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徒然なか話 https://blog.goo.ne.jp/np4626/

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話の書き綴りです!

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2009/09/19

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  • 「カーネーション」再び!

    2011年秋から2012年春にかけて放送された朝ドラ「カーネーション」の再放送が先週から始まった。【再放送日程】毎週月曜日〜土曜日7:15〜7:30<NHKBS・BSプレミアム4K>毎週日曜日8:00〜9:301週間分6話連続放映<NHKBS>毎週日曜日10:00〜11:301週間分6話連続放映<BSプレミアム4K>個人的にはこれまで放送された朝ドラの中では最高傑作だと思っている。本放送の終了時、このブログにアップした感想を再掲してみた。▼2012年3月30日半年間楽しみに見てきた「カーネーション」がいよいよ明日最終回となる。ほぼ毎回見た朝ドラは珍しい。それだけ面白かったのだろう。その最大の理由はやはり渡辺あやの脚本にあると思う。もともと彼女の脚本が大好きで、これまで脚本を担当した映画やドラマは全部見てい...「カーネーション」再び!

  • 細川忠利公御廟にお参りしながら

    昨日は所用で西区の親戚を訪ねた。その帰り道、北岡自然公園(妙解寺跡)の前を通ったので、久しぶりに公園に立ち寄ってみた。以前入園したのは熊本地震の前だから8年ぶりくらいか。閉館まで1時間くらいしかなかったので、とりあえず細川忠利公御廟だけでもお参りしようと御廟所へ向かった。80段ほどの石段を登るのは今の体力にはちょっときつかった。お参りをしながら、立田山にあるわが家の墓のことを思い出した。40年ほど前、父が墓を改葬したが、それまでは古い苔むした墓が二つ立っていた。その一つには「島原の乱で戦死した第十五代の孫」と刻まれていた。細川家に仕えていたことはわかっているので、「島原の乱」ということは、わが第十五代は細川忠利公(細川忠興、ガラシャの三男)に仕えていたということなのか。祖父が亡くなった時、父が幼かったため...細川忠利公御廟にお参りしながら

  • 首振り三年

    YouTubeマイチャンネルの「お座敷小唄/芸者ワルツ(リマスター版)」へ、F様から次のようなコメントをいただきました。「どの子も、小首をかしげてしなをつくるところ等、何とも可愛いですね。」そこで12年前に投稿した記事を思い出し、再編集して再掲してみました。▼「三つ振り」(2012.4.23の記事を再編集)日本舞踊を見ていて一番惹かれる動きが「三つ振り」という首の振りだ。右を向いたら次は左に傾いで次に右に傾ぐ、というお馴染みのアレだ。もともと歌舞伎の見得のような一種のきめポーズだったのかもしれないが、「三つ振り」によって女性の艶っぽさや女児の可愛らしさをも表現している。もし、日本舞踊に「三つ振り」がなかったら何としまりのない味気ないものになっただろう。子どもは大きくハッキリと首を振るが、年齢が上がるにした...首振り三年

  • 秋の七草 ~萩・桔梗~

    今日は「秋の七草」を探して歩くのも面白いかなと思って出かけた。萩・桔梗/葛・藤袴/女郎花/尾花・撫子/秋の七草「はぎききょうくずふじばかまおみなえしおばななでしこあきのななくさ」と五七五七七の短歌形式のフレーズは結構憶えているものだ。まず「萩・桔梗」から。「萩」は稗田町の藤田嗣治画伯旧居跡にあるのは知っているので行ってみた。しかし、やっと花が開き始めたばかりのようで見ごろは10月第2週くらいではないかと思われる。次の「桔梗」は心あたりがないので、とりあえず京陵中学校前の「漱石記念緑道」へ行ってみた。ここには季節の花々が植えられているのでもしかしたら・・・。すると桔梗と形が似ているピンクの花が数輪咲いていた。僕の知識では桔梗だともそうでないとも断定できないので写真を撮って調べてみることにした。残りの五つもま...秋の七草~萩・桔梗~

  • 恩師を偲んで

    今日は夕方、京町から出町、稗田町辺りを散歩した。稗田南公園の近くに高校時代お世話になったY先生のお宅がある。先生とは高校卒業以来、一度もお目にかかったことはない。今日通り過ぎようとすると駐車場に高齢のご婦人が立っておられた。奥様かなと思いながら、思い切って声をかけてみた。「失礼ですがY先生のお宅ですよね」よく聴こえなかったとみえ、怪訝な表情で歩み寄って来られた。だいぶ耳が遠くなっておられるようだ。「失礼ですがY先生の・・・」と大声で繰り返すと「はいそうです」。そこで「高校時代にお世話になった者です」と言うとにっこりと笑みを浮かべながら「手が届きませんで申しわけありません」とおっしゃる。そこで肝心の質問をぶつけてみた。「先生はご健在でしょうか?」もし健在ならば100歳を超えておられるはずだがと思いながら返事...恩師を偲んで

  • 明日注目の番組

    明日夜、Eテレで放送される「NHKアカデミア中満泉(前編)瀬戸際に立つ世界」は見逃せない。日本人女性初の国連事務次長・中満泉さんがガザ紛争、ウクライナ軍事侵攻など困難に直面する世界を国連はどう受け止め、どのように乗り越えようとしているのか、舞台裏の交渉を率直に語る。明日はその前編が放送される。9月25日(水)午後10:30〜午後11:00中満さんは東京のお生まれだが、ご両親は熊本市の出身。熊本市中央区の大学予備校「壺溪塾」の木庭順子理事長はご親戚にあたるそうで、そのご縁で昨年、「壺溪塾」での講演が実現したそうである。なお、この番組の制作を担当したのがNHK熊本局のNデスク。実はわが家の菩提寺である浄照寺さんの御子息で僧籍もあり、お父上に代わってわが父の月命日にお経を上げに来られたこともある。明日注目の番組

  • お座敷文化を支えた町芸者

    今日9月23日は亡父の生誕113年の日。子飼にガソリン補給に行った帰り、泰勝寺跡のそばの父の生家跡を見て来た。今では民家や集合住宅などが建て込んで痕跡も残っていないのだが。周辺を歩きながら、幼い頃、父に連れられて来た時のおぼろげな記憶をたぐっていた。父が残した備忘録の中で印象深いエピソードがいくつかある。その一つがかつて「土手券」と呼ばれた町芸者の話。「土手券」についてはこれまで何度かブログのネタにしたが、父が小学生の頃、祖母と二人で街中を歩いていて出会った老女がかつて祖母の実家の酒宴によく呼ばれていた「土手券」だったという話だ。この話によって祖母の実家の裕福な暮らし向きが初めてわかった。この「土手券」について「熊本県大百科事典」にはこう書かれている。――明治初期、寺原町(現壺川1丁目)に始まった町芸者は...お座敷文化を支えた町芸者

  • 漱石内坪井旧居にて

    夏目漱石内坪井旧居の座敷から庭を眺める昨夜来の断続的な強い雨も昼過ぎにはやんだので、猛暑で控えていた散歩に久しぶりに出た。いつも車で通り過ぎる「夏目漱石内坪井旧居」の門を約1年ぶりにくぐった。8名ほどの来館者と一緒になったが、そのうち5名は外国人だった。ひととおり見て回った後、座敷に腰を下ろして庭を眺めながらひと息ついていると、床の間の掛軸の句「菫ほどな小さき人に生まれたし」が目に入った。この句については以前、ブログのネタにしたのでさておき、2,3日前に再読した漱石の「草枕」に登場する俳句のことを思い出した。「草枕」の峠の茶屋の段において、画工が茶屋の婆さんとひとしきり会話した後、茶屋の鶏を写生していると、馬の鈴が聞こえてくる。そこで鶏の写生をやめて、帳面の端に次の俳句を書いてみる場面。春風や惟然が耳に馬...漱石内坪井旧居にて

  • チャリチャリ(シェアサイクル)

    2年ほど前から始まった熊本市のシェアサイクルサービス(チャリチャリ)実証実験は、今年4月から本格運用が始まった。すると雨後の筍のようにあちこちにチャリチャリ・ポートができ、わが家の周辺でも数ヶ所設置され、赤い自転車を見ない日はない。利用者に聞いてみると「コスパもよくてとても便利だ」という。現在、ベーシック:1分/7円、電動アシスト:1分/17円だそうだ。当初は観光客と思しき利用者をたまに見かけたものだが、最近は利用率が急激に高まっているようで頻繁に見かけるようになった。それもほとんど一般市民のようだ。熊本市としては狙いの一つでもあった交通渋滞の解消の一策という面での効果はまだ見られないらしい。それと利用者のヘルメット着用の問題はどうなるのだろうか。夏目漱石内坪井旧居のチャリチャリ・ポート19世紀の後半頃か...チャリチャリ(シェアサイクル)

  • 小泉セツの生涯

    小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻といえば必ずと言っていいほど使われるのがこの写真。これは明治25年(1892)に熊本市新町の冨重写真所で撮影された写真。椅子に座る女性がセツ夫人。2025年度後期の朝ドラ「ばけばけ」のヒロインはこの小泉セツをモデルとしている。ドラマでは松江の没落士族の娘として生まれたセツが、松江に英語教師として赴任してきたラフカディオ・ハーンの世話をするようになり、当時はまだ珍しかった国際結婚をする。時にセツ23歳。そしてハーンの再話文学を陰で支えることになる人生が描かれる。小泉八雲熊本旧居では、来る10月8日、下記の講座が開かれる。ぜひ参加してみたい。小泉セツの生涯

  • 八景水谷でひと涼み

    昨日は家族から頼まれた戸籍謄本を取るため北区役所・清水総合出張所へ出かけた。以前、戸籍謄本を取りに熊本市役所本庁へ行った時、えらい手間取ったので行先を変えてみた。来庁者も少なく窓口の職員も親切で交付手続きはあっけないほど短時間で終わった。この清水総合出張所のすぐとなりが八景水谷(はけのみや)公園である。ここは熊本市の水道を賄う水源地の一つでもあり観光スポットでもある。せっかく近くまで来たので、しばらく涼んで行こうと園内を散歩した。豊かな自然が広がり心が安らぐ。幼稚園や小学校時代は遠足の定番でもあった懐かしい想い出の残る場所でもある。「八景水谷」の名前の由来は、江戸時代中期、熊本藩主の細川綱利公がここに御茶屋を造り、辺りの景観を近江八景や金沢八景などになぞらえて「八景水谷」と名付けたと伝えられる。もともと「...八景水谷でひと涼み

  • ブラタモリの復活!

    今年3月、レギュラー放送が終了した「ブラタモリ」(NHK総合)が、8ヶ月ぶりに復活する。しかも初の3夜連続。11月2日(土)、3日(日・祝)、4日(月・振休)に放送されるという。今回は「道」がテーマ。江戸時代に整備された京都から大阪への“ある道”を歩きながらそれぞれの街の魅力や個性を探っていく内容だという。今回のパートナーは広島局の佐藤茉那アナウンサー。タモリと佐藤茉那アナ番組の復活もさることながら、今回嬉しかったのは、2020年に熊本放送局に初任配置された佐藤茉那(さとうまな)さんがパートナーを務めること。熊本局で新人時代を送ったアナウンサーでブラタモリのパートナーを務めるのは近江友里恵さんに続いて二人目。佐藤さんは熊本着任早々のニュース読みなどもしっかりできていて物おじしない印象があったのは、学生時代...ブラタモリの復活!

  • とにかく暑かった随兵でした。

    今日は朝から、藤崎八旛宮例大祭の朝随兵を段山の御旅所近くで見物。とにかく暑い。コンクリートの路面に立ったままでいると体感温度は40℃に近いと思われる。ひょっとしたら、この祭史上最も暑い日なのかもしれない。「随兵寒合(ずいびょうがんや)」などという言葉も死語になりそうだ。一番大変なのは祭の参加者の皆さん。藤崎宮を出発して段山御旅所まで約5㌔の道中でヘトヘトの様子。これから各団体それぞれが確保した休憩場所で昼食と休憩をとった後、夕随兵の準備になるわけだが、大丈夫かなと心配になる。来年以降もこの気候が続くようならば、いずれ祭の開催日も問題になるかもしれない。御旅所の能舞台では能奉納が行われ、半能が四番のほか素謡と狂言が奉納された。御旅所での能奉納。喜多流半能「敦盛」飾馬も勢子の皆さんも足取り重く、お疲れの様子。...とにかく暑かった随兵でした。

  • 八幡さんの大まつり

    明治16年生まれの祖母が生前、「八幡さんの大まつり」と呼んでいた藤崎八旛宮例大祭のクライマックス「随兵(ずいびょう)」はいよいよ明日。ラフカディオ・ハーンが「それは気違いじみた大祭で、おかしな飾りをつけた馬をひきまわし、ボシタリ!ボシタリ!と叫ぶ。これは朝鮮出兵前に加藤清正が八旛様に唱えて以来の記念すべき掛け声・・・」と言い、種田山頭火は「熊本は今日が藤崎宮の御神幸、飾馬のボシタイ/\の声が聞えるやうな気がする、熊本は第二の故郷、なつかしい・・・」と言った。今年は飾馬60頭が町へ繰り出し、約1万2千人の勢子が藤崎宮から段山の御旅所間を往復し街中を練り歩く。飾馬の先頭は藤崎宮の鳥居基で二番目は水道町が恒例となっている。祖母の生家は一番被分町(現在の水道町)で、産土神として藤崎宮を篤く崇敬してきた祖母にとって...八幡さんの大まつり

  • 松本隆の詩世界

    ポップスやロックのヒットメーカーとして知られる作詞家の松本隆さんが、なんと日本舞踊のための長唄を作詞されるという。小野小町を題材とした「儚小町(はかなこまち)」という曲だそうだ。今秋行われる日本舞踊若柳流の若柳佑輝子さんの公演で披露される。作曲は横笛奏者の藤舎貴生(とうしゃきしょう)さん。松本隆さんといえば、1970年頃から、細野晴臣さん、大瀧詠一さん、鈴木茂さんたちとロックグループ「はっぴいえんど」として活動され、中でも「風をあつめて」は当時よく聞いたものだが日本のロック史に残る名曲だと思う。その後、ポップスの作詞家として数多の曲に詩を提供しておられるが、その代表的な曲として太田裕美さんが歌った「木綿のハンカチーフ」松田聖子さんが歌った「赤いスイートピー」の2曲を聴いてみた。さて、既に出来上がっていると...松本隆の詩世界

  • Can't Take My Eyes Off You

    今日は白内障術後1ヶ月の経過観察のための受診日。相変わらず受診者が多い。それもほとんどが僕と同じくらいの高齢者。皆さん、受付番号をコールされても反応が鈍いこと。自分もこうなんだろうかといやになる。担当医の診察では施術した右眼は順調のようだ。何か気になることがありますかと問われたので、左右の視力のアンバランスが気になると答えた。医師によれば左眼の視力はそれほど落ちていないので当分は施術する必要はないとの見立てだった。この両眼と付き合っていくしかないだろう。そんなわけで、眼がテーマになった曲はなかったかなと考えていると、僕の学生時代、フォーシーズンズのフランキー・ヴァリが歌ってヒットした「君の瞳に恋してる(Can'tTakeMyEyesOffYou)」を思い出した。原題を見ると邦題はだいぶ意訳のような気がする...Can'tTakeMyEyesOffYou

  • 済々黌水球部の草創期

    先日、大先輩の藤本重信さん(ローマ・東京五輪水球日本代表)から電話あり。3年ぶりの電話だったので何ごとかと思ったら、済々黌水球部草創期の成績を載せた新聞記事を調べてほしいとの依頼。小中高そして会社の大先輩のご依頼とあって、一昨日、市立図書館の記事検索システムで熊日新聞の戦後7、8年間の記事を片っ端から調べた。そして出てきたのは下の2件。さっそく、結果を藤本さんにメールで連絡し、図書館でもらった新聞のコピーを郵送した。藤本さんは、昭和23年の創部から短期間で全国制覇を成し遂げた草創期の先輩方を顕彰することによって、低迷が続く母黌の、現役の指導者や選手たちに何らかの示唆を与えられるのではとのお考えのようだ。僕も先輩の一人としてできるかぎりのお手伝いをしたい。昭和26年の初優勝メンバー済々黌水球部の草創期

  • “SHOGUN” 大ヒットのワケ

    今夜のNHK「クローズアップ現代」では、今、世界中でヒットし、米エミー賞で史上最多14部門受賞、さらに今後発表の作品賞、主演男優・女優賞など主要部門の受賞も期待されているハリウッド製時代劇「SHOGUN」の大ヒットのワケを分析していた。ネット社会の進展など時代の変化もさることながら、大きな要因の一つが「本物らしさ(Authenticity)」ではないかという。主演とプロデューサーを兼ねる真田広之さんもそれに最もこだわったという。とにかく本編をまだ見ていないので個人的な論評はできないが、番組を見ながらいくつか思い出したことがあった。一つは日頃、ブログやFBでお世話になっている江戸端唄の笹木美きえ師匠が「SHOGUN」の三味線インストラクターを担当された話。スサノオノミコトの歌といわれる「八雲立つ出雲八重垣・...“SHOGUN”大ヒットのワケ

  • 秋の夜はジャズ

    日中は相変わらず猛暑が続いているが、夜になるとさすがに秋らしい空気を感じる。そんな時、なぜか聴きたくなるのがジャズ。今日は好みの曲を選んで3曲聴いてみた。1曲目は福原みほが歌う「DoYouKnowWhatItMeansToMissNewOrleans?」。彼女がまだ中学生だった頃、北海道のローカルTVでマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」を歌ってまわりを驚かせてから22年。37歳となり、プロ歌手としての円熟を感じさせるジャズ名曲の歌唱はいい歳のとりかたを感じさせる。2曲目は「PTimeSelection」が演奏する「AfterYou'veGone」。ジャズクラリネット奏者田村麻紀子のファンになってやがて3年。一時は彼女が演奏する曲を日に10数曲も聴いていた。ツアーはやらないようなのだが、一度はナマ...秋の夜はジャズ

  • 「光る君へ」と曲水の宴

    昨日の大河ドラマ「光る君へ」第34回では、3月3日の「上巳祓(じょうしのはらえ)」の日、藤原道長は中宮彰子の懐妊を願って「曲水の宴」を催した。ドラマでは「ごくすい」と読んでいたが、熊本の代継宮で行われる「曲水の宴」では「きょくすい」と読む。どちらの読みでもいいのだそうだ。この「曲水の宴」というのは、庭を流れる曲がりくねった遣水(やりみず、小川)のほとりに歌人たちが座り、上流から流れて来た盃が自分の前を通り過ぎる前に、与えられたお題の歌を詠んで盃を飲み干すという風雅な遊び。奈良時代に始まったという。この宴について、室町時代後期の公卿、一条兼良が記した有職故実の書「公事根源(くじこんげん)」には次のように書かれている。--文人ども、水の岸になみゐて、水上より盃を流して、我が前を過ぎさるさきに、詩を作りて、其の...「光る君へ」と曲水の宴

  • 「東海風流プロジェクト」と「おてもやん」

    昨日の記事、「﨑秀五郎さんの端唄」では、今年7月他界された秀五郎さんの相方、水野詩都子さんについてはあえて触れなかった。しかし、ブログ友のKさんから「水野詩都子さんがおられないのが悲しい・・・」というコメントをいただき、この記事を追加することにした。お二人が9年前に「東海風流プロジェクト」を結成し、「民謡は地域のコマーシャルソング」を合言葉に中部地方民謡を発信し始められた原点は、お二人のふるさとの歌「名古屋甚句」だろうと思う。中でも「名古屋甚句」の一部である「名古屋名物」はわが熊本の「おてもやん」のもととなった。祇園橋際ポケットパーク(熊本市中央区細工町五丁目)に設置されている「おてもやんと永田いね」像の銘板にはこう書かれている。--民謡「おてもやん」は、いねが春日の五反で師匠をしていた頃作られたもので...「東海風流プロジェクト」と「おてもやん」

  • 﨑秀五郎さんの端唄

    9月4日、熊本市の福田病院内・寿心亭で行われた「肥後端唄祭」に端唄三味線の名手・﨑秀五郎さんが特別出演としてやって来られた。久しぶりに秀五郎さんのナマの演奏を聴きたいと思い、事前に秀五郎さんに当日の視聴をお願いし、ご承諾いただいていた。しかし、会場のキャパが限られることや、お弟子さんたちが大勢来られて講習会的な催しであることを考えて今回は参加を遠慮した。翌日の熊日朝刊に「肥後端唄祭」の様子がレポートされていたが、特別出演として東京からやって来られた秀五郎さんのことはひと言も触れてなく違和感を感じた。欠席のお詫びメッセージとともに記事の切り抜きも秀五郎さんに送信した。秀五郎さんからお礼のメッセージが届いたが、その中に「先日の本番は、本條秀美さんからいただいたお三味線で演奏していたんです。感謝の気持ちを込めて...﨑秀五郎さんの端唄

  • 玉虫姫の故郷をたずねて

    今日は所用で旧浜線バイパスを通ったので足を伸ばして御船町まで行ってみた。この町は若い頃、営業でよく訪れた懐かしい町。今回の目的は、平安時代末期、源平の屋島の戦いで源氏方の那須与一が射落とした扇を掲げた平家の官女・玉虫御前の故郷をたずねること。随分前から話には聞いていたが、現地を訪れたことは一度もない。地図で確認はしていたが若い頃に行っていた御船町とはすっかり様子が変わっていて位置関係がよくわからない。何しろ50年以上も前のことだから無理もない。やむなくまず御船郵便局を訪れた。窓口の若い局員が「私も地元じゃないのでわからない」というのですぐにあきらめ、御船警察署へ。窓口の署員が「玉虫寺ですかぁ?」と言って地図を引っ張り出した。地図を見てもよくわからないようで他の署員に声をかけて聞いている。すると外回りから帰...玉虫姫の故郷をたずねて

  • 初萩とさおしか

    先月中旬、味噌天神の福栄堂さんがかつて製造販売されていた銘菓「さおしか」の復刻版を作られたというので訪問して試食させていただいた。しかし、「さおしか」という商品名が他店で商標登録されているため、福栄堂さんは再販売に当たって「初萩」という商品名にしたいとおっしゃっていた。これは、万葉集の「わが岡にさをしか(小牡鹿)来鳴く初萩の花妻どひに来鳴くさをしか」という「大伴旅人」が詠んだ歌にあるように「さおしか」と「萩の花」がまるで夫婦のように寄り添う様子から発想されたもの。万葉集の成立から約200年後に完成した清少納言の「枕草子」第六十七段「草の花は」の條に次のような一節がある。萩、いと色深う、枝たをやかに咲きたるが、朝露に濡れて、なよなよとひろごり伏したる。さを鹿のわきて立ち馴らすらむも、心ことなり。八重山吹。こ...初萩とさおしか

  • 令和の米騒動

    二百十日も過ぎ、季節はこれから実りの秋に入って行くのだが、メディアでは「令和の米騒動」なる文字が踊っている。大都市圏を中心に「スーパーから米が消える」事態となり、全国的な米不足になっている。理由は昨年の猛暑や、地震の影響を受けての買いだめなどが原因だという。これはスーパーの種類によって状況は異なっているらしい。年間で定期的に数量を決めているスーパーでは比較的余裕があるようだが、その都度仕入れているスーパーでは米がなくなっているようだ。問題は品薄だけではない。米価が高騰しているのだ。今年に入って、米の価格は5キロ2,000円から3,000円に上がっているという。大阪府知事が備蓄米の放出を政府に要求したようだが、坂本農林大臣はこれに否定的。その理由として、市場価格に人為的な影響を与えること避けたいらしい。そん...令和の米騒動

  • 漱石の句いろいろ

    京陵中学校前の漱石記念緑道を散歩していると漱石句碑がコスモスに覆われ、上の句しか読めない。毎年秋のお馴染みの風景だ。「すみれ程の小さき人に生れたし」この句はいろんな解釈がされているが、熊本に来て初めての正月を迎えた合羽町の家にいた頃詠んだといわれているので、正月の来訪者の煩わしさに懲りた漱石の心境が反映しているのかもしれない。「道端に人知れず咲くすみれのようにひっそりと生きたい」とでも思ったのだろうか。一方、熊本大学黒髪キャンパス(旧五高跡)に建立されている漱石句碑は対照的だ。「秋はふみ吾に天下の志」五高教授時代に詠んだ句で、「勉学に励み、志を高く持って、いずれは天下に名を成す気概を」という漱石先生から五高生へのエールなのだろう。漱石の句いろいろ

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