考えると、植民地主義や帝国主義というの...

  • 歴史問題 (22)

    歴史を芸術に例えるとしたら、彫刻が一番似ている分野だろう。 要するに、歴史の基本的な「事実」は、歴史家の手では粘土となり、その粘土を使い、歴史家は自分のイメージどおりの作品を作り上げる。粘土を練りながらゴミを取り除く彫刻家と同じように、歴史家も自分の「作品」に入れたくない史実を...

  • アメリカの大学生の英語力 (21)

    「私がアメリカで教えていた当時、アメリカの大学生たちはろくな英語を書けませんでした。宿題の添削をしていると、あまりにも英語がひどいので、数学そっちのけで英語のチェックをしていたくらいです。professorの「f」を2つダブらせるといった単純なスペルミスならまだいい方で、主語が三...

  • 真の「平等」 (20)

    藤原氏が言うには、「平等」は論争を煽り立てる自己中心的な考え方であり、自分の利己心を正当化する口実に過ぎない。 しかし、私のクレジットカードが盗まれ、私に成りすまして誰かが買い物をしたとしても、私自身の存在がなくなるわけではない。同じように、利己心が「平等」と名乗り、「平等」と...

  • トーマス・ジェファーソンと奴隷問題 (19)

    ジェファーソン自身には大勢の奴隷がいたことは否定できない。こんな人物が人間の平等を唱えても、単なる偽善ではないか? やはり、アメリカという国家、アメリカという社会は、大きな嘘の上に建てられたのだろうか? 藤原氏はそう思っているようだが、ジェファーソン自身のことや独立宣言布告後の...

  • 「平等」と「自由」 (18)

    「近代的な平等の概念は、恐らく王や貴族など支配者に対抗するための概念として、でっち上げられたのではないかと考えます。だからこそ、平等を真っ先に謳ったアメリカ独立宣言では正当化のために神が必要だったのです」 「国家の品格」第三章より。 ここでは、藤原氏は独立宣...

  • 自国語による文学登場 2 (17)

    3182行にも及ぶ叙事詩「ベオウルフ」が書かれたのは、紀元700年頃とされている。作者が用いた言語は、5世紀半ばからおよそ12世紀まで、イングランドで使われていたアングロ・サクソン語だ。「古英語」とも呼ばれるこの言語は、現代の英語の中核として残っており、英語で最も頻繁に使われる1...

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